遊戯王デュエルモンスターズ 遊技島のサバイバルデスゲーム 作:とある遊戯王プレイヤー
「トドメだ! オレはブレイド・ホーリーナイトで攻撃! コイツの攻撃は貫通するぜ!」
デュエルゾンビNo.18 LP1500 → 0
「月光舞獅子姫でダイレクトアタック!」
『うーし! とりゃあああああ!』
デュエルゾンビNo.51 LP2600 → 0
「俺は【亜種羅王】で攻撃! ダメージステップ開始時、亜種羅王の攻撃力は200アップ!」
亜種羅王 ATK2100 → 2300
デュエルゾンビNo.7 LP2200 → 0
ユウ、アミ、オガタの三人は、デュエルゾンビとのデュエルを終えるなり、島の中央塔とやらを目指し走った。
あれから一夜明け、早朝から出発したが、デュエルゾンビらは昼夜問わず活動を続けている。
その為、道中にやたら絡まれてしまうのだ。
「ったく、俺達はトーナメント出場権あんだろ? せめてデュエルゾンビに襲われねーくらいの権利は欲しいよなぁ」
「あら、デッキを強化出来て良いじゃない?」
「ソイツは自信のあるヤツの言葉だぜアミちゃん。俺もようやくエクストラデッキが埋まったがよ…メインデッキの方は全然手が入ってねえから勝つにも一苦労だ」
「なら逃げに徹すりゃいいじゃねーか」
「そしたらはぐれちゃうじゃん。単独行動は死亡フラグでしかねーし、それに俺達仲間じゃねーか」
「ええ、仲間よ。トーナメント戦が始まるまでは、だけどね」
『ま、優勝はアミだな。誰もアタイを止められねーからよ!』
とカードの精霊、ライオが言う。
まあ彼女が言う様に、このメンツの中で一番優勝に近いのはアミだろう。
だがユウもまた、デッキのカードをアップデートし調整を重ねているし、オガタとて侮れないものに仕上げている。
それにデュエルモンスターズは単純なデッキの強さが勝敗に直結する訳ではないのだ。
「そう言ってっとなぁ、足元すくわれるぜライオダンサー! テメェにゃ是非ともお返しをしたいからよ、首を洗って待ってやがれ!」
『生意気言うなぁユウ。いいぜかかってこい!』
「まだトーナメントは始まっていないのよ? 会場に着けるまで余計な争いはしないで頂戴」
等と会話しつつも、ようやく樹林帯を抜けた時だった。
目の前には、少女が立っている。
見慣れた存在だった。
『会場はあっちです……プレイヤーの皆様は、お急ぎ下さーい……』
「おいおいアイツぁ!?」
オガタからすれば因縁ある相手、プレイヤーキラー、幽鬼うさぎであった。
『おや、皆様が残られたのですね……会場はこのまま真っ直ぐ……五分程度走れば着きますから』
「ありがとう。貴女は何を?」
『見ての通り案内人ですけど……もう私の役目はトーナメントスタッフ程度のものですから……』
『ったく、アイツらも大変だな。人間のイベントの手伝いなんてよ』
『そうでもありませんよ舞獅子姫さん……もう少しで終わりますし』
『げっ、アタイも見えてんのか』
『勿論です。ささ、他の方々は既に到着されてますから……』
と、幽鬼うさぎに言われた通りに走ってゆけば、すぐに中央塔らしいものは見えてきた。
早速入り口を開いて中に入る。
剥き出しのコンクリートの所々にひび割れの走っているような、年季の入った建物である。
かつては何に使われていたのか想像も出来ないが、こういった建物にありがちな空気感…黴臭さだとかは一切無い。
定期的に手が入っているのだろう。
長い廊下を進み、突き当たりの扉の前には見慣れた赤い服の男。
プレイヤーキラー、アルレキーノである。
『随分と遅かったですね皆様』
と開口一番に、彼は言った。
「ワリィな、ゾンビ共に襲われてたんだ」
『それはそれは大変でしたね。ですが他のプレイヤーを待たせていますので、手っ取り早くルールを解説致します。どうぞ、中へ』
アルレキーノが扉を開き、三人を招き入れる。
すると中には8つの扉があった。
見たところ、シェルター封鎖扉程の厚みがあろうか…自動車くらいが衝突した程度では傷一つつかなさそうだ。
そしてその内の5つは、扉が閉ざされている。
3つは開きっ放しになっていた。
『さて、あなた方には、各1人ずつ、いずれかの扉に入って頂きます。そして進んだ先で会った相手とデュエルをし、勝利した者だけが更に先に進む、という至極単純なシステムとなりますね。そうして3回勝利したプレイヤーが見事に島を…ひいては服役を終え社会復帰する流れとなります。ご質問等はございませんか?』
「じゃあ、例えば相手がめちゃくちゃガタイのいい奴とかで、デュエルの勝ち負け関係なく暴力で解決しようとしてきたら?」
『各部屋は監視しておりますので、そういったルール違反があれば我々プレイヤーキラーが即座に介入し、違反者を始末します』
「し、始末って…まさか殺すとか…はねえよ、な?」
『どうでしょう。もしかしたらお亡くなりになるかもしれません』
「ひぃっ…ま、まあ、ルールを守って正しくデュエルすりゃいいんだよな」
「じゃあよ、負けたヤツはやっぱゾンビになんのか?」
と、ユウ。
『いいえ。ここまで来た方はそうはなりません。同日中には元通り服役して頂きますとも』
「そうかよ…どの道牢屋に逆戻りってか」
「じゃあ、もしデュエルが引き分けになった場合はどうなるのかしら?」
『引き分け。無くはないですが、その場合は再度、決着のつくまで決闘して貰いますよ、ミスアミ』
つまりは、どう足掻いても勝敗が決するということだ。
『では…質問がないようでしたら、扉を選びお進み下さい。対戦相手が誰になるのかは、我々でも知り得ません…良きデュエルを』
「……どうせなら、テメェとは最期にやり合いたいもんだぜ」
扉を選ぶ直前、ユウはアミを横目にそう言った。
「私は誰が相手になろうと倒すだけよ」
「ハッ…ならせめて、リベンジ果たすまで足元すくわれねえように気を付けるか。オッサンも…頑張れよ」
「ちょっとユウ君、俺の扱い適当じゃない? まあ、君達とは当たりたくないからなぁ…当たった時はボーナスステージだと思ってくれ」
馬鹿言ってんじゃねえよ、と言い残して、ユウは扉の中に入った。オガタもまた扉に消えてゆく。
(……)
『ミスアミ、さ、残った扉は一つです。お早く』
「ええ」
最期にアミが入室することで、全ての扉はロックされた。