遊戯王デュエルモンスターズ 遊技島のサバイバルデスゲーム   作:とある遊戯王プレイヤー

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ラストダンス ③

 

 バグースカがロングブレイドの効果を受け、破壊される。

 強制守備表示化と、守備表示モンスターの発動効果無効という厄介なロックが外れたが、尚もアミのフィールドには月光最強のモンスターが仁王立ちしている。

 

 ユウの手札はもう尽きた。

 が、彼の目は更にギラつきを増し、反撃開始と宣った。

 

 アミは、注視ていた。

 手品師の一挙手一投足に注目する様に。

 次は何をしてくるのだろう、と。

 

「フィールドのハイオーダー・マジシャンの効果を発動! 墓地のSSグリーン・ウィッチを特殊召喚! グリーン・ウィッチの効果により、ハイオーダー・マジシャンのレベルを4に変更するぜ!」

 

(シンクロか…)

 

「レベル2グリーン・ウィッチとハイオーダー・マジシャンでシンクロ召喚! SSSカースアンゲル! コイツがシンクロ召喚された時、1枚ドローする! カースアンゲルの効果発動! フィールドにSS永続魔法、SSディーリングを表側表示で置く!」

 

(墓地には…鳥獣とサイキックが存在しない…どっちをサーチするのかしら?)

 

「ディーリングの効果により、墓地に存在しない種族…サイキック族SSモンスター、ミディエイト・サイキッカーを手札に加える!」

 

『アミ…ユウのヤツ、どんどん展開してるぜ? 見てていいのか? アタイはいつでもぶっ放せるぞ』

 

 ライガーが言うのももっともだ。

 だが元々、SSというデッキは展開力に優れたテーマであると認識しているアミにすれば、これくらい想定内。

 

「まだよ。あと少し」

 

 展開に優れるという事は、いくらでもフィールドの状況を回復出来るという事。

 しかし…出力されてくる大型モンスターは回復出来ない。

 

「手札からミディエイト・サイキッカーを通常召喚するぜ! コイツの効果で、手札のSSストーム・メイカーを特殊召喚! ストームメイカーの効果でSSショートダガーを手札に!」

 

(ショートダガーは特殊召喚に手札を1枚捨てる必要があるわ…現時点ではフィールドに出せない)

 

「ストーム・メイカーの効果発動! テメェのフィールドの魔法・罠…Pゾーンの月光虎を破壊する!」

 

「破壊された月光虎をEXデッキに加え、効果発動! 月光虎は破壊された時、墓地から月光モンスターを特殊召喚できるわ…金獅子を特殊召喚し、効果発動。月光狼を手札に加え、墓地に送る…金獅子の効果により狼は手札に回収される」

 

「…続けるぜ、ミディエイト・サイキッカーとストーム・メイカーでエクシーズ召喚! SSCフォーチュン・テラー!! フォーチュン・テラーの効果発動! エクシーズ素材を取り除き、デッキからSSモンスター1体を特殊召喚するぜ! 来い、SSキューブストーンゴーレム! キューブストーンの効果でデッキからサイキック族モンスター、【SSフェリオリティ・サイキッカー】を加える」

 

(さすがね…本当に繋がった)

 

「オレは、フォーチュン・テラーとカースアンゲルを墓地に送り…SSL白光龍エリプシス・ドラゴンを特殊召喚! 効果を発動する、だが…」

 

 無効となったのは、永続魔法、月光舞踏会のみだ。

 

「エリプシス・ドラゴンの無効化効果は、舞獅子神姫には通用しない。さあ、どうするの? 続けなさい」

 

「フェリオリティ・サイキッカーはライフポイントを半分支払い、手札から特殊召喚出来る!」

 

 ユウ LP200 → 100

 

【レベル2、光属性、サイキック族、DEF800】と表示。

 

(そう。それでいい…死に物狂いで来なさい。例え…それが無駄であっても)

 

「フェリオリティ・サイキッカーの効果発動! このカードをリリースし、墓地のミディエイト・サイキッカーを特殊召喚するぜ! キューブストーンゴーレムとミディエイト・サイキッカーでエクシーズ召喚! 現れろSSHセイント・パラディン!」

 

 これで、ユウのフィールドには、ホワイト・ラミアとセイント・パラディンのシンクロ、エクシーズモンスターと白光龍が揃った。

 

 つまりはもう1体のドラゴンの特殊召喚条件が揃った。

 と言うことは神龍が出てくる手筈が整っているのだ。

 

『アミ…まだか?』

 

「…………」

 

 今のタイミングならば、フィールド全てのモンスターを破壊する事が出来るタイミングだ。

 正直、神龍さえ出されなければどうとでもなる。

 アミは敢えてこの瞬間を見送った。

 

 ライガーもまた、それ以上は何も言わずに、ユウを睨みつけた。

 

「セイント・パラディンとホワイト・ラミアを墓地に送り、現れろSSD黒血龍アクシスク・ドラゴン! そして、オレはこの2体を――」

 

「待ちなさい! 舞獅子神姫の効果発動! エクストラデッキより月光舞豹姫を墓地へ送り、特殊召喚されたモンスター全てを破壊するわ!」

 

『分かったぜ! おらぁ!!! くらいやがれ!!』

 

 空飛ぶ2体のドラゴンに対して、偃月刀を凄まじい速度で何度も振り抜くライガー。

 放たれた真空の刃は、次々と2体のドラゴンに直撃し、切り刻み破壊した。

 

『ぐォォォォォ!!』

『我等が…破壊され…』

 

 ドラゴンらが断末魔をあげ、墓地へと送られた。

 

(あのドラゴンらは墓地から特殊召喚は出来ない。そして回収する手段もなかった筈…これで確実に神龍は出せなくなった。ユウ、もう終わ――)

 

 しかし、ユウは

 彼の目はまだ、死んではいなかった。

 

「エリプシス・ドラゴンとアクシスク・ドラゴンのフィールドを離れた効果により、デッキからSSリクルート、SSリターンを手札に加える!」

 

(まだ…何かあるというの!? ふふ…そう、そうなのねユウ! 貴方はまだ絶望していないのね!? フフフ、いいわ、来なさいマナカ ユウ!)

 

「何をニヤニヤしてやがるアミ! まだ勝負は終わっちゃいねえぜ! 手札からSSリターンを発動! 墓地の通常召喚出来るSS5体をデッキに戻し2枚ドローだ!」

 

「フフ…ニヤニヤなんてしてないわ! 墓地の月光銀狗と月光舞香姫を除外し、SSリターンを無効にする!」

 

「だろうなァ! だがこれで…SSリクルートを発動ォ! 墓地のミッドソードナイトを特殊召喚する! そして…リバースカードオープン! SSサモンリピート! ミッドソードナイトをリリースし、デッキから【SSアドバンスド・サイキッカー】【SSゲイル・フェニックス】を特殊召喚!」

 

(サモンリピートを温存していたのね…でも!)

 

「アドバンスド・サイキッカーの効果発動! 特殊召喚されたコイツの上にエクシーズモンスターを重ねる! SSFストームライダー!」

 

 SSFストームライダー

【ランク4、光属性、鳥獣族、ATK?】

 

(ここで…見た事の無いモンスターが?)

 

「このままバトルに入るぜ! 行けストームライダー! 舞獅子神姫に攻撃!」

 

『なんだァ!? アタイに真正面から来るとはいい度胸じゃねーか!!』

 

 ストームライダーが翼を広げ、突撃を敢行する。

 舞獅子神姫もまた、偃月刀を構えて突っ込んで来る敵を迎撃する構えだ。

 

『ハハハァ、べっぴんでタッパのデカいお嬢さんン! 俺様を捉えられるかな?』

 

 接近したストームライダーに偃月刀が振り下ろされる。

 が、彼は急加速し、斬撃を滑り込み回避。

 

『なっ、コイツ…アタイの攻撃を!?』

 

『そりゃあそうさ、何せ俺様はストームにライダーするイカした男ッ!! 風よりィィ――』

 

「ストームライダーの効果発動! エクシーズ素材を取り除き、相手モンスターの倍の攻撃力になる!」

 

 ストームライダー ATK? → 7600

 

『疾いィィ――』

 

 声を置き去りにするまでに加速したストームライダーが舞獅子神姫の周りを飛び回る。

 さしもの彼女も翻弄され、遂には一瞬、ストームライダーを見失ってしまった。

 その刹那、急ターンし、翼を光輝かせ舞獅子神姫の背後から斬り込む。

 

 翼が接する直前、振り返ったライガーは目を剥いた。

 

『なっ…!?』

 

『男だぜェェェェ!!』

 

 偃月刀による防御が間に合わず、翼によって舞獅子神姫は破壊された。

 

『す、すまねぇアミィィ!! やられちまった!!』

 

「ぐっ、ううっ!!」

 

 アミ LP4000 → 200

 

 ライガーの一撃にも等しいダメージを食い、アミのライフも大幅に減じた。

 が…これがユウの限界でもあった。

 

 さしものSSデッキとて、デッキのモンスターがほとんど使い切られた状態では、これ以上の展開は難しい。

 SSリターンが通らなかったのがジワジワと効いている。

 

 本当は決めたかったが、サモンリピートの誓約によりゲイル・フェニックスは攻撃出来ない。守備で出すより無かった。

 

(…後はもう、ヤツに勝つにはこれしかねぇ)

 

 ユウは墓地のカードを確認しつつ、バトルフェイズを終了した。

 

「ターンエンド時、ストームライダーは墓地のストームメイカーをエクシーズ素材にするぜ。さ、テメェのターンだ」

 

「ふふ、まさか本当に、返してくるなんてね…素晴らしいわユウ」

 

「ハッ、皮肉か?」

 

「本心よ。ここまで私に肉薄してきた決闘者、貴方くらいのものだわ。神龍を囮にして本命を叩き込むのは見事としか言いようが無いじゃない」

 

「……別に囮にした訳じゃねえよ。それに、タイミングが一つでも違ってたら…キーカードが引けなかったらここまで来てねぇ。綱渡りを続けた――違うな、コイツらが綱渡りを続けさせやがった結果、こうなったんだよ」

 

 そう言ったユウに、ストームライダーがヒュー、と口笛を吹いた。

 

「私はね、ユウ。このデュエルに決着をつけたくない…このままずっと戦っていたい。互いのデッキが尽きるまで、ずっと攻防を続けてね。でも私の決闘者としての魂が、その感情を否定するの。敵をさっさと八つ裂きにしろとね」

 

「………」

 

「だから…今度こそ終わらせる。私はまだ闘える。貴方に確実にトドメを刺すわ」

 

「へっ…やれるモンならなぁ!!」

 

「では最後のターンよ…ドロー!」

 




【SS(シャイニーソルジャー)フェリオリティ・サイキッカー】
 レベル2、光属性、サイキック族、チューナー
 ATK100 DEF800

 このカード名の①の効果による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドに「SS」モンスターが存在する場合、このカードはライフポイントを半分払って手札から特殊召喚できる。②:このカードをリリースし発動する。墓地のレベル4以下の「SS」モンスター1体を特殊召喚する。この効果でサイキック族以外のモンスターを特殊召喚した場合、効果は無効化される。

 サイキック族のSSチューナー。特殊召喚条件が緩く、リリースする事で墓地のモンスターと自身を入れ替える効果を持つ。シンクロ、エクシーズの補助に優れたカードだ
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