緋弾のアリア×IS 緋と蒼の協奏曲   作:竜羽

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特別弾 狩猟

「あれ・・・?」

 

「どうしたの~?かんちゃん」

 

旅館内の廊下で更識簪と布仏本音は、歩いていたが、突如簪が止まる。

 

「彼って・・・」

 

「ん?あ~、クローだね~。あっ、入っていった~」

 

「あそこは確か・・・」

 

クロー、それは本音のつけた黒崎仭のあだ名である。

で、その仭を見かけたのだが、なんと武偵高の生徒たちの部屋に入っていったのである。

ちなみに女子部屋。

 

「もしかして~、もしかすると~?」

 

「それは多分というか、ない」

 

簪は本音が言わんとすることを察したが、仭のことからしてないだろうと判断。

 

「いや~、わからないよ~?」

 

「・・・そもそもなんで目をキラキラさせているの?本音」

 

「何をしているの?」

 

「仭さんがどうとか言っていたけど」

 

「「!」」

 

するとそんな二人に話しかける人物。

今までのところ、出番が一回しかなかった代表候補生アリシア・マーフェウス、レイラ・ハーベストだ。

 

「今、ものすごくイラッと来る言葉を聞いた気が・・・」

 

「そうかな?」

 

「で、アリィ、レイラ。実は・・・」

 

簪は仭が武偵高の部屋に入っていったところを説明。

 

「へぇ~、でも、普通八神さんとかに用があったんじゃないですか?」

 

「でも、入っていったのって、女子部屋の方なんだよね~」

 

――ピシッ・・・。

そう周囲の空気が凍りつくのを感じる。

 

「ア、アリィ?」

 

「へぇ~、そうなんですか」

 

顔は表面上笑顔だが、本心は少々笑ってないのを見た簪は、そんなアリシアに引き気味になる。

 

「何をしているんだ?」

 

「織斑くん」

 

そして今度は織斑一夏(スケコマシ)が現れる。

 

「なんか有りもしないこと言われた気が・・・」

 

気のせいだ。(笑)

 

「まあいいや。仭知らねぇか?」

 

「ああ、それなら・・・」

 

「おい、一夏。何をしているんだ?」

 

「あっ、箒。それに皆も」

 

簪が説明しようとしたときに、さらに専用機持ち5人(一夏ラヴァーズ)が現れた。

これで専用機持ち九人+暗部の者一人。戦争を起こせる戦力だ。

 

「今だ、やれええええ!!!」

 

『!!』

 

そんな中、仭が入った武偵高の部屋から声が

 

「ハッハッハ!貴様はもう終わりだ!」

 

「回り込めええええ!!」

 

「撃ち方、始め!!」

 

発射(ファイヤ)!」

 

「皆殺しだ!!」

 

「うおお!やばい!」

 

「逃げるなぁ!おとなしくしろぉ!!」

 

『・・・・・・』

 

一体何が起こっているんだ。

そう全員の心情が一致した。

恐る恐る全員は、武偵高の部屋の前に来ると、襖に全員耳を押し付ける。が

 

『えっ?』

 

ガコンッと音がすると思うと、全員豪快に部屋の中へ転倒した。

 

 

 

「――と、いうのが部屋の中に乱入してきた理由か?」

 

そして現在。

仭が部屋に乱入してきた十人に理由を聞いていた。

それに代表して頷く簪。

先ほど休憩室であった出来事からか、流無と理子の方をあまり見ようとしない。

 

「しかし広いとはいえ、さすがに二十七人は多いか?いや、二十七人+一匹か」

 

武偵高の女子部屋は、広いのだが武偵高面子、十六人+一匹にIS学園面子十一人。さすがに多いであろう。

 

「よっしゃあ!クリアだー!!」

 

「ん?どうやらあっちも終わったか」

 

「てか、仭たちは何やっているんだ?」

 

ちなみに武偵高面子は仭を含めた学園面子とは離れたところで、盛り上がっている。

一夏の質問に仭は答えず、立ち上がると盛り上がっている武偵高面子のところに行き、何かを手に取って戻ってくる。

 

「これだ」

 

「これは・・・」

 

P○Pだった。

そして画面にはクリアの表示と、戦利品やらの表示がある。

 

「モンス○ーハン○ーポー○ブル3ard?」

 

「正確には、モンス○ーハン○ーポー○ブル3ard・NEOだ」

 

『NEO?』

 

簪の呟きに、答える仭。そして、その答えに首をかしげる一夏達。

 

「率直に言うと、これは武偵高の装備科(アムド)の生徒たちが悪乗りして改造したもので、何人でも通信して遊ぶことができ、武器の数も多くなっている。しかも、ハンター同士での対戦モードまであるという夢の様なソフトだ」

 

「マジか?」

 

「大マジだ」

 

ゲームのボタンを押しながら説明する仭。

 

「まったく、あと少しでリオ○ウスが仕留められたというのに、お前たちが現れて、俺だけ中断するわけになったのだが」

 

『う・・・』

 

「けど、黒崎くん。確かゲームって持ってきていいんだっけ?」

 

「細かいことは気にするな」

 

「おい」

 

どこ吹く風な仭。

 

「お~い、黒崎!次はどこやる!」

 

「あ~、少々お待ちを。・・・で、どうする?観戦でもするか?」

 

「けど、横から見られるんじゃ邪魔になるんじゃ・・・」

 

「心配いらないのだ!」

 

『!』

 

本音と仲良し平賀さんだ。

 

「あややん!」

 

「おお、ののちゃん!それで話に戻るけど、君たちも見ることはできるのだ!」

 

そう言うなりパチンと指を鳴らすと、上からモニターが出てくる。

 

「これで見られるのだ!」

 

「え?改造されている?」

 

「細かいことは気にしてはいけないのだ!」

 

つまりご都合主義である。しいて理由を言うのならここが忍者屋敷だからだ。

 

「いやいや。いいのかそれで」

 

「ところで、君たちもやるのだ?」

 

『!』

 

「一応P○Pとソフトと合わせて、2機だけあるのだ!」

 

『おお!』

 

「今なら一回だけ、無料にするのだ!」

 

つまり、それ以降は金を取るということだ。

 

「やりたい人~!」

 

平賀さんがそう言うと、まず一夏が手を上げた。

 

「一夏がやるならば私も」

 

「ならあたしだって!」

 

「私も少々・・・」

 

「ぼ、僕もやってみたいなーって」

 

「嫁がやるならば当然私だ」

 

そしてさらに名乗り出るラヴァーズ。

 

「私は見ているだけでいいです」

 

「私もそうする」

 

アリシアと、レイラは辞退するようだ。

で、五人はギャーギャー騒いでいる。

 

「じゃんけんだお前ら」

 

仭のその一言で、じゃんけん。アリシアとレイラ以外は参加する。

 

「ほ、本音。私は・・・」

 

「いいからいいから~。たまにはゲームをやろうよ~」

 

約一名強制参加?っぽいが。

 

「じゃ~ん、け~ん、ぽん!」

 

二名がチョキ、他はパー。

 

奇跡(ミラクル)か?」

 

参加権を得たのは、・・・簪と本音だった。

 

「睨むな。負けたんだから仕方がないだろ」

 

というわけで、武偵高面子に合流する三人。

そして平賀さんは、ボストーク弐号の改良版を作っている武藤の元へ戻る。

 

「おっ、来たか。その二人も参加するのか?」

 

「やったことはあるの?」

 

「大丈夫らしいです」

 

和麻と流無の問いに、仭はそう答える。

二人は経験済みだった。

現在武器を選んでいる。

 

「・・・本当に多い」

 

「改造されているからな。ちなみに俺は拳(ナックルガード)&ナイフ×2。それと腕にワイヤー仕込んである」

 

「それ、活躍するの?」

 

「した」

 

「う~む、じゃあ私はこれにしよ~っと!」

 

そんなこんなで、二人の武器も決まった。

 

「じゃ、クエストを始める前に、自己紹介を改めてするか」

 

「では、人数が少ないので学園側からやらせていただきます」

 

「わかった」

 

「IS学園1年黒崎仭。武装は先も言ったとおり拳(ナックルガード)&ナイフ×2。それと腕にワイヤー仕込み」

 

「・・・更識簪です。武装は薙刀・・・」

 

「私はね~、布仏本音だよ~。武装は~忍者道具一式~」

 

「忍者道具一式?」

 

「一夏、黙っといたほうがいいぞ。突っ込みきれなくなるから」

 

ともかくこれで学園側は終了した。

 

「強襲科の八神和麻だ。武装は二刀」

 

「同じく強襲科の蒼神流無よ。ガンランスを使っているわ」

 

「次は私ね。神埼・H・アリアよ。ライトボウガン二丁を使っているわ」

 

「僕は不知火亮。ライトボウガンを使っているね」

 

「柳生神楽だ。太刀だな」

 

「・・・説明雑になってきてないか?」

 

「そ、そんなことはないぞ、師匠!」

 

「・・・・・・」

 

そういえば最近ラウラが、自分のことを師匠と呼び始めたなと思い出す仭。

またキャラがかぶったなと考えていた。

 

「・・・レキです。へヴィロングボウガンを使っています」

 

「あっ、俺か。遠山キンジだ。俺は普通に片手剣だな」

 

「ふふ~ん、りこりんは~かっわいい~狩猟笛!」

 

「拙者の名は風魔陽菜でござる。忍者刀でござるな」

 

「私はジャンヌだ。クレイモアを使っている」

 

「生徒では、私が最後ですね。星伽白雪です。日本刀を操っています」

 

生徒たちの紹介もひと段落したところで、今度は教員の紹介だ。

 

強襲科(アサルト)の蘭豹や、うちは大剣3本やな」

 

「ん~?私もかぁ?尋問科(ダキュラ)の綴。武器は爆弾だぁ」

 

探偵科(インケスタ)の高天原です。みなさんよろしくお願いしますね。あ、私の武器は双剣です」

 

バラバラな雰囲気の教師三人に、一夏たちは少し面食らうが高天原先生が山田先生に似ていると思ってしまったのだろうか、顔が柔らかくなる。

これで、彼女が昔は実力未知数の傭兵だったと知ったらどんな顔をするのだろうか。

 

「じゃあ、自己紹介も終えた所で」

 

和麻が代表して例の言葉を言った。

 

「一狩り行こうぜ!」

 

「ちなみにクエストは?」

 

「ラオシャンロン&ジエン・モーラン討伐よ♪」

 

『古龍二体!?』

 

流無の言葉に一夏たちの中でモンハンを知る面々は驚きの声をあげる。

 

「・・・バグがないことを祈る」

 

「えっ、どういうこと?」

 

「言ってなかったな簪。このソフトは武偵高の生徒が改造したためか、たまにバグが起こってモンスターが乱入してくることがあるんだ。実際、何度もあったし」

 

「おい、それゲームとしていいのか!」

 

「いいんだよ、一夏。それすら楽しむというのが、平賀さん曰く、武偵高生のモットーだそうだ」

 

『えぇ~』

 

IS学園面子は思わず声を漏らす。

そんなこんなでクエストが始まり、モニターの方にも映像が映る。

 

「砦の真ん前・・・」

 

「ということは・・・」

 

参加者(ハンター)全員が、フィールドに立った。

エリア等はなく、ただバカでかく広いフィールド一つのみ。

すると、イベントが起こったか、画面が切り替わる。

 

「まずはラオシャンロン・・・」

 

 

ラオシャンロン

【古龍目 山龍亜目 ラオシャンロン科】

原種別称 - 老山龍、巨大龍、巨龍

亜種別称 - 岩山龍

体の割に頭は小さく、体の約半分を長い首と尾が占める。体型は竜脚類型の4足歩行で、甲殻が発達しており、頭部に一本の角を持つ。体長は70m以上とも言われ、他のモンスターを遥かに凌駕する。かつては翼があったが、巨大化する進化の過程で失われたとされている。

 

 

長い首と尾をほとんどとした巨大な龍が、山の向こうから咆哮を轟かせながら出現した。

そして画面は再び切り替わり

 

「ジエン・モーラン来たー!」

 

 

ジエン・モーラン

【古龍目 峯龍亜目 ジエン科】

原種別称 - 峯山龍

亜種別称 - 霊山龍

砂海に出没する巨大龍。背中の山脈のような甲殻と口元から伸びた巨大な牙を持つ。ラオシャンロンをも超える巨体を持つが、砂海を泳ぐからか四肢は短く退化している。

 

 

岩の中からジエン・モーランが出てきて、圧倒されるのが表現される。

そして画面が切り替わり、P○Pの画面はそれぞれ自分が操るハンターに切り替わり、モニターの画面は半分ずつ、それぞれの龍を映している。

 

「和麻。それでどう相手する?」

 

「俺的には、ターゲットの近くにいる者たちがそれぞれ相手するでいいと思いますよ。うまい具合に分かれるでしょうし」

 

「よし、黒崎のその案で行く。全員作戦開始!」

 

『了解(りょうか~い)』

 

フィールドの真ん中にハンター十七人全員は立っているのに対し、龍二体は離れたところにいて、挟み撃ちにされているという状態だ。

そしてハンターたちは和麻の指示(仭の提案だが)に従い、それぞれ各々近い方のターゲットに向かう・・・と思いきや

 

「・・・やっぱこうなったか。まあ、予想はしていたけど」

 

「キンちゃんがいないからこっち~!」

 

「なぁっ!あんたはあっちでしょうが!!」

 

「和麻がいないからこっち~!」

 

「こっちの方が強そうや!!」

 

そんなこんなで、武偵のほとんどは(仭もある意味予想はしていたとおり)指示を聞かず、だいぶ入れ代わり

 

 

ジエン・モーラン

討伐メンバー

和麻:二刀

流無:ガンランス

ジャンヌ:クレイモア

神楽:太刀

レキ:へヴィロングボウガン

蘭豹:大剣×3

高天原:双剣

仭:鉄拳&ナイフ×2(+腕にワイヤー仕込み)

 

ラオシャンロン

討伐メンバー

キンジ:片手剣

アリア:二丁ライトボウガン

白雪:日本刀

理子:笛

風魔:忍者刀

不知火:ライトボウガン

綴:爆弾

簪:薙刀

本音:忍者セット一式

 

 

ということになった。

それでも大体バランスが良いというのはある意味良かったのであろうか?

なんだかんだでうまくいけばそれでいいのだろう。

 

ひとまずジエン・モーラン討伐メンバー視点。

 

「よっしゃ狩るぞ!」

 

『おお!』

 

和麻のその声が、引き金のようにそれぞれハンターたちは攻撃していく。

しかし当然攻撃されっぱなしというわけはなく、背中に堆積した岩を飛ばして攻撃してくる。

それらはハンターの大体はかわす。

だが、この岩のうち、一つはハンターを狙ってほとんどピンポイントで飛んでくる。

 

「私ですか」

 

狙われたのは遠くから射撃をしているレキだった。

 

「!」

 

だが、近くにいた仭が腕から出したワイヤーに、レキは縛られて引っ張られる。結果的に避けた。

 

「ありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

そう言いながらワイヤーを解く。

もはや改造版であるので、ほぼなんでもありである。

 

「あっ、そうだ。これから俺、奴の背中に乗って、素材取りに行きますけど、誰か一緒に行きます?」

 

「俺だ!」「私だ!(よ!)」「ウチだ!」

 

「・・・じゃあ、俺(ハンター)の近くにいる蘭豹さんで」

 

「よっしゃぁ!!」

 

『ちっ!』

 

ジエン・モーランには背中に乗る事ができ、鉱石を採掘する事ができる。この時採れる鉱石は希少だ。

 

「というわけで行きますか、蘭豹さん」

 

「おう、やれやれ!」

 

そう言うなり仭は蘭豹に近づき、ワイヤーを出して絡める。そしてジエン・モーランの背中に、もう片方の腕からワイヤーを出して、引っ掛ける。

そしてワイヤーに引っ張られて二人は背中へと着地した。

 

「よっしゃぁっ!採りまくるでぇ!!」

 

・・・もう一度言うが、改造版であるので、ほぼなんでもありである。

しばらく採掘しまくっていたら、ジエン・モーランに振り落とされ、再び全員が地面で戦っていると

 

「うわっ!ジャギィノスが3匹乱入してきた!!」

 

「こっちにはズワポロス2匹だ!うぜぇ!てかこいつは草食竜だろ!!」

 

「なぜルドロスが地面から!?海竜種だろ!」

 

恒例?のバグが発生して波乱の展開に。

ラオシャンロン討伐メンバーの方にもいろいろ起こっているようだ。

 

「って、やばい!牙を振り回してくるぞ!」

 

「・・・仕方ない。奥の手を使うか」

 

『!』

 

「ああ、そうだな」

 

『!!』

 

いつの間にか再びジエン・モーランの背中に乗っている仭がと、腹の下にいた和麻が呟く。

 

「衝砕拳!!」

 

「風牙・二式!」

 

両拳を背中の罅の入った部分に叩きつける。

するとそれは破壊され、ジエン・モーランは叫びながら動きが一旦止まる。

さらに二刀から放たれた斬撃が×印の傷をつける。

 

「おお!」

 

「やるじゃねぇか黒崎!」

 

「和麻もすごい!」

 

「お褒めいただきどうも」

 

「まあな」

 

「よし、ならそれをガンガンかませ。師匠もお願いします!」

 

「神楽・・・悪いがそれは無理」

 

「こっちもだ」

 

『は?』

 

「これは従来のコンボ技ではなく、単体技。一発放てばたとえ古龍だろうと確実に怯み、ダメージも結構食らいます。ただ、当然ながらデメリットもあり、一発放てばスタミナがかなり削られ、スタミナが足りなかった場合は、体力で補うこととなり、そして拳もその反動によるせいか、しばらく使えなくなる。ま、拳で攻撃することができなくなります」

 

『何やっている(んだ)(の)!!』

 

「ついでに、俺のこの技も斬れ味を全て消費する。連発は無理だし、しばらく砥石を十個くらい使って直さなきゃならん」

 

『ほんと、何やっているの(ですか)!!』

 

「だからこそのナイフ装備なんですよ。一応こっちは使えますから。それに拳は自然回復しますから、大丈夫です。とりあえずジエン・モーランの足止めに俺も回りますので、雑魚を頼みます」

 

「俺は一時退避する。健闘を祈る」

 

「よし、私も足止めに回るとしよう。ついて来い(フォロー・ミー)!」

 

「了承」

 

 

 

一方、ラオシャンロン討伐メンバーの方では

 

「だぁっ!もうこいつらうざい!!」

 

「キンちゃんに近づくなぁぁぁぁ!!!」

 

「師匠ぅぅぅぅ!!」

 

「お前ら!俺の周りの奴らだけ相手してどうするんだよ!!」

 

カオスになっていた。

あちらよりかなり。

なにせドスファンゴ(+ブルファンゴ)や、ドスジャギィ(+ジャギィ、ジャギィノス)が乱入してきたからだ。しかもこの危険度三のモンスター2匹が、どんどん増援を呼んでくるので、ラオシャンロンどころではなくなっているのである。

 

「よし、落とし穴にドスジャギィが引っ掛かった!」

 

「シビレ罠にも、ドスファンゴが引っ掛かったよ!」

 

キンジ、不知火がそう言うとそれぞれ近くにいた者たちは罠にハマったモンスターに、集団リンチという名の狩りを始める。

そして

 

「殺ったわ!」

 

「ふふ~ん。これで、もううっとうしい雑魚は来ないわね~」

 

「ぎゃああ!ラオシャンロンが歩いてきたでござるぅぅ!!」

 

ラオシャンロンはその巨体ゆえ、歩いているだけの脚や尻尾でも、ぶつかると大ダメージを受ける。

まあ、雑魚たちの方も巻き添えを食らっているのだが。

 

「結果オーライかな~?」

 

「油断しないで・・・来る」

 

「オッケィ、かんちゃん」

 

そして最初は渋っていながらも、がっちりハマっている簪。

ラオシャンロンは簪と本音を前にすると、

長い首を叩き付けて攻撃してくるも、かわす。

 

「今・・・!」

 

「わかったぁ!」「オッケィ!」「チャンスね!」

 

理子の笛によって強化された綴の爆弾、不知火のライトボウガン、アリアの二丁ライトボウガンによる攻撃が弱点の腹部と体内(位置的には背中のあたり)にヒット。

ラオシャンロン大ダメージを負ったためか、咆哮を轟かせた。

 

「本音・・・」

 

「わかったよ~」

 

「私たちも続くぞ!」

 

そして簪は薙刀で、本音はどこからか出したか暗殺武具で攻撃。

他も続く中、白雪が懐に入り、

 

緋緋星伽神(ヒヒノホトギカミ)!」

 

白雪の居合抜きのように、下から上へ解き放たれた刀が緋色の閃光と共にラオシャンロンの身体を通過。そして焔の渦が吹き上がり、さらに大ダメージ。

 

「すごいぞ白雪!」

 

「けど、これもやっぱり斬れ味を全て消費するんだよ。でもキンちゃん様が褒めてくれただけで、私、私~ブハァ」

 

鼻血を出して倒れる白雪。軽くホラーな光景だ。

 

「あとは任せておけ」

 

そんなこんなで立て直したキンジたち。

 

 

 

再びジエン・モーラン討伐メンバー

 

「くっ・・・砂嵐が起こり始めたか!」

 

「きゃああっ!?地面が!!」

 

「なぜ動く!?それのせいで私たちもうまく動けない!!」

 

「・・・砂嵐と、ジエン・モーランが吐き出す大量の砂によって、周囲の砂の流れが不規則になっているんだな。それによる流れに俺たちは乗ってしまっているわけだ」

 

「なんだと!?」

 

こちらは、ジエン・モーランを相手に有利になっていたが、砂嵐が起こると共に、ジエン・モーランが突如大量の砂を吐き出し始めた。すると地面の砂の流れが不規則になり、思うように動けなくなっていた。

 

「と、ようやく砂吐きをやめたが、それでもまだ動けん。これは・・・」

 

「やばいですね」

 

『なに冷静になっているんだそこ!』

 

「こういうときこそ、落ち着くものでしょう」

 

「その通りです」

 

仭、レキの様子に突っ込む面子。

するとジエン・モーランは、大量の空気と砂を吸い込み始める。

 

「おい、これって・・・」

 

「ええ、八神さん。大砂塵ブレスですね。このブレスは凄まじい威力に加え、ガードすることができない厄介ものです。あなたはまだ砥石使っているので離れているから大丈夫ですが」

 

大砂塵ブレスは、竜巻状の砂嵐を出してくるのである。その威力は先に言ったとおり。

 

「って、私たちはやばいじゃないのよ!!」

 

「そうですね~」

 

「引っ叩くわよ!!」

 

「勘弁して下さい」

 

「黒崎さん、先ほどのあれはまだできませんか?」

 

「無理ですねレキさん。拳が回復してきていますが、あれをできるほどまだ回復しきっていません」

 

「俺もあと少しだが、まだ無理だな」

 

「ならば私が止めてやるとしよう」

 

『なら、今すぐやれ(やりなさい)(やらんか)!!』

 

「いや、だが・・・」

 

『いいからやれ(やりなさい)(やらんか)!!』

 

「・・・了解した」

 

「退避しておこう」

 

ジャンヌはクレイモアを構えると、それに青白い光が蓄えられていく。

 

「見せてやろう。オルレアンの氷花(Fleur de la glace d’Orleans)!」

 

『ぎゃあああっ!!!』

 

「え?」

 

「あ、やっぱしそういう系だったか・・・」

 

青い光の本流が巻き起こり、光る氷の結晶の渦が、巨大な氷の花が咲いたかのように凍らせていく。・・・ジエン・モーランだけでなく、その周りにいるハンターたちも・・・。

それに和麻は思わず声を漏らし、仭は離れた所からそう呟いた。

 

「ちょっとジャンヌ!どうなっているの!!」

 

「いや、これにはデメリットがあってな。敵味方構わず巻き込んでしまうのだ」

 

『なんでそんなのを使った(の)!!』

 

「言おうとしたが、やれと言ったのはそっちだろ!!」

 

「喧嘩している場合じゃないですよ。肝心のジエン・モーランは、大砂塵ブレスによって大部分が相殺されたせいか、まったく凍っていません」

 

「な、なんだと!?」

 

「あ、本当だ」

 

その通りで、凍ってはいるが、あまり凍ってはいなかった。それに対し、ジエン・モーランの近くにいたハンターたちはカチコチに凍りついていた。

さらに言っておくが、改造されているので(以下略)。

 

「つまり、ジャンヌの奥の手はまったく役に立たなかったわけか」

 

「なぁっ!?」

 

「八神さん・・・」

 

その一言で、ジャンヌは戦意?を喪失する。

 

「おい、ゲームを放棄するなジャンヌ!」

 

「はは・・・」

 

「駄目だ!すでに耳に届いていない!」

 

「和麻のせいよ!」

 

「俺のせいか!?」

 

「どう考えてもあなたのせいでしょ!」

 

ジャンヌ、一旦離脱。

 

「っと喧嘩している場合じゃないですね」

 

「また・・・大砂塵ブレスを放とうとしていますね」

 

ジエン・モーランは、再び大量の空気と砂を吸い込み始める。

 

「くっ、逃げたいが動けん!」

 

「ああ、もうジャンヌのせいで!」

 

「むしろ余計なことをしてくれた!」

 

「あの、もうやめてあげません?」

 

それを聞くたびにジャンヌに言葉の矢が、どんどん突き刺さっていく。

 

「八神さん、まだですか?」

 

「もうちょいだ!」

 

「では、俺の拳も回復したので、シメを頼みます」

 

再び仭はワイヤーを使って、背中に乗り

 

「衝砕拳!!」

 

再び両拳を叩きつけた。

ジエン・モーランは、怯み、ダメージを大きく受けたが、仭の体力も減っていく。

 

「よし、よくやった!」

 

そしてジエン・モーランの前に立つ和麻。

仭が背中から降りたのを見はらかって

 

「止めだ!風牙・二式!」

 

さらに二刀から斬撃を放つ。それはジエン・モーランの胸に×印の傷をつける。

そしてジエン・モーランは最後に吠えたあと、ゆっくりと地面に倒れていった。

 

『よっしゃぁっ!』

 

残るはラオシャンロンのみ

 

「おらぁっ!死ねやぁ!」

 

「これで終わりです!」

 

女王綴の爆弾と、血まみれゆとりの双剣乱舞が、ラオシャンロンにクリティカルヒット!

ラオシャンロンは音を立てて倒れた

 

「・・・えっ?これで終わり!?俺まったく活躍していたとこ無かった気がするんだけど!!」

 

気のせいだキンジ。

映ってないだけだ。(笑)

 

 

 

 

 

その後、もう一戦と行きたかったIS学園面子だったが、部屋に戻る時間が近くなってきたので、泣く泣く退散した。ちなみに武偵高面子はそのままもう一戦突入したのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

おまけ

 

武偵高とIS学園が泊まっている旅館『花月荘』。

現在、すでに夜になっていて、IS学園生徒たちは就寝の時間を迎えており、眠りに入っている。

そんな中、武偵高の生徒たちも研修に備え、少なくとも布団に入っているというようなことは

 

「くたばれ蘭豹!!」

 

「積年の恨みいい!!」

 

「単位よこせええええ!!」

 

「ももまんんん!!!!」

 

――もちろんなかった。

 

何をしているのかと言うと、こういう時では定番のあれだ。

 

「俺の枕が真っ赤に燃えるううう!!!」

 

「さっきのアイアンクローの痛みを知れえええ!!!」

 

まくら投げである。

たかがまくら投げと侮ってはいけない。

ここにいるメンバーは一部を除いて身体能力の高い奴らばかり。しかも、先ほどのモンハンパーティの余韻のせいかテンションが天元突破しまくっている。

枕がぶつかったふすまが吹き飛んだり、なぜか布団を投げ始めたり、もうメチャクチャである。

 

(ああ、本当に・・・・)

 

そんな中、一般高校への転校を果たし、普通の人生を歩みたいと常日頃から願う遠山キンジは部屋の隅で布団にくるまりながら思う。

 

(普通じゃない)

 

結局、いつの間にか全員が落ちるまでまくら投げ大会は続いた。

 

 

 

翌朝――

 

「ふぁ~あ、今日は新装備のテストか」

 

廊下を歩いていた仭はたまたま、武偵高の部屋の所を通りかかった。

 

「ん?ふすまが傾いている?」

 

傾いているふすまを見て何かあったのだろうかと、開けてみると・・・。

 

「な、なんじゃこりゃあああああああ!!!???!!」

 

部屋の中はまさにカオスと表現するべき惨状となっていた。

 

「おい、どうした!いったい何があった!?」

 

唯一声を漏らしていたキンジに仭は近寄る。

 

「ふ・・・」

 

「ふ?」

 

「布団で・・・吹っ飛んだ」

 

ガクッ

 

「・・・は?」

 

周囲を改めて見る。

 

「・・・もしや枕投げ?枕投げで、これとか・・・。はぁ、うるさかったが、注意しに行かなくてやはり良かったな。巻き込まれるとこだった」

 

惨状の原因を察した仭は、そう呟きながら部屋を出て行った。

当然誰も呼ばない。

このあと、たまたま通りかかった簪も、仭と同じような行動を取り、原因が分かると殺意を覚えたのは完全な余談である。

 

 




カオスだな。

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