緋弾のアリア×IS 緋と蒼の協奏曲   作:竜羽

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書いているときに思った。チートタグ付けるべきかな?


蒼之神風

(全員、配置についたか?)

 

念話、テレパシーを使える生徒に中継役になってもらって頭の中で通信をする。

俺の呼びかけに全員が応える。

 

「じゃあ、手筈通りいくぞ」

 

「ええ」「はい」

 

隣にいる流無と白雪が首肯する。他にも篠原と、念動力使いの工藤も無言で頷く。

風で探ると、約二百メートルの地点にアラクネの反応、そして、その丁度上空付近にラファールの反応がある。探索だけならそこまで精神力を消耗しないから、周囲数キロ、空気があれば問題なく探れる。

 

「作戦開始だ!」

 

『おう!』

 

全員の返事を聞き、俺は流無に向かって、

 

「じゃ、キスするか」

 

「・・・りょーかい」

 

と軽く言い、流無も顔を赤くしながらも承諾した。

 

 

 

和麻と別れてから、三叉槍を手に日本刀を持った白雪ちゃんと一緒にあの蜘蛛女の前に現れる。

 

「ああん?やっとでてきたのかあ!」

 

何か言っているけど、無視ね。いける?白雪ちゃん?

 

「はい」

 

「じゃあ、行くわよ!」

 

縮地で一気に接近する。

ぎゃあぎゃあ、汚い言葉を言っているすきに槍の連撃をたたき込む。

 

「んなもん効くかあああ!」

 

さっきの和麻の突進を受けて警戒しているからなのか、きっちり躱して防がれる。

でも、その隙に私の後ろから白雪ちゃんが現れて、

 

「たああっ!」

 

脚の一本を切断する。

あの刀、イロカネアヤメは白雪ちゃん曰く、斬れないものは何もないとのことらしいけど、まさかISの装備をぶった斬る何て。まあ、それを言ったら和麻の二刀もなんでも斬ってきたけど

白雪ちゃんに別の脚から銃弾が撃たれようとするけど、銃口を水の塊で覆い、ふたをする。

これって結構操作が難しいのよね。

そんなことを頭の中でぼやいていたら、べつの脚の銃口が私を狙い、

 

『狙撃、来るぞ!』

 

さらに仲間の生徒から念話の警告が来た。

私は自分と白雪ちゃんの体を水で覆い銃弾と狙撃から守るけど、

 

「おらあああ!!」

 

「ぐぅ!」

 

アラクネに殴り飛ばされる。

 

「流無!」

 

「大丈夫!それよりいったん離れて!」

 

気で体を強化していたから、なんとか大丈夫。

そんな私を見て、白雪ちゃんも離れようとするけど、しつこく、アラクネが攻撃してくる。

 

「させない!」

 

私は水を槍みたいに操って二人の間に割り込ませる。

でも、

 

『また狙撃が来ます!』

 

その瞬間に私に向かって狙撃がくる。

警戒していたから、バックステップで躱すけど、

 

「おらおらおらああ!!」

 

アラクネに襲い掛かられ、槍でさばく。

やっぱり狙撃が厄介ね。

今は、透視ができる生徒がラファールの動きを見て、それを通信係の生徒に伝えているけどそれも長く続かない。

 

だから、早く

 

「早く、何とかしてよね。私がみんなの前で恥ずかしいキスをしたんだから」

 

二人っきりの時ならいいけど、みんなの前とか恥ずかしすぎるのよ!

 

そんなことを考えていたからか、私は目の前に迫る攻撃に気づけなかった。

光る網が私の目の前に迫っていて、何とか避けたけど右足がからめ捕られて、

 

「あああああっ!!?」

 

とてつもない激痛が走った。

 

「ひゃははは!こいつはエネルギーでできた網だ!生身にはさぞかし痛いだろうなああ!ひゃはははは!!」

 

「くぅ、水よ!」

 

すぐに周囲のありったけの水をかき集めてエネルギーの網にぶつける。そして、槍で素早く払うけど、右足は動かそうとするたびに激痛が走って使い物になりそうもない。

でも、諦めない。

 

武偵憲章十条

 

諦めるな、武偵は決して諦めるな。

 

そんな私の思いが届いたのか、天空に向かって二つの蒼い竜巻が巻き起こった。

 

相手はその光景に目を奪われる。その瞬間、私は痛みを無視して飛び込み、

 

「ぎゃあああ!??」

 

相手の脚を槍で突き刺した。

 

 

 

(高く、もっと高く!)

 

俺は精神全てを集中させて、ただただ風を操る。

今の俺はいつも以上に風の精霊を召喚し、操っている。

そうして、生み出された二つの竜巻はまさに天災級の大きさ、威力を持って上空のラファールに向かっていく。

流無の持つ、もう一つの力。

 

異能の強化。

 

流無が気を流し込んだ超能力者(ステルス)はその異能(ちから)が活性化され、普段の何倍、何十倍もの異能(ちから)を振るうことができる。

ただし、流無の気と相性のいい奴限定だが。

俺はさっき流無と交わしたキスで気を受け取り、大量の風の精霊を召喚できるようになった。

この状態で起こす風はなぜか蒼く輝くのでこう呼んでいる。

 

蒼之神風(あおのかみかぜ)

 

蒼神(るな)八神(おれ)の起こす風。

 

巻き起こした竜巻はラファールを吹き飛ばし、地面にたたきつける。これで大丈夫だ。

 

だが、まだだ。さらに上空へと昇っていく。

 

高く、高く、目的地は成層圏(ストラトス)

上昇気流である竜巻で巻き上げられた空気は冷却されて水分を凝結させる。

そうしてできた小さな氷の粒は互いに結合、雹となり、周りの空気を冷し、重くする。

高速で落下し始めた空気によって発生する下降気流は最大瞬間風速を竜巻にも匹敵させながら、さらに落下していく。

 

ダウンバースト。

 

竜巻を呼び水に何とか引き起こす。

 

この時点で精神力は限界を迎えており、頭も体も悲鳴をあげているがねじ伏せる。

あのくそ女は流無を傷つけやがった。

 

俺はそのことへの怒りにまかせて、

 

叩きつけた。

 

ぎゃああああああああああああ!!??!!?!

 

その悲鳴を最後に、俺は意識を失った。

 

 

 

「げほっげほっ。また、派手にやったわね。大丈夫?白雪ちゃん」

 

「う、うん。ケホッ、大丈夫。みんなが助けてくれたから。みんなも大丈夫?」

 

『はい!』

 

和麻のダウンバーストの衝撃が巻き起こした砂煙が盛大に舞う中、私と白雪ちゃん、そして、私たちの撤退を助けてくれた生徒たちにが互いの無事を確認し合う。

 

和麻の二本の竜巻が起こった瞬間、それにあの女が目を奪われた瞬間に、気と水でコーティングした槍をあの女の右足に刺して、地面に縫い付けた。

反撃の蹴りを食らって吹き飛ばされたけど、その瞬間、篠原君の電撃がアラクネを直撃して、気をそらす。

他にも狙撃手がいなくなったことで、隠れていたみんなが出てきて自分の超能力でアラクネに遠距離攻撃の集中砲火をしている間に、私は工藤君に助けられて、十分距離を離したその瞬間、和麻のダウンバーストが直撃。

周囲を破壊し、蹂躙した。

 

これが今回の作戦。

狙撃手とアラクネを倒すためにはそれへの攻撃手段のある和麻が竜巻を起こして、さらにそれを使ってダウンバーストを起こす。そして、ダウンバーストが落ちるであろう地点の近くで、私と白雪ちゃんが闘いながら誘導。隙を見て動きを封じるっていうことだったんだけど、まさか直撃するなんて。

 

砂煙が晴れると、軽く地面がえぐれていて、その中心に右足首がねじ切れ、腕もあらぬ方向に曲がっているアラクネがいた。

ISの操縦者保護機能があるから生きているみたいだけど、どう見ても戦闘不能ね。

 

そのことに安堵し、私たちが歓声を上げようとした瞬間、さっき竜巻に吹き飛ばされたラファールが現れた。

 

でも、ラファールの装甲もいたるところがボロボロになっている。

 

・・・強化しすぎたかな?

 

私がそんなことを思っていると、ラファールの操縦者は私たちを一瞬見た後、私をじっと見つめ、アラクネを回収して飛んで行った。

 

 

 

目を覚ますと、どこかの病室だった。

とりあえず、起き上がる。

 

「ん?」

 

右腕を誰かが掴んでいるような感覚がしたので見てみると、水色の髪が目に入り、すぐに誰だかわかった。

 

「流無か。・・・確か、ダウンバーストを起こして・・・」

 

どうなったんだっけ。近くにおいてあった俺の携帯を見てみると、日付は一週間たっていた。

おいおい、マジかよ。

俺が愕然としていると、

 

「んぅ、かず・・・ま?」

 

流無が目を覚ました。しばらく、俺を見ても、ぼーっとしていたが、

 

「和麻ぁ!」

 

と、涙を目に浮かべながら抱きついて来た。

 

「バカバカバカぁ!何であんな無茶したの!いくら強化したっていっても和麻の負担は減らないのに!」

 

「・・・ごめんな、流無」

 

そう、いくら強化していつも以上の力を振るえるようになるって言っても、限界はある。

しかも、自分の許容量以上の力を操るんだ。代償がないわけじゃない。

現に、どうやら俺は代償として、今回一週間も眠っていたみたいだ。

 

しばらく、俺は流無に泣きながら、怒られながら、抱きつかれていた。

 

 

 

ここは東京の武偵病院で、あの戦闘の後、一日たっても目を覚まさなかった俺はここに搬送された。

白雪たちは合宿に残っていったらしいが、流無はSランクの特権を使って俺と一緒に戻ってきて、ずっと看病してくれていたらしい。

 

で、一通り、流無に謝って、許してもらったところで、事件の顛末を聞いた。

ISの襲撃には箝口令が敷かれていた。

確かにISを武偵(超偵だが)という生身の人間が倒したことが公になれば、いろいろまずいだろうからな。

襲撃者の詳細は一切不明だが、あのアラクネはアメリカの機体で強奪された物らしい。

何はともあれ、一件落着というわけだ。釈然としないが。

 

検査を受けて異常なしと退院許可を受けてから、俺とキンジの寮室に帰る傍ら、キンジ達の事件の事も聞いた。

 

あのあと、キンジはアリアが必死になる理由を知ったらしく、その後、アリアがイギリスに帰ることになった。

だが、その直前に武偵殺しの目的に気が付いたキンジは、アリアの乗っている飛行機に乗り込んだ。

その機内で邂逅した武偵殺しはなんと、あの峰理子だったのだ。

 

峰・理子・リュパン4世

 

それが理子の本当の名前で、フランスの大怪盗アルセーヌ・リュパンの曾孫だったのだ。

理子の目的は爆弾を使って、アリアとキンジを引っ付けて、二人を倒すことで初代リュパンを超えることだったらしい。

 

アリアのミドルネームのHの意味、それはホームズ。

 

アリアはなんと世界を股にかける名探偵、シャーロック・ホームズの曾孫、つまりシャーロック・ホームズ・4世だったのだ。流無がアリアが一人で見舞に来た時に聞いたらしい。

で、初代ホームズと同じく、パートナーを持ったアリアを倒そうとした理子だが、ヒステリアモードを発動させたキンジとアリアに負け、飛行機から逃走したらしい。

だが、その瞬間、どこからともなくミサイルが飛んできて、飛行機のエンジン四基のうち二基を破壊されたらしい。

 

政府も着陸の失敗によるリスクを恐れて、見捨てようとしたらしいが、キンジは車輌科(ロジ)の友達、武藤剛気やキンジとアリアがバスジャックで助けた生徒たちの助けを得て、武偵高のある学園島の隣の同じ大きさを持つ人工島(メガフロート)、空き地島に雨の中何とか不時着させることができたらしい。

これも武偵憲章一条『仲間を信じ、仲間を助けよ』だな。

 

で、いつの間にか部屋に到着して、中に入ったら、

 

「やっぱりいたー!!神埼!H!アリア!!」

 

武装巫女、星伽白雪が完全装備でアリアと対峙していた。

 

「ま、待て!落ち着け白雪!」

 

「キンちゃんは悪くない!キンちゃんは騙されたに決まっている!」

 

キンジの必死の叫びも鬼神の様なバーサーカーになっている巫女さんには届かない。というかアラクネと戦った時より、強い気迫が伝わって来るぜ。

 

「この泥棒ネコ!き、き、キンちゃんをたぶらかして汚した罪、死んで償え!!」

 

「やっ、やめろ白雪!俺はどっこも汚れていない!」

 

「キンちゃんどいて!どいてくれないとそいつを殺せない!」

 

「き、キンジぃ!何とかしなさいよ!なんなのよこいつ!?」

 

流石のホームズ4世、アリアもドン引きしまくっている。

俺と流無はその光景にしばらく硬直してしまった。

 

 

 

 




これにて一巻の内容は終わりです。短かったな。
和麻のダウンバーストは味方が多く、また地形も林で隠れやすかったのと、無理をしまくった結果決まったので、またやれと言われても無理でしょうね。事実、すぐに気を失って一週間寝込みましたから。
風の聖痕原作でも主人公が作り出していましたが、あれとは威力が数段劣りますし、準備に時間がかかりまくっていますから。
次回からは二巻に入ります。

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