これもひとえにニセコイの人気によるものなのでしょうが、それでもこんな駄作がこれだけ読まれているのは非常に喜ばしいです
今後ともよろしくお願い致します
鶫の攻撃が予想以上に重たかったので、打ち合いをさける戦法に決めるどてら
かといってこの速さでは下手に攻撃するとカウンター不可避である
攻撃をガードしてから攻撃する、肉を切らせて骨を断つ戦法が一番賢いだろうと判断する
懸念事項としては、ガードしたところで耐えれるかどうかというところだ
慎重に戦略を立てたいのはやまやまだが、そんな余裕はとてもじゃないがない
鶫が間合いをつめて突きを放ってきたので防御にはいる
『っ!』
どうやらフェイントだったようで重たい一撃が腹に入る
あまりのダメージにカウンターもとれず、更にもう一発頬にもらう
ぶっとばされて仰向けになったところをすかさず馬乗りになる鶫
形勢逆転に場が盛り上がる
どてらの敗北の可能性が見えてきてヒヤヒヤしだすものもいた
怒涛の勢いで殴る鶫と、必死にガードするどてら
いつ腕がいってもおかしくなく、クラスメイト達もどてらの負けを確信していた
『許せ』
『ぐっ!?』
その矢先に、鶫がどてらの上から転げ落ちるようにどいた
あまりの激痛に腹を押さえて涙を流す鶫
どてらはよろよろと立ち上がり、うずくまる鶫にサッカーボールキックをかます
うつぶせに倒れてピクピクする鶫にまたがり、キャメルクラッチをかける
先ほどのダメージでうまく抵抗ができないが、それでも必死に抵抗する鶫
なにが起きているのか理解出来ない一同だったが、るりだけは気付いていた
『おそらく、へそをついたのよ』
るりが状況を理解出来ていない小咲に解説を始める
『へ、へそ?』
予想外のことに、周りにいた楽や千棘もくいつく
見えたわけではないが、おそらく指でへそを思い切りついたのではないかと、るりは言う
『え、えげつねえ・・・けどそうなんだろうな』
ほとんど抵抗できない状態のどてらが鶫にアレだけのダメージを与えるのは難しい
へそ突きなら鶫のダメージも、【許せ】というどてらの発言も納得がいく、なにせえげつない技なのだから
この勝負、どてらの提案で1つ取り決めがあった
それはお互い【自分の判断でギブアップの権利を持つ者】を一人用意するというものだ
これは、意地を張って重症を負ったり、喉を打たれたり絞め技をくらったりでギブアップを宣言したくてもできないことを想定しての取り決めだ
ちなみに鶫のパートナーは千棘、どてらのパートナーは楽である
『つ、鶫、ギブアップするわよ?』
さすがにまずいと判断した千棘はギブアップを検討しはじめているものの、ヒットマンの鶫のプライドを考えて独断で決めかねていた
『(お、お嬢が私の無様な姿を・・・私を哀れんで・・・うぐぐ)』
愛する千棘に二日連続で醜態を晒し、泣きそうになる鶫
しかし悲しみや怒りがパワーになることはなく、キャメルクラッチを抜け出せずにいる
口元を押さえられていたら指に噛みつくことができるが、それもかなわない
できるのはせいぜい舐めることぐらいであるが、そんなことしてもなんにもならない
悔しさで涙を流す寸前の鶫だったが、急にキャメルクラッチが弱まる
『っ!?』
なにが起きたか理解出来なかったが、この機を逃すまいと力を振り絞り、キャメルクラッチをほどく
まさかの脱出に盛り上がる一同
距離をとり仕切り直し
千棘は安堵のため息をつく
へそ突きのダメージがおさまるまでなるべく戦いを避けたい鶫はじりじりと距離をとる
どてらは正空園に入らない程度に距離をつめる
『(臆病な男だ・・・ダメージがあるうちに叩けばいいものを・・・カウンターを恐れて近づけないと見える)』
どてらが臆病で良かったと内心ホッとする鶫
しかしそれは見当違いだとすぐに思い知らされる
回復の最中ではあるが、どてらが正空園に入ってきたため突撃する
でかい1発を放ちたいがカウンターをくらうのもなんなので、まずはローキックを放つ
直撃して体勢を崩すどてらにボディブローをぶちこみ、仕上げにハイキックをかます
キャメルクラッチ脱出からの見事な三連コンボによる形勢逆転にクラスメイトは、どてらの回転胴廻し蹴りが決まった時より興奮する
しかし・・・
鶫は冷めていた
その表情からは逆転できた喜びなど感じられない
軽く息を吸い込み怒声を張り上げる
『手を抜いてるな貴様!』
キャメルクラッチから脱出できたのではない、解放されたのだ
攻撃を当てたのではない、当たってもらえたのだ
少なくとも鶫はそう確信している
ピクピクと悶絶していたどてらだが、ゆっくりと体を起こして胡座をかく
ため息をついて呆れ顔で
『人が体はってんのによ・・・冷めること言うなや』
予想外の言葉に眉を動かす鶫
どてらの言葉を理解して周りを見てみると、確かにクラスは盛り下がっていた
まさかこの男・・・
『よ、余興だとでもいうのか?この決闘が・・・』
この男はプロレスでもやっているつもりなのか
こっちはメンツをかけているというのに
『美学ってほど高尚なもんじゃねえけど、一方的に叩きっぱなしってのもアレだからな』
そういってゆっくりと立ち上がるどてら
鶫が反論しようとしたその刹那
バシャッ
立ち上がる際に握りしめていた砂を鶫に投げつける
目に入るのをふせぐことはできたが、それでも隙が出来てしまい、強烈なヤクザキックを腹にもらう
『楽よりヤクザだよな・・・アイツ・・・』
見慣れている集もさすがに苦笑いであった
場は再び盛り上がり、勝負は第2Rに入る