真空飛び膝蹴りを受けた上に、【女々しい】と罵倒され、挙句の果てにぶん殴られた楽
10割、楽が【猿女】呼ばわりしたことを差し引いても9割、千棘に非があるといえる
それなのに何故か被害者の楽が、廊下で千棘に責め立てられている
千棘の主張は【あれくらいでグチグチ言うな】【華々しい高校デビューを台無しにした責任を取れ】と言ったものであり、あまりの暴論に立会者のどてらは眉をピクピクさせている
『話にならんね、今後お互い関わらないようにするってことで決定、さあ、教室戻ろうぜ楽』 グイグイ
これ以上はさすがに我慢出来ないと判断したどてらは2人の話し合い(千棘の一方的なまくしたて)を中断させる
【そいつ(楽)に謝らせろ、そしてお前は引っ込んでろ】という旨を千棘が伝えてきたがスルーする
楽に続きどてらまで嫌われたが決して気にしない、あんな奴はこっちから願い下げである
どてらに押されて教室に戻る楽だが、とんでもないことに気付いてしまう
無くなっているのだ、普段に身につけていた大事なペンダントが
おそらく真空飛び膝蹴りを受けた時になくなったのだろう
原因となった千棘に探させようとするが、どてらが制止する
『俺と集が手伝ってやるからあの女はほっとけ』
千棘に責任を取らせたい楽としては不満があるが、親友が手伝いを申し出てくれたのだ、厚意に甘えることにする
余談ではあるが担任のキョーコ先生が、楽と千棘が友達なのだと勘違いして席を隣にした上、千棘を楽と同じ飼育係に入れてきた
あのやりとりを見て友達だと勘違いするとはどういう神経をしているのだろう
当然のごとく【女々しさがうつるから近くに寄るな】だのなんだの罵詈雑言を浴びせられたが、【相手にしたら負け】という、どてらの教え通り全ては受け流した
放課後、楽・集・どてらの3名は暴行事件の現場付近をくまなく探した
『こんなことを手伝わせちまって、しのびねぇな』
申し訳なさそうに楽は謝ると集は
『いいよいいよ、楽があのペンダントをどれだけ大事にしてるか知ってっからさ』と返した
『しっかしあの転校生・・・自業自得とはいえ初日から浮いてて可哀想だな・・・』
千棘に半ギレだったどてらも、なんだかんだで千棘を気の毒に思っている
それは集も同じなようだが、楽の意見が出るまで口を挟まないようにしていた
『・・・・・・・・・』
楽が返事をしなかったため、会話はここで途切れ3人とも無言でペンダントを探し続けた
2時間探しても見つからなかったので、二人にジュースを奢ってその日は解散となった