【ニセコイ】男はつれぇよ   作:Kドラ

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オノデラ

『一条君を見かけたから声をかけようとしたんだけど、そしたら名前よばれて驚いちゃった』

休日に小咲に会えるという僥倖

しかし、この偽デート中に限りそれは不幸以外の何物でもない

長所が短所になることもあるように、タイミング次第では幸運が不運にもなるのだ

例えるならば、ポケモンを捕獲するためギリギリまで弱らせようとしたら急所に当たってしまったといったところか

 

『なに考えてたのかな?』

微笑む小咲

二枚舌の楽も小咲の前ではタジタジ

偽デート中とあらば尚更だ

そこに千棘が戻ってきて、最悪の行動をとる

『ダーリンお待たせー!』

笑顔で楽の腕に絡みつく

ドラクエの冒険の書消滅時のBGMが楽の頭の中に流れる

理解が追いつかず戸惑う小咲

ちなみに千棘も戸惑っている、まさかクラスメイトがいるとは思わなかったのだろう

 

何故千棘がこんな暴挙に出たのか

それは簡単な話である

トイレに行った際、茂みにひそんでいるビーハイブの連中の会話を聞いてしまったのだ

【あの2人本当に付き合ってんのか?】という会話を

これはまずいと判断して千棘はあのような暴挙に出たのだ

 

『あ、あら、貴女は確かクラスメイトの・・・』

『え、えっと、桐崎さんだよね?え、今ダーリンって』

千棘は小咲の名前を聞き出そうとするが、小咲はメダパニ状態で話が噛み合わない

誤解を解きたくて仕方ないが、クロードの目がある以上は貫くしかない

必死に恋人アピールするが、その度に楽が足を引っ張る

3度目の妨害があったところで千棘はキレて楽の足を踏み、立ち去る

 

楽に惚れている小咲はショックで潰れそうだが、お人好し故に千棘を追いかけるよう楽に促す

しかし楽は

『いや、俺はあんなゴリラなんか・・・』

『あっ!またそんな事言って!ダメだよ!』

尾行など最早気にせず小咲の誤解をときにかかる楽だが、小咲に怒られる

『クラスメイトの前で恥ずかしいのはわかるけど、桐崎さんが可哀想だよ』

中学時代から楽を思ってきた小咲だが、彼女は優しすぎた

喧嘩してるところにつけこもうなんて気は一切なく、仲直りさせようとしているのだ

これ以上は逆に嫌われると判断し、楽は千棘を追いかける

 

 

この夜、小咲は中々寝付けずにいた

『桐崎さん美人だし・・・私なんかが出る幕ないよね・・・』

失恋したショックは大きいが、大きすぎて逆に涙が出なかった

予想外すぎてまだ受け止めきれていないのだろうか

ダメ元でさっさと告白しておけばよかったという後悔と、振られて気まずくなるより友達関係を続けられるこっちの方がいいはずという安堵の気持ちが交錯する

『もし美人に生まれてたら堂々と告白できたのかな・・・』

その言葉を最後に小咲は眠りについた




楽と千棘の仲直りシーンはカットです
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