IS インフィニット・ストラトス 〜太陽の翼〜   作:フゥ太

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さあ、2014年度最後になっちゃった更新!

チームIS学園VS暴龍帝のファイナルラウンド、ついに決着です!!


極限への挑戦ッ!!

 

 

 

 

 

「で、陽太君………つかぬ事を聞いておくが?」

 

 二刀の斬艦刀を逆十字に構えた暴龍帝が、目の前の少年に心の底から湧き上がる期待を隠さないで問いかける。

 

「私をどうやって追い詰め、敗走させてくれるというんだい?」

 

 そして問われた白い装甲を纏った少年が、千冬の肩を掴むと、小馬鹿にしたかのように言い放つ。

 

「まあまあそんなに盛んなよ爆乳………焦らすのも上級者の……技術の一つだっ!!」

 

 陽太は叫びながら千冬を掴み、その場から大きく跳躍しながら後方宙返りすると同時に、追撃しようとしたリキュールに向かって、ラウラが逆にカウンターの砲撃を叩き込むのだった。

 

「させるかっ!!」

 

 高密度荷電粒子ビームと95口径レールカノンを同時に放つハイブリッドキャノンの砲撃を真正面から受けたリキュールだったが、通常のISなら灰になりそうな威力を持ってしても、彼女の足を一瞬止めただけに止まってしまう。

 

「なにっ!?」

「温いっ!! この程度が対オーガコア用ISの性能かっ!?」

 

 高エネルギーのビームと大口径の弾丸を苦もなく弾き返す相手に驚愕するラウラだったが、他のメンバー達はそんな彼女をフォローするように行動を開始していた。

 

「貴方の相手は陽太だけじゃない!!」

 

 そう叫びながら素早く自分のISの特性である瞬間換装を行い、かつて陽太と戦ったときの重装備である、左右に一門づつ搭載された25mmパルスレーザーガトリング、30mm二連装ビームガン、両肩の8連装ミサイルポットと、脚部にも4連装ミサイルポットをフルバーストで放ち、猛烈な弾幕を張って彼女の動きを牽制する。

 

「(ダメージを与えられなくてもこれだけの弾幕なら足止めぐらい)」

「温い砲撃の次は、温いシャワーで歓迎とは……」

「!?」

 

 眼前の煙幕の中から伸びた手がシャルの胴を掴み上げた。

 

「私が風邪を引いたらどうしてくれる小娘?」

「くっ!?………だけど」

 

 掴みあげられ一瞬で引き千切られる危険もある状況で不敵に笑うシャルを見たリキュールは咄嗟に視線を周囲に向ける。

 

「おいきなさい! SBビット・アサルトモード!!」

 

 ヴォルテウスの周囲を取り囲んだセシリアのSBビット達が、一斉にビームを掃射し、彼女の視界を塞ぐと同時に横合いから更に突撃してきていた人物達の援護に一役買っていたのだ。

 

「どっせいっ!!」

 

 全方位のビーム攻撃を受け続けるヴォルテウスに、高機動モードの飛行形態で低空を突っ込んできた鈴が、変形と同時に勢いを殺さずに繰り出したキックでシャルを掴む手を弾き上げ、逆方向から一夏と箒が斬りかかったのだった。

 

「うおおおおおっ!!」

「はあああああっ!!」

 

 全力を振り絞った打ち下ろしの三刀と、刀を返した巨大な斬艦刀が激しい金属音を鳴り響かせながらぶつかり合い、その威力によってヴォルテウスの足元に亀裂が生じる。

 

「いいぞっ! もっともっと気合を入れてこい!!」

 

 怒りに狂っているだけでも、怯えて我武者羅に振り回してきたわけでもない。明らかに自分相手に『勝つ』という気合の入った攻撃に、芽生える喜びが隠し切れずに口から漏れてしまうのを必死に隠すように叫ぶ。

 

「(気合が入っているじゃないかッ!? いいぞ、実に良い事だ!)それでこそだッ!!」

「「ッ!?」」

 

 腰に装備したもう一本の斬艦刀を引き抜き、一夏と箒に向かって容赦なく振るってみせる。

 

「させないわよッ!!」

 

 食らえば即死確定の超威力の斬撃に、恐れることなく仲間を救うために突っ込んだのは双天牙月を両手に持った鈴であった。

 しかし、真正面から受けつつ威力を外に受け流そうという腹つもりだった鈴であったが、斬撃が自身の獲物に直撃した瞬間、考えの浅はかさを思い知ることになる。

 

「!?」

 

 一瞬で双天牙月の刀身に七割ほど食い込み、剣そのものにヒビが奔る。

 

「(やられる!?)」

「鈴さんッ!!」

 

 自身の死を瞬時にイメージした鈴であったが、背後から聞こえてきたセシリアの放った光弾は、彼女にまとわりつく死神の鎌の軌道を一瞬ではあったが友から遠ざけることに成功したのだった。

 ビットの展開を途中でオートに切り替えたセシリアが、すばやくリキュールの死角となる角度に滑り込むように低空飛行しつつ構えたアルテミスが放った一撃で、なんとか軌道を帰ることに成功したのである。超速で動く龍帝の刃を正確に射抜くいう神技に近い芸当をしても、彼女にそれを喜ぶ時間も与えてくれない。

 そしてセシリアのアシストによって若干スピードが鈍った剣閃を、何とか仰け反りながら回避した鈴と一夏と箒は、すぐさまバックステップで距離を取りつつ、一切の相手の動きを見逃さないよう全神経を集中して相手を観察し続ける。

 

「勘違いされがちだが、私は複数における連携を用いた攻撃を否定する気はないよ」

 

 そして単機において無敵と言っていい強さを発揮する暴龍帝ことアレキサンドラ・リキュールは、二つの巨大な刃を軽々と指で遊ばせ、ゆっくりと近寄りながら話しかけてくる。

 

「力が足りない者同士が連携を用いて、一の力を五にも十にもする。認めよう………そういう計算が成り立つのも戦場だ」

「………………」

「だが私という万をも超える力を持つ者に、その計算が果たしてどこまで通じるのか?」

 

 一にして万をも凌駕する、一騎当千という言葉の具現こそがISという兵器のあるべき姿であり、その理想系が自分である。という意味をこめた言葉。

 驕りでも過信でもない。断固とした意志と絶対的自負を宿す、亡国最強のISと操縦者相手に一夏は静かな怒りを腹に溜め込むが、そんな彼の背後から暴龍帝の言葉を笑い飛ばす男が、高らかと言い放った。

 

「そういう考えそのものが、驕り高ぶってんだよ!」

 

 予告無しのプラズマ火球がヴォルテウスの足元に着弾し、巨大な火柱を上げながら彼女の姿を覆い隠す。

 

「陽太ッ!!」

 

 一夏が振り返ると、上空からヴォルケーノを両手持ちしたブレイズブレードが、暴龍帝を見下ろしながら静かに地面に降り立ってくる。

 

「鈴ッ!!」

「!?」

 

 そして彼は降り立つと同時に鈴の方に振り返り、思わぬ事を言ってきたのだった。

 

「衝撃砲、アイツの顔面にぶち込むつもりで撃てッ!!」

「!? ちょ、そんなこと言っても、そんなまっすぐ撃ったぐらいで当たるとは」

「合わせろよッ!!」

 

 それだけ言うと、再び銃口ごと暴龍帝のほうを向いてしまう陽太。最初は何のことかわからなかった鈴だったが、仲間内において実はフィーリングの発想においてもっとも近い物を持っている陽太の考えをすぐさま理解し、意気揚々と龍咆の砲門を開く。

 

「了解よッ!!」

「撃てっ!!」

 

 陽太の言葉と同時に、ヴォルテウスがプラズマ火炎を切り裂いてその姿を現す。

 完全な不意打ちだったにも拘らず、その装甲には一切の傷が見受けられず、誰もがどうやってダメージを与えればいいのか見当もつかないでいたが、そんな中、陽太はある事を試すために、鈴の助力を願ったのだ。

 

 そして、姿を現したヴォルテウス目掛けて、鈴が衝撃砲を発射する。

 

「!!」

 

 不可視の砲弾が音速で放れる中、その弾道を完璧に読み切った陽太が鈴の衝撃砲と同時にヴォルケーノを発砲し、二種類の弾が同時に黒き龍に迫る。

 

「ぬっ!?」

 

 そしてその弾同士を装甲だけで受け止めようとしたリキュールだったが、彼女の感性が危険を告げ、それを彼女自身があっさりと受け入れたのだった。

 

 ―――自分の手前で、炸裂したプラズマ火球と衝撃砲が同化し、明らかに威力の増した『燃える炎のロケット弾』が迫る―――

 

「フンッ!!」

 

 刀を縦に構え、実に久しく感じる『ガード』するという行動した暴龍帝の手に、とてつもなく重たい『砲弾』の感触が伝わってくるのを感じ取り、すぐさま刃を回転させて砲弾を弾す。アリーナの障壁に走る威力と自分の手に感じ取った衝撃を見比べながら、陽太と鈴が即席で行ったコンビ攻撃を素直に賞賛する。

 

「思いつきの割には良い攻撃だった。威力、速度共に申し分ない」

「(効いてねぇーな)お褒めに預かりどうも」

「(ちっとも効いてやしない)お望みなら、いくらでもあげるわよ?」

 

 相手に自分達の攻撃が効いていないことに不満を覚える陽太と鈴だったが、その時、後方にいた一夏がヴォルテウスの動きを注意深く観察しながら、焦った表情で陽太に詰め寄ってくる。

 

「オイッ! 陽太っ!?」

「うっせぇっ!! 状況見ろ!?」

「それどころじゃねぇーだろうがっ!!」

 

 しつこく聞いてくる一夏の方に振り返った陽太だったが、そんな彼に一夏は本気の怒りを浮かべた形相で怒鳴り込む。

 

「アレ、どういうことだよ?」

 

 彼が指差した先………一時前線を退かされた千冬であったが、動けぬ彼女の身柄を預かっているのがあろうことか敵陣営に所属しているマドカであったことに一夏は憤激していたのだ。

 

「えっ? これっ? ど、どうすればっ? だ、大丈夫………なのか?」

「………くっ!」

 

 五感のほとんどが失われフラフラな状態の千冬と、彼女の体を支えながら突然の事態に対処しきれず、プチパニックを起こしながら思わず千冬に容態の確認を取るマドカ。

 だが、そんな両者を見比べながら、陽太はいたって冷静に一夏に言い放つ。

 

「何を怒ってる? この場合一番適任だろ?」

「状況考えて、敵に今の千冬姉を預けるとかどこが適任なんだよ!?」

「うっせぇっ!! あいつら手出しできないんだろうが!? そんであの馬鹿師匠はどっかに隠しても自力で出てくるに決まってる!! だったら監視してもらいながら戦闘の余波からも守ってもらえるアイツ等に面倒見させるのが一石二鳥だろうが!!」

 

 敵に味方を預けるというとんでもないことをしておきながら陽太には悪びれる様子がまったくない。つまりは本当に本心から彼女(マドカ)を信頼し、千冬を預けたのだ。

 

「妹になるんだろう? だったら兄妹のこと信頼してやれよ?」

「そ、それはそうだけどよ」

「今はそれどころじゃないだろ?」

 

 一夏の言葉尻が弱くなった所で、陽太は彼の視線を強制的に前だけに集中させる。

 

「ということで、レッツ作戦タイムだ。全員、いいか!?」

 

 強大無比を誇る暴龍帝を倒す秘策の伝達を、その場にいる全員に伝えながらも、陽太の視線だけはリキュールの方にだけ向けられていた。

 

「…………フフッ」

 

 そしてその視線を受けながら、彼女は悠長にも敵が作戦を立てる時間を与えるようにIS学園メンバーに斬り込むようなことは一切せず、彼らの様子を微笑ましげに見つめていたのだった。

 彼らが不意打ちしてくることは許容出来る。何故なら彼らは現状自分よりも戦力が劣るからだ。

 だが自分が彼らの隙をついて不意打ちを仕掛けるなど、暴龍帝としてのプライドが決して許さない。それにこうやって相手の動きを見ながら次に何を仕掛けてくるのかを待つ時間は、隠された真の名店にて極上のメニューを待つ時間に似ていて、彼女自身嫌いではないのだ。

 

「(さあ、私はいつでもいけるぞ。戦力と戦術と技術と闘志と運の限りを尽くして挑みに来い! 私の剣撃を掻い潜り、私すらも予想だにしない行動で、私の喉元に刃を突き立てろ! 追い詰め、死の間際に追い込め!!)」

 

 期待している。それは確信に近く、夢にまで見た瞬間かもしれない。

 10年前からずっと心焦がれた『あの日(死闘)の続き』を垣間見せてくれると。

 

「(互いの身を焦がし、共に生と死の一線を越えるぞッ!!)」

 

 隠すこともない笑みと闘気が、彼女を中心に空間を振るわせるほど荒れ狂い始め、嵐という言葉そのものの存在となりつつあったのだった。

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

「本当に大丈夫なのか!?」

「だ……い…じょう…ぶ」

「嘘をつけっ!! 体温が異常に低下して、血の気が完全に失せているぞ!!」

 

 明らかに身体の異常を抱えている千冬を我を忘れて心配するマドカを見つめていたジークは、すでに彼女の中では織斑千冬が本当の姉になりつつあること、そして本心では姉の元に行きたがっているのではないのかという思いがかえま見えていた。

 

「(家族ね………)」

 

 だが目下彼の気を引いているのは、そんな相棒の行く末ではなく、絶対的な差を見せ付けられてなお戦う意志を折れさせていない二人の獲物の姿であった。

 

「(テメェ等が策を講じてどうにかなる相手じゃねぇーんだよ! 火鳥陽太、織斑一夏!!)」

 

 そもそもあのアレキサンドラ・リキュールが、身内での不協和音が絶えない亡国機業(ファントム・タスク)において、最高幹部の地位にまで登り詰め、かつ身勝手気ままな振る舞いが許されているのかを知っているだけに、二人がとっとと降伏でもしてくれて投降することを彼は密かに期待してたのだった。

 

「(強ぇ………ただ純粋に『強過ぎる』んだよ、その女は)」

 

 理屈ではない、理不尽すら感じることも許されないほどの『強さ』の結晶とも言える暴龍帝に挑もうなど、組織内でも最早無謀を通り越して勇敢とすらも捉えられていることを知っているジークにとって、なぜ二人があれほど強気でいられるのか不思議で仕方なかった。

 

「………死んだら全部終わりだろうが?」

 

 死ぬことを自らに許さぬ男は、命を賭けて挑むことをやめない二人の少年の背中に、苛立ちと自分自身ですら気がついてない小さな火の付いた『気持ち』を抱えたまま、その場から見つめ続けるのだった………。

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

「以上、質問疑問は聞かん」

「意義有りッ!!」

 

 陽太の説明を聞き終えたIS学園メンバーであったが、その内容の異様さに鈴がまずは『待った』をかける。

 

「時間ないんだよっ!!」

「アンタ、正気ッ!? その作戦内容じゃ一夏がッ!!」

 

 そう、作戦成功のキーであり、同時にもっとも危険な役回りをすることになるのがIS搭乗時間が最も短い素人操縦者の一夏であることに鈴は異議を唱えたのだ。見ればラウラやセシリア、箒やシャルも同様な意見を含めた視線を陽太に投げかける。

 対して陽太は真っ直ぐにこの作戦の成否を分ける男の瞳を見て問いかける。

 

「お前はどうなんだ、一夏?」

「……………」

 

 陽太の問いかけに、一瞬だけ瞳を閉じた一夏は………。

 

「ああ、異議はない! やろうぜっ!!」

 

 熱い決意を込めた言葉で答える。それを受けた陽太は、今まで決して使わなかったであろう言葉を口にする。

 

「大丈夫だ。お前なら出来る。俺が保証する」

「!!」

 

 普段なら絶対に口にしないであろう言葉を言い放ったためか、全員の視線が陽太に一瞬で集まる。物凄く微妙な面持ちで………。

 

「殴られ過ぎて正気を失ったか?」

「おかしい頭が本格的にイカれた?」

「打撲による意識の混濁ですか!?」

「簡易スキャンをするか、陽太?」

 

 箒達のサラッと毒が詰まった心配する言葉を受け、プルプルと身体を震わせながら『コイツ等、あの爆乳終わらせたら速攻でシメる』と憤る陽太を苦笑しながら見つめるシャルだったが、そんな陽太に気軽に肩を叩きながら談笑ができる一夏と怒りながらそれを振り払う幼馴染の姿を交互に見て、二人が本当に心から信じあえる友達になりかけているのだと、小さな暖かさとチクリと痛む気持ちを同時に感じ取るのだった。

 

「さて、話もまとまったようだね」

 

 今まで学園メンバーに手を出さず、事の成り行きを静観していたアレキサンドラ・リキュールが手首を軽くスナップさせながら話がまとまったことを感じ取り、戦闘を再開しようとしてくる。

 

「ああ、一応聞いておくが、負けるのが嫌なら別に帰ってもらっても結構なんだぜ? ただしISは置いて帰れ」

「それはキツいご冗談だ。君とその仲間達の全てかけた高級品(とっておき)、いただいて食さずに帰るなどという無作法、私には考えることすらできないよ」

 

 ただ倒したいだけなら作戦タイムを与える必要はなく、そもそも彼女の実力なら戦闘開始から三分もあれば余裕で終わらせることができていた。そして逃げたいのならワザワザ相手を待つ必要もない。

 

 両手に斬艦刀を携えた暴龍帝が心待ちにしているものはただ一つ………。

 

「(そして………私に見せろ!! 君達が『英雄(先生)』から託された、未知なる可能性というやつをッ!!)」

 

 自分が決めた現在が正しいのか?

 それとも、やはり千冬に託された遺志こそが正しいのか?

 

 是非とも、見極めねばならない。自分があの人を超えたのか、それとも未だに彼女の掌の上にいるだけの矮小な存在であるというのか?

 これは彼らの試練であると同時に、このアレキサンドラ・リキュールの試練でもあるということなのだと、彼女自身が強く感じていたのだ。

 

「さあ」

「じゃあ」

 

 獲物を握る手に力が篭り、瞳の色が変わる。両陣営の間にぶつかる闘気の勢いが増し、黒き龍帝と炎の不死鳥、両者が高らかと叫ぶ。

 

「来いっ!!」

「いくぜっ!!」

 

 大地を砕いて最初に突撃したのは陽太と鈴の二人だった。

 

「だっせいっ!」

「どっせいっ!!」

 

 両者似た珍妙な叫び声を上げ、プラスマ火球と衝撃砲の連続発射し、空中で合体させての攻撃を仕掛けてくる。

 

「二度も同じ手とは温いぞっ!? 陽太君ッ!!」

 

 対して暴龍帝は、刃を返し両手に携えた斬艦刀を高速で振るって、全ての火球を弾き返していく。

 

「(予測してたとはいえっ!?)」

「(これじゃあ剣の結界そのものじゃない!!)」

 

 特注の斬艦刀の太刀が届く範囲全てが暴龍帝の『結界』なのだと改めて思い知るIS学園メンバーであったが、その程度で折れる闘志の持ち主は、この場にただの一人もいない。

 

「ならば、これは返せるか!? 暴龍帝(タイラント・ドラグーン)!!」

 

 プラズマロケット弾が足止め程度にしか通じないのならば、自身が持つ最大の砲撃で押し通す。強い決意で吼えたラウラのISに若干の変化が生まれる。

 

「高濃度圧縮粒子、完全開放!!」

 

 両肩のハイブリットバスターキャノンと両脚部のスマートビームキャノン、そして胸部の装甲が一部展開し、各排気口からキラキラとしたエネルギーの残滓を吐き出しながら、自身の全長よりも大きなエネルギー球を形成し始める。

 

「くらえ、ハイパーカノン・ギガマキシムッ!!」

 

 発射の瞬間、脚部からせり出したショックアブソーバーが地面を砕くほどの反動を見せるほどの威力を持った巨大光球が放たれた。

 

「!!」

 

 地面を塵に帰しながら迫るエネルギーの塊に、流石の暴龍帝も戦慄を感じて防御に回る、と誰もが思い込んでいた。

 

「良き一撃ッ!!」

 

 ―――迸り刀身に纏わりつく黒き雷光―――

 

「ならばこそ、叩き伏せる!」

 

 ―――そしてその雷光が双竜(ワイバーン)の顎(あぎと)と化す―――

 

「ドゥオ・ドラゴ・ウォラーレ(双龍飛翔)!!」

 

 巨大な二頭の飛龍を模った黒い雷光がラウラの放った光球と激突し、アリーナの中心で巨大な衝撃派を生みながら互いの存在を打ち消しあう。

 

「馬鹿なッ!? 私のソルダート最大の砲撃がッ!?」

「悪いが力勝負で負けたことは未だ一度とないので………なっ!!」

 

 二頭の飛龍が光球に絡みつき、暴龍帝が腕を振るう挙動と同時にそのままエネルギー球を巻き潰して消滅してしまう。

 渾身の一撃であったにも拘らず、それをあっさりと防がれたことに呆然とその光景を見ていたラウラであったが、上空から聞こえてきたその声にすぐさま我を取り戻す。

 

「まだまだっ!!」

 

 凛とした声とともに、全長10mはある巨大斬艦刀の柄の部分を蹴りながら紅椿のスラスターを全開にして箒が暴龍帝目掛け突っ込んできたのだ。

 

「箒ッ!!」

「天剣奥伝・天羽々斬(あめのはばきり)っ!!」

 

 紅椿が持つ刀剣の中で最大の大きさと破壊力を持つ剣撃に奇襲、箒が取れる最大の手段であったことは確かであり、まともなISや並のオーガコアでは受け止めきれない威力であることには間違いない。

 

「まっすぐな刃だ。だが・」

「ですが、それだけではありませんわよっ!!」

 

 箒の渾身の一撃すらも余裕で弾こうとしていた暴龍帝の視界に、異形の兵器を向けているセシリアの姿が映る。

 

 ―――スターライトとビットが合体し、一つの巨大な大型弩砲と化して地面に置かれていた―――

 

「スターライト・アルテミス、モード『バリスタ』!!」

 

 銃身が上下に割れ、2m以上の長いビームの矢を形成する。

 

「セシリア・オルコットッ!!」

 

 大型弩砲を構えるセシリアが叫ぶ。

 

「狙い撃ちますッ!!」

 

 トリガーを引くと同時に、蒼き光の矢が空気を引き裂きながらアリーナを疾走する。

 

「きゃあああああっ!!」

 

 過剰な威力と発射回数そのものの練度の低さゆえに、反動を受け止めきれずにセシリアはアリーナの地面に寝転がってしまう。

 だが、その放たれた矢は、まっすぐと暴龍帝に向かって飛翔し、箒との同時攻撃に成功していた。

 

「(同時攻撃、しかも避けられるタイミングではないっ!!)」

 

 刹那のタイミング。しかも自分は今、技を放ち終えたばかりでエネルギーチャージが間に合いそうもない。

 久方ぶりに感じる『追い詰められている』という感覚に、喜びの感情を覚えつつ、暴龍帝はむしろ敬意を評するように、本気の対応を開始したのだった。

 

 

 ―――上空から迫る巨大な刃―――

 

 左手の刀を手放す暴龍帝。

 

 ―――真っ直ぐに飛翔してくる光の矢―――

 

「桜花ッ!!」

「!!」

 

 上空の箒が放った巨大な刀の切っ先と、彼女の右手の斬艦刀の切っ先とが激突し、質量的に勝っていた箒の体を斬艦刀ごとふっ飛ばしてみせたのだった。

 

「何ッ!?」

「まだ足りなかったな、束の妹よ!!」

 

 幾分の競り合いを想定していただけに、こうまであっさり返されたことに驚きの声を箒がある。と同時に、斬艦刀を手放し、素手となった左手でバリスタの矢を受け止めるヴォルテウス。

 

「っ!!」

 

 プスプスと装甲が融解する音と蒸気、そしてIS戦闘を行ってから久しく行っていなかった流血を左手から行いながらも、その矢が胸部に突き刺さる前に完全に受け止めきってみせたのだった。

 

「貫通性能に特化したビームの矢………下手に防御や相殺を行っていたら胴体を貫通していたかもしれんな」

 

 不意打ちとはいえ、ほんの一瞬でもひやりとさせられたことに、賞賛の言葉を上げようとしていたリキュールだったが、その時、彼女の視線が確かに捉える。

 

「うおおおおおおおっ!!!」

 

 滑り込むような体勢で、零落白夜を発動させながら自分に突っ込んできた一夏の姿を。

 

「(まさか、ここまでは段取り通りだったのかっ!!)」

 

 一夏の一切戸惑わない行動に、この展開までがIS学園が想定したことだということに流石のリキュールも驚きが隠せない。

 

「(ほかのメンバーの攻撃を囮に、オーガコアに対して絶対的な攻撃力を持つ零落白夜を本命にした………見事だッ!!)」

 

 流石の自分も釣られてしまった、素直にそう見つめながら、斬り上げの一撃を放ってくる一夏を真っ向から彼女は自分も叩き落としの一撃で迎え撃つ。

 

「「はあああああああああっ!!」」

 

 オーガコアにほぼ無条件で致命傷を与えられる単一仕様能力(ワン・オフスキル)ではあるが、しかしまったく弱点がないわけではない。

 その弱点………つまりは。

 

「タイミングも威力も申し分ない。私ではなければ今ので決まっていたな、一夏君」

「クッ!!」

 

 激しいスパークを起こす中、しかし『ただ』の刀身であるヴォルテウスの刃に阻まれ、シールドエネルギーを減らすことが一夏にはできずにいた。

 唯一無二ともいえるチャンスを潰され、奥歯を噛み砕きかねないほど歯軋りする一夏。いかに零落白夜

がエネルギーを消滅させる性質をもっていても、あくまでも消滅させられるのはエネルギーのみで、実体がある武器に対してはただの高出力ビームソードでしかない。しかもヴォルテウスがもつ斬艦刀は強度も折り紙つきであり、力任せにへし折る等という芸当が今の一夏にはできないのだった。

 

「君の仲間達の大技を囮にして、君の零落白夜を私にヒットさせる作戦。確かに彼我の実力差を考えれば私に勝つにはそれしかないが………惜しかったね、一夏君」

「………ああ、そうだな」

 

 機体の純粋な出力はともかく、体格、技量、獲物の大きさ、全てにおいて劣る一夏が徐々に押されだす中、歯を食いしばって冷や汗を流しながらもその瞳から「希望」が消えていないことにリキュールは気がつく。

 

「だけどよっ!?」

「!?」

 

 そして、己の失策と油断………。

 

「(まさかっ!?)」

 

 全て一夏の一撃こそが本命と思わせ………。

 

「ここまで予定通りだとは思わなかったぜッ!!」

 

 完全に自分の意識から消えた者がいたことをリキュールは悟り、そして驚愕と賞賛の声を上げる。

 

「やってくれたなっ!!」

 

 ―――自分の後方にて、赤熱化したブレイズ・ブレードの胸部にプラスマが収束し、今にも噴出しそうになっている―――

 

「陽太ッ!!」

「陽太君ッ!?」

 

 かつてジークと戦ったときもそうだった。

 敵の戦力を見切った上で、相手の心理状況すらも手玉に取り、ここぞという場面で最大の罠を仕掛けて一気に局面をひっくり返す。

 自分が褒め称えた天の贈り物(ギフト)と言える『戦闘センス』が、今、自分の喉元に牙を突きたてようとしているこの瞬間に、彼女は満面の笑みを浮かべたのだった。

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 鈴との同時攻撃が通じないという状況にも、陽太は苛立ちはしたものの動きを止めることはなく、瞬時に作戦を実行するために、すばやくアレキサンドラ・リキュールの視線に注意しながら彼女の背後に目掛けて移動し始める。

 

「(作戦言い出した張本人とはいえ、できれば『コイツ』は使いたくなかった)」

 

 陽太が使いたがらない正真正銘の奥の手、それにはいくつかの理由がある。

 まず一つ目は、この単一仕様能力(ワンオフ・スキル)の威力が大きすぎること。そして細かな調節が効く部類でもないために、対人戦で使用することは即座に相手を殺すことを意味していたのだが、今回の相手に限りその封印は解いてもよいと直感的に判断する。殺す気でギリギリ相手の動きを止めることができる相手であるからだ。

 次に、プラスマエネルギーの収束(チャージ)に時間がかかり過ぎる。高速で相手の間合いに入り込んでの近距離戦闘(インファイト)を得意とする陽太とは正直相性が悪すぎる。ましてや今回の相手は黙って止まっていてはくれない。仮に自分一人で撃ったとしても、100%防ぐか逃げるか、プラズマの収束(チャージ)を邪魔して発射前につぶされることは目に見えていた。

 そして最後に周囲への被害。大き過ぎる威力の武器を、もし街中で放ったらどうなるか? 大被害を自分が生み出しかねないがために今までその存在すら明かしていなかったのだが、ここはIS学園で、しかも放つ射線上にあるのは海だ。周囲への被害もさほど悩む必要もない。

 

 自分ひとりではまず間違いなく撃つチャンスがなかったこの一撃、外す訳にはいかないと気合を入れなおし、彼は愛機に檄を飛ばすのだった。

 

「(これで終わりにするぞ、ブレイズッ!!)」

『了解ッ!! 熱エネルギー変換炉(プラズマコンバーター)稼動限界解除(オーバリミット)ッ!!』

 

 彼女(IS)の声と共に、装甲が展開し、普段は宝石のように輝いている熱エネルギー変換炉の翠色が瞬時に灼熱色に変化し、遅れて純白の装甲が真っ赤に染まりあげる。同時に、胸部にあるメインの熱エネルギー変換炉が中心に移動し、期待が取り込んだ全プラズマエネルギーが収束し始める。

 

「!!」

 

 見れば箒の奥義とセシリアの最大の一撃の同時発射を苦もなく弾き返すアレキサンドラ・リキュールが目に入り、心の中で毒づいた。

 

「(空気読んで一撃ぐらい当たってろよ!!)」

 

 彼女達のプライドを傷付けかねないことだが、今から繰り出す全ての攻撃は暴龍帝の意識を自分から隠すための囮なのだが、しかしここまで考えていた通りに全く通じないという状況を喜べるはずもない。

 

「(一夏ッ!!)」

 

 そしてこの作戦の要であり、暴龍帝に『これが最後の一撃だッ!』と思ってもらうために一人斬りかかる相棒を心配する声を心の中であげる。

 自分がやれと言ったことに、反論なく承知してくれた一夏を裏切るわけにはいかない。それゆえに援護攻撃すらもできない自分の存在に煮えくり返るような憤りを感じながらも、彼は半ば確信していた。

 

「(あの女は自分達の全攻撃を避けずに全部受け止めるハズだ。なぜなら『負けたことがない』からだ)」

 

 負けたことがないから、それゆえに逃げることはない。

 自分のほうが強いという確信、ゆえに全部を受け止めて相手を上回ってみせ、こちらの闘志をへし折るという考え。

 彼女一人よりも劣る自分達が突け込む隙があるとするなら、それしかない。

 

「(だからっ!!………頼むぞ、シャル、鈴ッ!!)」

 

 目の前で一夏の一撃を受け止める暴龍帝を見た陽太は、チャンスはここしかない感じ取り、ブレイズブレードと同時に叫んだ。

 

「極大烈火砲撃(ウルティマプラズマ)、発射(ブラスト)ッ!!」

 

 胸部のメインから現れた真紅のプラズマは、もはや球状ではなく、射線全ての物を蒸発させるプラズマの鉄砲水と化し、黒き暴龍を飲み込むべく、そしてこの戦いに決着をつける最後の一撃として解き放たれたのだった。

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 目の前に迫る巨大なプラズマの放流を見たアレキサンドラ・リキュールは、反射的に自分と唾競り合いしていた一夏を見る。

 

「(このままでは一夏君が巻き込まれるぞ!?)」

 

 この期に及んで、自分を倒すために主義をへし曲げて、仲間を犠牲にする道を選ぶのか?

 ありえないという解答を思い浮かべながらも、彼女は自然と一夏のほうを振り返るが、その時、彼女の視線が僅かに動く何かを捉えた。

 

「!?」

 

 それは一瞬の内に自分と一夏の間に割って入り、ほとんどタックルを仕掛けてる勢いで一夏にぶつかったのだ。

 

「(そういうことかっ!!)」

 

 ほんの一瞬の出来事ながら、陽太が描いたシナリオがあまりに見事すぎて、笑顔が止まらなくなったリキュールは素直に声に出すことなく、心の中で最大級の賞賛の言葉を思い浮かべた。

 

「(見事也、英雄の後継者達よッ!!)」

 

 ―――右手にEシールドを展開しながら、左手で飛行形態に変形した甲龍・風神(シェンロン・フォンシェン)を掴みながら一夏に肩からタックルを仕掛けるシャル―――

 ―――そんなシャルにしがみつかれながらも、地面に接触するギリギリ数ミリの上空を吸い付くように90度傾きながらマッハを超えるスピードで飛行する鈴―――

 

 おそらくタイミングがほんの僅かでもずれていれば成立しない唯一の、誰一人がミスをしても成り立たなかったこの作戦を完遂してみせた。

 

 自分がプラズマの奔流に飲み込まれると同時に、シャルのEシールドとプラズマがぶつかり、外に弾き飛ばされた三人を見つめながら、アレキサンドラ・リキュールの心の中での賞賛は終わることはなかった………。

 

 

 

 

 

 

 ☆

 

 

 

 

 

 ―――大気圏外において―――

 

「それじゃあ、いってくるよくーちゃん!」

 

 普段の不思議の国のアリスを髣髴とさせる衣装ではなく、『IS用のピンクのインナースーツ』を着た篠ノ之束が、自身の助手兼護衛である幼い少女に声をかける。

 

「束様………お一人で行かれると?」

 

 心配そうな表情を浮かべる少女を尻目に、全長3m近い銀色の筒に入りこんだ束は、ひょっこりと顔だけ出すと、いつもの笑顔を浮かべながら彼女に言い聞かせる。

 

「だいじょ~ぶッ! 友達に会いに行って、ちょっとだけ確かめにいくだけだからっ!!」

 

 そして彼女はディスプレイに移る、不気味な複数の影を見ながら尚も話を続けた。

 

「それにこの子達もいるしねっ!?」

「ですがッ!!………お二人の出方次第で戦闘に発展する危険性もッ!?」

「そのときはそのときだよ」

 

 彼女は全く表情を崩すことなく、サラッと言ってのけた。

 

 

 

「私の邪魔をするなら、ちーちゃんでもあーちゃんでも殺すだけだから♪」

 

 

 

 その言葉を受けたくーが、声を詰まらせると、彼女はそのまま黙って中に入り込み、入り口を遮断する。

 

「さあ~~~て、行きますか!!」

 

 彼女の声と共に、銀色の金属状の筒が複数投下され、大気圏との摩擦熱で真っ赤に燃え上がり始める。だが内部にはほんの僅かな振動だけで、ほとんど騒音すらも起こらない。

 

「…………あーちゃん、あーちゃんも確かめたいんだよね?」

 

 そして束の手元のディスプレイには、現在地上のIS学園で行われている戦闘が映し出されており、その映像を見つめる束は、何も写さない瞳で誰に問いかけることなく、言葉をつむいだ。

 

「先生の遺志をこの世界に残っているって………だけどねあーちゃん、あーちゃんの考えは間違ってるよ」

 

 師を超えようとする親友のあり方を最大限理解していながらも、彼女はそれを間違いだと断ずる。

 

「正しいのは、ちーちゃんじゃなくて、あーちゃんじゃない」

 

 彼女が唯一無二に信じる者………。

 

「もちろん、この間違いだらけの腐った世界でも、私でもないよ?」

 

 彼女が選ぶ、彼女が思う正しさ………。

 

 

 

「平和な世界を信じた『先生』こそが、唯一絶対の正しさなんだよ? それを邪魔するなら………ちーちゃんでもあーちゃんでも容赦しないんだから♪」

 

 

 

 

 

 

 




今年最後にギリギリ滑り込み更新……来年の三が日になんとか更新分目星つけられるかな?


と、まあ今回見てわかったとおり、親方様がモロに食らった原因は「避けなかったこと」
テンションあがりすぎて全部受け止めてやるとかしなきゃよかったのに


さてさて、束さんがようやく動き出しましたが、どうあっても不穏な予感しかしません!

そして、次回………英雄の弟子最後の一人が到着することで、物語の構図がようやくその全容を現し始めます
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