ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
桜が舞い散る春。1人の少女が道の真ん中に立ち、花びらを手に乗せて胸に当てる。
白詰女子高校では、元気に挨拶する生徒達の姿があった。
生徒A「おはようございます。」
先生「おはよう、」
生徒B「おはようございます。」
先生「おはよう。」
生徒C「おはようございます。」
先生「はいおはよう。」
その中に、あの少女の姿があった。玄関の扉のガラスを見て制服を整える。
キーンコーンカーンコーン♪
学校のチャイムが鳴り、急いで教室へ向かう。
1年藤組の教室の前に立った後、教室に入り、自分の席に着いた時、隣の3人の生徒が少女に挨拶した。
直「おはよう。」
真柴直。
真魚「おっはよー。」
黒川真魚。
萌子「おはよー。」
時田萌子。
少女「あ・・・」
そして、小橋若葉。
若葉「ごきげんよう。」
この4人と2人の日常ライフが始まる。
OP「初めてガールズ」
歌・Ray
HRが終わり丁度チャイムが鳴った。
先生「ではこれから1年、クラスメート同士仲良くね。」
教室から退室する先生。すると真魚が若葉に話しかける。
真魚「ねぇねぇ、若葉ちゃんってさ、いいとこのお嬢様?」
若葉「え?」
直「なんか来る学校を間違えた感じがあるな。」
真魚「水蓮女学院とか通ってそう。」
萌子「あのお嬢様学校の?」
若葉「はい、第一志望はそこでしたわ。」
真魚「ほーらやっぱり!」
萌子「それが何でこの学校に?」
水蓮女学院とは、この地区にある有名なお嬢様学校。実は若葉はれっきとしたお嬢様であった。
若葉「あ、頭が悪くて・・・」
萌子「え!?」
真魚「ごめん・・・」
実は学力が及ばず落ちてしまったため、この高校に入学してきたのだった。
萌子「えーっと、黒川さんは。」
真魚「真魚で良いよ?」
萌子「じゃあ真魚ちゃんは、どうしてこの学校に?」
真魚「それは簡単!制服が可愛かったからっすよ!」
直「おお!私と同じだ!まさか同じ志望理由だったとはな!」
真魚「ほぇー?直君ったらセーラー服が趣味なの?」
直「君言うな!」
真魚「だってさー、自己紹介の時。」
真魚の回想・直の自己紹介。
直『真柴直です、よろしくお願いします。僕はっうわ!じゃなくて私は中学時代サッカーをやってて、えとぼっわ!わた、ぼく、私、わたたた・・・うわーーーー!!!』
先生『真柴さん!落ち着いて!』
実は直の一人称が僕なのは、彼女の癖である。回想終了。
直「癖なんだよ悪いか!」
萌子「癖じゃ仕方ないよね。」
真魚「まおも癖で自分の事をまおって言っちゃうんすよー。」
萌子「そうなんだー。」
真魚「高校生にもなってとは思うんだけど、急に変えるってのも恥ずかしいって言うかー。」
萌子「分かるー。」
真魚「本当はまおは自分のこと、まおって言うのを治したいっす。でもまおはついまおの事まおって言っちゃってー。」
直「まおまおうるせーな。」
若葉「これがガールズトーク、素晴らしいですわー。」
真魚「ガールズトーク。」
直「ですわ?」
萌子「流石お嬢様だねー、あ、そうだ!じゃあ席も近いし、この4人で仲良くしようよー。」
若葉「ほ、本当ですか!?」
真魚「良いっすよー。」
直「まあこれも何かの縁だしなー。」
すると若葉は、3人いっぺん同時に握手を交わす。
若葉「よろしくお願いしますわ!」
直「いってー!」
若葉「ああ!失礼致しました!」
真魚「じゃあお互い呼び方を決めようよ。萌子ちゃんはモエちゃんで良い?」
萌子「うん。」
真魚「若葉ちゃんは若葉ちゃん!」
若葉「よろしくお願いしますわ。」
萌子「直ちゃんはなおたん!」
直「なんで僕だけちゃんじゃないんだよ!」
真魚「じゃあ真柴の柴で、柴さんとかどう?」
直「う〜〜ん、別に良いけど。」
真魚「では改めて、柴さん!」
直「何?」
真魚「柴さん、柴犬飼ってる?」
直「お前それが言いたかっただけだろ?」
4人が楽しく会話している最中、1番後ろの窓際の席で項垂れてる1人の男がいた。
???「はぁー・・・」
彼は朝香智流。クールな顔立ちで、青髪が特徴の男子生徒。項垂れてる理由は、中学卒業と同時に母親が急に『母さんの母校で高校生活頑張ってね☆』と言われ強制的にこの白詰女子高校に入学させられた。
智流「くっそー母さんめ・・・いくら校長と知り合いだからってこれは無いだろ・・・!」
???「おーい智流ー!何やってんだー?」
智流「光明か。」
古橋光明。智流の幼馴染みで腐れ縁。テンションな性格で昔から女好きで可愛い女の子を見つける興奮する癖がある。彼も智流と同じくこの高校に入学させられた。
この2人がこの白詰女子高校の唯一の男子生徒である。2人の制服は、青いブレザーで紺色のズボンで白のスニーカーを履いている。
智流「相変わらずテンション高いなお前。」
光明「だってよ、俺達女子校に入学されたんだぜ?可愛い花園に入った気分がするぜー。」
智流「って事は俺達はその花園に入ってきた蜜蜂になるな。」
若葉「これが男子の会話ですか?」
2人「?」
そこに若葉が2人の間に入ってきた。
光明「かわい子ちゃん来たー!」
智流「本当アホだなお前。」
光明「君名前は?」
若葉「小橋若葉です。よろしくお願いしますわ。」
光明「うっひょー!!」
若葉の輝く笑顔で興奮スイッチをONにした光明。
智流「ていっ!」
光明「ぐほっ!」
腹パンで光明を気絶させる智流。
智流「ごめんね、此奴アホな奴だから。俺は朝香智流。そしてここに気絶しているのは幼馴染みの古橋光明だ。よろしくね。えっと、小橋さんだっけ?」
若葉「はい。それと私のことは若葉とお呼び下さい。」
智流「じゃあ若葉、俺のことは智流で良いよ。」
若葉「では智流君、よろしくお願いしますわ。」
光明「あ!俺のことは光明と呼んでくれ!」
智流「復活早っ!?」
光明「智流だけ仲良くなって狡いぜ。」
智流「失礼だなおい!」
若葉「では私のお友達を紹介しますわ。」
光明「マジか!」
若葉に付いて行く2人。
萌子「あ、若葉ちゃん!」
真魚「ん?その2人は噂の男子っすか?」
若葉「はい。智流君と光明君ですわ。」
光明「かわい子ちゃん勢揃いー!」
智流「まあ俺達が噂の男子生徒だ。俺は朝香智流。智流で構わない。」
光明「よろしくちょー!古橋光明でーす!」
智流「テンション下げろお前。ごめんな、此奴女好きだから気にしないで。」
真魚「案外面白い2人っすねー。」
若葉達も2人に自己紹介する。
智流「良いのか?皆の中に俺達が入って。」
萌子「うん。歓迎するよ。」
智流「ありがとう。不安だったが上手くいけそうだな。」
体育の授業前に体操服に着替える。智流と光明は別室で着替える。
萌子「若葉ちゃんスカート長いねー。」
若葉「ミニスカートって履いたことありませんわ。」
萌子「そうなの?じゃあ私の履いてみる?」
真魚「でもモエちゃんは小柄だから若葉ちゃんだとウエストきついかも。」
萌子「身長差何センチもあるもんねー。」
若葉「ウエストは余裕あるみたいです。」
萌子「え!?」
ミニスカートを履いた若葉は、少し回転する。
真魚「おお見えそうっすねー。」
萌子「丈が短すぎるよ。」
若葉「これってすっごく、女子高生っぽいですよね!」
直「まあ女子高生って言えばミニスカートってイメージあるからな。」
若葉「女子高生・・・」
若葉の回想。可愛くポーズと、クレープの食べ歩き。回想終了。
若葉「行ってきますー!!」
萌子「何処へ!?」
猛ダッシュで何処かへ行くとするが、途中で止まり。
若葉「私、女子高生に憧れてるんです!」
直「そう言えば自己紹介でも言ってたな。」
直の回想・若葉の自己紹介の時。
若葉『将来の夢は女子高生です!』
回想終了。
直「憧れるもなにももう女子高生だけどな。」
若葉「違うのですわー、もっとこう、女子高生と言っても、イマドキのえっとー、あ!ジャム!みたいな!」
直「ギャルな。」
真魚「ギャルっすかー。」
萌子「面白いものに憧れてるんだね。」
若葉「はい!自由でキラキラしてて、女の子ぽくてとても素敵で憧れてるのですー!えっとー・・・JALに!」
萌子・真魚・直「ギャルね(っす。)(な。)」
体育館。壁側に座る直。
直「女の子ぽくて素敵かー。」
そこにばてた萌子が座る。
萌子「はぁ・・・疲れた・・・」
直(モエは女らしくて良いな。なんか良い匂いするし、なんの匂いだろ?シャンプーかな?)
萌子の匂いを嗅ぐ直。再び直の回想・ガールズトーク。
直『モエちゃんってー、なんのシャンプー使ってるのー?』
萌子「うふふ、えっとねー。」
回想終了。
直(言えるか!!)
壁に頭を連続で叩く直。
萌子「柴さんどうしたの!?」
同じ頃智流と光明はストレッチをしていた。
光明「なあ智流、正直俺も最初女子校への入学は不安だったんだが、あの4人のお陰で気持ちが晴れたよ。」
智流「意外だなー、何時もテンションな性格のお前がそんな事に悩んでたとはな。」
光明「だから俺はこれから、かわい子ちゃん達に囲まれながら生活するぜ!」
智流(本当に昔からアホだな此奴。)
そして学校が終わり、夕方に下校。
真魚「進路希望調査かー。」
光明「1年からこんなもの書くのかー。」
直「急に言われてもなにも考えてないぞ?」
真魚「将来の夢は?みたいなノリで良いっすよー。」
若葉「将来の夢。」
萌子「ん?」
真魚の進路希望調査の用紙を見ると、第一志望「探偵」、第二志望「怪盗」、第三志望「思いつかない」と書かれていた。
萌子「探偵、小学生みたい。」
光明「智流はなんて書いたんだ?」
智流「俺は何も書いてないぞ?」
萌子「若葉ちゃんは?」
若葉「帰ってから書きますわ。」
途中の分かれ道で直と真魚と光明と別れる。
直「じゃあここで。」
真魚「また明日っすー。」
光明「じゃあな。」
若葉「ごきげんよう。」
智流「じゃあな。」
萌子「バイバーイ。」
若葉「ギャ、ギャルっぽい!バ、バイバーイ。」
手を振りながらさよならする萌子の真似をする若葉。
直「おお!バイバーイ!」
真魚「バイバイっすー!」
若葉「バイバーイ!」
3人と別れた後。
若葉「あの、モエちゃん。」
萌子「ん?」
若葉「私、この学校に入学して良かったと思いますわ。皆さんと会えましたし、目標も出来ました。」
萌子「目標?」
若葉「はい!モエちゃんみたいな、ギャルに!なることですわ。」
萌子「え!?私!?」
智流「流石に無理があると思うが。」
そのご若葉は萌子と別れて自宅に帰って来た。
若葉「ただいま帰りましたわー・・・」
???「?」
若葉の姉の柚葉と若葉の母親の乙葉。
柚葉「どうでしたの高校は?」
若葉「お母様・・・お姉様・・・」
俯く若葉。顔を上げると涙を流していた。
乙葉「若葉!?」
柚葉「何かありましたの!?」
若葉「私・・・私・・・友達が出来るかもしれません!」
家族との会話を後ろから聞いてる男がいた。なんと智流だった。何故彼がいるのかと言うと、実は彼の母親は今日の朝、別の所へ派遣されてそこで仕事を始めた為、彼の私物の荷物はこの小橋家へ引っ越しされたのだった。前住んでた家は母が売ってしまった為、ここが彼の第二の家になってしまった。この事は若葉の母親の乙葉にも伝えてあった。乙葉は智流の母親の幼馴染みでもあった。
智流「なんと微笑ましい風景なんだ。それに引き換え母さんの野郎・・・俺に連絡ぐらいしとけよ・・・!本当にフリーダムな人物だなおい・・・」
乙葉「智流さん、今日からよろしくお願いします。」
智流「あ、こちらこそ、よろしくお願いします。」
夜、部屋で進路希望調査を書く若葉の姿があった。第一志望と第二志望は「女子高生」、第三志望は「ずっとこの学校にいられますように」と書かれていた。
「END」
CAST
朝香智流:八代拓
古橋光明:村田太志
小橋若葉:小澤亜李
時田萌子:井澤美香子
黒川真魚:M・A・O
真柴直:村川梨衣
小橋柚葉:木村珠莉
小橋乙葉:浅倉杏美
先生:能登麻美子
生徒:石上静香