この事件はデュエリストを狙った犯行と見られています。
次のニュースです。マジシャンデュエリストとして名高い────
ここは大帝町の廃工場。
俺はレアカード狩りに追われていた。
理由はデュエルモンスターズのカード『ブラック・マジシャン』
あの伝説のデュエリスト、武藤遊戯のエースモンスターを俺はなんと大富豪の友人から手に入れる事に成功した。が、そのカードの存在を嗅ぎつけたレアカード狩りに結果、追われるハメになってしまった。
全く、ツイてるのかツイてないのか分かりゃしない。そんな俺の名は
「待ちなぁ!さっさとブラック・マジシャンを寄越しやがれ!」
「ひぃっ!嫌だ!誰がお前なんかに渡すか!」
逃げ込んだ部屋には、一人のフードを被った男が。しまった仲間か、挟まれた!?そう思った瞬間、フードの男はデュエルディスクを起動して、ターゲットを俺……ではなくレアカード狩りの方へ向けた。
「よお、お尋ね者のレアカード狩りさん」
「なっ……誰だてめえ!」
「え?え!?」
仲間じゃなかった?フードの男はこちらへ歩み寄ると、ブラック・マジシャンのカードを俺からあっという間に奪い、そしてレアカード狩りに見せつけるとデッキに入れた。俺のカードなんだけど……
「さて、これから俺のマジックショーをお見せしよう。君達は運がいい。タダで俺のショーが見られるんだから!ルールはアンティ。俺はブラック・マジシャンを賭ける、あんたもなんか釣り合うのを掛けなよ」
苦虫を噛み潰したような顔で、男はレッドアイズ・ブラックドラゴンを掛けると言った。あれも世界に数枚と謳われたレアカード。本物のレッドアイズだ。というか俺のカードを勝手に賭けないでくれよ……ってか返せよ!
「君。ちゃんと返すよ。レッドアイズのおまけ付きだ。さあ、デュエルコールだ!」
「「デュエル!」」
フードの男LP8000
手札5
場・無し
レアカード狩りLP8000
手札5
場・無し
デュエルディスクが点滅し、レアカード狩りが先攻を取った。
「俺のターン。手札から、ブラッドヴォルスを召喚」
ブラッドヴォルス☆4
闇属性・獣戦士族1900/1200
「更にカードを3枚伏せてターン終了だ」
レアカード狩りの場はレベル4のブラッドヴォルスと伏せが3枚。手札は1か。対するフードの腕前はどうなんだろうか。
「俺のターン。ドロー!手札からマジェスペクター・フロッグを召喚!」
マジェスペクター・フロッグ☆4
風属性・魔法使い族1300/500
場に、口から竜巻を吐いているカエルが現れる。あのカード……上がモンスターで下が魔法カードの色合いをしているって事はペンデュラムカードだ!
「効果により、デッキからマジェスペクター・トルネードをセット!更に手札からマジックカード、同胞の絆を発動!2000LPを払って、自分フィールドのこのターンに召喚されたモンスターを1体選択し、デッキから同属性同レベル同種族のモンスター2種類を2体、特殊召喚する!現れよ、マジェスペクター・フォックス!マジェスペクター・クロウ!」
マジェスペクター・フォックス☆4
風属性・魔法使い族1500/1000
マジェスペクター・クロウ☆4
風属性・魔法使い族1000/1500
ライフポイントを減らし、デッキから現れたのはしっぽが無数の竜巻のキツネと足から竜巻が出ているカラスだ。コレらも全てペンデュラムカード。フードの男はペンデュラム使いか。
「2体の効果により、デッキからマジェスペクターマジックカードとマジェスペクタートラップカードを手札に加える事が出来る!俺はマジェスペクター・サイクロン、マジェスペクター・テンペストを手札に加える!」
フードの男の手札が全然減らない!また5枚に戻ってる!
「カードを3枚伏せて、ターンエンドでございます。さぁどうぞ」
フードの男LP6000
手札2
場
マジェスペクター・フォックス
マジェスペクター・フロッグ
マジェスペクター・クロウ
伏せ4
ってあれ?ブラッドヴォルスを手札に加えたマジェスペクター・サイクロンを使って破壊しないのか?そうすればダイレクトアタックでダメージが通るはずだ。フードの男は「攻撃宣言とこれ以上の特殊召喚が出来ないんだよ」と、同胞の絆のカードを見せてくれた。その後はレアカード狩りの方を向いてにやにやと笑うだけ。何もしようとしない。何かを待ってる?
「チッ、長々とやりやがって!俺のターン、ドロー!俺は手札からゴブリンドバーグを召喚!」
ゴブリンドバーグ☆4
地属性・戦士族1400/0
召喚されたのは飛行機に乗ったゴブリン。確かあのモンスターは召喚時に手札からレベル4モンスターを特殊召喚する効果を持っている。
「俺はゴブリンドバーグの効果を発ど」
「ちょっと待ったぁ!カウンタートラップ、マジェスペクター・テンペストを発動!効果によりマジェスペクター・フォックスをリリースし、モンスター効果の発動を無効にして破壊する!」
「なにぃ!?」
ゴブリンドバーグはマジェスペクターフォックスが放った竜巻に飲まれて消え去ってしまった。マジェスペクター・フォックスも一緒に飛ばされて何処かへ行ってしまったようなエフェクトが出る。コレでレアカード狩りの場はブラッドヴォルスと伏せが3。ライフポイントはフルで残っているが場を圧倒的に制圧されている。
「ちぃ!バトルフェイズだ!ブラッドヴォルスでマジェスペクタークロウを攻撃!更に速攻魔法、虚栄巨影を発動!ブラッドヴォルスの攻撃力を1000ポイントアップする!」
「では、虚栄巨影にチェーンして、マジェスペクター・トルネードを発動!マジェスペクター・クロウをリリースして、ブラッドヴォルスを除外します!」
「な、なんだと!?」
ブラッドヴォルスも、マジェスペクター・クロウが羽ばたいて作り出した竜巻に飲まれて消えてしまった。疲れたような仕草をしてマジェスペクター・クロウも消滅する。
「なにも出来ねえ……ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー!」
フードの男の場には伏せが2枚とマジェスペクター・フロッグが1体。手札は3枚だ。
「来た!俺は手札のマジックカード、ペンデュラム・コールを発動!手札を一枚墓地に送り、デッキから魔術師ペンデュラムモンスター2種類を2体まで手札に加える。俺は竜脈の魔術師と竜穴の魔術師を手札に加える!そしてそのまま2体でペンデュラムスケールをセッティング!」
────PENDULUM────
デュエルディスクにPENDULUMの文字が浮かび上がる。ペンデュラム召喚をするのか!?
「コレにより、レベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!ペンデュラム召喚!いでよ、伝説の黒魔術師、ブラック・マジシャン!そしてマジェスペクター・フォックス!マジェスペクター・クロウ!」
ブラック・マジシャン☆7
闇属性・魔法使い族2500/2100
効果を持たないバニラモンスターの中で唯一の魔法使い族レベル7モンスター。そして伝説のデュエリストが愛用したそのカードが、実際に場に現れる。その顔には、主を守らんとする意志が現れていた。
「特殊召喚したマジェスペクター達の効果でデッキからマジェスペクター・サイクロンとトルネードを加えるよ。さて、ブラック・マジシャン。君の力を借りよう!バトルフェイズ!ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!『
『ハァッ!』
ブラック・マジシャンが黒い魔法の玉を発射し、レアカード狩りに直撃。爆発した。
「うわぁぁぁ!!」
レアカード狩りLP8000→5500
「んー攻撃しても倒し切れないかな。とりあえず残りも全員アタック!」
レアカード狩りLP5500→1700
「カードを2枚セットしてターンエンド。さぁ君のラストターンだよ?」
「くっ……クソっ!俺のターンだ!おっ……来たな。マジックカード、RUM
「何?」
ザ・セブンスワン。エクストラデッキから
「おい!イカサマなんて卑怯だぞ!」
「あん?いつ俺様がイカサマした!てめえがやってる訳じゃねえんだ、イチャモン付けてんじゃねえぞ!」
「ふーんマジシャンにイカサマねぇ。まぁいいよ。続ければ?」
「俺はNo.104仮面魔踏士シャイニングを特殊召喚し、カオスエクシーズチェンジ!現れよ、CNo.104仮面魔踏士アンブラル!」
「はい、マジェスペクター・トルネードね。クロウリリースで、アンブラルを除外。」
「だがアンブラルの特殊召喚時の効果でマジェスペクター・サイクロンは破壊させてもらう!更に俺は手札のマジックカードブラック・ホール発動だ!全員死ねぇ!」
暗黒の穴へ全てが飲み込まれてゆく。が、マジェスペクター達はものともしない。ブラック・マジシャンのみが破壊された。
マジェスペクター達の共通効果
・このカードは相手のカードの効果の対象にならず、相手のカードの効果で破壊されない。
により、彼らは守られているのだ。
「あーあ、ブラック・マジシャンがやられちまったなぁ。折角のマジシャンだったんだが」
「な、な、な……そんな馬鹿な……」
「ターンエンド?じゃあ俺のターン。マジックカード、ハーピィの羽根帚。相手の魔法罠を全て破壊する」
破壊されたカードはRUMバリアンズ・フォースとRUMリミテッド・バリアンズ・フォース。そして虚栄巨影。レアカード狩りの場は何もなく、手札すら使い切ってしまっていた。もはや為す術はない。
「リバースオープン。死者蘇生!蘇れ、ブラック・マジシャン!」
「あぁ……あぁぁぁぁ!!」
墓地から蘇ったブラック・マジシャンの冷ややかな表情は、少し怒っているように見えた。
「終わりだ、『黒・魔・導』!」
レアカード狩りLP1700→-800
WINNERフードの男
フードの男は、フードを取った。
その素顔はなんと世界的に有名なマジシャンデュエリスト、Rだった。本名を
彼は気絶しているレアカード狩りの男からレッドアイズ・ブラックドラゴンを奪い取り、ブラック・マジシャンと一緒に渡してくれた。
「ほら、君にあげよう」
「あの……Rさんですよね?」
「あ、俺は正確にはレイじゃない。俺は忌恐大雅(いきょうだいが)って言うんだ」
ん……?なんだって?
確かに顔はレイそのものだ。だが彼は別人なのか?
「俺は殺されたのさ。体は借りてる。つまり魂だ」
はいいいい!?今あかされる驚愕の真実ぅ〜?!
「吹遊レイは仕事もほっぽり出して体を貸してくれてるのさ。俺自身はデッキに取り憑いてるんだが。おい!レイ代わるぞ」
デッキをデュエルディスクから外して違うデッキをセットすると、雰囲気が変わった。多重人格という奴なのか……?
「えっと……どうも。吹遊レイ……です。僕が本物のRです」
ギャップが凄いな……というか気になることを聞かないと。
「貴方はなんでここに?」
「ダイガを殺したデュエリストを……見つけて僕が倒す。そのために探しに来たんだ」
彼は、決意に満ちた目をしていた。
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