今日この集まりを見越したのか、それともまだ梅雨にも入っていない時期の為か、空は晴れ綺麗な青空だった。魔女子が座っているログハウス風の内装を持つ喫茶店も、オープンテラスに沢山の人がいた。
日曜という事もあるのだろうが、それだけではない。
この店は紅茶にかなり力を入れていて、素人が飲んでも美味しいと思えるものばかりだろう。飲み慣れている魔女子が言うのだから間違いはない。
一般向けというよりもどちらかと言えば富裕層向けの店である為、値段は普通の学生だったら本当にお茶を一杯飲むだけで終わってしまうだろう。だが、魔女子はさほど気にしていない様子だ。
家にお金があるという事を自慢するつもりはないし、そもそも自慢するような事ではない。ある一定の生活水準は魔女子にとって当たり前なだけで、自慢する部分であるという自覚がない。
ここにそういう事に関しては極めて一般人的価値観しか持っていない振武からすれば「ハァ!? コーヒー1杯に1000円!? 馬鹿じゃねぇの!」とか言い出すだろう。
焦凍だったらどうだろう?
好みがやや純日本風な焦凍の事だ、「焙じ茶とかねえのか?……ないのか」と少し残念そうにするかもしれない。眉を残念そうに顰める彼の顔を想像して少し笑ってしまう。
「魔女子さん、お待たせいたしました」
そうして想像に想いを馳せていると、待ち人の声が聞こえる。
目の前には百がいた。普段は制服姿しか見ていない為、私服というのはちょっと新鮮だ。白いブラウスに紺の膝丈くらいのキュロットスカート。シンプルだがスタイルが良いので良く似合う。
「いいえ、百さん、ちょっと早めに来てしまったのは私の方です。
私服、似合いますね。普段の印象とは少し変わります」
魔女子の言葉に、百は少し恥ずかしそうにしながらも、
「いいえ、そんな事はありません。
魔女子さんこそ、印象が変わりました。とても可愛らしく見えますわ」
向かいの椅子に腰掛け、今度は魔女子を褒める。
魔女子は水色ワンピースにヒール低めの白いパンプスだ。これだけ言えば単純な服装にも見えるかもしれないが、ワンピースには諄くならない程度にレースがあしらわれ、テーマを言うのであればさながら「令嬢」と言った印象を受ける。
「これは……執事が、こういう格好をさせたがるので。本当はTシャツとデニムでも良いんですけどね」
『お嬢様。お嬢様は塚井家のご令嬢。そして服とはその人間の生活態度や自己を象徴する言わば看板のようなものです。それが気の抜けた物であったなら、我が塚井家も気が抜けていると他人様に思われかねないのです。ですので、お洋服はメイドがコーディネートしたものをお召しになって頂きます』
まるで聖灰洲がリアルタイムで説教しているような脳内再生に思わず顔を顰めると、百は可笑しそうに笑う。
「きっと魔女子さんの事を思っての事だと思いますわ。
魔女子さんは、何を飲まれているんですか?」
「さて、どうでしょうね。
私はここのオリジナルブレンドの紅茶を飲んでいます。週替わりで出しているですが、今週のは大変出来が良い。ミルクを入れない事をお勧めします」
では私もそれで、と言ってウェイターを呼び、注文を伝える。
他人から見れば。
というか、店員や他のお客から見れば、美少女2人が談笑しながら紅茶を楽しむ姿は正直とても絵になる。
八百万百。
スタイルが良い言わば美人と称されるタイプの少女である。身長が高い事も、胸などの一部肉体の大きさというのは彼女にとっては無用であると同時にコンプレックスに感じている部分でもあるのだが、そこも男性であれば10人の内9人が振り返り1人は口説いてきてもおかしくない。
塚井魔女子。
身長が、スタイル共にやや子供っぽいものの、こちらは美少女と呼ばれるタイプの少女だろう。口を開けばやや面白みのある不思議発言を連発する少女だが、その顔はまるで白磁の人形を思わせる程に整っている。女性からは間違いなく羨ましがられる魅力を持っている。
こんな美少女達が雰囲気の良い喫茶店のオープンテラスで、雰囲気良く談笑しているところを見れば、通常の女子会よりも数段上のナニカだと思うし、少しその周りだけ雰囲気が変わったように感じるだろう。
もっとも、本人達はまるでそんな事を気にしていない。
周囲の人間の目線を気にするタイプではない2人というのも勿論ある。
だがそれ以上に、目下彼女達の興味関心恋心は、友人であると同時に最愛の男性に向けられているのだから。
「では、お茶が来て一息入れたら始めましょう
『第2回恋愛戦略会議』を」
それは、女子会と名を付けるにはあまりにも物々しい名前。
それは、ガールズトークというにはあまりにもキッチリし過ぎた言葉だった。
「さて、前回は言わば体育祭の半ばで少しお話した程度ですし、その時は動島くんのあれこれ、焦凍くんのあれこれがありましたから、実質今回がこの会議の第一回です」
宣言通り、紅茶を飲んで一息入れた魔女子と百の会議は、魔女子の言葉から始まった。
「これでも私は戦略・戦術はそれなりに知ってはいますが、それが『恋愛』という特殊な条項になるとこれが全く通用しません。何せ私達は、恋愛という事に関しては全くの素人ですので」
「そ、そうですわね。私も、この年齢に至るまで恋の1つもしてなかった……というより、私の場合初恋が再び降って来た印象なので、実質1度目の出会いが続いている状況です」
百の肯定の言葉に、魔女子も頷く。
「はい、しかし百さんに関しては、その間の10年間が空白ですからね。友人付き合いとしてもまだ数ヶ月。
私の場合は2年以上の付き合いがありますが、それも友人限定。まずそこから脱却しない事には恋愛関係に至る可能性が乏しい。
つまる、私と百さんという、同じ「恋愛初心者」であっても別種であると判断出来ます」
ここ最近までお互い自分の気持ちに気付かなかった、など似た要素があるものの、魔女子と百では本質的に違う点。
それは時間だ。
積み重ねた時間の密度というのは、中々に大きいのだ。
「やはり、長年の友人付き合いとは、重要なのでしょうか」
「それに関しては、正直ピンキリだ……と、この本に書いてありました」
一緒に持って来ていた淡いオレンジ色のバッグから、一冊の本を取り出す。
タイトルは『あの人の心を鷲掴み! 恋愛テクニック初級編』。本と表現したものの、ファイリングしただけの代物だ。
だが、きっとこれは魔女子と百の役に立つだろう
「こ、これは! まさしく今の私たちにピッタリなタイトル!!」
「メイドに内密に相談したところ、これを差し出されました。一度私の方でも読んでみたのですが、大変参考になります。」
塚井家の5人のメイドは、各方面の分野においてプロフェッショナルとして雇われている。
炊事洗濯などの家事業務全般と、それぞれが特化した役割をこなし、その手綱を執事である聖灰洲が握ることによって成立している。
魔女子が相談した相手は、服装のコーディネートをするメイド。彼女は服装と同時に人間心理を大変よく理解していて、その手腕を使ってネゴシエーションも得意としている。
現在複数人の男性と交際をしているとのこと……倫理的な事を考えると大変マズい人のように思えるかもしれないが、従業員のプライベートに口を挟むつもりはないし、今回の件に関してはピッタリだ。
「ここで最初に書かれているものを引用しますと、曰く『男とはチョロい生き物である』との事です」
「チョロい……確か、簡単と言う意味でしたわよね?」
その言葉に、魔女子は首肯する。
「はい。『色香誘惑には簡単に負け、よっぽど特殊な趣味(意味深)でもない限り、男性は女性にちょっとでもその気になっていると判断すればすぐに向こうから告白してくる』との事です」
「それは……」
百も魔女子も、お互い目を合わせる。
気持ちは1つだ。
「……ない、ですわね」
「はい……というか、そんな簡単ならこちとら苦労しません」
バサリとファイリングされているソレをテーブルに置きながら、2人とも小さく溜息を吐く。
チョロい?
その気になっていると判断すれば向こうから告白してくる?
そんな事があるのであれば、――というか、男性全てがそんな単純な生き物であったならば、もう振武も焦凍もすでに自分達と恋愛関係になっているはずなのだ。
なっていない以上、チョロいという意見には賛同しかねる。
「まあ世の男性をそこまで知らないので分かりませんし、ここに書かれている『特殊な趣味(意味深)』であるとは思えないので、ある意味特殊例なのかと。
朴念仁という言葉を100回書かせたくなるくらいです」
「お二人とも、事情がありますもんね……」
2人の想い人の厄介さに、2人は小さく憂鬱の溜息を吐く。
動島振武。
性格は優しく、頭脳だって魔女子や百と比べて劣りがあるとは思えない。顔はやや厳つい趣があるものの、格好が良いという印象を受けるだろう。もし彼がここに居て前世知識を使っても許されるならば「EX◯LE系」評する所だろう。
――ただ、格闘技とヒーローに関しては凄まじいストイックさで、恋愛のれの字も意識していない朴念仁だが。
轟焦凍。
クール過ぎる所はあるし、やや影はあるが美形。頭脳も振武と同じくらい優秀だ。個性も強力であり、本人は嫌がるが父はNo.2ヒーロー。家格としてもそれなりだ。
おまけに、こちらも今からでもプロヒーローになれる程優秀だ。プロになればその甘いマスクで世の女性を魅惑する事だろう。
――もっとも、天然過ぎてそもそも恋愛という概念そのものを理解しているのか分からない、こちらも朴念仁だ。
「……こうやってお二人のプロフィールを上げると、何処かの少女漫画のヒーロー達の話をしているようですね」
「ある意味女性の理想形ですよね、種類は違いますけど」
そんな2人に恋心を抱いている事を見事に棚に上げ、2人は小さく溜息を吐く。
だが、朴念仁であるということは悪い事ばかりではない。ライバルが増えないという利点が存在する。
彼らは校内外を区別せず、モテる。それとなくお近づきになりたいオーラを出しながら近づいてくる女生徒は多い。
それもこれも殆どの場合気付いていない。
なんか普通に友達として話したり、焦凍に至っては自分に話しかけられていると気付かない場合まで存在するのだ。
そういう態度を受ければ、よっぽど強靭な精神力を持っていないと、女の子達は諦めて引いてしまう。
「朴念仁で助かったと思う日が来るとは……」
「百さんはまだマシですよ。動島くんはある程度朴念仁でも軽い部類です。攻めれば崩せます。大変でしょうけど。
でも焦凍くんは……もうどうすれば良いか分からないレベルですからね」
この前も凄かったな、と魔女子も思い出す。
ある普通科の先輩が、
『ねえ、私と付き合わない?』とどストレートな言葉に、
『? 悪い、これから授業なんだ……です』
と、つけ忘れた敬語も律儀につけて返答していた。
テンプレート。
まるで絵に描いたような朴念仁。
しかもその後『あの先輩おかしかったぞ。普通は私「に」だろう? 「と」って接続詞おかしくないか?』と魔女子に言ってきたのだ。
流石に笑うしかない。
「それは凄いですわね……でも、振武さんも似たようなものですよ?」
ある日の事。
振武、焦凍、百、魔女子の4人で校庭の片隅を借りて自主的な鍛錬をしていた時。
申請すれば誰も使えるそこで、振武も交えた近接戦闘のコツを教えてもらっていた。勿論動島流を習っているわけではなく、あくまで体術全般に見られる極めて基礎的な部分だけだ。
そんな時に、おそらく振武のファンのような子達なのだろう、近づいてきてこちらの都合も考えずに話しかけてきた。
百から見ても可愛い子達だ。
それこそ先ほど話に出たチョロい男性ならば練習そっちのけになりそうなものだが、
『今鍛錬中なの見えないのか?
申し訳ないけど、邪魔になってんだ』
と本気で怒った。
極めて正論だし、当たり前なのだが、その後の言葉が秀逸だった。
『なあ百、あいつらって結局何のために話しにきたの?
何で俺にばっかあんなに絡んできたんだろう……恨みでもあったのかな?』
と見当違いな予想をしていた。
明らかにあの女生徒達に振武への好意があったのは、それこそ一目瞭然だったのに。本人は相手がそういう目的で来ているという感覚がないのだ。
「あれは笑いを堪えるのに苦労しました……あの方々は邪魔でしたが、少々哀れでしたね」
「自業自得の要素が大きいのは確かですけどね」
お互いに苦笑しか浮かばない。
「さて……ですが私達は諦める事が出来ない。これが本気の恋である以上、努力は必要です。
ですので、お互いがお互いの想い人との距離を縮める為に必要な事をしなければいけません」
ファイリングされている恋愛マニュアルを手に取る。
「これは前提が通用しませんが、所々利用できる点が見受けられます。
まず、百さんが利用できる有用な手段は、
女の武器を使う事、ですかね」
その言葉に、百はゴクリと生唾を飲み込む。
「そ、それは……女性特有の柔軟な筋肉を利用しての打撃、という事ですか? それとも関節技や絞め技ですか?」
「何故そうなりますか。この流れでそういう攻撃手段が登場する意味が分かりません」
オトす前に、意識をおとすつもりですか、と魔女子は呆れ顔で言う。
「これは、言わば女性の色香です。貴方は均整の取れた素晴らしいスタイルを持っているのですから、それを上手く活用するのです」
「? えぇっと、それはつまり、この胸などでしょうか? 正直重くて邪魔なものにしか思えないのですが……」
少し視線を落として自分の
「今、貴方は世の半数の女性を敵に回しました」
「え、そんなにですの!?」
女性だって体型の事を気にしている人間は多い。
特に胸部に関しては、男性女性の中でも大きく賛否両論分かれる話だ。持つ者と持たざる者の争い、そしてそのどちらがより魅力的かと言うのは、もはや世代を超え、さらに時代すら超えて語られる問題である。
要らないなら分けて欲しいと思えるくらい羨ましい。
過去にはこのような名言があったとも伝わっている。
曰く『大きなおっぱいには、夢と希望が詰まっている』と。
「その武器を利用するのです。軽く触れ合う程度で良いのです。
何でしたら、振武さんが疲れている時に「大丈夫? おっぱい揉む?」くらい言ってあげればよろしいのです。男性的本能に訴えかけるのです……と、このマニュアルには書いてあります」
「そ、それは流石にはしたないですわ!!」
「勿論、そこはハードルが高いでしょう……でしたなら、多少胸を強調する姿勢や、扇情的な仕草というのを練習するべきです、胸を強調する形の」
「私が見せるところって胸しかないんですの?」
「そんな事は言っていません。マニュアルに沿っているだけです」
百は思った。
「そもそもそのマニュアルが間違っているのでは」と。
だが、川に流されれば藁でも掴みたくなる思いがある百には、その言葉をいう勇気もなかった。
「では、魔女子さんはどうするんです?」
百の言葉に、魔女子は顎に手を当てながら言う。
「大変、大変残念ですが、本当に残念としか言いようがありませんが……私には残念ながらそう言う意味での女性的魅力の欠けている点があります。
そこで、私は、
このマニュアルに書かれている「乞い願う目線」というのを試してみようと思います」
「「乞い願う目線」……なかなか凄いネーミングですわね。どういうものなんですの?」
「はい、そこはそのメイドに指導をお願いして練習してきました」
ちょっとやって見ますね、と言って、魔女子は少し視線を逸らしてから、表情を作って百を見る。
少し憂いを帯びた目線。しかし決して悲しさを感じさせるものではない。それは「恋しさ」を体現するような目線。台詞で表すならば、『私は貴方の事が好きなの、お願い、気付いて』と言ったところだろう。
少し見上げるような風にするのが、また相手の庇護欲を誘う上で重要――とメイドは言っていた。
「可愛らしさが倍増したような印象を受けますね!!」
「でしょう? しかも私の場合……大変残念ですが、身長が低いのでわざとらしく屈んだりする必要性がなく、男性をドキッとさせる視線を演出出来るでしょう」
どうだ見た事かという感じで自慢げに語る魔女子に対して、百もちょっと嬉しそうだ。
「勿論、これだけで上手くいく訳ではないでしょうが……そもそも、私達は長期戦も覚悟の上で挑んでいるのです。
出来る事は全てやって、コツコツと相手の好感度を上げていく事が重要です」
「そ、そうですわね……あれ? でも私だけちょっと、その、直接的すぎるのでは?」
「それを直接的に感じさせないようにするというのも、研究課題ですね……とりあえず、今から当家にいらっしゃいませんか?
そのメイドに直に教えて貰うのも大事なんだと思います」
「それは良いアイデアですわ!! でも、急にお邪魔しても大丈夫なものですか?」
「問題ありません、メイド達にはすでに連絡しています」
「さすが魔女子さん、準備万端ですのね」
美女と美少女の語らい。
会話が聞こえない店員や他の客からすれば「あぁ、どんな可愛らしい会話をしているのだろう」と思っている事だろう。
だが実際は彼ら(あるいは彼女ら)の想像よりもずっと必死で、妙に現実的な話だった。
女性会というものは、案外そういうものなのかもしれないが。
その翌週の日曜日。
魔女子と百は同じ店の同じ席に座っていた。
だが先週のそれとは打って変わって、その表情はあまり良いものではない。
むしろ暗い。まるで葬式のようだ。
「……折角、練習しましたのに」
冷めてしまった紅茶のカップを手に持ちながら、百が口を開く。
先週のメイドからの個人レッスンも含め、相手をドキッとさせる仕草を研究し、今週は振武の前でそのような仕草を実践して見た。
だが、結果はどうだろう。
振武はどこか気まずそうに視線を逸らしながら、
『……どっか痒いの?』
と言ってきた。
勿論練習不足感は否めない訳だが、そこまでクネクネしていたんだろうかと自分でもショックだ。
「同じく、完敗でした……」
魔女子も困ったような顔をしている。
練習に練習を重ね、魔女子の目線攻撃は完璧なものになっていて、自信満々で焦凍にその目線を多用した。使いまくった。
だが結果どうだろう。
焦凍はとても不思議そうな顔で、
『腹減ってるのか? お菓子食うか?』
と言われた。
乞うているのはお菓子ではなく、貴方の気持ちです。そんなにお腹が減っているように見えたのだろうかとちょっと悲しい。
「――いいえ、まだです!! 私達の力量や立場がまだまだなだけで、それで通じなかっただけ! 他の方法もどんどん試してみましょう!!」
「――そうですね。諦めるという選択肢がない以上、頑張るしかありませんね。では引き続き研究を進めていきましょう……『第三回恋愛戦略会議』を始めます」
「はい!!」
2人とも気合の入った目で、マニュアルを見ながらああでもない、こうでもないと議論を進めていった。
一方、振武は、
「百はどうしてあんなに無防備なんだ。あんなんじゃ気になっ……あ、危ないだろうが! 峰田とか峰田とか峰田とか、危ない奴がいるんだから!!」
顔を紅潮させながら明らかに意識していた。
一方の焦凍も、
「腹減ってた訳じゃなかったみたいだが、何だったんだろう……可愛くは、あったんだがな」
とどこか満更でもない風だった。
つまり一定の効果は出ていた訳だが……当事者である恋する少女は、気付けていない。
なんか女の子同士の会話って意外とザックリしていて怖い……と、母と妹の会話を見て思いました。
まぁ、2人の会話はだいぶ可愛らしいですが。
次回! 振武と爆豪はハフハフするぞ!! 冷ましながら待て!!
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