問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜全ての神々〜   作:八風

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第8話

日付も変わり、一同は"フォレス・ガロ"の居住区画を目指す。

 

「あ、皆さん! 見えてきました……けど」

 

黒ウサギは一瞬、目を疑った。他のメンバーも同様。

それというのも、居住区が森のように豹変していたからだ。

 

「……ジャングル?」

 

「虎の住むコミュニティだしな。おかしくはないだろ」

 

「いや、おかしいです。"フォレス・ガロ"のコミュニティの本拠は普通の居住区だったはず……それにこの木々はまさか」

 

それに凛が答える。

 

「うん、"鬼化"しているみたいだねー」

 

それにジンはショックを受けたような顔をしている。

 

「ジン君。ここに"契約書類(ギアスロール)"が貼ってあるわよ」

 

飛鳥が声を上げ、確認したジンと黒ウサギが悲鳴のような声をあげた。

 

「ガルドの身をクリア条件に……指定武具で打倒!?」

 

「こ、これはまずいです!」

 

黒ウサギが説明した。

"契約(ギアス)"で守られているために"恩恵(ギフト)"が効かないことを。

それを聞いて飛鳥は挑んだゲームに責任を感じていた。

飛鳥の様子に気付いた黒ウサギと耀は、飛鳥の手をギュッと握って励ます。

そこに凛が問いかける。雰囲気がちがう。

 

「さて、初ゲームだね。飛鳥、耀…それと十六夜にも聞いておこうか。これから、いろんなゲームをすることになるだろう。もしもの時、殺る覚悟は持っているか?」

 

いつもと違う声音、口調そして殺気に三人は冷や汗を掻くが、決心をしたように頷いた。

それを見ると、いつもの凛に戻った。

 

「そっか、その心意気があれば大丈夫だねー。飛鳥ちゃん、耀ちゃん、リーダー頑張ってきてね。生きてれば僕が責任持って治してあげるからさ」

 

 

 

 

門前で待っていた黒ウサギ、十六夜、凛の元に、獣の咆哮が届く。

 

「い、今の凶暴な叫びは……?」

 

「ああ、間違いない。虎のギフトを使った春日部だ」

 

「……そ、そんな。僕の耀ちゃんが」

 

 

「あ、なるほど。ってそんなわけないでしょう!! 幾ら何でも失礼でございます! さらに耀さんは凛さんの何でもございません!!」

 

二人は肩を竦ませて訂正した。

 

「「じゃあ、ジン坊ちゃんだな(ー)」」

 

「ボケ倒すのも大概にしなさい!!!」

 

専用のハリセンでツッコミを入れる。

頭をさすりながら凛は言った。

 

「さて、僕は薬でも調達してくるよー」

 

それに十六夜や黒ウサギが疑問を浮かべた。

 

「神の力でパッと治るもんじゃねえのか?」

 

「いやー、実は人に使ったことなくてさー。念のため媒体になるものがあるといいかなーと。多分、無くてもできるだろうけどねー。できなくて、飛鳥ちゃんや耀ちゃんが傷モノになったら困るじゃん? 自分だと蛇の不死性を持ったり、豊穣の生命の力を高めたりとかいくらでも方法があるんだけどね」

 

「へー、そんなもんか」

 

十六夜は何かを疑うような感じで答えた。

黒ウサギは感動したように凛の腕をギュッ掴んだ。

 

「凛さんがそんなに皆さんを心配しておられたとは、感激です!! 飛鳥さんや耀さんはきっとやってくれます!!! ……あれ、ジン坊ちゃんは?」

 

バレたかという顔を凛はした。

 

「い、いやー。男の子は少しぐらい傷があったほうがカッコいいかなーなんて…」

 

「やっぱりお馬鹿様です!!」

 

再度ハリセンが火を噴いた。

 

「痛いなーもうー。それじゃ、今度こそ行ってきまーす」

 

凛は街のほうに向かった。

 

 

 

 

 

と街に出てきたのはいいものの土地勘などあるはずもなく凛は迷っていた。

 

「まあ、普通に売ってるようなものを探してるわけじゃないからなー。白夜叉ちゃんを訪ねますかねー。ヤーヌスにより此処に望む扉を開きたまえ」

 

すると凛の目の前に何処にでもあるような扉が具現した。

その扉を開けて凛は目的の場所へと辿り着いたが、そこは風呂だった。

もちろん入っているのは白夜叉だ。

 

「やあ、白夜叉ちゃん」

 

「おお、おんしか。どうしたのじゃ……ないだろう!!」

 

凛の顔面に桶がクリーンヒットした。

それから十分後、二人は白夜叉の私室にいた。

 

「いきなり女子の風呂に現れるとは…」

 

「ごめんねー。タイミングが悪かったみたいで」

 

「まあ、今回は不問にするとして、おんしらは今日はガルドとのゲームではなかったかの?」

 

僕は参加しないし時間は無駄にできないからね、と言い十六夜と黒ウサギにした説明を白夜叉にもう一度した。すると白夜叉は

 

「そんな嘘をついてどうするのじゃ? 太陽神や戦神、豊穣神でも余程のことがない限り治癒ぐらいできるであろう?」

 

「いやー、友達なんて初めてできたもんだからさー。何かプレゼントでもしようかなと思ってさー。十六夜くんには嘘がバレてたみたいだけどねー」

 

そうかそうか、と白夜叉は豪快に笑った。

 

「して、おんしは何を探しているのじゃ?」

 

「ソーマ草が欲しいんだよねー」

 

白夜叉の目つきが変わった。

 

「おんしはヤツらを不老不死にでもしようとしてるおるのか?」

 

「いや、そこまでのものを作ろうと思ってはいないよ。それを媒体に傷を完治するソーマを精製しようかなと」

 

「おんしの考えはわかった。ソーマ草を報酬としているコミュニティを紹介しよう」

 

そう言い、白夜叉はパンパンと二回手を叩いた。

 

 

 

 




さてギフトゲームを考えなくては…。
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