【未完】問題児たちが世界の引き金を握っているそうですよ?   作:銀炭

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久しぶりの投稿です。
最近忙しい・・・時間が欲しい(超切実)


3話 ボーダー本部

キングクリムゾ〇!!

 

_____________

 

 

時間は消し飛び、放課後。十六夜は綾辻と共にボーダー本部に向かっていた。

 

「十六夜君は本部で何するの?」

 

「俺は個人戦ブース行って眺めてるだけだな、なんかありゃ入るけど。お前は防衛任務か?」

 

「うん、8時くらいまでかな」

 

「ならそれまで適当に時間つぶしてるか」

 

「え、いいよ、焔君たち心配するでしょ?」

 

「おいおい、あいつらが俺の心配すると思うか?」

 

「・・・なさそうだね」

 

他愛のない話をしながら歩く。ここでもまた心配するかどうかの話になってしまているが、十六夜からすれば心配なんてされるほど危険なことはしないし(一人遠征は除く)帰りが遅くなるくらい今更だとも思っている。

 

「でも、連絡くらいしなくてもいいの?」

 

「朝家出る前にメモ置いてきたからな。あー、でも晩飯はなんも言ってないか。悪い、ちょっと電話する」

 

ポケットからスマホを取り出し、カナリアの家にかける。数コールのあと、つながった。

 

「はいはーい、イザ兄どしたの?」

 

「鈴華か、今日は帰るの遅くなるから飯は俺の分つくらなくていいぞ」

 

「あいさ!あ、焔ー!今日は晩御飯いらないってー!」

 

「つうわけだ、頼むぞ」

 

短く電話を終え、スマホをポケットに突っ込む。綾辻は電話の最中、隣で聞き耳を立てていたものだが、大した内容ではなかったので少しだけがっかりしていた。

 

「待たせたな。んじゃ、行くか」

 

そういって歩き出す。しばらく無言だったが、

 

「・・・フフ」

 

「あ?どうした」

 

突然綾辻が笑い出した。訝しみながら十六夜は問う。

 

「えっとね、歩幅だよ」

 

「歩幅がどうかしたのか?」

 

「十六夜君気づいてないみたいだけど、私と同じくらいになってるよ?」

 

「・・・そうなのか、気づかなかった。完全に無意識だな」

 

「私たちも長い付き合いだからね。十六夜君が無意識に合わせてくれるくらいには」

 

自らが無意識のうちに歩幅を合わせるなど考えたこともなかった十六夜。合わせられないのなら置いていくか、意識して合わせる人間のため、無意識なのは本当に意外だったのだろう。

 

「・・・ま、気にしてもなんかあるわけじゃないな。それよりも着いたぞ、いつまで笑ってやがる」

 

「あ、ほんとだ。じゃあ、私は作戦室行かなくちゃいけないから」

 

「おう、終わったら連絡してくれ。迎えに行く」

 

本部に着いたので二人は別れる。十六夜はとりあえず自分の隊の作戦室に行くことにした。

 

 

_____________

 

 

作戦室に鞄を置いてきた十六夜は予定通りランク戦ブースまで来ていた。隊のメンバー今のままで問題ないので、ただの暇つぶしだ。

 

「ん?おお、十六夜じゃねぇか!」

 

「よお太刀川、久しぶりじゃねぇか」

 

一番に十六夜を見つけたのはA級1位太刀川隊隊長、太刀川慶。実力はトップクラス、孤月を二本振り回す戦闘狂。そして致命的なレベルの馬鹿。

 

「ランク戦やろうぜ、お前が全然来ないからつまんなくてよ」

 

「別にいいが、やるんなら後ろにいるやつどうにかしろよ」

 

「は?いやいや、何がいるってんだ・・・」

 

十六夜に言われて振り返る太刀川、が、振り返ったところで顔が青褪めた。

 

「太刀川、ランク戦はあとだ。レポートが完成していないだろう」

 

そこには修羅がいた。

A級3位風間隊隊長、風間蒼也。小型かつ高性能。小柄な体格を逆に生かし接近戦を得意とする。春日部耀の師匠でもある。

 

「え、いや、大丈夫だろ。提出まであと一週間あるんだし」

 

「ほう?一週間か、そうだな。一週間あれば大丈夫だろう、お前以外はな。ということだ、さっさと行くぞ」

 

襟首を掴みズルズルと太刀川を引きずって行く風間。

 

「十六夜!頼む!助けてくれえええええ!」

 

「知るか、自分でなんとかしやがれ。終わったらやってやるよ」

 

白情者おおおお、と断末魔のように叫びながら、太刀川はブースから消えていった。呆れてため息を吐いたところで気づく。

 

「やることがなくなった・・・・・・」

 

太刀川が連行され、久々にやろうと思っていたランク戦は中止。他にここですることもないので作戦室に戻ろうとしたとき、

 

「あら?十六夜君」

 

後ろから少女の声がした。聞き覚えがある、しかも日常的に聞いている声だ。後ろからくるやつ多すぎだろとか思いながら振り返る。

 

「お嬢様、春日部はいないのか?」

 

「ええ、春日部さんは冷蔵庫の中身を買いに行ってるわ。」

 

逆廻隊のオペレーター、久遠飛鳥。ランク戦ブースに滅多に来ない彼女がここにいる。まずそこに十六夜は疑問を覚える。

 

「お嬢様は?」

 

「私が行ったとしても春日部さんの邪魔にしかならないわ。知ってるでしょう?」

 

「・・・そうだったな、忘れてた」

 

「だから、私は色々見て回ってたのよ。普段は作戦室にいるだけじゃない、いくらなんでもつまらないわ」

 

「だからここにいるのか。・・・そうだ、ちょうどランク戦やれるやついないか?暇だし最近ランク戦してないからよ」

 

ブース内を見回しながら十六夜は問う。実際、個人ランク戦をやったのは数週間ほど前、5本程度しかやっていないので若干ストレスが溜まっているのだ。

 

「今は十六夜君とまともに戦える人なんていないわよ」

 

「そうか、なら太刀川が戻ってくるまではお預けだな。」

 

いつ来れるか検討もつかないがな、と呟く。聞こえていた飛鳥は思わず苦笑い。彼女も太刀川の頭のことは知っている、それ故の苦笑だった。

と、そのとき飛鳥のスマホが震えた(そこ、スマホ使えんの?とか言わない)。メールだ、送信者は春日部耀。

 

「・・・・・・買い物が終わったらしいわ。作戦室で適当に何か作るって」

 

「お、なら戻るか。ランク戦の代わりといっちゃあ何だが、たまには料理も悪くなさそうだ」

 

「あら、十六夜君も作るの?」

 

「最近は忙しかったからな、久しぶりに。お嬢様も食うだろ?」

 

「ええ、もう返事も貰ってるわ。了解、だそうよ」

 

それを聞いて満足あおうに十六夜は頷く。こう見えて彼は料理が好きなのだろう。

 

「よし、なら春日部が帰ってくるまでに準備しとくか。」

 

「ええ、期待しておくわ」

 

「ヤハハ、任せとけ」

 

先程とは違い上機嫌で作戦室に戻る十六夜。そんな彼を見て飛鳥はクスリと笑ってから、彼の後を追った。




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