エリアR~東方航空隊~   作:玉莊亭翠嶽

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第一の話

ホワイトボードによると、河城にとりは22号ハンガーで作業中とのことだった。22号ハンガーは居住棟から渡り廊下を隔ててすぐの所にある、最も近いハンガーだ。

「魚雷?PT80でいいかい?それとも最新のPT90が入荷したからそれにするか?」

河城にとりは、レンチを指先でクルクル回しながら妖夢に向かって言った。

「いくらですか?」

「…そうだな、PT80はいつも通り10万、PT90は20万取りたい所だが…この際17万でどうだ?」

「…分かりました。17万ですね。現ナマで。」

「現ナマかい…分かった。明日までに機体に着けておくよ。今機体は?」

「3号ハンガーです。」

「機種TZ-41だったな?」

「そうです。」

「分かった!」

 

 

 居住棟44号室…

「お姉ちゃーーん…」

「何?フラン。…たく昼間からゴロゴロして…」

「だって…暇…」

「確かに暇なのは否めないわ。」

「少しは私たちスカーレットデーモンズの出番もないものかしらね。」

部屋の隅で横になってテレビを見ていた霊夢が言った。

「さっきの警報は駆逐艦だったみたいだし…ねえ?咲夜?」

「そうですね…ホワイトハーデスの連中が片づけたみたいです。まあ、我々は誇り高き戦闘機乗り(ファイター)ですから…奴らは魚雷撒き散らしたらそれで仕事終わりのアタッカーですからね。我々とは仕事の質が違います。」

「そうよ…奴らが1700t級をいくら沈めたところで、私たちにはかなわないのよ。」

と霊夢も言った。

「こっちは敵のF-28やF-36と命のやり取りしてるのよ。あの因幡兎に偉そうな口をきかれる覚えはないわ。」

「…フラン、その辺にしておきなさい?…それにしても、最近暇ねえ…」

「ねえ?レミリア?」

しばしの沈黙の後、霊夢が言った。

「39号室、行ってみない?リークアローの連中も暇してる筈よ。」

リークアロー。「エリアR」の中でも最強の戦闘機乗り(ファイター)と恐れられている5人、すなわち東風谷早苗、八坂神奈子、洩矢諏訪子、霧雨魔理沙、鈴仙・優曇華院・イナバで構成される戦闘機部隊である。39号室は、いわばリークアローの「部室」なのである。

「あ、それ名案だわね霊夢!そうしましょう!」

 

 

39号室は、44号室と中庭を隔てて向かい側にあるので、庭を迂回するように廊下を回って行かなければならない。44号室を出た一行は、丁度22号ハンガーから戻ってきた妖夢と会った。

「あら?妖夢じゃない。どうしたの?」

「…魚雷を補充しにハンガーへ行っていました…皆さんこそ、徒党を組んで一体どうしたんですか?」

 

 

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