仮面ライダーディケイド~ランド大陸の世界~   作:gazerxxx

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最終決戦、詰め込みました!
どうぞお楽しみ下さい。



~アバンタイトル~

これまでの、仮面ライダーディケイドは!

ユウスケ「力を合わせよう。革命ゼロで、ウイルスを止める!」
「「「「「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!!!!!」」」」」


ドギラゴン「立てるか、レッドゾーン?」

轟速ザ・レッド「当たり前だ」


ギュウジン丸「愚民どもは、どこまでも計算を狂わせてくれる…今度は本当に消去してくれる!」

士「違うな。計算が狂ってるのはお前の方だ!レッドゾーンも、ドギラゴンも、こいつらは自由に生きることを求めてる。その行先は、天才だろうと計算できるものじゃない」


ドキンダムX「お前はもう、用済みだ…」

ギュウジン丸「ドキンダム、バカな…なぜ?」
ドキンダムX「久しいな、レッドゾーン、我が右腕よ…」



第9話:最終レースだ!!VSドキンダムX!!

ドキンダムXに倒されたギュウジン丸の魂は、野望半ばで倒れたことを悔やみながら、天に昇っていく。

 

 

ギュウジン丸「ワタシがドキンダムXの槍で死ぬ?ワタシは凡人とは違う!ワタシを理解せず、古代の封印に頼るしかない者とは…」

原因不明「ギュウジンマルよ、これが答えだ。君を迎えにきた」

ギュウジン丸「原因不明…お前が見えるということは、ワタシは死んだのか」

 

ギュウジン丸を迎えに来たのは、同じく戦死した原因不明の魂だった。

 

 

原因不明「ドキンダムXについてはわしも君も計算違いだった。他の者はドキンダムXを先送りにしない答えを出せるか、それが見たかったのだろう?」

 

 

そう問われた青い鋼の科学者は、静かにうなずいた。

 

 

ギュウジン丸「そうだ、ワタシは謎多きドキンダムXを封印で解決した気になっている凡人どもが嫌いだった。それを忘れ去った後世の愚民たちも。だが、今の彼らは決着をつけるつもりらしい」

 

原因不明「魂しか存在しない我々でも、答えを見届けることはできる。わしはライダーどもが死ぬ方が正解だと思うがな」

 

ギュウジン丸「わからんぞ?このワタシを打ち破った革命軍と侵略者のタッグ…これまでの歴史が変えられるかもしれない」

 

ギュウジン丸はひそかに期待していた。自分が操ろうとしてしっぺ返しを食らったドキンダムXを、倒してくれるのではないかと。

 

 

 

 

 

彼らが見ている地上では、ドキンダムXから「我が右腕」と呼ばれたレッドギラゾーンが、怪訝そうに聞き返す。

 

轟く革命レッドギラゾーン「何言ってやがる、俺はテメエの下についた覚えはねえ」

 

 

ドキンダムXは巨大な手で、レッドギラゾーンを指さして言う。

 

ドキンダムX「侵略者とは、ギュウジン丸がこの大陸のクリーチャーを、ウイルスで支配した姿…では、そうなる前のお前はどこから来た…?」

 

その問いに対して、レッドギラゾーンは首を傾げた。

音速の侵略者たちのリーダーとして生まれたが、その過去を知るものはなかった。

彼と同じ種族だった音速の侵略者も、振り返ればもういない。

 

ドキンダムX「我が教えてやる…お前は、我とともに、この地に封印されていたが、侵略ウイルスによって、最初に目覚めたのだ…いずれ我を目覚めさせるしもべとして…我が目覚める時、世界は滅びるのだ…」

 

ドキンダムXが左腕をかざすと、レッドゾーンとよく似た青白い電光を散らす戦士、D2-V禁断のボルトロンが生み出される。

レッドゾーン、ひいては音速の侵略者たちの大本は、ドキンダムXが生み出した種族だったのだ。

 

ドキンダムX「お前もかつて、このようにして我から生み出された僕…。禁断の轟速レッドゾーンXの姿に、覚えはないか…?」

 

士「まさか、並行世界から呼び出したあの姿が、レッドゾーンの昔の姿か?」

 

 

ディケイドがFFR(ファイナルフォームライド)でレッドゾーンの分身として呼び出した内の一体、禁断の轟速レッドゾーンX。

ドキンダムXに似た悪鬼のような形相に、2本の槍を備えた姿こそ、レッドゾーンが禁断に作られた頃の姿だった。

あくまでレッドゾーンの別形態だったはずだが、それこそが本来の姿だと、ドキンダムXは言うのだ。

 

レッドゾーンが侵略者でもランド大陸の住人でもなかった事実に、衝撃が走る。

 

士「レッドゾーン、お前…」

レッドギラゾーン「俺が、俺がドキンダムXから生まれた、だと…?」

ドキンダムX「そうだ…レッドゾーンよ。お前を動かしていた衝動とは、我のために戦うことだ…さあ、我がよみがえった今、我の下に戻るのだ…Xのイニシャルを思い出せ…」

 

ドキンダムXが右手をかざすと、レッドギラゾーンの先鋭的なボディに、禁断の力が沸き上がって来る。

真紅のボディカラーがドス黒く塗りつぶされ、マスクも悪鬼のように歪んでいく。

 

レッドギラゾーン「ぐっ、ぐおおおおっ!俺はっ…俺はっ!?」

燃える侵略レッドギラゴン「レッドゾーン、しっかりしろっ!」

 

 

レッドギラゴンが苦しむレッドギラゾーンを抑え込もうとする。

しかし、レッドギラゾーン、いや、レッドゾーンXは、火花を散らして暴れ出そうとする。

暴走するレッドゾーンXの力で、燃える革命ドギラゴンの姿に戻ってしまうが、傷つきながらもドギラゴンはレッドゾーンXを離さない。

 

ドギラゴン「聞け、レッドゾーン!お前は自分の力で、ギュウジン丸の支配を乗り越えたじゃないか!どこの生まれだろうと、お前はお前だ、俺たちの仲間なんだ!」

 

ドギラゴンの身体を張った説得に、他の革命軍も声を上げる。

 

爆ぜる革命ドラッケンA「そうだっ、一緒に戦ったことを思い出してくれっ!」

ラブ・ドラッチ「目を覚ますっチ、レッドゾーン!」

 

 

火の国の革命軍が口火を切った声援は、爆発的に声を増して、レッドゾーンを呼び戻そうとする大きな叫びになった。

 

 

ドキンダムX「無駄なことだ…レッドゾーンXは破壊の申し子、我が右腕だ…」

士「そうか?敵の生まれ…炎の十字架(クロス・オブ・ファイア)っていうらしいが、俺たちはそんなものに縛られず、戦ってきた」

レッドゾーンX「俺はっ、俺はあっ!!」

 

 

士がドキンダムXを一蹴した言葉に応えるように、レッドゾーンXが叫びをあげて、元の真紅に輝くボディとマスクを取り戻す。

 

轟く侵略レッドゾーン「俺は轟く侵略、レッドゾーンだ!!」

 

戻ってきたレッドゾーンに、応援していた革命軍が歓喜に沸き立つ。

 

ドギラゴン「信じてたぞ、レッドゾーン」

レッドゾーン「よせよ。俺の走る道は俺が決めるぜ!」

 

肩を貸すドギラゴンに、レッドゾーンはあくまでそっけない。

一瞬漂った革命軍たちの歓迎ムードは、突然の地鳴りで中断される。

ドキンダムXが、自らの巨大な右腕を、地面にたたきつけたのだ。

 

 

ドキンダムX「毒されたか…では滅びろレッドゾーン…!」

レッドゾーン「チッ、俺のオヤジを名乗るヤツは、どいつもこいつもこうなのかよ…」

 

舌打ちしたレッドゾーンが元オヤジに向き直ると、新たな戦いが始まる。

ドキンダムXが打ち付けた地面から、灰色の筋肉質なボディに、頭部に禁断文字のイニシャルを刻んだクリーチャーが沸いてくる。

レッドゾーンを生み出したその力は伊達ではなく、革命軍と同じかそれ以上の数が生成された。

 

ドキンダムX「わが眷属イニシャルズよ…世界の終わりを見せてやれ…」

禁断Uトルーパ「トルッ!」

禁断Cマーモ「マモッ!」

 

なだれ込んできたイニシャルズの大群に、火・光・自然・闇の連合革命軍、九極の侵略者たちが立ちはだかる。

 

九極革命デュエゼウス「ここは任せるでチュー!」

武家類武士目ステージュラ「雑魚は俺たちで引き受けたー!」

ドラッケンA「ドギラゴンたちは、ドキンダムXを!」

 

革命軍の主力である革命ゼロの王たちと、仮面ライダー、レッドゾーンを先に行かせようとする革命軍の仲間たち。

ユウスケは革命軍が作った道を走りながらも、心配して振り返る。

 

ユウスケ「みんな、大丈夫なのか?」

革命魔龍キル・ザ・ライブ「ドキンダムXを倒せるのは、革命ゼロと、仮面ライダーと、レッドゾーン、お前たちだ!」

時間龍ロッキンスター「私たちの、ランド大陸の未来を託します!」

ユウスケ「みんなっ、すまないっ!」

夏海「私たちが、ドキンダムXを止めます!」

ドギラゴン「お前らも負けるなよっ!」

 

ドギラゴン、ミラダンテ、デス・ザ・ロスト、ボルシャック・ドギラゴンの4竜王が、ライダーたちを背中に乗せて、超巨大なドキンダムX目がけて飛び立つ。

地上に残った革命軍たちは、その姿を見送りながら、イニシャルズたちとぶつかり合う。

 

突進してきた禁断Cマーモを、ステージュラが巨体を使って蹴散らした。

 

禁断Cマーモ「マモッ!?」

武家類武士目ステージュラ「へへっ、俺たちがこんな所で、死ぬわけないんだ、さあ、ドンドンかかってこーい!」

雪精X-girls「きゃーっ!ステージュラやる~うっ!応援しちゃう~っ!」

 

ステージュラが乗せてる妖精アイドルユニット・X-girlsも、歌って踊りながら、吹雪を起こして、禁断Uトルーパが撃ってきた赤い光線を相殺する。

 

ステージュラ「X-girls!もしこの戦いが終わったら」

X-girls「ごめんなさ~い」

ステージュラ「言う前にフラグ折られた~っ!?」

九極革命デュエゼウス「折られてよかったでチュ、それは死亡フラグっチュよ」

 

デュエゼウスはしょげ込むステージュラを慰めながらも、まぶしい光線で禁断Uトルーパを撃ち抜いた。

 

その頃、海からの謎の電波を追っていた水の革命軍、グレンモルト、アイラは、ギュウジン丸の海底研究所まで戻って来ていた。

 

革命龍程式シリンダ「ここから、謎の電波が発生している。何もなければいいんだが…」

グレンモルト「いや、何かいる気配がする!ここだ!」

 

 

グレンモルトが研究室の扉を破ると、そこには膨大な研究資料を漁っている青いバイクに似たロボット群の姿が。

しかも、その研究室は、グレンモルトたちが侵入した時とは、明らかに違う実験場に改造されていた。

 

グレンモルト「お前たちは…侵略者か?」

改速スパナードW「侵略者などと一緒にするな。我々は禁断の使徒・Wのイニシャルズ!」

グレンモルト「禁断の使徒…ドキンダムXの部下か?」

改速スパナードW「そうだ。我々がこの部屋を改造したことで、今頃ドキンダムX様は、完全に解放されているはずだ」

革命龍程式シリンダ「この研究室を改造することで、ギュウジン丸からドキンダムXのコントロールを奪い返したというのか!なんてことだ、それでは…」

禁断Wエキゾースト「ご名答。自由となったドキンダムX様は、世界を征服ではなく、破壊する!」

グレンモルト「ふざけるな!この世界を、征服も破壊もさせない!」

 

世界征服を掲げる侵略者よりも過激な、世界破壊を掲げるイニシャルズたちに、グレンモルトたちは、この場で戦うことを決意する。

 

アイラ「グレン、気を付けて。この部屋、何かがおかしいわ。彼らに有利な仕掛けがされてるかも…」

 

 

しかし、辺りを見回して、研究室の変化に気づいたアイラが、熱くなったグレンモルトに注意する。

中央に新しく作られた円形のステージを、Wのイニシャルズたちが取り囲んでいる。

 

改速スパナードW「ほう、気づいたか。ここは既に我々のフィールドとなっているのだ。見よ!」

 

 

改速スパナードWがステージに乗ると、ステージにいくつものマジックハンドが伸びて、スパナードWは数秒の内に、ドリルを備えた巨大バイク型ロボ・D2Wワイルドスピードへと改造される。

 

D2Wワイルドスピード「ギュウジン丸の知識を利用し、我々Wのイニシャルズもパワーアップしたのだ!」

改速4-W「そして、この技術を使えば、Wの禁断も復活する…」

革命龍程式シリンダ「まだ他に、禁断の存在があるというのか?」

禁断Wエキゾースト「我々Wのイニシャルズ本来の主…VV-8様が、この技術によって、現代に蘇るのだ!」

 

別行動していたWのイニシャルズは、ドキンダムの他に仕える禁断の存在がいるというのだ。

ドキンダムにも苦戦していたのに、もう一つの禁断を解放させては、世界の危機だ。

 

グレンモルト「でも、まだ復活はしてないってことだよな?その前に、俺たちがお前たちを止める!」

D2Wワイルドスピード「止められると思うな!」

 

D2Wワイルドスピードが率いるロボット軍団と、若き剣士グレンモルトとアイラ、そして水の革命軍が、水面下で激突する。

 

 

 

革命軍の大部分がイニシャルズ軍団と戦う中、ドキンダムXの目前に向かった主力メンバーの前に、稲妻とともにボルトロンが現れる。

 

D2-V禁断のボルトロン「世界を壊すはドキンダム様…お前たちは、俺が壊す…」

ドキンダムX「そいつはマスター・イニシャルズ…地上のイニシャルズとは、一味違うぞ…」

 

ボルトロンが稲妻を次々に放ち、4竜王は空中で身をかわす。

何条もの稲妻をかわしたと思ったら、今度は稲妻とともに接近してきたボルトロンが、殴り掛かって来る。

 

ボルシャック・ドギラゴン「危ない、ドギラゴン!」

 

 

ボルシャック・ドギラゴンがいち早く前に出ると、雷の速さで接近したボルトロンの電撃を纏った拳を受けて、墜落してしまう。

 

ドギラゴン「ボルシャック・ドギラゴン!」

ボルシャック・ドギラゴン「ぐっ、翼が痺れたっ…!俺にかまわず行ってくれ!」

 

ボルシャック・ドギラゴンは翼がマヒして飛べなくなってしまう。

だがそれでも、地上で群がって来るイニシャルズの大群を相手に、剛腕をふるって奮戦する。

 

 

ドギラゴン「すまん、ボルシャック・ドギラゴン、俺のために…」

デス・ザ・ロスト「奴に触れたら、落とされてしまうぞ!」

ミラダンテ「しかし、一体相手なら、ボクが……時よ、止まれ!」

 

ミラダンテが時を止めてしまうと、稲妻の速度で移動できるボルトロンも、空中で静止してしまう。

そのスキに、ミラダンテが攻撃を仕掛けると、次の瞬間にボルトロンは、なすすべなく撃墜された。

 

ボルトロン「ぐおおおおっ!ドキンダム様…」

士「お前の時間停止(それ)、反則過ぎるだろ」

ミラダンテ「あっさりして見えるけど、止まってる間は、本気で攻撃してるんだよ?」

 

マスター・イニシャルズをあっさりと倒してしまったミラダンテだが、ドキンダムXはなぜか恐ろしい笑みを浮かべる。

 

ドキンダムX「マスター・イニシャルズの真の力は、こんなものではないぞ…ボルトロン…」

 

ドキンダムXが促すと、一度倒されたボルトロンがゆっくりと起き上がる。

 

 

ドキンダムX「D2フィールド展開…!」

 

 

ドキンダムXが右腕をかざすと、右手にDのイニシャルが輝き、周囲の岩場にドキンダムの禁断文字が浮かび上がる。

ドキンダムXの領域・D2フィールドが展開された。

 

ドギラゴン「なんだ?ここはランド大陸じゃないのか?」

 

ドキンダムX「マスター・イニシャルズは、D2フィールドの(マスター)だ…真の力を見せてみろ…」

 

 

戦闘不能かに見えたボルトロンは、ゆっくりと浮遊しながら、機械的なパーツの下から筋肉質なボディを露わにし、頭部に角も生えて、よりドキンダムXに近い姿となって、全身から伸びたコードから電撃よりも激しい火花を散らす。

 

 

D2V2禁断のギガトロン「我こそはドキンダム様の左腕、ギガトロン…」

 

 

倒されたかに見えたボルトロンは、ギガトロンとして復活し、ドキンダムXの左腕を豪語する。

 

ミラダンテ「悪いけど、何度も戦ってる暇はないんだ!もう一度、時よ、止まれ!」

 

ミラダンテが時を止めて、再び攻撃を仕掛ける。

しかし、再び時が動き出すと、全員が見たものは、倒されたギガトロンではなかった。

 

ミラダンテ「おかしい、手ごたえはあったのに…何故封印されてるんだ?」

 

ギガトロンは、いつの間にか石像の姿になって、ミラダンテの攻撃を耐え抜いていた。

不気味に沈黙した姿は、ミラダンテやデス・ザ・ロストが封印された時と同じもので、攻撃したはずのミラダンテも恐怖を覚えてしまう。

 

すると、封印されているはずの、ギガトロンの声が響く。

 

ギガトロン「デンジャラスイッチ・オン!」

 

マスター・イニシャルズの合図と同時に、ドキンダムの右手のDが半回転して、周囲に漂っていた禁断文字がギガトロンを取り巻き、封印の解けたギガトロンが何事もなかったように復活する。

 

ギガトロン「どうだ、これが俺の手に入れたデンジャラスイッチ…D2フィールドを操る力!」

 

ミラダンテの攻撃が全く効いてない異常事態に、革命ゼロの龍王たちは騒然となる。

 

ドギラゴン「ミラダンテ、一体止まってる間に何が起こったんだ?」

ミラダンテ「時間停止中はボク以外は誰も動けないはず…しかし、彼はやられる瞬間に、このフィールドの力で、自ら封印されたんだ…封印中の石像は、ボクにもまったく破壊できなかった。そして、その封印も自在に解除できる」

デス・ザ・ロスト「待て、そんなことが可能なら…奴は不死身ではないか?」

 

ドキンダムの強固な封印で身を守りつつ、復活が可能なら、ミラダンテの時間停止も無意味になってしまう。

 

ボルシャック・ドギラゴン「こっちのイニシャルズも、復活したぞ!?」

キル・ザ・ライブ「まさか、死なない敵が、この数いるだと?」

 

フィールドの影響は地上のイニシャルズにもおよび、倒してもキリのない軍団に、革命軍も騒然となる。

 

ドキンダムX「我のD2フィールドがこの大陸を…世界を覆い尽くし…地上は破壊の使徒で満ちる…我とイニシャルズによって…世界は破壊されるのだ…」

ドギラゴン「なんてことだ…奴のD2フィールドとイニシャルズが広がり続けたら、本当に世界は……」

 

 

その頃、海底研究所で戦うグレンモルト・アイラ・水の革命軍も、同じくマスター・イニシャルズに強化されたD2Wワイルドスピードと、そのD2フィールドに苦しめられていた。

 

D2Wワイルドスピード「デンジャラスイッチ・オン!」

改速テンペンチーW「改造だ!」

 

丸い頭部に複眼、ハサミ型のアームを備えたロボット・テンペンチーWが、巨大な重機のようなマシンに変形する。

 

D2W2ギガスピード「我はマスター・イニシャルズ、D2W2ギガスピード!」

 

 

研究所を丸ごと改造したD2フィールド・Dの機関オール・フォー・ワンの力で、Wのイニシャルズは、いくらでも強化改造されて襲い掛かって来る。

パワフルな重量級ロボのドリルに押されて、水の革命軍は研究所の壁に叩きつけられる。

 

革命龍程式シリンダ「なんて強さだ、こんな敵がいただなんて!」

革命龍程式プラズマ「しかし、今彼らを止められるのは、私たちしかいない!」

大船長オクトパスカル「ふはははは、だからこそ、地上に出す前に、ここで倒してしまうぞ!」

 

地上でギュウジン丸、そしてドキンダムXと戦ってる仲間たちがいるからと、背水の陣を敷く水の革命軍。

 

 

 

 

 

 

ここに来てミラダンテが通じないレベルの敵に、革命ゼロの龍王たちはドキンダムの規格外に戦慄する。

ここで勝てなければ、本当に世界が終ってしまう。

 

ギガトロン「どうした…来なければ、こちらから行くぞ…」

 

その間にも、ギガトロンが稲妻の速度で攻撃を仕掛けてくる。

その速攻に対して、ドギラゴンの背から飛び出したレッドゾーンが食らいついて、応戦する。

ドギラゴンの完全防御革命(パーフェクト・ディフェンス)による輝くバリアで、全身をコーティングして、ギガトロンの電撃を防ぐ。

 

 

ギガトロン「元はドキンダム様の右腕レッドゾーン…だが、今は左腕の俺にもかなうまい…」

 

レッドゾーン「テメエこそ、俺と対等のツラしてるんじゃねえぞ!」

 

ドギラゴン「そうだ、奴のスピードに追い付けるのはお前だけ、頼むぞ!」

 

 

レッドゾーンがギガトロンと張り合ってる間に、革命ゼロの龍王たちは、ドキンダムの周囲を旋回しつつ、攻撃を仕掛ける。

龍王たちのブレス攻撃や、ディケイド、ディエンド、クウガの銃撃、キバーラの斬撃が何発も飛び交うが、ドキンダムXはものともしない。

D2フィールドを展開したことで、ドキンダムの力も強まっていて、手が付けられなくなっていた。

 

 

レッドゾーンがギガトロンと高速で殴り合いになると、バリア越しでも徐々にダメージは蓄積していく。

レッドゾーンもギガトロンにダメージを与えているが、彼はデンジャラスイッチで致死量のダメージをリセットできる。

その余裕もあってか、レッドゾーンのバリアを電撃を纏った拳で削っていく。

 

ドキンダムX「レッドゾーンはやせ我慢をしているぞ…付け焼刃のバリアもじきに破れる…」

 

ドキンダムXは、巨大な槍で革命ゼロの龍王たちを振り払って近づかせない。

 

 

ギガトロン「裏切者レッドゾーンよ、あと数秒もかからん…ドキンダム様の前で処刑してやる…」

レッドゾーン「数秒でケリつけるのは、俺の方だぜ!」

 

互角の相手を前に疲弊しながらも、レッドゾーンは、意地で立ち向かっていく。

 

ドギラゴン「俺のバリアでも、レッドゾーンを守るには、不完全なのか?」

デス・ザ・ロスト「限界だぞ、レッドゾーン、いったん引け!」

士「いや、レッドゾーンには、あのまま奴を倒してもらう」

 

ミラダンテ「しかし、また倒しても彼は復活してしまう!」

士「いや、奴がまた力を使う時がチャンスだ。俺が…ドキンダムの世界を破壊する!」

海東「そうか…世界の破壊者の力を使うんだね、士」

 

士には、ドキンダムエリアの力を破壊する考えがあるようだった。

自信ありげな言葉に、希望を見出す革命軍達。

レッドゾーンが作るチャンスに賭けて、ドキンダムをかわしながら、最後の作戦を相談する。

 

ドキンダムX「無駄だ…レッドゾーンもまもなくギガトロンによって倒される…お前たちに抗うすべはない…」

 

ドキンダムの言う通り、レッドゾーンとギガトロンが最高速でぶつかり合い、クロスカウンターを決める。

レッドゾーンを守っていたバリアが砕けて、レッドゾーンは地上に墜落してしまう。

そのレッドゾーンを見て、勝ち誇るギガトロン。

 

ギガトロン「勝ったぞ…やはり、ドキンダム様の左腕となるのは、このギガトロン…グッ?」

 

しかし、ギガトロンのボディにも、レッドゾーンの拳によってヒビが入っていた。

全身に広がりそうなひび割れも、D2フィールドの力を受けると、徐々に石化しながら治っていく。

 

ギガトロン「グッ…これほどのダメージを?だが…俺には…ドキンダム様の…力…が…」

 

ギガトロンも完全に石化して封印され、決闘した両者はどちらも動かなくなる。

しかし、D2フィールドから禁断文字が浮かび上がり、ギガトロンを復活させようとする。

このままではギガトロンの独り勝ちだ。

 

ドギラゴン「よくやった、レッドゾーン、今だ!」

 

「「「「「完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!!!!!」」」」」

 

ドギラゴン、ミラダンテ、デス・ザ・ロスト、ボルシャック・ドギラゴン、4体の革命ゼロの力を結集したバリアが、ドキンダムXの巨体を覆い尽くした。

4つの革命ゼロを重ね掛けしたバリアに閉じ込められて、巨大槍を振るうこともままならなくなるドキンダム。

 

ドキンダム「小賢しい…こんな壁、すぐに破壊してくれる…」

ドギラゴン「いや、動きを封じれば十分だ、士!」

 

ドギラゴンの背から飛び出したのは、コンプリートフォームに変身したディケイド。

 

F・A・R(ファイナル・アタック・ライド)DDDDECADE(デデデディケイド)!」

 

バリアに閉じ込められて、隙ができたドキンダムXに向かって、強化ディメンジョンキックを放とうとする。

 

 

ドキンダム「お前の攻撃など、我には効かぬと知っているはず……」

士「どうかな?今度は俺自身の力を乗せた、世界を破壊する一撃だ。お前の世界は耐えられるか?」

 

世界を守る仮面ライダーでありながら、世界を破壊しかねない力も持っているディケイド。

危険すぎるその力は、守るための世界には使えないが、今ドキンダムXの世界・D2フィールドを破壊するために、その全力を引き出していた。

デンジャラスイッチをオンにして、D2フィールドが力を発揮する、このタイミングを狙って。

そして、全力を出しているのは、ディケイドだけではない。

 

ユウスケ「俺たちライダーの力を士に!」

夏海「受け取ってください、士君!」

キバーラ「ウェイクアップよ!」

海東「今度こそ無駄にしないでくれたまえよ!」

 

古の革命クウガが、革命ゼロを込めて放った炎が、ディケイドを燃え上がらせる。

さらに、キバーラが空中に出現させた紫色のコウモリの紋章を、ディケイドがくぐり抜けて、両足に鋭い牙のエフェクトが追加される。

そして、ディエンドが放ったライダーカードのエネルギーが、円状に回転して、ディケイドを取り囲む。

 

仲間から託された力を取り込み、さらに十種のライダーカードのビジョンをくぐり抜けたディケイド・コンプリートフォームは、超強化ディメンジョンキックを、ドキンダムの腹に叩き込んだ。

 

今までにない攻撃をクリーンヒットされ、悪鬼のようなドキンダムの顔が歪んでいく。

ディケイドのキックからエネルギーが広がり、ドキンダムXが作り出したD2フィールドが崩壊していく。

 

ドキンダムX「なんだこの破壊力は…世界を守らんとする力か…これが…?」

士「残念だったな、世界の破壊者は…俺だ」

 

ディケイドに腹を蹴破られたドキンダムXは、大爆発を起こして、倒れ込んだ。

すさまじい爆風が巻き起こったが、ドキンダムXに張られていたバリアのおかげで、周囲の革命軍たちは無事に済んだ。

 

D2フィールド・ドキンダムエリアが消えたことで、ギガトロンも石化状態のままで復活しない。

イニシャルズに付与されていた不死身能力は、完全に消え去った。

 

キル・ザ・ライブ「奴らは不死身ではなくなった。一気に倒すぞ!」

禁断Cマーモ「マモッ!?」

 

地上の革命軍たちも勢いを盛り返して、イニシャルズの軍団を一斉攻撃で討伐する。

暗黒騎士団の剣が、光の革命軍の光線が、自然の革命軍の突進が、火の革命軍の爆撃が、イニシャルズの残党たちを打倒した。

 

 

D2Wワイルドスピード「どうした?そのザマで、一体誰を倒すというのだ?」

グレンモルト「舐めるなよ、俺はグレンモルト!武闘レース『デュエル・マスターズ』、火文明の代表選手だ!」

 

 

グレンモルトは、かつて参加した武闘レース『デュエル・マスターズ』の名を口に出して、自分を鼓舞する。

グレンモルトはまだ少年だが、5人のファイナリストまで残った、火文明の代表選手だ。

 

だが、その啖呵を聞いて、なぜかWのイニシャルズは機械的な音声で嘲笑する。

 

D2Wワイルドスピード「『デュエル・マスターズ』だと?確かザ=デッドマンがぶち壊しにしたお遊びだったな」

D2W2ギガスピード「我々が破滅に導いてやったというのに…デッドマンの奴は、”世界の半分しか”吹き飛ばせなかったな?」

 

グレンモルト「今…デッドマンって言ったのか?」

アイラ「あのデッドマンを知ってるの?」

 

ザ=デッドマンとは、『デュエル・マスターズ』に参加した選手の中でも、最も邪悪なクリーチャー。

レースに乗じて5文明の力を奪い、世界の半分を吹き飛ばした、恐ろしい相手だった。

そのザ=デッドマンを討伐したグレンモルトは、彼らの言葉に耳を疑う。

 

 

D2Wワイルドスピード「ああそうだ。あの男の強い欲望を、破滅へと転がしてやった。それこそが禁断の意思」

D2W2ギガスピード「そうまでしても、世界を完全に破壊できなかった。使えん奴だ」

 

グレンモルトの宿敵ザ=デッドマンも、禁断によって無意識に誘導されていたのだ。

ザ=デッドマンと『デュエル・マスターズ』さえも愚弄するWのイニシャルズたちを前に、グレンモルトの怒りが爆発する!

 

アイラ「あのレースは、グレンたちの昔からの夢だったのよ!それを笑うなんてっ…」

グレンモルト「思いもしない縁があるもんだな…お前たちは、もう許さないぞ!」

 

グレンモルトとアイラが熱く怒りを燃やすと、彼らの心から燃え上がる力。

グレンモルトが飛び出し、振るった刀が、D2W2ギガスピードのドリルとぶつかり合うと、その熱でドリルが溶けた金属と化してしまう。

少年剣士の思わぬ反撃に、冷徹なWのイニシャルズはキャタピラで急速にバックする。

 

D2W2ギガスピード「この熱量はなんだ?海の底で、我々のフィールドで、これほど火のマナが集まるはずがっ…?」

グレンモルト「分からないのか、俺たちの心に火が付いたんだ!」

 

 

果敢に立ち向かうグレンモルトの勇姿に、水の革命軍たちも熱く奮起する。

 

革命龍程式シリンダ「グレンモルトばかりに、任せていられないな!」

大船長オクトパスカル「反撃の狼煙を上げろー!」

 

グレンモルトが心から沸き立たせた力が、水の革命軍にも分け与えられたようだった。

 

大船長オクトパスカルが、手にした巨大銛を振るって、研究所の天井を破った。

すると、天井の穴から勢いよく海水が浸水し、浴びせられたWのイニシャルズは、火花を散らしてショートを起こしてしまう。

 

禁断Wエキゾースト「グ…ガ…お前たち、よくもっ!」

大船長オクトパスカル「ふはははは、この海に住む吾輩たちと違って、機械のお前たちは海水に弱いようだな!」

革命龍程式シリンダ「お前たちの力を断つには、このD2フィールドを沈めることだ!」

 

深海にある研究所は、穴をあけられたことで急速に水圧差がかかってしまう。

鳴り響くアラーム音は、研究所ごとDの機関オール・フォー・ワンが沈む前兆。

 

 

D2W2ギガスピード「バカめ、ここが沈めば、水の龍と海賊はともかく、火の剣士二人は助からんぞ!」

革命龍程式プラズマ「それまでに勝つ自信がなければ、こんなことはしないさ、なあ、グレンモルト、アイラ!」

グレンモルト「ああっ、俺たちが、マスター・イニシャルズを倒す!」

アイラ「私たちを乗せて、プラズマさん!」

 

 

プラズマが、グレンモルトとアイラを背中に乗せて急速に浮上する。

 

D2W2ギガスピード「近づけるか!一斉掃射!」

 

ギガスピードやレーザーやキャノン砲を撃ち、Wのイニシャルズも周囲から援護射撃する。

だが、周囲のWのイニシャルズたちは、大船長オクトパスカルが率いる海賊団たちが食い止める。

水を得た魚のように動き回り、海水に錆び付いたWのイニシャルズを、銛で打ち取っていく。

 

大船長オクトパスカル「海皇を目指すものが、自分のシマで負けてはいられん!」

 

さらにシリンダがレーザーを放って、ギガスピードの光線を相殺する。

 

革命龍程式シリンダ「行けーっ、グレンモルト、アイラ!」

 

水の革命軍の援護で急接近したグレンモルトとアイラは、そのままギガスピードの懐に飛び込んだ。

 

グレンモルト「行けるかアイラ?」

アイラ「任せてグレン!」

 

 

「「爆流剣術・神速の技!!」」

 

超スピードの剣技をコンビネーションで繰り出し、ギガスピードを圧倒する。

加速した二人の剣は熱を帯びて、ギガスピードの武装をすべて破壊する威力を持っていた。

 

D2W2ギガスピード「計算外だ、何だこの威力はっ?」

D2Wワイルドスピード「調子に乗るなお前ら!」

アイラ「グレン、後ろよ!」

グレンモルト「サンキュー、アイラ!」

 

ワイルドスピードが巨大な2輪タイヤを駆使して追い回し、踏みつけようとする。

しかし、小回りの利くスピードに加えて、お互いにフォローし合う二人を、ワイルドスピードも捉えることができない。

 

グレンモルト「俺たちの『デュエル・マスターズ』を、お遊びだといったな?あのレースの中で、師匠から受け継いだ剣技が、俺にはある!」

アイラ「グレン、今よ、決めて!」

 

アイラがギガスピードの複眼を連続突きで破壊する。

そのスキに、グレンモルトは、あのレースでデッドマンを破った剣技を放つ。

 

グレンモルト「爆流剣術・伝承の技!!」

 

グレンモルトの振るった剣が燃え上がり、炎の渦となってギガスピードを飲み込み、真っ二つにした。

 

ギガスピード「グガ…ありえん…」

 

デッドマンを操っていたつもりだったマスター・イニシャルズも、同じ剣技によって倒されるのだった。

マスターを1体失い、Wのイニシャルズがほとんど倒され、決着がつこうとしていた。

 

グレンモルト「追い詰めたぞ、Wのイニシャルズ!」

D2Wワイルドスピード「我々の数をここまで減らされるとはな。だが、その間にもギュウジン丸の研究資料は、完全に解読できた」

 

しかし、残ったWのイニシャルズは、まだ不気味な冷静さを保っていた。

 

革命龍程式シリンダ「気をつけろ、何かやる気だぞ!」

 

グレンモルト「その前に倒す!爆流剣術・炎熱の技!」

 

 

炎上して炎をたなびかせた剣が、もう1体残っていたマスター・イニシャルズ、ワイルドスピードを切り裂いた。

しかし、ワイルドスピードの巨体が倒れた後ろでは、残った改速4-Wが、ステージ上に上がっていた。

 

 

D2Wワイルドスピード「ググ…デンジャラスイッチオン!」

 

 

D2Wワイルドスピードが、最後の力を振り絞り、D2フィールドを起動する。

 

 

改速4-W「ワイルドスピードよ、お前の犠牲こそが、禁断を組み上げる、最後のパーツだ!」

革命龍程式シリンダ「まさか、狙いはそっちか?」

 

残った改速4-Wに、今までにないエネルギーが注がれる。

マスター・イニシャルズの比ではない、超巨大な姿に変形しようとしている。

 

改速4-W「かつて、禁断のロボットとして封印されたロストテクノロジー・禁断機関VV-8!我自身を改造することで、現代に復活するのだ!」

 

VV-8とは、世界を滅ぼしかねないために、技術ごと封印された禁断のロボット兵器。

ギュウジン丸は、その技術も研究して、我がものにしようとしていた。

かつてのVV-8の使徒が、その脅威を現代にも再現しようとしている。

 

 

革命船長リーフ「忘れてもらっては困るね。ハッキングは、君たちの専売特許じゃない」

改速4-W「何っ、グ…ガガガ…」

 

禁断の機動を止めたのは、サイバーウイルス海たちだった。

戦いの間に研究所のシステムに侵入し、Dの機関オール・フォー・ワンをダウンさせてしまったのだ。

 

改造に失敗した改速4-Wは、ショートを起こして機能停止してしまい、オール・フォー・ワンは照明を落として完全停止。

Wのイニシャルズは、これにて全滅した。

 

革命龍程式シリンダ「よくやってくれた、リーフ」

グレンモルト「本当に危ないって思ったのに、助かったよ!」

革命船長リーフ「喜ぶのは後で。研究所はもう限界のようだ、脱出しよう!」

 

グレンモルト、アイラを乗せて浸水する研究所を脱出する水の革命軍。

 

海の上まで浮上すると、海底研究所は大爆発を起こして崩壊した。

こうしてもう一つの禁断も、再び海の底に葬られるのだった。

 

 

そして、地上でも革命軍がホッと一息をついていた。

 

ステージュラ「は~、やった、俺たち生きてる~」

X-girls「ほんと、もうちょっと戦ってたら、ヤバかったかも~」

 

革命ゼロの龍王たちも、変身解除して疲れ果てたライダーたちを乗せて地上に凱旋してくる。

 

キル・ザ・ライブ「やったな、革命ゼロの王、そして仮面ライダーたちよ…」

デス・ザ・ロスト「ああ、ギリギリの戦いだった…仮面ライダーたちも、本当に頑張ってくれた」

 

革命軍もライダーも、全員ボロボロで体力を使い果たしている、それほど最終決戦はすさまじかった。

一方、ドギラゴンは地上に降りるなり、辺りを見回す。

 

ドギラゴン「そうだ、レッドゾーン!あいつ、地上に墜落して!」

レッドゾーン「俺がどうしたって?」

 

地上に倒れ込んでいたレッドゾーンが、額に手を当てながら、ゆっくりと起き上がる。

気だるそうに立ち上がった姿を見て、ドギラゴンは涙を浮かべて雄たけびを上げ、レッドゾーンをガシッと捕まえる。

 

ドギラゴン「うおおおお~っ!レッドゾーン生きててよかった~!!」

レッドゾーン「落ちて、少し意識がなかっただけだ。ギャアギャアうるせえな、頭に響くだろ…」

ドギラゴン「おお、いつものレッドゾーンで何よりだ!そうだ、お前も、ギガトロンに勝ったんだな!」

レッドゾーン「フッ、当たり前だ。俺がアイツごときにやられるわけねえ。まだ暴れ足りないぐらいだぜ」

 

ギガトロンに勝った喜びを分かち合おうとするドギラゴンに、レッドゾーンはまんざらでもなさそうだった。

 

 

「GYAAAAA!!」

 

勝利の余韻を震撼させる怒号と、起き上がった巨大な影。

 

ドキンダムXが、腹に風穴を開けられながらも、槍を巨体で支えながら、起き上がっていたのだ。

怒り狂ったその形相には、理性が感じられない。

ギュウジン丸に操られていた時のような暴走状態だ。

 

ドギラゴン「嘘だろ、あれを食らって、まだ生きてるだと?」

ミラダンテ「僕たちはもう、戦えないっていうのに…」

 

革命軍も仮面ライダーも、ドキンダムXをDフィールドごと貫く一撃に全てをかけていたのだ。

ボロボロで戦うどころか、逃げることすら叶わない。

大ダメージを受けているのはドキンダムXも同じだが、動けない革命軍など、容易くせん滅できるだろう。

 

ドキンダムXがゆっくりと巨大槍を構えて、地上の革命軍に振り下ろす。

 

革命軍が全滅を覚悟したその時、巨大槍を蹴り返す真紅の影が。

 

レッドゾーン「クソオヤジが…テメエは俺がぶっ飛ばさなきゃいけねえみたいだな!」

ドキンダムX「GAAAAA! 」

 

この場で唯一動ける余力を残したレッドゾーンだった。

ドキンダムXは邪魔をしたレッドゾーンに狙いを変えて、巨大槍で追い回す。

レッドゾーンはオーバーヒートを起こして、燃えるボディをした超神速レッドゾーンMaxに姿を変えると、次元を超えるスピードで、ドキンダムXの猛攻をかわす。

 

 

ドギラゴン「お前ひとりなんて無茶だ、レッドゾーン!」

超神速レッドゾーンMax「暴れ足りないって言ったろ!テメエのバリアで、少しはダメージを減らせたからな」

ドギラゴン「レッドゾーン、どうした、らしくないぞ…」

 

ドギラゴンたちを庇いながら、バリアの礼まで言うレッドゾーンの殊勝さに、ドギラゴンは逆に悪寒を覚えていた。

まるでこれから、とんでもない無茶をしようとしている、そんな予感がする。

 

レッドゾーンMax「こいつはいるだけで、世界を塗り替えて、滅ぼしちまう。決着は、別の場所でつけようぜ」

 

レッドゾーンMaxは、ドキンダムXの槍をかわしつつ、腹部に空いた風穴に潜り込む。

そこでレッドゾーンが加速すると、どうなるか。

ドキンダムXの巨体もそのスピードに引きずられて、別次元に飲み込まれようとしていた。

 

 

レッドゾーンMax「こいつは俺のスピードに引きずられて、俺と次元の彼方を走り続ける。俺がサシでこいつを倒してきてやる」

ドキンダムX「GAAAAA!?」

 

ドキンダムXがレッドゾーンを振り落とそうとしても、腹の奥深くに潜り込んだレッドゾーンは出てこない。

ドキンダムXを道連れにして、次元の彼方へ消え去るつもりだ。

それを黙って見てられないドギラゴンが叫ぶ。

 

ドギラゴン「そんなのダメだ、お前ひとりが犠牲になるなんて!」

レッドゾーンMax「犠牲とか、クサいこと言ってんじゃねえよ。俺が気に入らねえから、タイマンでこいつをぶっ潰すだけだ」

 

諦めきれないドギラゴンが、よろよろ起き上がりながら、レッドゾーンの元へ飛ぼうとするが、身体に力が入らず、崩れ落ちてしまう。

そうして、レッドゾーンを助けに行こうとするのは、他の革命軍も同じだった。

変身できないユウスケも、生身のままで助けに行こうとする。

それを、士が止める。

 

士「よせ、今近づいたら危ないぞ」

ドギラゴン「でも、レッドゾーンが!」

士「あいつが、初めて守るってことをやろうとしてるんだ…思うようにさせてやれ」

 

士は、レッドゾーン決意の固さを察していた。

そして、レッドゾーンに向かって、こう呼びかける。

 

士「おいレッドゾーン!ドキンダムXに勝ったら、帰って来るんだろうな?そこははっきりさせておけよ?」

レッドゾーン「チッ、見透かしたこと言いやがって、調子狂うぜ…あばよ、また来るぜ」

 

短い挨拶をせっかちに呟くと、レッドゾーンは、ドキンダムXとともに消えていった。

 

ドギラゴン「待てっ…レッドゾオオオオン!!」

 

レッドゾーンが消えた虚空に、ドギラゴンが叫ぶ。

ドギラゴンだけでなく、火の革命軍は口々にレッドゾーンの名前を叫んでいた。

 

光の革命軍は、その活躍に敬礼を送った。

闇の革命軍は、その最後の雄姿に、黙祷をささげた。

自然の革命軍は、悲しいメロディを歌い、静かに踊っていた。

 

夏海「こんなの、悲しすぎますっ…」

ユウスケ「あいつはもう、仮面ライダーになってたのにっ…」

 

海東「残念だね士。君の力を持ってしても、彼の物語は、ここで終わりってことかい」

 

皮肉気につぶやく海東だが、微妙にやりきれない顔をしている。

しかし、士は悲しいエンディングを力強く否定する。

 

士「いや、あいつの物語はまだ続く。あいつがここへ帰って来るまでな」

 

世界を旅する士は、次元の彼方へ向かったレッドゾーンの物語が終わったとは思っていなかった。

遠く離れても、自分の居場所にたどり着くまでが旅なのだから。

そして、革命軍にも呼び掛けた。

 

士「レッドゾーンは帰ると約束した。だから、あいつが帰ってこれるまで、お前たちが待ってやるんだ」

ドギラゴン「そうかっ、きっと帰って来るよなっ…」

 

士に発破をかけられて、ドギラゴンは涙を拭いながら立ち上がる。

 

ドギラゴン「みんな、戦いの傷が治ったら、ランド大陸を復興しよう。レッドゾーンが帰ってくる場所を、俺たちで立て直そう」

 

革命軍たちはそれに賛同し、お互いに傷の手当てや休養をして、英気を養う。

戦いが終わった世界は、復興に向けて動き出していた。

平和を取り戻した世界に、士たちは別れを告げる。

 

士「もうこの世界での俺の役目は終わったみたいだな。俺もレッドゾーンを見て、次の世界に旅立ちたくなった」

ドギラゴン「そうか、寂しくなるな…いつかまた来てくれよ?」

士「そうだな、またいつかは、ここにも来るだろう」

 

夏海「みなさん、いろいろとありがとうございました」

ユウスケ「俺からも、ありがとう!革命ゼロなんて、すごいお土産ができちゃったな!」

ミラダンテ「君たちも、革命軍の立派な戦士だった証拠だよ。僕らも、君たちに救われた」

 

海東「僕にお礼はないのかな?闇の国の王様?」

キル・ザ・ライブ「海東、お前は一人でも十分に強い。我々を救ってくれた」

デス・ザ・ロスト「だが、お前はいい仲間を持っている。最初から仲間と行動していれば、あのようにスキを突かれることは…」

海東「よしてくれ。僕は怪盗、人付き合いは、自分の好きにさせてもらうさ」

 

世界をめぐる仮面ライダーディケイド一行は、やるべき戦いを終えたら、次の世界に旅立つのみだ。

守った世界に背を向けて、士たちは歩き出す。

 

 

士「これでいい。あとは、あいつらの物語だ」

海東「いい感じに締めたけど、いいのかい、期待持たせて」

ユウスケ「そんな水差すなよ、レッドゾーンは帰って来る!」

夏海「そうですよ、私も信じてます!」

キバーラ「私も信じるに一票よ~、海東」

海東「やめてくれないか、僕だけ薄情みたいな流れは。…信じてやるさ」

 

士たちが光写真館に戻ると、栄次郎が飛び出してきた。

 

栄次郎「待ってたよ士君たち、またスクリーンに新しい絵が!」

士「次の世界が俺を待ってるらしいな」

ユウスケ「俺たち、だろ?」

 

士「お前らは勝手についてきてるだけだろ」

ユウスケ「俺たちおまけかよ!」

夏海「士君も、レッドゾーンぐらい素直になるべきです!」

海東「説教する前に、レッドゾーンを見習いたまえ」

 

士「お前ら…レッドゾーンを更生させたのは俺だろうが!」

キバーラ「きゃーっ!素直じゃない士が怒った~!」

 

騒がしくなった彼らが写真館に入ると、光とともに別の世界に移動する。

士の言った通り、仮面ライダーである彼らが、この世界でレッドゾーンの在り方を変え、物語を変えたのだった。




革命編の時期から二次創作で書き始めた本作。
原作の背景ストーリーでは、ドキンダムXが革命軍も侵略者も蹴散らしてランド大陸を蹂躙。革命編はドキンダム独り勝ちのバッドエンドでした。

当時、このバットエンドは衝撃的だったので、ディケイドを介入させる二次創作を作り始めたわけです。
後は侵略者側の主役ともいえるレッドゾーンのかっこよさですかね。


原作の背景ストーリーは、一度の敗北を経て力を蓄え、続編の革命ファイナル編で決着がつくわけですが…。

こちらでは、ディケイドが来たところから、物語が分岐して、キーマンのレッドゾーンが味方化。
革命編の時点で、ドキンダムXの撃退に成功したわけです。
レッドゾーン、無茶しやがって…/)`;ω;´)

ディケイドが物語を破壊したおかげで、バッドエンドから、ビターエンドになった感じですね。

ここまでは、仮面ライダーディケイドが関わった物語。

さて、革命ファイナル編を知ってる人は、ちょっと気になってると思います。
グレンモルトたちが海底で復活を阻止したもう一つの禁断。
そして、ドキンダムXのさらに先にある、真の禁断。

それら革命ファイナル編に続く要素が、分岐した物語では、どう動きだすのか?

この後、ディケイド一行が去った後のエピローグで、語られます。
ランド大陸の行く末が気になる方、もう少しだけお付き合いください。


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