仮面ライダーディケイド~ランド大陸の世界~   作:gazerxxx

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仮面ライダーディケイド一行がデュエルマスターズの世界「ランド大陸」に訪れるクロスオーバー小説です。



第2話:爆走せよレッドゾーン!!

~アバンタイトル~

これまでの仮面ライダーディケイドは!

ユウスケ「じゃあ俺たちも今から革命軍だな!」

グレンモルト「あんたらも一緒に戦ってくれるのか、よろしくな」

士「悪いが、俺はこの世界で戦うライダーを探さなきゃならない。そいつに協力するのが俺の使命だ」

 

轟く侵略レッドゾーン「俺はバイクと一体となった、轟く侵略レッドゾーンだ!」

士「やはりこいつがこの世界のライダー。すでに侵略者の手に落ちていたということか」

 

不死(ゾンビ)デッド「お前らの知ってるこいつは死んだんだゾ。今のこいつはS級不死(ゾンビ) デッドクウガだゾ」

レッドゾーン「よう、会えてうれしいぜ。侵略者幹部すら倒す革命ゼロに目覚めた火の国の竜王、ドギラゴン」

 

第2話:爆走せよレッドゾーン!!

 

士「レッドゾーンの奴と戦うとしたら、カードの無駄遣いはできないか。少し時間がかかるが、あの赤いドラゴンならそれまで持ちこたえるだろう。」

士の見込みでは、スクリーンに映っていた、ロケットを背景とした特徴的な革命軍マークを持つあの赤いドラゴンなら、レッドゾーンとも渡り合えるはずだ。

後から自動走行させていたディケイドのバイク、マシンディケイダ―が追い付いてきた。マシンディケイダ―に乗って、火の国に向けて走り出すディケイド。

 

ディケイドが走りだした頃、レッドゾーンとドギラゴンは早くも激突していた。

轟く侵略レッドゾーン「レッドゾーンラッシュ!」

燃える革命ドギラゴン「完全防御革命(パーフェクトデイフェンス)!」

音速を超えたパンチを叩きこむレッドゾーンに対し、ドギラゴンは透明のバリアを展開する。レッドゾーンのパンチが何百発とバリアに直撃するが、バリアは微動だにしない。

 

レッドゾーン「チッ」

レッドゾーンがパンチをやめて一呼吸置く。パンチの威力はすべてバリアに防がれ、ドギラゴンに届くことはなかった。ドギラゴンは完全にレッドゾーンの猛攻をしのいだのだ。

ドギラゴン「俺たちはお前たちの侵略を受けて、守る強さを手に入れた。これが俺の革命の力だ。もう俺の国を荒らさせはしない」

レッドゾーン「たとえ攻撃を受けなかったところで、敵を倒せなきゃ守ったことにはならないぜ」

ドギラゴン「ならば受けてみろ。これがお前の見たがっていた革命ゼロだ。完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

ドギラゴンが左肩に装備したアームの持つ剣を使って、無数の剣撃を繰り出す。こちらも剣の残像が見えるほどの攻撃だ。だが、レッドゾーンの速度には及ばないのか、その攻撃はかわされ、さばかれてしまう。

レッドゾーン「遅いな、この程度じゃ!」

レッドゾーンがドギラゴンの体を蹴飛ばし、その剣撃を強引に止める。体勢を崩され、倒れこむドギラゴン。

レッドゾーン「どうした、攻撃してる間は隙だらけじゃねえか」

ドギラゴン「まだだ、完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

今度は首を振り回しながら火炎のブレスを一面に吐き出すドギラゴン。レッドゾーンの周囲が火の海になる。だが、レッドゾーンは炎をかき消すほどの風圧を生みながら高速移動し、ドギラゴンに迫って顎にアッパーカットを食らわせ、火炎を吐く口を閉じさせる。

レッドゾーン「守るだけで精一杯か?」

ドギラゴン「ぐふっ、まだまだ…完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

今度は翼で空を飛び、空中から自身の四足を使ってレッドゾーンに叩きつけようとする。だが、空からの攻撃もレッドゾーンには追いつけない。

 

レッドゾーン「スタミナ任せの無限攻撃が革命ゼロか、がっかりだぜ。やはりテメエも守るしか能のない革命軍か、俺には通用しねえ」

ドギラゴン「黙れ、それが俺の使命だ!」

レッドゾーン「使命だと、王様の椅子にでもしがみつきたいのか?」

ドギラゴン「革命軍最強の革命ゼロ、それは一つの時代に一人の英雄しか目覚めないとされている。強大な侵略者にも対抗しうる最後の希望だ。だからこの俺が、お前ら侵略者には負けられない!」

レッドゾーン「最後の希望ならもう少し楽しませろよ」

士「希望は一つじゃない」

バイクに乗ったディケイドが駆けつけてきた。

 

レッドゾーン「遅かったじゃねえか。今ならわかるぜ。俺と戦えるのは自由に走り回るテメエだけだ」

士「革命軍の奴らは自由じゃない、そう思ってるのか」

レッドゾーン「フン、壁の中で縮こまって何が自由だ!強い奴と全力で競えることこそ自由だ!」

ドギラゴン「バトルマニアが。お前には平和を望み、自由に生きようとする民の声が聞こえないのか?」

レッドゾーン「遅い奴の声なんて、バイクの爆音と風を切る音で聞こえねえな。始めようぜ仮面ライダー」

士「なら俺が代わりに聞かせてやる。そこのドラゴンはお仲間が来るまで休んでろ」

ドギラゴン「俺が俺の国を守らないわけには…」

士「言っただろ、お仲間が来るって。おそらく革命ゼロを持つドラゴンがあと2体生まれる。そいつらが来るまでバリアで国を守れ」

ドギラゴン「…お前の言葉が本当かはわからないが、お前が本気なのはわかった。ここは任せたぞ。完全防御革命(パーフェクトディフェンス)!」

ドギラゴンは火の国を覆うバリアを発動した。バリアと壁の雪山に挟まれた麓で、ディケイドとレッドゾーンのバトルが始まる。

 

ディケイドはディケイドカブトにカメンライドし、さらにアタックライドでカブトの技であるクロックアップを発動させる。これでディケイドは通常より速い時間の流れに乗り、通常の時間の流れにいる者すべてを置き去りにする。

ドギラゴン「消えた!?」

レッドゾーン「フッ」

だが、スピードを極めたレッドゾーンの感覚は、自分より速い時間の流れをもとらえている。すぐにディケイドの動きに対応した高速戦闘を開始した。二人の戦闘は、通常の感覚では気づく事さえできない。

士「革命軍は自分の故郷を守るための強さを持っている。お前と理由の違う強さは理解できないか?」

レッドゾーン「分からねえな俺には。俺の強さは敵を追い求めるためにあるんだよ!」

ディケイドは自身の専用武器のライドブッカー・ソードモードと、アタックライドで取り出したカブトクナイガン・クナイモードの二刀流で切りかかるが、レッドゾーンの両手に受け止められる。

士「あいつらはお前に故郷を壊されて強くなろうとした。お前に追いつこうとしたってことじゃないのか?」

レッドゾーン「俺に故郷のお涙頂戴は無駄だぜ。俺はどこで生まれたかなんて覚えてねえからな」

ディケイドカブトの必殺技であるライダーキックを発動させるが、左から迫る回し蹴りを、レッドゾーンは左足の回し蹴りで迎え撃つ。高速の蹴り同士がぶつかり、すさまじい衝撃波が発生した。壁の雪山とバリアに囲まれてなければ、十数キロ先まで届きそうだ。

ドギラゴン「これは、衝撃波か?なんて戦いだ、本当に革命ゼロ一つだけでは勝てないのか…」

士の言っていた他の革命ゼロの存在を考えるようになるドギラゴン。

 

衝撃波で互いの体が飛ばされ、後退するディケイドとレッドゾーン。クロックアップの制限時間が切れ、ディケイドは通常の時間の流れに戻ってくる。

レッドゾーン「どうやらテメエはガス欠があるみてえだな。もう終わりか?」

士「安心しろ、まだレースは終わらせない」

ディケイドはカメンライドでディケイドブレイドに変身、さらにアタックライドで高速移動能力のマッハを発動させる。再び高速戦闘が開始される。

士「それにしても聞き分けのない奴だな。お前は革命軍を滅ぼさなきゃ気が済まないのか?」

レッドゾーン「全力でぶつかれば、力のない奴から死ぬのは当然だ。ミラクルスターの奴は自分の国から逃げずに、俺に負けて死んだぜ。テメエこそ説教が長くてうざってえ」

ディケイドがブレイドの必殺技の電撃剣ライトニングスラッシュを繰り出すが、レッドゾーンはそれをタイヤを装着した肩のタックルで弾き返す。

士「お前にもライダーの心が残ってるか確かめたかったんだが、一度鼻を折ってやらなきゃわからないみたいだな」

ディケイドはアタックライド・タイムを発動する。次の瞬間、レッドゾーンの後ろから必殺キックのライトニングソニックを命中させているディケイドの姿があった。見切れなかった必殺技を食らってついに膝をつくレッドゾーン。電撃を帯びたキックに体がしびれて動かない。

レッドゾーン「がっ、バカな!この俺が見切れない速さだと?」

士「今のはスピードじゃない。時間を止めて後ろに回り、動き出した瞬間に攻撃した」

レッドゾーン「時間を…止めただと。ならばなぜ時間が止まってる間に俺を倒さなかった?」

士「あの技は時間が止まってる間に攻撃できない仕様だ。それにお前の鼻を折ってやるのが目的だからな。スピードを追い求めるだけが強さじゃないってことだ」

レッドゾーン「いけすかねえ奴だ。だが確かにお前は強い」

 

その時、地中から謎のクリーチャーが出現した。侵略者マークはついているが、レッドゾーンの援護をしに来た様子ではない。ディケイドとレッドゾーンを見るその眼は憎しみで血走っている。

改造(ボーグ)ドリル「ライダー発見。抹殺する」

そのクリーチャーは跳躍すると、全身をドリルのように変形させて突っ込んできた。ディケイドが回避すると、そのクリーチャーはそのまま地面に穴をあけてもぐりこむ。

士「なんだあいつ。おい、狙われてるぞ、動けるか?」

レッドゾーン「なめるなよ、この程度のしびれもう平気だ。あんな奴地中から出てきたら叩きのめして…」

ところが、レッドゾーンとディケイドの立っている地面がひび割れた。地面の下に空いた奈落に落ちそうになり、仕方なくジャンプするレッドゾーン。そこを狙い澄ましたように、地面から飛び出したドリルが直撃する。

改造(ボーグ)ドリル「ライダー抹殺!」

レッドゾーン「がああっ!」

レッドゾーンは脇腹を貫かれる。そのまま謎のクリーチャーはまた地中に潜る。

レッドゾーン「クソが、出てきやがれ!」

士「無駄だ。俺たちの姿を確認したことと言い、地面を割って走れなくしたことと言い、こいつライダーを対策してやがる」

 

この戦いを地下都市の正体不明たちはモニタリングしていた。原因不明の軍団、その力を実験するために。

正体不明「あれがお前の軍団か」

原因不明「我が軍団は幾多の戦いを経て、他者の体内に寄生、改造することで別世界の戦いに適応する肉体を得たのだ。こやつらを使ってクリーチャーを改造し、ウイルスで洗脳することで、この世界に適した“改造(ボーグ)"の侵略者が完成する」

No Data「侵入者どころかレッドゾーンまで攻撃しているのは?」

原因不明「こやつらはライダーとみると見境がなくてな。だが、レッドゾーンはもう壁の雪山を十分破壊した。処分しても良いだろう?…いや、させろ」

原因不明の声が低くなる。彼もまた、ライダーと言えるレッドゾーンの姿に憎悪を燃やしているのだ。ところが、その恫喝のような要求に対しても、正体不明とNoDataは満足げに笑う。

正体不明「クックック、いいだろう。お前の呪文があれば、音速の侵略者もすでに用済み」

NoData「それにその憎しみ、思った通りだ。それでこそ我々の一員だ」

原因不明「感謝するぞ、すべてのライダーをこの手で抹殺しなければ、わしは死ぬに死ねないのだ」

 

わずかな足場にそれぞれ立ち、向かい合うディケイドとレッドゾーン。どちらかが攻撃された瞬間、もう片方がそれを迎撃する手はずだ。だが、二人の足場が同時に崩落し、真下は砂地獄となる。その底にはドリルが待ち構えている。アリ地獄の要領で、二人とも巻き込んで始末する気だ。二人は一瞬で流砂に飲み込まれ、流されていく。

レッドゾーン「この俺がこんなわけのわからねえ奴に、クソッ!」

ドギラゴン「完全攻撃革命(パーフェクトオフェンス)!」

ドギラゴンの吐き出す火炎が、ドリルへと一直線に走る。とっさに地中に潜るドリルだが、ドギラゴンの火炎は砂を突き抜け、無限に射程距離を伸ばす。やがてドリルの潜った地点が爆発し、その残骸が巻き上げられる。ドギラゴンの攻撃が、ディケイドとレッドゾーンを苦戦させた改造(ボーグ)の侵略者を倒したのだ。

 

レッドゾーン「なぜ俺を助けた?」

ドギラゴン「お前はあのライダーと戦いで分かりあったんだろう?あいつは俺に味方してくれた。ならお前も今は味方、それだけだ」

レッドゾーン「テメエ、俺が憎くないのか?」

ドギラゴン「俺は俺の国を守るのが使命だといっただろ?あのドリルみたいに俺の国を荒らすなら別だが、まだその傷で俺と戦うか?」

レッドゾーン「チッ、分かった、今回は俺の負けだ」

その時、地中から、さらに巨大なクリーチャーが出現した。先ほどのドリルを胸部に複数装備して数倍の体長にしたようなクリーチャーだ。

 

改造(ボーグ)グランドリル「ライダー抹殺ライダー抹殺ライダー抹殺(ry)」

士「あいつがあのドリルの発射基地ってわけか。大方さっきの火炎攻撃で温度上昇に耐えられず、地中から出てきたってところか」

ドギラゴン「だが地上に出てきたなら戦いやすい。お前も戦うだろう、レッドゾーン」

レッドゾーン「俺は自由に走り続ける。その自由を邪魔する奴は誰であろうと排除するだけだ」

その瞬間、ディケイドのライドブッカーから新たなカードが3枚飛び出す。

士「こいつは…まあ、このカードから使わせてもらうか」

ディケイドは新たに手に入れた1枚、レッドゾーンへのカメンライドカードを使い、レッドゾーンへと変身する。

レッドゾーン「テメエ、その姿は…」

士「お前が少しは考えを改めた証ってやつだ。同じライダーが二人、ツインカムレッドゾーンとでも名乗るか?」

レッドゾーン「面白え、俺のスピードにしっかりついてこいよ!」

ドギラゴン「いくぞ!ツインカムレッドゾーン!」

ドギラゴンがバリアを解いて参戦したことで、ディケイドとレッドゾーンが走行可能な地表も増えていた。レッドゾーンが地上から、ドギラゴンが空中から、グランドリルに迫る。

改造(ボーグ)グランドリル「ライダーと邪魔者を抹殺!」

グランドリルは2人のライダーが走る地面をドリルを発射して破壊し、ドギラゴンにはドリルをミサイルのように発射する。だが、十分な広さのサーキットを得たディケイドとレッドゾーンには、いくつかの進路がつぶされたところで全く障害にならない。一方のドギラゴンもドリルを飛行でかわし、接近したドリルも、アームで持った剣で切り落としていく。

ドギラゴン「ドギラゴン一刀双斬(スラッシュ)!」

ドギラゴンが急接近し、グランドリルの頭部を切りつける。攻撃を受けたグランドリルが傾く。

ドギラゴン「今だ!」

士「任せろ」

その時、ディケイドとレッドゾーンの周囲から、ドリルが出現する。グランドリルに最接近するタイミングを狙っていたのだ。さらに上からも、グランドリルがドリルを発射してくる。

ドリル/グランドリル「ライダー抹殺!」

ドギラゴン「囲まれた、危ない!」

レッドゾーン「心配いらねえ、奴らは遅すぎた」

ディケイドがファイナルアタックライドのカードで、レッドゾーンの必殺技を発動させる。

次の瞬間にはレッドゾーンの放ったレッドゾーンラッシュで、すべてのドリルが叩き落されていた。さらにレッドゾーンとディケイドはグランドリルに向かって跳躍する。そしてレッドゾーンが残りのパンチを繰り出すレッドゾーンラッシュ、ディケイドがレッドゾーンの脚力を生かしたキックを同時にぶつける合体必殺技、「ディケイドクラッシュ」がグランドリルを粉砕した。

 

原因不明「おのれライダーどもが…!」

NoData「加えてレッドゾーンが革命軍と共闘するとは。そんな可能性はないと計算していたが」

正体不明「しかしながらライダー対策に特化したお前の改造(ボーグ)の侵略者、戦力としては十分だ。他の侵略者と組ませれば弱点も補えそうだ。次の計画に入ろうではないか」

 

戦いが終わるとすぐにレッドゾーンは宣言した。

レッドゾーン「今回俺は革命軍に負けた。俺にはない強さってものを見せられた。だがテメエに挑戦する気は変わらねえぜ。いずれ革命ゼロのドラゴンがあと2体そろうんだろ?その時もう一度決闘を申し込むぜ。それまで馴れ合うつもりはねえ」

ドぎラゴン「腹の傷はもう大丈夫なのか?」

レッドゾーン「さっきまでの俺の動きを見てなかったのか?あんなもんはかすり傷だ。決闘では手加減するんじゃねえぞ」

ドギラゴン「では、その時決着をつけよう。だがあの謎の侵略者には気をつけろ。あいつらは誰でも関係なく襲ってくるらしい」

レッドゾーン「だから行くんだ。次の決闘の前に、俺があのセコイストーカーどもをぶちのめしてやる」

それだけ言うとレッドゾーンは走り去っていった。

士「大体わかった。やはりあのスクリーンはこの世界の近い未来か。あれが実現するまでは、あいつも完全には心を開かないらしいな」

士の手にした3枚のカード、変身用のカメンライドカードと、必殺技用のファイナルアタックライドカードにはレッドゾーンの絵が現れている。だが、もう1枚の変形用に当たるファイナルフォームライドと思われるカードは、いまだにピンボケした絵のままだった。

 

光の国ではデッドクウガの猛攻で、音速の侵略者は次々に倒れ、ギリギリでバイクを守っていた轟速ザ・マッハが最後の生き残りとなろうとしていた。

ニトロフラグ「後は頼んだぞザ・マッハ」

ニトロエアー「ゾンビどもに舐められたまま終わるなよ」

ザ・マッハに逆転を託し、事切れていく。

不死デッド「あと一人!あと一人!レッドゾーンが帰ってきた時には、どんな顔するか見ものだゾ」

ザ・マッハ「いつまでも調子に乗ってんじゃねえぞド腐れが。俺の侵略モードは敵を追い詰めた時こそ発揮できる」

不死デッド「何言ってるんだゾ。追い詰められてるのはお前の方だゾ」

ザ・マッハ「いや、革命軍はもうすでに追い詰めた。これ以上ないくらいにな。そしていま俺が戦ってるのも敵に操られた窮地の革命軍だ。そんな時こそ俺の本能がささやくんだよ。全力で獲物にとどめを刺せとな」

不死デッド「とどめを刺されるのはお前だゾ。やれ」

デッドクウガが黒い瘴気を放出する。だが、そんな中にザ・マッハはバイクで正面から突っ込んでいく。

ザ・マッハ「侵略発動!」

瘴気の中からジャンプしたザ・マッハにバイクのパーツが装着される。降り立ったザ・マッハはそのオレンジのボディをきらめかせ、名乗りを上げる。

超轟速マッハ55「俺が音速の侵略者、超轟速マッハ55だ!」

不死デッド「侵略発動したところで、その金属のボディが腐食されることに変わりないんだゾ」

デッドクウガが再び瘴気を浴びせる。だが、マッハ55のボディは欠片ほども腐食しない。

マッハ55「侵略モードが発動したとき、俺のボディはどんな攻撃にも砕かれなくなる」

不死デッド「えっ、この世のものはすべて腐る運命のはずだゾ?」

マッハ55「永久に錆びることも朽ちることもない超合金を知らねえのか。脳みそまで腐ってるんじゃねえのか」

余裕でデッドクウガに接近したマッハ55は、デッドクウガとなぐり合う。だが、マッハ55が豪語した通り、そのボディはデッドクウガの攻撃でも全くダメージを受けず、逆にデッドクウガに着実にダメージを蓄積させていく。

不死デッド「何やってるゾ?この世に腐らない奴なんているはずないゾ?すぐに死体にしてやるんだゾ!」

不死デッドはデッドクウガを無理やりにでも戦わせようとする。

 

グレンモルトとアイラは写真館の中に戻る。

アイラ「夏海さん出てきて、ユウスケが大変なの!」

グレンモルト「侵略者との戦いでゾンビにされちまったんだ!」

夏海「ユウスケがゾンビに?そんな、どうすれば…」

アイラ「ユウスケの目を覚ますには、仲間の夏海さんの力が必要なの」

夏海「私が?でもゾンビになったんじゃもう…」

グレンモルト「俺もユウスケみたいに、暴走したことがあるんだ」

夏海「グレンモルト君が?」

アイラ「その時はグレンも完全に正気を失ってた。でもグレンの親友が呼びかけて助けてくれたから、こうしてる」

グレンモルト「だから俺たち見てられないんだ。ユウスケのあんな姿」

アイラ「ユウスケがゾンビになったとしても、仲間が呼びかければ!」

仲間ならできることがあると、夏海を説得するグレンモルトとアイラ。

 

その頃、倒れた革命軍の中から、時の玉ミラクが起き上がった。彼は時間を少しだけ巻き戻すことで体を自己再生する。だが、さきほどのレッドゾーンのラッシュで気絶してしまい、たった今やっと回復したのだ。

時間龍ロッキンスター「何を…するつもりですか…」

時の玉ミラク「このままだとあのユウスケが死んじゃう。ボクが、あいつらを止めるよ!」

ロッキンスター「いけません!あなたが元は未来から来た竜王であらせられることは知っています。しかしその体では…」

ミラクはこの時代のクリーチャーではない。革命天王ミラクルスターの最後の祈りを受けて、未来からやってきたクリーチャーなのだ。その正体は未来のランド大陸で革命ゼロに目覚めた竜王、時の革命ミラダンテ。しかし、大幅な時間移動に力を使いすぎて、進化する前の姿であるミラクに戻っていた。もちろん今のミラクには革命ゼロは使えず、パワーも最低限しかない。力の回復を待っている状況なのだ。

時の玉ミラク「無謀なのはわかってるよ。でもね、革命ゼロはどんなピンチでも最後まであきらめない者しか目覚めない力なんだ。今のボクが革命ゼロに目覚めるには、それしかないんだ」

ロッキンスター「その言葉、信じましょう」

ロッキンスターを含めた光の国の革命軍はミラクにこの場を託した。未来の王に忠誠を誓って。

時の玉ミラク「ボクの進化でミラクルを超える!ミラダンテとなったボクを見てくれ!」

 

そう宣言したミラクはデッドクウガのところまで飛んでいき、マッハ55のパンチから小さな身を挺してデッドクウガをかばう。

マッハ55「なんだお前。わざわざやられに来たのか」

時の玉ミラク「うっ、ボクはやられないよっ。再生するもんね」

マッハ55「お前もゾンビみたいな奴だな。ムカつくぜ」

マッハ55は音速のスピードでパンチやキックを繰り出す。ミラクは再生してはその攻撃を受け止めようとするが、速度に追いつけず、デッドクウガにも攻撃が行ってしまう。

時の玉ミラク「ううっ、ごめんユウスケ」

マッハ55「ゾンビの心配してる場合かよ、死ぬぞ」

不死デッド「デッドクウガ、動きが鈍ってるゾ!そんなチビに気を取られてるんじゃないゾ!」

不死デッドの言うとおり、デッドクウガの動きが鈍り始めていた。まるでユウスケが自分をかばうミラクを気にしているかのようだった。

マッハ55「まずは目障りなチビからだ!」

マッハ55のストレートがミラクに直撃、その体にひびを入れる。

マッハ55「どうした、再生も限界か?」

ミラク「確かに再生はもう使えない。なぜならボクは革命ゼロに目覚めたからだ!」

 

ミラクの体がさらにひびわれ、ヒビから光を放ち始める。卵のようにその体が砕け、光の中からバラと時計を背景とした特徴的な革命軍マークを持つ、白いドラゴンが現れる。

不死デッド「うわっ、まぶしいゾ」

マッハ55「なんだその姿は、お前も進化したのか」

時の革命ミラダンテ「これがボクの本当の姿、時の革命ミラダンテだ!」

マッハ55「だが、お前がドラゴンになろうと、俺にはかすり傷ひとつつけられないぜ」

不死デッド「目がチカチカするゾ。デッドクウガ、そいつを腐らせるゾ」

ミラダンテに攻撃しようとするマッハ55とデッドクウガ。

ミラダンテ「時よ、止まれ!」

その瞬間、時は止まった。ミラダンテの革命ゼロは時の流れを自由に操る。過去に戻るどころか、自分以外の時を止めることもできるのだ。不死身と思われたデッドクウガもマッハ55も、静止して動かない。ミラダンテはマッハ55をつかみあげて背中に乗せ、空へ飛びあがり、今度は自分の時の流れを進める。ミラダンテは一瞬にして壁の雪山の頂上に来ていた。そして猛吹雪が宙で静止している雪山の頂上に、マッハ55を置き去りにして光の国に戻る。マッハ55がいかに傷一つつけられない音速の侵略者であっても、凍りつく前に雪山の頂上から麓まで脱出するには間に合わない。ボディの頑丈さに関係なく、マッハ55は雪山で凍り付いて敗北するのだ。

 

ミラダンテ「次はユウスケを何とか助けないと!」

不死デッドを倒せば洗脳も解けるかもしれない。ミラダンテの時間停止には、ディケイドブレイドが使うタイムのような“時間の止まった相手に攻撃できない"といった制限はない。時間が止まっている間に勝負を決められる。不死デッドを倒そうと迫るミラダンテ、しかし自らの体の異常に気付く。ミラダンテの体が腐りかけているのだ。これはまさに静止してるはずのデッドクウガの攻撃だ。

 

ミラダンテ「うっ、まさか、ボク以外の時間が止まっていても攻撃を!?」

デッドクウガは時が止まる寸前、クウガ固有の力である、分子運動を操作できるモーフィングパワーを発揮していた。デッドクウガのモーフィングパワーが、唯一動いているミラダンテの分子運動に影響し、ミラダンテの体を壊死させ腐食させている。時間停止中に攻撃される未体験の事態に混乱するミラダンテ。精神が揺らぎ、時間停止が解除される。時が動き出した途端、デッドクウガは攻撃を再開、瘴気をミラダンテに浴びせ、追撃をかける。

ミラダンテ「ううっ、やめるんだユウスケ!」

不死デッド「やったゾ、デッドクウガがマッハ55とミラダンテをやっつけているゾ。やっぱりこの世は腐ったゾンビに行きつく世界なんだゾ!」

状況の好転に勝利を確信する不死デッド。

 

夏海「分かりました。呼びかけてみます。でも今戦えない私が出て行ったら足手まといになるんじゃ…」

その時、灰色のオーロラが現れ、その向こうから鳴滝とキバーラが出てきた。

鳴滝「おのれディケイド、この世界までもお前に破壊されてしまった!」

キバーラ「ちょっと、鳴滝さんから聞いたんだけどユウスケがゾンビになったって本当?何でそんなことになっちゃったのよ~」

グレンモルト「誰だ、このおっさんとコウモリ?」

鳴滝「私は鳴滝、すべてのライダーの味方!それゆえにどの次元でライダーが破壊されても察知することができるのだ」

キバーラ「私はキバーラ。それ以外はヒ・ミ・ツ。よろしくね、坊や。か~ぷっ」

キバーラがグレンモルトの出血してる指先を甘噛みするが、それを見たアイラが即座に引きはがす。

キバーラ「きゃっ、何すんのよ。あんたこの子の彼女?」

アイラ「ち、違うわよ、わたしはただの幼馴染。グレンが怪我してるんだからやめさせただけ。それより、破壊されたライダーってユウスケのこと?」

鳴滝「いかにも。本来はレッドゾーンに注入されるはずだったS級ウイルスが、別の世界から来たクウガに注入されてしまった。ディケイドのせいだ。さらにこの世界にはディケイドの影響で他にも新たな敵が生まれてしまった。これもディケイドのせいだ」

グレンモルト「いや、ユウスケがやられたのは士のせいじゃないさ。一緒にいた俺たちのせいだ」

アイラ「そうよ、士は少なくともユウスケの味方で、この世界を壊そうともしてないわ」

夏海「鳴滝さん、また士君をけなしに来たんですか」

キバーラ「鳴滝さん空気読めなさすぎって感じ」

全員から非難の視線が鳴滝に集中する。

鳴滝「な、なんだその眼は。何という屈辱だ。私がこんな目に合うのもやはりディケイドのせいだ。おのれディケイド~!!」

渾身の捨て台詞を叫び、鳴滝はオーロラをくぐって引き返していった。

グレンモルト「何しに来たんだあのおっさん」

キバーラ「鳴滝さんは私を送りに来たのよ。夏海ちゃんが変身してユウスケを助けられるようにって」

アイラ「つまり味方だったの。勘違いしちゃったわ」

夏海「士君を嫌ってる以外は案外いい人なんですよ」

キバーラ「私からの説明が遅れちゃったけど、私も少しイラっと来てたし。それより早くユウスケを助けるわよ夏海ちゃん」

夏海「はい、ユウスケ今行きます。変身!」

夏海はキバーラと一体化することで仮面ライダーキバーラに変身する。

 

仮面ライダーキバーラ、グレンモルト、アイラが駆けつけると、そこにはデッドクウガと、体が真っ黒に腐りかけたミラダンテの姿があった。

グレンモルト「あれはエンジェルコマンド・ドラゴンか?おい、生きてるのか!」

ミラダンテ「みんなごめん。ボクはユウスケを…助けられなかった」

アイラ「その喋り方、もしかしてミラクが進化したの?」

ミラダンテ「そう、ボクの本当の姿はこのミラダンテなんだ。革命のゼロの力に目覚めたボクでも、ユウスケを止められなかった。ユウスケを止められるのは仲間の夏海ちゃんだけだ」

夏海「ミラダンテさん…私が必ず止めてみせます。変身した私は士君を止めたこともあるんですから」

グレンモルト「あの士をか!なら安心して前を任せられるな」

アイラ「わたしたちは不死デッドを妨害してみるわ」

仮面ライダーキバーラはデッドクウガに、グレンモルトとアイラは不死デッドに挑む。

 

夏海「ユウスケ、私は本当のユウスケを知ってます。ユウスケはみんなの笑顔のために戦える優しい人だって」

デッドクウガのパンチを、キバーラサーベルで受け止め、その間に語りかける。

夏海「笑顔を思い出してください、ユウスケ!」

不死デッド「ゾンビが笑うわけないゾ。だからお前らはわかってないんだゾ」

グレンモルト「ユウスケが分かってないのはお前の方だ。ユウスケは会ってすぐの俺たちと共に戦ってくれた!」

アイラ「追い詰められても諦めなかったユウスケはゾンビじゃない、立派な革命軍よ!」

グレンモルトとアイラは不死デッドに切りかかるが、不死デッドは空中に逃げ、旋回しながら隙を狙って両刃斧で切り付けてくる。相手が弱るのを待つ禿鷹ばりの戦い方だ。

不死デッド「ミラダンテの奴もそんな甘いこと言ってたゾ。でもそいつは腐って負けた。どんなきれいごと並べても、お前らはそいつみたいに腐っていくしかないんだゾ」

グレンモルト「ミラダンテは負けちゃいない、信じて俺たちに託したんだ」

アイラ「そしてわたしたちが勝利へとつなぐ!」

グレンモルト/アイラ「革命発動!」

この追い込まれた状況で、グレンモルトとアイラが革命能力を発動する。その瞬間、グレンモルトの剣と、不死デッドの両刃斧が鎖でつながれる。

グレンモルト「この切れない鎖で、お前は俺とのタイマンから逃げられなくなる。これが俺の革命だ!」

アイラ「そしてわたしの革命はグレンモルトに自分の体力を分け与えることができる。正々堂々1対1で勝負よ」

メガホンを取りだし、グレンモルトを煽動することで、自分の体力を分け与えるアイラ。

不死デッド「上等だゾ。不死の体を持つ俺様の方が、体力も上だと教えてやるゾ」

 

不死デッドとグレンモルトのタイマンが始まった頃、デッドクウガの動きも鈍り始めていた。不死デッドが戦いだしてからは瘴気も使ってきていない。やはり、指示を出している不死デッドの集中が乱れると、洗脳も完全ではなくなるらしい。明らかに仮面ライダーキバーラへの攻撃を躊躇している。

夏海「もう少しで目を覚ますかも」

ユウスケの目を覚ますために、あと一押しどうすればいいか。そしてある策を思いついた。

夏海「ユウスケ、いつもみたいに笑ってください…光家秘伝、笑いのツボ!」

キバーラサーベルの柄の部分を、デッドクウガの首に突き立てる。夏海の得意技、相手を笑わせてしまうツボ押しだ。

ユウスケ「グッ、グッ、グウッ…フフ、フフ、フハハハ!あっはははははは!」

今まで無言だったデッドクウガが唸り声をあげたかと思うと、笑い出した。いつものユウスケの声だ。

夏海「ユウスケ、目を覚ましたんですね!よかった…」

キバーラ「心配させないでよユウスケったら~」

仮面ライダーキバーラの腰のベルトに装着されてるキバーラも安心する。

ユウスケ「夏海ちゃんとキバーラ、ははは、助けてくれたの?ははは、笑いのツボで?ははは、ありがとう、ははは、でもちょっと笑いとめてよ、あはははは!」

余りの笑いと今までの疲労からか、変身が解けるユウスケ。

 

不死デッド「笑わせてゾンビ化が解けるなんてありえないゾ!?」

グレンモルト「ユウスケは完全にゾンビになったわけじゃなかった。心が残ってたんだ!」

不死デッド「ゴリ押ししてるんじゃないゾ、熱血バカが!」

アイラ「あなたがウイルスを打ったのも、笑いのツボもちょうど首筋。ツボに解毒効果があったんじゃないの?」

不死デッド「冷静な分析もやめるゾ!こっちがみじめになるゾ!」

ゾンビ化解除で退廃的な空気を破られ、怒りに駆られる不死デッド。グレンモルトに襲い掛かるが、グレンモルトの剣が一閃、左腕を切り落とされる。だが不死デッドはゾンビ、痛みも出血もない。それでも、正面からのタイマンでは、グレンモルトの実力の優位が出ていた。

 

グレンモルト「後はお前を倒すだけだ」

不死デッド「俺様はまだゾンビ化の任務が残ってるゾ、倒される気はないゾ」

不死デッドは自分の両刃斧を手放して飛び上がる。当然グレンモルトの鎖の拘束からも逃れたことになる。

グレンモルト「なっ、自分の武器を捨てた?タイマンじゃなかったのか!」

アイラ「自分の侵略者マークの入った武器を捨てるなんて!」

不死デッド「何とでも言うがいいゾ。お前らの相手はこいつだゾ。デッドダラー!」

不死デッドの呼びかけで、地中から新たな不死の侵略者が現れる。

S級不死(ゾンビ)デッドダラー「It's show time!」

不死デッド「奇天烈の侵略者幹部・超奇天烈ベガスダラーの死体をゾンビにしてやったゾ。デッドクウガでお前らを同士討ちさせるためにあえて隠しておいたんだゾ」

夏海「逃げる気ですか?」

不死デッド「お前らはデッドダラーに死体にされるから俺様が戦う意味ないんだゾ。こいつも強力なS級不死、今のお前らでは勝てないゾ」

言うだけ言うと、不死デッドは飛び去って行った。

 

デッドダラー「All light!」

デッドダラーがトランプのカードを手裏剣のように投げてくる。

アイラ「死体から作ったから自分の意思で動く完全なゾンビみたいね!」

グレンモルト「でも一度はドギラゴンにも倒された敵だ」

夏海「私たちで倒します」

妖しげな紫のオーラをまとったトランプを、キバーラ、グレンモルト、アイラは剣で弾き返す。鋭さは十分なのか、トランプは近くのがれきや、3人の剣にも刺さる。

グレンモルト「直接食らうとやばいな」

アイラ「武器で弾くしかないわね」

キバーラ「気を付けて、なんか変な魔力をトランプから感じるわ」

夏海「どういうことですか?」

キバーラが注意を促す。

デッドダラー「One more chance!」

デッドダラーが合図するとトランプの刺さっている瓦礫が浮かび、3人に向かってきた。しかもトランプが刺さっている3人の剣も例外ではない。大量の瓦礫を武器もなしに防ぎようがなく、3人ともあっという間に埋もれてしまった。

デッドダラー「Finish!」

動けない3人にとどめを刺そうとするデッドダラー。そこへユウスケがゆっくりと歩み寄ってくる。

ユウスケ「俺は今日嫌と言うほど笑った。今度はお前を倒してみんなの笑顔を取り戻すんだ。変身!」

ユウスケが変身したクウガは新しい姿だった。ライジングアルティメットフォームと姿形は同じだが、両肩には尖った装甲の代わりに円形のパーツが装備されている。そこには、クウガの古代文字を背景とした革命軍のマークが刻まれていた。

ユウスケ「俺も革命軍だ。俺は古(いにしえ)の革命クウガ!」

そう、S級ウイルスを克服したことで、ユウスケも革命軍の抗体を自力で得ていたのだ。それが仲間がすべて倒れたピンチに立ち向かおうとするユウスケの心と反応、クウガに内蔵される霊石アマダムとも共鳴し、新たな革命ゼロを目覚めさせたのだ。

デッドダラー「All right!」

デッドダラーが瓦礫とトランプを交えてクウガに飛ばすが、クウガは徒手空拳でトランプを振り払い、瓦礫を砕いた。クウガの手足がふれたトランプはすべて燃えつきる。それどころかその熱はすべてのトランプにも伝わり、周囲に散らばったトランプやデッドダラーが持っていたトランプを全て焼却していた。モーフィングパワーによる発火現象が伝播する、これが古の革命クウガの革命ゼロだ。

デッドダラー「What's?」

そしてデッドダラーに急接近し、必殺技であるライジングアルティメットナックルをぶつける。その熱が一気に全身に伝わりデッドダラーは一瞬で燃え尽きた。

 

クウガはすぐに瓦礫の山に駆け寄り、瓦礫の山に熱を伝える。この革命ゼロは、発火現象を同じ物体に伝播こそするが、それ以外の物体には全く熱は伝わらない。すぐに瓦礫の山は灰となり、埋もれた3人を助け出すことができた。

グレンモルト「ユウスケも革命ゼロに目覚めたんだな、また助けられたぜ」

アイラ「ありがとう、これからもよろしくね」

夏海「ユウスケがこの世界に来たのも、悪いことばかりじゃなかったんですね」

キバーラ「ごほっ、ごほっ、もう灰まみれじゃな~い。でもかっこよかったわよユウスケ」

ユウスケ「みんなのおかげだよ。俺なんかみんなをボロボロにしちゃって…」

そこへ栄次郎が駆けつけてくる。

栄次郎「おーい、みんなすぐに手当てするよ~」

グレンモルト「革命軍のアジトから救護用物資を取ってこないとな」

キバーラ「ほら、ユウスケも怪我してるんだから、行くわよ」

ユウスケ「みんな…」

戦いを終えた全員が、笑顔を取り戻していた。

 

闇の国に侵入したディエンドは、透明化能力のインビジブルを使って、加速して走りながら様子を見ていた。なぜなら、そうでもしないと巻き込まれてしまうほど危険な戦場だったからだ。各地で漆黒の鎧をまとった戦士と、銃火器などで武装した獣人が戦っている。様子を見るに、闇の国の住人である悪夢騎士団と、森に潜む侵略者である獣軍隊の戦争中であるらしい。悪夢騎士団は他人の悪夢に入り込む能力を持つ。これを利用して睡眠に入った獣軍隊の夢から出現し、寝首をかくという奇襲戦法をとれる。これは相当なプレッシャーのはずだが、獣軍隊も奇襲を専門とするゲリラ軍団である。交代制で眠り、眠る森に罠を仕掛け、夢から出現した悪夢騎士団をも迎撃する。互いに終わりのない戦いを、ほとんど休まず何日間と続けているようだった。そしてディエンドは、互いの軍団のリーダー同士の戦いに遭遇する。

悪魔のような翼と角、そして開いた口の中に巨大な単眼を持つ紫のドラゴン。闇の国の王、革命魔王キラー・ザ・キルだ。相対するは、ランチャー砲を担いだ巨大なゴリラの獣人、超獣軍隊ゲリランチャーだ。キラー・ザ・キルが吠えると、彼の周囲の空間から突然悪夢騎士団が現れる。悪夢からの出現とは違い、数日間の戦いで敗れた者もいる。どうやら死者を蘇生したようだ。一方のゲリランチャーは地面に向かってランチャー砲を撃つ。すると、地面が崩れ、落とし穴が口をあけた。キラー・ザ・キルは空中へ、ゲリランチャーは樹上へ逃れるが、他の悪夢騎士団は落ちていく。

ゲリランチャー「何回来ようと返り討ちにしてやる。降伏するか?オレたちは永久に戦ってもいいんだぜ」

革命魔王キラー・ザ・キル「我らは何度倒されようと勝つまで戦う覚悟。我ら悪夢騎士団は不滅だ!」

ゲリランチャーは森の中へと消えていった。

 

キラー・ザ・キルは崩れかけた王宮に帰還する。ここだけは獣軍隊も攻めあぐねていた。

キラー・ザ・キル「我が悪夢騎士団を復活させようと、奴らは何度でも奇襲してくる」

キラー・ザ・キル「我の力では勝てぬ。わが命をささげ、過去の英雄を復活させる」

壁に掛けられた伝説の英雄・暗黒鎧ザロストの肖像画を示しながら、キラー・ザ・キルは悪夢騎士団に宣言する。キラー・ザ・キルと言えど、自分が生まれるよりはるか昔に死んだものを蘇生するには命をささげなくてはならない。キラー・ザ・キルは、その英雄に王座と戦いを託そうとしているのだ。

暗黒鎧ギラン「諦めるなキラー・ザ・キル、オレたちの王はアンタしかいない!」

暗黒鎧ヘルミッション「我らはあなたに命を預けたからこそ死を恐れずに戦ってきた!」

キラー・ザ・キル「いや、我は悪夢騎士団を勝てぬ戦いで何度も死なせてきたのだ。勝たなければ、その死に報いることは出来ぬ」

海東「じゃあ、僕が協力すれば勝てるんじゃないかな?」

透明化を解除した仮面ライダーディエンドが現れる。

暗黒鎧ヘルミッション「何者だ!」

海東「僕は取引しに来たのさ。僕があのサーカス団を退治する代わりに、壁の雪山に眠るお宝をくれ。そうすればその王様も死なずに済むだろ?」

暗黒鎧ギラン「できるのか、そんなことが?」

海東「僕はここ数日この国の戦場に潜伏して情報を集め、この王宮にも忍び込めた。実力は十分だと思うけどな」

悪夢騎士団にざわめきが広がる。こいつならやるかもしれないと。

キラー・ザ・キル「断る。たとえお前が協力しても、我は死ぬつもりだ。宝も渡せん」

暗黒鎧ヘルミッション「なぜだ、王よ!」

海東「君が闇の国の竜王、キラー・ザ・キルか。お宝を平和なんかに埋もれさせて、もったいないと思わないかい?」

 

海東「何の事情があって国境に封印してるか知らないけど、厄介なら僕はそのお宝を持ってこの大陸からおさらばするつもりだよ」

キラー・ザ・キル「無理だな。伝説では封印されし物はその封印が解けた時、世界を滅ぼし、封印を解いた主にまで牙をむくという」

海東「世界を滅ぼすか、そういう風評にはもう慣れっこなんだ。僕が獣軍隊を倒せば気も変わるんじゃないか?」

キラー・ザ・キル「獣軍隊には勝てるかもしれぬ。だが、レッドゾーンに勝つには、革命ゼロが必要なのだ。そのためには、過去の闇の国で目覚めた英雄を復活させねば」

海東「そうまで言われちゃ黙ってられないな。僕の実力を次の戦いで見ていたまえ。話はそれからだ」

お宝を手に入れるため、一時闇の国の用心棒となったディエンドだった。

 

次回、仮面ライダーディケイド!

 

士「ずいぶん敵が多いな。火の国は火薬庫が由来か?」

ドギラゴン「俺たち革命ゼロとの決闘を望んでいる奴がいる」

レッドゾーン「負けられねえ。再びあいつと戦うまではな!」

 

グレンモルト「ランド大陸近海で戦う革命軍が異常を発見した」

アイラ「ユウスケと夏海さんはわたしたちと来て」

 

革命龍ドラッケン「俺たちは歌って踊れるドラゴンのスーパースター、メガ・コマンド・ドラゴンよ!」

 

第3話:爆ぜろドラッケン!!

 

 




第2話以降は自由にやれると思ったら余計長くなりました。あまりにバトルパートが長いので、ディケイド、クウガ、ディエンドの順で続けた構成となってます。
一応オリジナルのネーミングの由来は下のとおり
改造(ボーグ)→サイボーグ。別世界のクリーチャー、不死身男爵ボーグは一切関係ない
グランドリル→グランド(大地)とドリルをかけたもの
ディケイドクラッシュ→レースにおける事故・クラッシュ
古の革命クウガ→革命ゼロクリーチャー特有の漢字一字の修飾語

デッドクウガ、マッハ55、ミラダンテの三つ巴となってましたがパワーバランスは三すくみです。
デッドクウガ>>>(時間停止を破るモーフィングパワーの壁)>>>ミラダンテ>>>(時間停止の壁)>>>マッハ55>>>(物理防御最強の壁)>>>デッドクウガ

笑いのツボで洗脳解除されるデッドクウガは、ユウスケの笑顔と夏みかんの笑いのツボを組み合わせたらどうかって試みだったんですけど、どうしてあんな空気になった。
「爆走せよレッドゾーン」なんて終わりそうなタイトルでしたが、この物語は前後編では終わりません。今後も乱戦があるので続くでしょう。そして長くなってしまう文章量。ちなみにタイトルも、革命編のブースターパックタイトルにちなんで、クリーチャー名が入るようになってます。第1話はあまり目立ってませんが、原因不明がクリーチャーの名前。
お楽しみいただけたでしょうか。読了ありがとうございました。
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