問題児たちが異世界から来るそうですよ?ーいえ、ただの変態ですー 作:零崎良識
十六夜は苛立たしげに言う。
「で、呼び出されたは良いけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」
「そうね。なんの説明もないままでは動きようがないもの」
「………。この状況に対して落ち着き過ぎているのもどうかと思うけど」
「それは全員に言えることじゃないか?」
(全くです)
黒ウサギがツッコミを入れる。場が落ち着き過ぎているせいで出るタイミングを計れないのだ。
(まあ、悩んでいても仕方ないデス。これ以上不満が噴出する前にお腹を括りますか)
ふと十六夜がため息交じりに呟く。
「ーーー仕方ねえな。こうなったらそこに隠れてる奴にでも話を聞くか?」
物陰に隠れていた黒ウサギは心臓を掴まれたように飛び跳ねた。
「なんだ貴方も気づいていたの?」
「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?そっちの二人も気づいてたんだろ?」
「風上にたたれたら嫌でもわかる」
「エエーゼンゼンキヅカナカッタヨー」
「誤魔化してるつもりなのか?」
「まあ冗談はおいといても半径100mにいる女の子を俺が見落とすはずないだろ?」
「………疑問系で言われても」
「ハハハ、面白いなオマエら」
そして殺気の籠もった視線を向ける四人。
「や、やだなあ御四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますョ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「ウサギさんがスリーサイズと性癖を100字で答えられたら聞いても良いかな」
「あっは、取りつくシマもないですね♪というか最後のはおかしいでございますよ!?変態ですか!?」
「あえて言おう………変態紳士であると!」
黒ウサギと睦月がくだらない言い合いをしていると春日部耀が不思議そうに黒ウサギの隣に立ち黒ウサギのウサ耳を根っこから鷲掴み
「えい」
「フギャ!」
力いっぱい引っ張った。
「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますがまさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとはどういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「へえ、このウサ耳って本物なのか?」
今度は十六夜が右を、
「………。じゃあ私も」
そして飛鳥が左を掴んで引っ張り、
「じゃあ俺も」
問題児たちの好奇心によって黒ウサギは言葉にならない悲鳴を上げることになる。
★☆★☆
「黒ウサギかわいいねー」
一時間後、黒ウサギは顔を真っ赤にして息を荒げていた。
「好奇心からやってきた御三人様と違ってあなたは完全に下心からでしたよね!?」
「良いからさっさと進めろ」
何か大事なものを失った気がする黒ウサギだったが話を聞いてもらえる状況を作ることに成功した。
「飛鳥ちゃんてさぁー女王様って感じだよね?ちょっと俺とSMプレイに挑戦しない?」
一人を除いてだが。
「だ、『黙りなさい!』」
「ええーでもほら耀ちゃんてそういうキャラじゃないじゃん?」
「お馬鹿様!」
暴走した睦月にはりせんを喰らわせ強引に説明を始める黒ウサギ(苦労さぎ)であった。
因みに睦月に自分のギフトが効かずに飛鳥の心がへし折られていたのはまた別のお話。
予告していたというのもあり変態度をあげました。
ただこの主人公「普段変態キャラならシリアスになった時のギャップでモテるんじゃね?」という緻密な計算で変態キャラを演じてたりするので男に対しては素顔が出ます。
そういえばオリ主の隠してない方の目は蒼色です
それではまた次回!
球磨川と問題児シリーズのクロスの更新が楽しみな今日この頃