問題児たちが異世界から来るそうですよ?ーいえ、ただの変態ですー 作:零崎良識
「“サウザンドアイズ”?コミュニティの名前か?」
あの後一行はジンを先に帰し“サウザンドアイズ”に向かっていた。
「YES。“サウザンドアイズ”は特殊な“瞳”のギフトを持つ者達の群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」
「ギフトの鑑定というのは?」
「勿論ギフトの秘めたる力や起源などを鑑定する事デス。自分の正しい形を把握していた方が引き出せる力はより大きくなります。皆さんも自分の力の出処は気になるでしょう?」
同意を求める黒ウサギに四人は複雑な表情で返す。思うことはそれぞれあるだろうが拒否する声はなく五人は“サウザンドアイズ”に向かう。道中興味深そうに街並みを眺めていた三人に飛鳥の不思議そうな声が届く。
「桜の木………ではないわよね?花弁の形が違うし真夏になっても咲き続けているはずがないもの」
「いやまだ初夏になったばかりだぞ。気合いの入った桜が残っていてもおかしくないだろ」
「………?今は秋だったと思うけど」
「真冬に咲くなんて俺以上に変態な桜だねー」
「何言ってやがりますかお馬鹿様!」
黒ウサギは睦月にツッコミ、気を取り直して説明する。
「皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのデス。元いた時間軸以外にも歴史や文化生態系など所々違う箇所があるはずですよ」
「へえ?パラレルワールドってやつか?」
「正しくは立体交差平行世界論というものなのですけども………この説明は一日二日では説明しきれないのでまたの機会ということに」
曖昧に濁した黒ウサギだったがどうやら店に着いたらしい。蒼い生地に互いが向かい合う二人の女神像が記されている。あれが“サウザンドアイズ”の旗なのだろう。日が暮れて看板を下げる割烹着の女性店員に黒ウサギは滑り込みでストップを、
「まっ」
「待った無しですお客様。うちは時間外営業はやっていません」
………ストップをかけることも出来なかった。流石は超大手の商業コミュニティ。押し入る客の拒み方にも隙がない。
「なんて商売っ気のない店なのかしら」
「ま、全くです閉店時間の五分前に客を締め出すなんて!」
黒ウサギがキャーキャー喚いているが睦月は興味なさげに欠伸をした。ここに来た目的は鑑定だが正直睦月は乗り気でな無かった。
「いぃぃぃやほおぉぉぉぉぉ!久しぶりだ黒ウサギィィィィ!」
しかしそんな考えは爆走してきた和装幼女によってかき消された。
★☆★☆
和装幼女(白夜叉というらしい)の黒ウサギへの羨まsゲフンゲフン……セクハラに呆然とした後五人は白夜叉の私室に連れて行かれた。
「もう一度自己紹介をしておこうかの。私は四桁の門三三四五外門に本拠を構えている“サウザンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ」
「はいはいお世話になっております本当に」
投げやりな言葉で受け流す黒ウサギ。すると睦月が白夜叉に話しかける。
「器の大きな美少女の白夜叉ちゃんに質問があります」
「なんじゃ?」
「黒ウサギの手触りからスリーサイズまで丁寧に説明していただけると嬉しいです」
「ほう?いいじゃろう。時間が掛かるが構わなーーー」
「構います!」
「構いません!」
「構いますよ!というか睦月さんもたまには真面目にやってください!」
意気投合する二人にツッコむ黒ウサギ。他の三人は溜め息を吐くしかなかった。
次回あたりに白夜叉と睦月の決闘を書こうかなと思ってます。
ただ自分ルーキーなので戦闘描写には期待しないでください( ̄。 ̄;)
ではまた次回!