問題児たちとメカクシ団が異世界から来るそうですよ?【凍結】   作:こじろー

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第5話

キド視点

 

「それで“サウザンドアイズ”っていうのはどういうコミュニティなの?」

 

そういやさっき歩きながら話すとか言っていたな。

 

「はい。“サウザンドアイズ”は特殊な“瞳”のギフトを持つ者達の群体コミュニティです。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。この近くにはちょうど支店があるのでそこに行きます。そこで皆さんのギフトの鑑定をお願い致します。」

「ギフトの鑑定ってのはなんだ?」

「もちr「自分のギフトの秘めた力や起源などを鑑定する事だよ。自分の力の正しい形を把握していた方が、引き出せる力はより大きくなるからな。お前らはともかく十六夜達は力の出どころは気になるだろ?」んって!シンタローさん!なんで言っちゃうんですか!?今私が説明してましたよね?!」

「ま、まあそれはあるけれども。」

「ま、そーゆうのは後で考えればいいぞ。今大切なのはギフトの力をうまく使う事だからな。過去の事なんか気にしたって意味無いぞ。」

「・・・・・・そうね。ありがとう。」

「おう。」

 

なんというか・・・・・シンタローが凄い大人だ。まあ、実年齢を考えれば大人どころかおじいちゃんの領域すら通り越してるからな。当たり前か。おや?あれは・・・桜か?でも花弁の形とかが違うな。

 

「これは・・・・桜の木?でも花弁の形は違うし、真夏になっても咲き続けるはずはないと思うのだけれど・・・。」

「いや、まだ初夏になったばかりだぞ?気合いの入った桜が残っていてもおかしくないだろ。」

「・・・・・・・・・・・・・・?今は秋だったと思うけど。」

「僕達は季節としたら夏かなー?ねーキド?」

「ああ。まあ、あそこに季節があるかはわからないがな。」

「季節ならあるぞ?あの時は確かに夏だな。」

「え?!あそこって季節があったの?!」

「じゃないとつまらなかったしの。色々付け加えてたんじゃ。今じゃWifiも通っておるぞ?」

「てことはまたゲームとか出来るって事?」

「そうじゃよ。」

「本当?!やったー!シンタロー、またバトルしなさいよ!」

「はいはい、分かりましたよ。閃光の舞姫様。」

「その名前で呼ぶなー!!」

「た、貴音先輩落ち着いて。シンタローも挑発しないの!」

「だって反応がおもしれえんだもん。」

「もう!」

「なら今度皆でゲーム大会でもする?」

「ヤハハハハハハハハハ!いいな、それ。俺も混ぜろ!」

「・・・・・・私もやりたい。」

「そのげーむというものがどんなものか知らないけど私も混ぜてくれないかしら。」

「それじゃあまた今度私の世界でやるかの。」

「み、皆さーん!もうすぐ着きますよー!」

 

お、あの店か。ってもう暖簾しまいはじめてるぞ?

 

「なあ、黒ウサギ。暖簾片付け始めてるがいいのか?」

「へ?あっ!ちょっと待って下さーーい!」

「待ったなしですお客様。うちは時間外営業はやっていません。」

 

やっぱ駄目だったか。ていうか黒ウサギ、別に睨んでも意味無いんじゃないか?

 

「なんて商売ッ気の無い店なのかしら。」

「ま、全くです。閉店時間の五分前に客を締め出すなんて!」

「五分前って。黒ウサギ、それはお前が悪いぞ。」

「で、ですがキドさん!」

「文句があるならどうぞ他所へ。あなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です。」

「出禁?!これだけで出禁とかお客様舐めすぎでございますよ?!」

 

確かにこれだけで出禁ってのはやりすぎだな。

 

「はぁ。やっぱあんたの頭はいつまでたっても硬いまんまだな。」

「貴方は・・・・・・?!一体いつ帰ってきたのですか?」

「今日黒ウサギに呼び出されたんだよ。コイツらと一緒にな。それより、アイツ呼んできてくれないか?黒ウサギの名前を使って。いるんだろ?」

「はぁ。あなたが相手なら仕方ないですね。分かりました、呼んできます。そこの“箱庭の貴族”の名前を出せばいいのですね?」

「ああ。そしたら飛んでくるだろうからな。迷惑かけて済まないな。今度愚痴でも聞いてやるよ。」

「お願いします。・・・それでは失礼します。」

 

シンタローの影響力は凄いな。

 

「へえ!シンタローすげえな!それに比べて黒ウサギの使えなさといったらこれはもう“箱庭の貴族(恥)”だな。」

「いえ、“箱庭の貴族(笑)”じゃないかしら?」

「いっその事“箱庭の貴族(爆笑)”ってのはどう?」

「「それだ!」」

「それだ!じゃないですよ!このおバカ様方!」スパァーン!

「シンタローくん凄いね。やっぱり長く生きたことだけはあるね。」

「まあな。っと、もうそろそろかな?」

「え?何か起こるの 、シンタロー?」

「まあ、見てろ。」

「いぃぃぃぃやほおぉぉぉぉぉぉぉ!久しぶりだ黒ウサお「おら!」ぶぺっ!」バッシャアーン!

「きゃあぁぁぁ!ってあれ?」

「ふう。」

「シンタロー、今のは?」

「ああ、今のは」

「誰じゃ!この私を蹴り飛ばしたのわ!?私の事を“階層支配者”としっての狼藉か!?」

「蹴ったのはおれだが、何か文句でもあるか?このバカ。」

「大有りじゃよ!!ってお主、シンタローではないか!?」

「兄さんだけじゃないぞ、このバカ。」

「お主はアザミか!?という事は連れて帰ってこれたということか、シンタロー!」

「そうだよ。まあ、十八年かかったけどな。」

「でも連れて帰ってこれて、良かったの、シンタロー。」

「ああ。色々迷惑かけたがありがとな、白夜叉。」

「なんのなんの。それより今日はどんな用件で来たんじゃ?」

「それについては黒ウサギに聞いてくれ。」

「は、はい。お久しぶりです、白夜叉様。」

「うむ、久しぶりじゃな、黒ウサギ。」

「ねえ、貴女はこのお店の人なの?」

「おお、そうだとも。この“サウザンドアイズ”の幹部様で白夜叉様だよ。ご令嬢。仕事の依頼ならおんしのその年齢のわりに発育がいい胸をワンタッチ生揉みで引き受けるぞ?」

「オーナー。それでは売上が伸びません。ボスが怒ります。」

「おっお疲れさん。済まなかったな。」

「いえ、これくらいならオーナーの日頃の行いに比べたらなんとでも。」

「そうか、苦労してんだな。やっぱり今度どっかの店で愚痴でも聞いてやるよ。」

「是非ともお願い致します。」

 

何かあっちでシンタローと店員さんが遠い目してるな。大丈夫か?

 

「ふふん。お前達が黒ウサギの新しい新しい同士か。異世界の人間が私の元に来たということは・・・・・・・・・遂に黒ウサギが私のペットに」

「なりません!どういう起承転結があってそんな事になるんですか!?」

「おいバカ。早く部屋に上げてくれないか?こっちは1回世界の果てに行ったりして疲れてんだ。」

「そ、そうか。分かった。だが、私の私室だと少し狭いので応接室に行くとするか。」

「分かった。よし、行くぞお前ら。」

「は、はい!」

 

なんというか・・・シンタロー(さん/くん/の奴)キャラ変わっ(てね/てない/た)?メカクシ団の心が一つになった瞬間だった。

 

「それじゃあもう一度自己紹介しておこうかの。私は四桁の門、三三四五外門に本拠を構えている“サウザンドアイズ”幹部の白夜叉だ。この黒ウサギとは少々縁があってな。コミュニティが崩壊してからもちょくちょく手を貸してやっている器の大きな美少女と認識しておいてくれ。」

「はいはい、お世話になっております本当に。」

「その外門、って何?」

「箱庭の階層を示す外壁にある門の事だよ。数字が若い程都市の中心部に近く同時に強大な力を持つ者達が住んでいるんだ。見た目はまあ、バームクーヘンみたいな形を思い浮かべればいいと思うぞ。」

「分かった。」

「なるほど、そう例えればわかりやすいの。その例えなら今いる七桁の外門はバームクーヘンの一番薄い皮の部分に当たるな。更に説明するなら、東西南北の四つの区切りの東側に当たり、外門のすぐ外は“世界の果て”と向かい合う場所になる。あそこにはコミュニティに所属していないものの、強力なギフトを持った者達もおるぞ。」

 

何それ、世界の果てキツすぎだろ。よくシンタローと十六夜は帰ってこれたな。

 

「お主が持っているその水樹の持ち主などな。」

 

あ、既に倒していたのか。この二人はどんだけ強いんだよ。

 

「して、一体誰が、どのようなゲームで勝ったのか?知恵比べか?勇気を試したのか?」

「いえいえ。この水樹は十六夜さんがここに来る前に蛇神様を素手で叩きのめしたのですよ。」

 

黒ウサギ、お前が自慢する事じゃないと思うぞ?

 

「なんと!?クリアではなく直接的に倒したとな!?ではその童は神格持ちの神童か?」

「いえ、黒ウサギはそう思えません。神格なら一目見ればわかる筈ですし。」

「む、それもそうか。しかし、神格を倒すには同じ神格を持つか、互いの種族に余程崩れたパワーバランスがある時だけのはず。種族の力でいうなら蛇と人ではどんぐりの背比べだぞ。」

 

つまり、十六夜は異常という訳か。なるほど。

 

「白夜叉様はあの蛇神様とお知り合いだったのですか?」

「知り合いも何も、アレに神格を与えたのはこの私だぞ。もう何百年も前の話だがの。」

「へえ?じゃあお前はあの蛇より強いのか?」

「ふふん、当然だ。私のは東側の“階層支配者”だぞ。この東側の四桁以下にあるコミュニティでは並ぶ者がいない、最強の主催者なのだからの。」

 

ちょっ、十六夜と飛鳥と耀はどんだけ目を輝かしているんだよ。

 

「まあ、俺には負けるけどな。」

「私にも負けるがの。」

「なんだ、最強ってのは名ばかりじゃねえか。」

「そうね。自分で最強って言ってるけど実際はそこまで強くないのかもね。」

「がっかり。」

「う、うるさい!そこの二人がチートなだけじゃ!何なんじゃよ、もう。倒しても倒しても復活してくるん相手をどうやって倒せというんじゃよ。精神的に屈服させようとすると逆にこっちの心がおられそうになるし・・・」ブツブツ

 

な、なんか最初とキャラ違くないか?

 

「まあこんな変な奴だが実力は確かだから安心しろ。お前も戻ってこい。」

「はっ?!そ、そうじゃった。それでお主たちは私とギフトゲームをするのか?」

「ああ。やろうじゃねえか。階層支配者の力、見せて貰おうじゃねえか。」

「ええ。とても面白そうじゃない。」

「やりたい。」

 

え、やるの?

 

「そこのお主たちはどうするんじゃ?」

「僕はやりたいなー。」

「俺もッス!」

「わ、私も。」

「私もやります!」

「ゲームならやらない理由は無いわね。」

「僕もやるよ。」

「力がどれだけ通用するか分かんないけど僕もやろうかな。」

「私もやるわ。」

「やりたい!」

「と、いう事だから参加するよ。」

「うむ、分かった。それと一つ聞いておこう。」

 

何だ?それとあのカードは何だ?

 

「お主たちが挑むのは“挑戦”か?それとも “決闘”か?」

 

「「「「「「「「「な?!」」」」」」」」」

「おー懐かしいなー。」

「うむ。私のカゲロウデイズと違って綺麗だしな。」

「さて、改めて名乗ろう。太陽と白夜の星霊で夜叉の神格を持つ者、そして、“白き夜の魔王”の白夜叉じゃ。そして問おう。お主たちが望むのは、試練への“挑戦”か?それとも対等な“決闘”か?」

 

な、何だこれは!?俺達は今応接室に居たはずなのに一瞬のうちにこんな場所に移動しただと?!常識外れにも程があるぞ?!

 

「あいつ、かなりカッコつけてんな。」ボソボソ

「そうじゃな。まあ色々失敗してたからの。」ボソボソ

 

おい、そこの二人聞こえてるぞ。何か今の聞いたらあまり怖くなくなったんだが。

 

「そうか。白夜と夜叉・・・・・・この世界はお前自身を示しているのか。」

「正解じゃ。それでどうする?“挑戦”か“決闘”か。」

 

くっ、これは勝てないな。皆もそう思ってるだろうな。

 

「・・・・・・・はぁ。しょうがねえ、今回は試されてやるよ、魔王様。」

「試されてやるってどんだけプライド高いんだよ、あいつ。」ボソボソ

「まあ、それはあいつの育った環境が関係するから仕方ないぞ、兄さん。」ボソボソ

 

だから聞こえてるって。

 

「そこのお主たちもそれでいいか?」

「え、ええ。悔しいけどね。」

「いつかギャフンといわせてやる。」

「それは古くないか?」

「俺達もいいぞ。」

「いつかリベンジしてやるけどねー。」

「カカカ!何時でも待っとるぞ。さて、それではどんなギフトゲームにしようかの?」

 

さて、鬼がでるか蛇が出るか。ん?今の声は何だ?

 

「あの声は、あやつか丁度いいな。」

「今の声は?」

「すぐに分かるぞ。ほれ、もう見えるぞ。」

「え?あれってまさか・・・・・・・・・・グリフォン?!」

「そうじゃ。空の王にして獣の王。“知恵”“力”“勇気”の全てを兼ね備えておる、まさに幻獣の中の幻獣。丁度いいじゃろ?」

 

 

『ギフトゲーム名 “鷲獅子の手網”

 

 

・プレイヤー名

逆廻十六夜

久遠飛鳥

春日部耀

木戸つぼみ

瀬戸幸助

鹿野修也

小桜茉莉

如月桃

榎本貴音

雨宮響也

九ノ瀬遥

朝比奈ひより

楯山文乃

 

・クリア条件 グリフォンの背に跨り、湖畔を舞う。

・クリア方法 “力”“知恵”“勇気”の何れかでグリフォンに認められる。

 

・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

“サウザンドアイズ”印』

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