この小説は不定期更新ですのでごりょうしょうください
……布団とは最強の魔物だ……こいつに勝てる人間が、果たしてこの世に存在するのだろうか……
「おねえちゃん?もう朝だよ?起きて~!」
さらに、この布団に毛布という相棒が居た場合どうだろう?……勇者も半泣きで逃げること請け合いだ……
「もう!起きてってばぁ!」ユサユサ
さらにさらに、枕という装備をしていたら……?考えるだけでも恐ろしいと思わないか?
「お、起きないと……ち、チューしちゃうぞ?///」
さて困った、新たな魔物の登場だ、早く起きないと、この魔物はすると言ったら本当にするから性質が悪い……
「お、起きないんだね?じ、じゃあいいんだよね?///」
よし決めた、枕を装備した布団と毛布を倒そう、勇者ですら勝てなかったこの魔物に、一般ピーポーである私が勝てるかは甚だ疑問だが、この際そんな設定は金繰り捨ててでも起きなければなるまいよ……
「あぁ……起きた、起きたよ沙耶、だから離れて、ね?」
「おねえちゃん……///」
沙耶よ、私の妹よ、起きたと言っているじゃないか、無視ってどういうこと?
「えへへ~おねえちゃん……///」グググ
「それ以上はマズイから、ね?ほら早く起きて?」グググ
どうして日曜の朝から妹に襲われなければならないんだ……せっかく布団という魔物を倒して世界は平和になったというのに……
「えへへ……っは!?あ、あれ!?」
「やっと起きたねマイシスター、とりあえず、重たいからどいて欲しいな」
なぜかマウントポジションを許している私、いや許したわけじゃないんだけどね?私が妹様に勝っていることなんて年齢ぐらいだよ
「……おねえちゃん、まだ寝てるよね?」
「うん、よく見ような?バリバリに話しているんだけど?」
若さゆえだよね、無かったことにして次に進める、ん~すばらしい!この状況は全然すばらしくないんだけどね?
「ホントにタイミング悪いよね?おねえちゃんって……」
なにをむくれることがある、姉妹の一線を越えずに済んだのだからむしろ喜ぶべきじゃないか?
「むしろ私は超えたかったなぁ……」
ふむ、実に都合のいい耳だ、都合の悪いことは全てフィルターがかかっている、我ながら天晴れだ……
「ほら、そんなことより……今日はどこか出かけるんじゃなかったの?」
「あ!そうだった!大会だよ大会!」
さて、ではこの大会の意味を踏まえつつ、そろそろ私の自己紹介でもして行こうと思う
私の名前は【桐野 舞】今が華の16歳、つまり高校一年生なわけだ……
「早く準備してよ?私昨日ずっと調整してたんだから!」
このかわいらしい少女は私の妹【桐野 沙耶】完璧な少女だ、本当に同じ腹から生まれたのか問いただしたいほどによくできた女の子だ……主人公にピッタリな存在、正義感も強いし……
そんな私と沙耶だが、私たちには共通の趣味がある、それは……
「沙耶は真面目だね……私は昨日はサイドどころかデッキすらいじってないよ」
デッキ……この単語でピンと来た人も居るとは思うが、そう……遊戯王だ、まぁ、聴いたとおり、私は全然なんだけどね?
そして、今日はその大会……つっても大したものじゃないんだけどね?
「おねえちゃんは相変わらずそのデッキで行くの?」
「ん~……まぁそうだね、一番のお気に入りだし」
私のデッキに、ちゃんというならエクストラデッキに、白いカードや黒いカードはない、だってシンクロもエクシーズも嫌いだから
「また一回戦で負けちゃうよ?」
「それならそれでいいよ」
正直そこまで乗り気じゃないし……カードに金かけようとも思わないし……
「さ、もう行こう……後30分で始まっちゃうよ?」
「へ?あ、あわわわ!?い、急がないと!ほ、ほらおねちゃんも早く!」
そんなに慌てなくても大会は……うん、逃げるか、後30分で逃げるんだったね?失念してたね
「「いってきまーす!」」
誰もいない家に、私たちの声が反響し、それを確認したら、鍵を閉め、会場へと向かうのだった……
「~~~~~♪」
なぜか沙耶は上機嫌、私はちょっとげんなり……理由は私の左手……または、沙耶の右手とも言うべきか……
「ねぇ沙耶、恥ずかしくないの?」
「えへへ!ちょっと恥ずかしいけど……それ以上にうれしいもん!///」
いや、かわいいよ?かわいいけどね?私……女の子なんだよね?しかも何を隠そう……私は君の姉なんだよ!(な、なんだってぇぇぇぇぇえ!!?)
「あぁ、沙耶、ちょっと暑いから手離してくれない?」
しかも、なぜか恋人つなぎという……え?私はドキドキしないのかって?あのね?相手は妹なんですよ?そりゃまぁかわいらしいけど……ドキドキは……しないよね?
「い・や!手がダメなら腕組んじゃうもん!」
君は私となにがしたいんだ?あんまりそういう噂が広がるのは妹にとってよくないんじゃないか?
「……いや、手でいいよ」
「うん♪さ、早くいこ!」
……う、ん?気のせいかな?信号が赤い気がするんだけど……?右から凄まじい轟音が聞こえるんだけど?
「あ……」
しかし困った、人間は恐怖に陥ると身動きが取れなくなるらしい、事実、凄まじい速度で突っ込んでくる鉄の塊を視界に入れてなお、沙耶は動こうとはしなかった……
「……お?」
そこで私は気付くわけだ、手繋いでるんだから引っ張ればいいんじゃない?と……なるほど、神様も粋な計らいをする、私にもヒーローになるチャンスをくれるというのか
「……お?お?」
いや驚いた、なぜか場所が入れ替わった……なんでだろ?私が引っ張って優しく抱きとめるはずだったのにな、立ち位置が変わっただけだね……
「……あ~」
ダメポ……さすがに間に合わないか……う~ん……仕方ない、とりあえず手を無理矢理はずして……
「お、おねえちゃん!?」
おぉ~、意識が戻ったようだ、だがちょいちょい遅かったな、後は奇跡でも起きない限り、私の全身の骨は砕け、内臓を口から吐き出し、物言わぬ肉の塊となってしまうだろう……まぁいっか、予定とはちょっと違ったけど、一応はヒーローにはなれたよね?
「悪い沙耶、大会頑張れy」ドンッ
体に凄まじい衝撃が走る、あれま凄まじく痛い……そのまま地面を転がる、あぁ痛い、全身傷だらけ、傷だらけの天使だね!……言ってみたかっただけだから無視してくれていいよ?私なんて、天使よりもむしろ悪魔だよね?傷だらけの悪魔、ざまぁみろですね
そして残念なことに、聴力を失ってしまったようだ……あぁあ、沙耶と最後にお話したかったなぁ……
私の顔の横、視界にちょうど入る場所、私のデッキが散らばっている……その中の一枚が、やたらとはっきり見える……
私のデッキのエースが、まるで泣いているようにも感じる……ってアホか私は、中二病は小学校三年生の時に卒業しただろ?しっかりしなさい、死ぬ直前に発症とかシャレになってないから
あぁ……やばい、眠くなってきた……寝るな!寝たら死ぬぞ!……って笑ってみてたけどまさか当事者になろうとは……人生って解らんもんなのね……
さて、と…………もう、行くか……─────
「……どこ?」
白いなぁ……まぁ白い、なんもないし……どこだよここ……
「ここは死後の世界……みたいのところだ」
誰だこいつ、おっさん……っていうほど歳食ってもなさそうだな……
「俺はほら、神様ってやつだ」
新世界の?
「神は神でも死神だな!?いやまぁ大体あっちゃってるけどね!?」
テンション高っ……こんな陽気な神様見たことないわ……あ、私神様もみたことないか……
「まぁ神っていっても概念みたいなもんだから、実際には神ではないんだけどな?」
あっそ
「……前回のやつのほうが扱いやすい……」
どうでもいいから話進めなよ、なんか用があったんじゃないの?
「……おまえ死んだ、OK?」
ん、OKOK
「……原因は交通事故、妹さんを助けようとしたら死んじゃった、OK?」
あぁOKOK
「……でも実は、飲み会やってる最中に酒ぶっ掛けて命の火が消えちゃった、OK?」
はいはいOKOK
「……話ちゃんと聴いてる?」
あぁ聴いてるよ?あんたらのせいで私は死んだってことでしょ?
「……なんとも思わないの?」
なんとも思わない、まぁ運が悪かったんだろうね?
「……なんていうか、転生する?」
まぁずっとこんなところにも居たくはないから、転生したいね
「んじゃどの世界にしようか……前のやつはポケモンの世界に行ったんだけど?」
興味ないかなぁ、卵割る作業でしょ?
「んじゃ……」
遊戯王のGXがいい
「あ、希望があったのか」
いくならここがいい、無理?
「ん~大丈夫じゃない?じゃあ転生特典で全カードを9枚ずつプレゼント……」
あ、いらないから、私の使っていたデッキとサイドだけ送って
「……は?」
だって他のカード使う予定ないし……
「……あ、うん、もう疲れたから解った」カチッ カチッ
なにしてんの?
「いや、おまえの命に火をだな?」
ライターか、なかなかに原始的だね……
「っとついたついた……もう行ったか」
落とし穴とか聞いてないんだけど?
一戦終了です!
と、いうわけで、遊戯王転生モノです……うまく書けるか今から心配です……
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!