重甲ISビーファイター   作:赤バンブル

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ラウラ&シャルル登場。

ちなみに今回は久しぶりに数馬登場(少しだけ)。


二人の転校生と新チーム結成

所属不明の機体に襲われ、負傷したブルービートことタクヤだったが数日後、頭に包帯を巻いたままだが普通の学生生活へと戻っていた。襲撃してきたISのコアはコスモアカデミアが回収・および調査中。今はまだ結果が出ていないがスコールは、おそらく篠ノ之束が新たに製作したISのコアではないかと考えている。最もクラス代表戦は無人機の襲撃で中止、その影響で各クラスは楽しみにしていた優勝賞品のデザートのフリーパスが無くなるという残念なことになったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝 一年一組

 

「はあ、流石に数日間安静とは退屈なものだったな・・・・」

 

タクヤは未だに包帯が巻いてある頭を擦りながら教室に入って行った。すると女子生徒たちは驚いた顔でタクヤを見た。

 

「ん?どうしたんだ?みんな?」

 

「タクヤ君大丈夫なの!?」

 

「もう動いて大丈夫なの!?」

 

一人、二人の生徒が言い始めると生徒一同が一斉に質問攻めを始める。

 

「おいおい・・・・・そんなに急に聞かれても・・・・・」

 

タクヤが困った顔をしていると弾とマドカ、そしてセシリアが何とか抑えてくれた。

 

「はいはい、タクヤはまだ病み上がりだから質問は控えめに・・・・・・」

 

「もうそろそろHRの時間だから早く席に着かないと・・・・・・」

 

「さ、ミューゼルさん。自分のお席に。」

 

「ありがとう。・・・・・ところで箒・・・・・じゃなくて篠ノ之さんは?」

 

「織斑先生の判断で今は自室で謹慎になっていますわ。少なくともあとに三日は来れないと・・・・」

 

「そうなんだ。」

 

タクヤは納得した顔で席に着く。正直、あの後どうなったのかについては千冬とマドカから聞かされていたが箒はグルにも襲い掛かったという。

 

(やはり打ち明けるべきかな・・・・・・でも、ここで打ち明けても箒はきっと考えを改めようとしないだろうし・・・・)

 

そんなことを考えている中、真耶と千冬が入ってくる。

 

「少しは静かにできんのか?全員席に着け。」

 

千冬に言われると生徒たちは急いで席に戻る。それを確認すると千冬は言葉を続ける。

 

「もうわかっているだろうが今日からミューゼルが授業に復帰する。まだ傷を完治しているわけではないから全員やり取りには気をつけるように。」

 

「「「「「「「は~い!」」」」」」」

 

「返事はよし、ではHRを始める。山田先生。」

 

「はい。その前にですね、今日はなんと転校生二人を紹介します!」

 

「え!?」

 

「「「「えええええええ!?」」」」

 

真耶の言葉に生徒一同は驚く。

 

「そう言えば今日ぐらいに二人転校生が来るって会長が言っていたな?」

 

「そうなのか弾?俺は機能確認しなかったからわからなかったけど・・・・」

 

タクヤと弾が話しているのを他所に女子生徒たちのテンションはMAX状態だった。

 

「先生、どんな子ですか?」

 

「静かに!それでは二人とも入ってきてください。」

 

真耶が言うと教室に二人の生徒が入ってくる。タクヤと弾は黙っていたが内心では驚いていた。なんと二人のうち一人が男だったのだ。

 

「では一人ずつ自己紹介をお願いします。」

 

「はい、フランスから来たシャルル・デュノアです。皆さん、どうぞよろしくお願いします。」

 

金髪で中世的な顔立ちの生徒は頭を下げながらお辞儀する。

 

「さ、三人目・・・・・・」

 

「え?」

 

「男、三人目来たあああああああ!!!!!」

 

「しかも今度は金髪の王子様みたい!」

 

「タクヤ君が文部両道って感じで、五反田君が頼りになりそうなお兄さん系、そして今度はなんか守ってあげちゃいたい系の男子~!!!」

 

女子たちのはしゃぐ声にタクヤたちは思わず耳を塞いだ。そしてもう一人の生徒、銀髪で眼帯を付けた少女の方へと目をやる。

 

「お前の自己紹介ぐらいしろ、ボーデヴィッヒ。」

 

「わかりました、教官。」

 

少女は千冬に向かって敬礼する。

 

「ここでは織斑先生と呼べ。それに私はもう教官ではない。」

 

この言葉からタクヤはふとあることが浮かんだ。千冬は自分がビーファイターとして訓練を受けていた期間の間、自分の捜索に協力してくれたドイツ軍への借りを返すべく一年間軍の教官をしていたと聞いている。おそらく彼女はその時の教え子なのだろうと大体見当がついた。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

ラウラと名乗る少女は簡素に自分の自己紹介を終えるとさっさと自分の席のある後ろの方へと歩いていく。その途中、彼女はタクヤと弾の席で足を止めた。

 

「貴様か・・・・・・」

 

ラウラは突然タクヤに向かってビンタをしようとした。

 

「危なっ!」

 

タクヤの隣にいた弾が慌てて彼女の平手を止める。

 

「お前、いきなりタクヤに向かって何するんだよ!ケガ人なんだぞ!」

 

「・・・・・私は認めんぞ、貴様が教官の弟だと言う事を!」

 

「はあ?」

 

「・・・・・何の話かな?」

 

「絶対に認めん!」

 

それだけ言い残すと彼女はさっさと後ろの席へと去って行ってしまった。シャルルも席に着くと千冬が教卓に立って残りのHRを進めた。

 

「HRは以上だ。1時限目は2組と合同でISの実習を行う。全員着替えてグラウンドに集合しろ。遅れた者は鉄拳制裁だ。わかったらさっさと準備しろ!」

 

生徒たちは全員急いで更衣室へと向かう。

 

「おっと、ミューゼルはケガ人だから今回は見学だ。」

 

「え?俺はもう大丈夫・・・・・」

 

「織斑先生の言う通りにした方がいいと思いますよ、お兄ちゃん。」

 

「そうか?」

 

結局、タクヤは今回は見学ということになり一足早くグランドで待機していた。シャルルの面倒は千冬が弾に頼んでいたので心配ない。念のためなのかマドカも一緒に見学ということになった。

 

授業ではセシリアと鈴がコンビで真耶との模擬戦をしたのだが相性は最悪で真耶にことごとく敗北してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 コスモアカデミア 会長室

 

「この子が今日、タクヤのクラスに転校してきた転校生?」

 

スコールは写真を見ながらオータムに聞く。オータムはコーヒーを飲みながら答える。

 

「ああ、名前はシャルル・デュノア。フランス代表候補生でIS適性は《A》。ISの大企業三位のデュノア社の社長の実子・・・・・・・っていうことになっているんだが実際シャルル・デュノアっていう人間は存在しない。これを見て見ろよ。」

 

オータムは新たにいくつかの写真をスコールに見せる。そこにはあちこちに写っているがシャルルと瓜二つの少女の姿が写されていた。

 

「そっくり・・・・・というレベルじゃないわね。」

 

「ああ、洗いざらい調べてみたが本当の名前はシャルロット・デュノア。性別も女だ。社長とその愛人の子供で二年前に母親が他界、その後父親の方へと引き取られたがあまりよく思われていなかったようだ。デュノア社も第三世代型の開発がかなり遅れて経営危機に陥っている。」

 

「それで彼女を男として、学園に送り込んでタクヤたちのインセクトアーマーのデータを盗ませようって根端なのかしらね?」

 

「多分な、向こうは会社の経営のために必死だ。それを考えればインセクトアーマーのデータは奴らにとっては貴重なデータでもあり、IS学園は世界各国の最新鋭機のデータを収集できる場所でもある。だからわざわざ性別を偽ってまでIS学園に潜り込ませてタクヤたちに接近させようとしてんだろうな。」

 

「でも、それ以外に理由もあるんでしょうね。身寄りからも冷たく扱われて自分の居場所がないんだから。」

 

スコールは寂しそうな顔でシャルロットの写真を見る。

 

「このことをタクヤたちに伝えておくか?」

 

「・・・・いいえ、まだ千冬さんだけいいわ。彼女に監視させてことが動いたらタクヤたちにも伝えましょう。」

 

「それじゃあ、デュノア社に殴りこませるのは・・・・・・アイツらか?」

 

「ええ、彼女に連絡を入れておいて。『近いうちに初めての仕事が入る』って。」

 

「はいはい、分かったって。」

 

そう言いながらオータムは会長室を後にしていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「・・・・・・はい、・・・・・・・・・ええ、彼らの訓練は一通り終えたところだけど・・・・・・そう、分かった、了解。」

 

薄明るい照明で照らされた部屋で腰まで届く赤髪のツインテールと肩から胸元まで露出する程までに着崩した着物とピンヒールというアンバランスなファッションの女性が丁度電話を終えたところだった。彼女は話が終わると机でくつろいでいる白い猫を撫でる。

 

「おいで、シャイニィ。」

 

彼女はかつてIS選手イタリア代表を務めていた。しかし、新型機起動実験中の事故が彼女の右腕と右目を奪った。そのため彼女は愛猫を残った左腕に抱えるとある一部屋へと向かった。そこでは赤いパワードスーツを装着した誰かが黄色と緑の体色のロボット二機と共にトレーニングをしていた。彼女の周りでは開発スタッフたちがデータを確認しながらコンピュータを操作している。

 

「『ファイヤー』の活動限界時間はどこまで引き上げられたの?」

 

彼女、アリーシャ・ジョセスターフはスタッフの一人に聞く。

 

「はい、現在身体に影響が及ばない状態なら最大30分までは引き伸ばせましたがこれ以上の活動時間の延長はかなり厳しいものと思います。」

 

「・・・・まあ、最初の頃に比べたらましね。最初の時は一分で倒れたほどなんだから。」

 

「アリーシャさん、ファイヤー隊長のトレーニングが終了しました。」

 

「わかったわ。」

 

彼女はそう言うとトレーニングルームから出てくる三人のところへと来る。赤いパワードスーツを着たファイヤーは体中から蒸気を発し、ヘルメットを外す。

 

「ふう・・・・・」

 

「お疲れ様、今までの中で一番伸びたほうじゃないの?御手洗。」

 

「教官のおかげですよ・・・・」

 

数馬はアリーシャからタオルを受け取ると汗で濡れた顔を拭き始める。そんな数馬の足元ではシャイニィが『ニャー』と鳴きながら頬ずりをする。

 

「およ?シャイニィも来てはったんか?」

 

黄色のサポートロイド『バイクル』が優しくシャイニィを抱き上げる。シャイニィはバイクルに抱き上げられるなり早速バイクルの体で爪を研ぎ始める。

 

「やややや!?やめて~!」

 

「教官、このようなところに猫を連れてくるのは衛生上考えてあまりよくないと思うのですが・・・・・・」

 

「私が好きで連れてきたんだから黙ってなさい、ウォルター。」

 

「は、はい。」

 

一通りのやり取りを終えると三人はアリーシャの部屋で整列し、アリーシャの話を聞く。

 

「今日までよく私の訓練耐えたわね。これから先いよいよ実践に入ると思うけど忘れちゃいけないのが私たちのチームは『人命救助』であるということ。確かに今世界はジャマールの脅威にさらされているわ。でも、力だけでは人を守ることができない。そして、私たち『特警ウインスペクター』は日本では警視庁特別救急警察隊・・・・・さらに言えば国際警察機構の一部でもあるの。だから気を引き締めて任務を行うように!」

 

「はい!」

 

「はいな!」

 

「了解しました!」

 

三人はアリーシャに対して敬礼する。

 

「本当ならこのまま日本のコスモアカデミアに向かう予定だったけど一部変更で少し伸びるわ。」

 

「それはどういう事ですか?」

 

「上(スコール)からの命令でIS学園に来たフランス代表候補生を送ったデュノア社・・・・・向こうの報告が来次第活動するようにってね。」

 

「あら~んじゃ、わてら、それまで待機というわけですか?」

 

「そういうわけ、だからあなたたち二人は整備でも受けなさい。」

 

「わかりました。」

 

「数馬も体調管理を気をつけるように。」

 

「はい!(やれやれ、やっとタクヤたちに会えると思ったらどうやらまだ先になりそうだな・・・・・)」

 

 

ここにビーファイターをサポートするためのチームであり、ISの女尊男卑化による影響で増えた犯罪を対処するために編成された特殊部隊「WSP」が密かに結成されていた。

 




特警ウインスペクターとは、平和を愛し、友情を信じ、人の命を守るため犯罪に立ち向かう、「警視庁特別救急警察隊」のことである!(本編OPのナレーションより)


なんかほとんどの作品で見た覚えがないのでアリーシャさんを正木本部長ポジで登場させました。

ちなみに彼ら三人がビーファイターと合流するのはまだ先の予定です。

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