穂むらの弟子になった。   作:とらなかく

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今回は久しぶりのオリジナル回となっております!!
やっぱりオリジナル回だと書くのが難しいですね。

それでは本編をどうぞ!


校外学習に行こう!!

「ねえねえ!徹君!校外学習のペアにならない?」

 

朝のHRが終わって1時間目の授業までの暇な時間に穂乃果は俺を誘ってきた。

ちなみに穂乃果が言っている校外学習とは2年生恒例行事の1つで毎年この時期にしている……らしい。(作成者不明の生徒会資料より)

内容としては美術のコンクールに提出する課題――――今年の場合は『人工物と自然物』をテーマに絵を描きに行くらしい。

 

「海未かことりと組まなくていいのか?」

「2人とも組みたいけど徹君とも組みたいの!」

 

なんか矛盾してないですかねぇ……?まあ、ペアを組むほどの知り合いは対して多くないから俺としても穂乃果と組むことに異論はない。

 

「わかった。よろしくな穂乃果!」

「やった~~~!!徹君とペア~♪」

 

あれ?ペア組むことってそんなに喜ぶものだっけ……?

 

「あ!バスの中で食べるお菓子買いたいから、今日の放課後に一緒にスーパー行こうよ!」

「今日はμ’sの練習もないしな。俺で良ければ付き合うよ」

 

すると海未が顔を赤らめながら近づいてきた。

 

「つ、つ、付き合うなんて学生には早すぎます!!」

「海未ちゃ~ん?徹くんが言ってる付き合うって違う意味だと思うんだけどな~」

「そうだぞーお菓子を一緒に買いに行くだけの話だぞ?」

「え……そうだったんですか?」

「「うん」」

 

落ち込んでる海未とは逆に、明るいチャイムが教室に鳴り響いた。あ、海未が落ち込みながら席に戻っていった、なんかお疲れ……

 

 

 

 

放課後、穂乃果と約束したとおりに近くのスーパーに立ち寄っている。

平日で、高校が放課後の時間帯のためスーパーには数多くの主婦が食料調達に来ていたが、俺らは主婦が進んでいく道に対して直角の道に進んでいった。

そして3つ目の角を左に曲がると見えてきたのは、棚いっぱいにお菓子が並んでいる売り場。そう、お菓子売り場だ。

 

「わぁ~!お菓子がいっぱいだね!」

「確かにここのお菓子の多さは普通の所よりも多いしな」

「えっ?そうなの?」

「ここら辺は学校が多いからな、その影響らしいぞ」

 

穂乃果がまた一つ賢くなったところで、俺らはお菓子売り場を一通り見ることにした。

さっきも言ったがここのスーパーのお菓子売り場は普通より広い。そのため、一通り見るのも少し時間が必要となった。とはいっても5分ぐらいだが。

 

「穂乃果は買いたいの決まったか?」

「うう~~~買いたいのがいっぱいあるよ~~~」

「じゃあ、買いたいお菓子持ってこいよ」

 

少しして穂乃果が買ってきたのは、ポテトチップス2袋とグミ、それに4つのチョコレート菓子。

 

「さすがにバスの中で食べる量じゃないだろ」

「え~そうかな?」

「それに海未にまたダイエットされたくないなら、もっと減らしとけよ。スクールアイドルなんだからさ」

「はっ!海未ちゃんのダイエット……どうしよう徹君」

「そうだな、とりあえず……」

 

穂乃果が持っているお菓子の中からポテトチップス2袋とチョコレート菓子を2つ取り出して元の棚に戻しておく。

これで穂乃果の手元に残ったのは、グミと2つのチョコレート菓子だけになった。

 

「うう……穂乃果のお菓子が~」

「しょうがないだろ。スクールアイドルなんだから、スタイルは維持しないと」

「そういえば、徹君は何買うの?」

「そうだな……これかな」

 

棚から手に取って穂乃果に見せたのは小さいチョコレートがたくさん小分けされたものだ。お菓子を交換するときにもこういう小分けの方が役立つんだよな。いろんなお菓子が食えるようになるし。

 

「はぁ~しょうがないよね。スクールアイドルだし、海未ちゃんにダイエットさせられるのは嫌だし……」

 

妥協した穂乃果と一緒にレジに行き会計を済ませ、そのあとは穂むらに向かった。

 

 

~*~

 

 

2日後、学校の駐車場には2台の観光バスが停まっており、すでに学校に来ている生徒たちが次々に乗っていく。

事前にバスの席を決めてあるため、全員がスムーズに乗ることが出来た。俺の席は右側の列の前から6列目で窓側。隣に座ってるのは穂乃果で、通路を挟んで逆側には海未とことりが座っている。

 

「よう、お前たち生きてるか?」

 

うちのクラスの担任である山田先生がバスの中でHRを始めた。生徒に向かって『生きてるか?』とかなんか酷くね?

先生が手短に話し終えると、目的地に着くまで自由時間になったためカラオケをすることになった。

 

「は~い!穂乃果歌います!!もちろんμ’sの曲を海未ちゃんとことりちゃんと一緒に!」

「ええ!?私も歌うのですか!?」

「わたしは別にいいけどな~」

 

歌わないつもりだった海未は自分が突然指名されて驚いているが、さすがはスクールアイドルと言うべきだろうか、渋々だが海未は穂乃果の提案を呑んだ。

歌う曲はもちろん『START:DASH!!』だ。というかそれだけしかないが……そしてバスに設置されているスピーカーから音楽が聞こえてきた――――

 

 

穂乃果たちが歌い終わるとクラスの皆が拍手をしてくれた。3人は少し照れくさそうに拍手に応えている。

拍手が鳴りやむと、穂乃果がマイクを俺に渡してきた。……なんか嫌な予感がする!

 

「次は徹君が歌う番だよ!!」

 

嫌な予感てきちゅううううううううう!!!

俺は、人前で歌うことに対しての耐性は0に等しいため、親しくない人の前では絶対に歌いたくない!はっきり言って海未よりもひどい自信がある。

けど、穂乃果が言ったことはマイクが一字一句残さず拾っていたため、クラス全員の視線が6列目の右窓側に集中する。そこに誰かいるのか?あ、俺ですか……

 

「あれ?徹君、歌わないの?」

 

そうだ!歌わないって選択肢もある!……けど今のクラスの雰囲気は完全に、俺が歌うことが強制されているオーラしか漂ってこない。

ええい!腹をくくろう!歌ってやるぞ、歌ってやるぞおおおお!!

 

「もちろん歌うに決まってんだろ、さあさあ曲は……」

 

穂乃果からマイクを受け取り、曲を選択する。俺が決めたのは最近よくCMとかでよく聞く曲にしといた。そしてさっきと同じスピーカーから音楽が聞こえてきたが、俺には死神が奏でる音楽にしか聞こえなかった――――――

 

 

「もう嫌だ……死にそう……」

「徹君の歌、すごく良かったよ!」

「そうですよ!穂乃果の言う通りです。さすがμ’sのマネージャーですね!」

「ことり、徹くんの歌もっと聞きたいな♪」

 

3人の感想も傷心モードの俺にはすべてはじき返されてしまう。ほんとに、この耐性の無さは何とかしたほうが良いんじゃないか?

そしてマイクは次の人に渡されていった――――――

 

 

 

 

「着いたね!!」

「おー!結構良いとこだな!」

 

バスに乗ること90分、今回のテーマ『人工物と自然物』が描きやすい場所に到着した。

一通り説明は受けているので到着後すぐに、ペアごとに解散して好きな場所に散らばっている。

 

「ん~テーマ通りに描くにはどこらへんがいいんだ?」

「こっち側にはビルがあって、あっち側は高速道路があるんだって」

 

穂乃果がパンフレットを使って周辺の人工物を探してくれている。ここら辺は木とかが多いから、自然物の方はたいして困らないだろう。となると人工物なんだよなぁ。

 

「ビルと高速道路か、どっち描こうか?」

「穂乃果は徹君が行くところならどこでもいいよ!」

「じゃあ、ビルにするか。美術が苦手な俺にとってそっちのほうがありがたいし」

「了解です!隊長!」

 

ビルが見える範囲には他の生徒がすでに絵を描き始めていた。帰りのバスまで相当時間は残ってるから、ゆっくり描くことにしよう。

それじゃあ、まず絵の構造を決めようかな――――――

 

 

「徹君描き終わった?」

「あと、60年描き終わらん」

「穂乃果、終わるまで待ってたらおばあちゃんじゃん!」

「うそうそ、描き終わってるよ」

「え!?嘘だったの!?」

 

どう考えても嘘だろ!コイツいつか悪徳商法に騙されるんじゃないか……?

穂乃果の純粋さが心配になっていると――――穂乃果は自分のスケッチブックを差し出してきた。

そして、俺も自分のスケッチブックを渡し、差し出されたスケッチブックの最初のページを見る。

 

「「おお~!!」」

 

穂乃果が描いていたのは4つのビルと木々だが、木々がは、俺たちが座っている地面ではなくビルの屋上に数本ずつ仲良く生えていた。

あれだ。少し前に話題になった、節電のための工夫の1つだった緑のカーテンにどことなく似ている。

 

 

ちなみに俺の絵の説明もすると、基本的に見えている景色に忠実に再現してるのだが、中央の部分に1人の女の子が地面に座っている所を追加した。

この女の子はビルの方を向いており、女の子の後ろから描いている設定であるため女の子の表情は全く見えていない。

その表情はきっと、絵を見る人によって変わると思う。

 

 

そして、お互いの絵をある程度見て満足した俺たちはスケッチブックを交換してバスに向かう事にした。集合時間まで残り少ないが、穂乃果が寄り道さえしなければ大丈夫だろう――――――

 

 

 

 

バスに乗ると集合時間ギリギリなのもあって他の生徒たちはすでに乗車しており、バスの中は女子高生の話声で溢れている。

山田先生が『とっとと座れ!』みたいな目を俺だけに浴びせてくるから速攻で自分の席に戻る。

 

「遅かったですね」

「まあ、おかげさまでいい絵が描けたよ」

「それは見るのが楽しみだね♪」

 

通路の先にいる海未とことりと話をしているとバスが発車して先生のHRがまた始まった。

すると、俺の左肩に何かが乗っかる感じがした。しかも寝息のような音も聞こえる。

そこで、確認しようと首を左に曲げようにも乗っているもので首が曲がらないので、目線だけ左に移すと案の定、穂乃果が俺の肩に頭を乗せて幸せそうな寝顔をしていた。

 

「むにゃ、むにゃ……お饅頭もう食べられな~い……」

「どんな夢見てんだよ……」

 

穂乃果の寝言に少し笑いつつも、そのまま穂乃果の頭を俺の左肩に置いといて、ときどき吹いてくる風のなんとも言えない心地よさの中で俺も眠ることにした。

 

 

バスは順調に音ノ木坂に向かっている――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




校外学習って言うとメンドクサイ感じがするのに、遠足って言うと楽しいイメージがするのは私だけでしょうか?

次回は多分アニメ回です。μ’sを結成させたほうが、執筆する側としてはやれることが増えて楽しいので(笑)

twitter始めました!執筆状況などつぶやきます。
https://twitter.com/toranakaku

それではまた!
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