サブタイにもある通り今回の話は前編と後編の2つに分かれております。
ぜひ後編も投稿されたら見てください。
それでは本編をどうぞ!
食堂--------そこは生徒が共に食事をする憩いの場所。
「へぇ~ここが音ノ木坂の食堂か」
「徹君はここに来るの初めてだっけ?」
「そうだな。行こうとは思ってたんだが行く機会がなくってな」
そう、今俺はμ’sの3人とともに音ノ木坂の食堂に来ている。ファーストライブの話し合いがメインだが、俺としては食堂への興味の方が強いかもしれない。
音ノ木坂の食堂は白色の壁でテーブルと椅子はプラスチック製で木の模様が施されている。そしてテーブルを挟むように自動販売機と購買が逆の場所にある。前の学校に似ていて既視感を覚えた。
「ここは食券を買うシステムなんだな」
「はい。2時間目と3時間目の間に食券を買います。そして4時間目が終わり次第、食堂で食券を差し出して定食と交換します」
「でも木曜日は1時間目と2時間目の間でも買えるんだよ~」
「なんでだ?」
「木曜日の日替わり定食であるビビンバは人気があり、木曜日は大行列になったからだそうです」
園田と南が食堂のシステムについて詳しく説明してくれているおかげでここのルールがよくわかった。それじゃあ、とりあえず食券を買ってしまおう---------
~*~
そして、4時間目の授業も終わり俺たちは再び食堂へやって来た。全員が定食を受け取って席に着く。俺はカツ丼、穂乃果はオムライスの卵の部分とカレーを合わせた、オムカレー。園田はきつねそば、南はからあげ丼。それぞれが自分の食べたいものを受け取った。
「「「「いただきま~す」」」」
・・・美味い!シンプルだが飽きない味だ。学校の食堂だから少し甘く見てしまったかもしれない。おっと、食べてるのに夢中になってファーストライブのことを忘れそうになってしまった。
「それで?ライブの準備はもう全部できてるっけ?」
「えっと、曲と振り付けも出来てるよ!衣装の進行状況はどう?ことりちゃん」
「あと、1週間近くで完成する予定だよ♪」
「1週間か、ファーストライブは2週間後だし大丈夫そうだな。練習状況はどうだ?最近あまり見てやれなくてごめんな」
「貴方に指示されたメニューを真面目に取り組んでいますよ」
「それなら大丈夫だな」
実はμ’sの練習メニューは俺が考えている。・・・とは言っても体力作りや筋トレなどで発声法やダンスの指導は園田に任せてるけどな。
あれ?話してる間にカツ丼を食べ終わってしまった。女子高だから量が少なくて物足りないけど美味いから合格だな。
全員が食べ終わり俺たちは食堂を出て教室に戻ろうとした・・・だが、俺はとんでもないものを見てしまった!
「国産黒毛和牛ステーキ200グラムが500円だと!?」
あまりの驚きに足が止まってしまった俺に穂乃果が近づいてきた。やけに近くない・・・?
「あ~!これね!今月は明日と明後日なんだ!」
「なんか知ってるのか?」
「1か月に2回、食堂で国産黒毛和牛ステーキが500円で買えるんだよ」
「高校なのに豪華だな・・・」
「もし明日買うなら気をつけてね。1食限定で販売されているし、食券じゃなくて直接頼むシステムだから。しかも4時間目が終わってからじゃないと買えないよ」
「ほんとに早い者勝ちだな・・・」
「私は食べたことがないけど頑張ってね。ファイトだよ!」
「おう!ありがとう!」
~*~
・・・今日は決戦の初日。俺は何としてもステーキを手に入れるために授業中も精神を統一させ集中していた。はたから見れば『何やってんだコイツ』と言われるに違いないが、ステーキという代物は1人暮らしの高校男子にとっては、なかなか手が出せないものだ。ましてや国産黒毛和牛なんて絶対に手が出せないだろう。
腕時計で時間を確認すると4時間目が終了のチャイムまであと30秒に迫っていた。俺はいつでも走れるよう足を動かしている。
そして---------終了のチャイムが鳴り響く。
俺は『礼!』と日直が言うのと同時に教室を脱け出し食堂へと向かう。この学校の食堂は1階で、2年は3階、3年は4階、1年は2階となっている。だから俺は3年と比べれば有利だが、1年と比べれば不利になっている。だからこそ、1秒のロスで負けてしまう。
「もっとだ!もっと速く!」
俺は自分の士気を上げさらに加速しながら階段を駆け下りている。これは勝ったな。そう思ったのも束の間、食堂の中はステーキが欲しい生徒で1つの大きな渦のようになっている。
「なんだよ・・・これ・・・」
俺は呆然としてその景色を眺めてしまった。すぐに渦の中に入ろうとしたが入る隙間さえない状況だ。それでも諦めずチャンスを窺い渦の中に入ることができた。
そして---------次の光景は荒れ狂う渦の中ではなく、それを外で見ている光景だった。
「いつの間に・・・?俺はさっきまでそこの渦の中にいたはずじゃ?」
俺がいつ飛ばされたのか考えていると、終了のゴングが聞こえた。
「本日のステーキは売り切れで~す」
売り切れ?まじで?あの渦の中を越えて買うことができた奴がいるのか・・・しかも女子だろ?『悔しい』脳内がその言葉でいっぱいな俺は教室に戻っていった・・・
「おかえり徹君!その様子だと買えてないみたいだね・・・」
「大正解、しかもコテンパンにやられたよ・・・」
穂乃果に報告を済ませて、バッグの中から保険として買った昼飯を出しμ’sの3人と食べることにした。
「ねえねえ、徹君」
穂乃果がコソコソと話してきた。一体なんだ?
「どうしたんだ穂乃果・・・」
「うわっ、すごい疲れてるね~」
「それには触れないでくれ・・・」
「あ!それでね・・・もしかしたら徹君、明日ステーキ買えるかもしれないんだよ!」
「まじで!?」
「急に元気になったね・・・」
「それで俺がステーキを買えるっていうのはどういうことだ!?」
「ちょっと・・・///徹君近いよ・・・///」
穂乃果の顔がみるみるうちに赤くなっている。確かに近すぎてるな・・・。俺は穂乃果から離れ深呼吸をして落ち着く。
「えっとね、どこから説明すればいいのかわかんないから今日は絶対に穂むらに来てね!」
「穂むらに行けばわかんの・・・?」
困惑しつつ穂乃果の指示を受け入れることにした---------
余談ですが、この食堂は私の学校の食堂をモデルにしております(笑)
あれ?今回の穂む弟子いつもよりも長くね?そう思った方、大正解です!今回はいつもの約2倍です!(それでも少ないですが・・・)
次回は後編です!
それではまた!