聖櫃に抱かれた子どもたち   作:佐伯寿和2

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ラッパ吹きの行軍 その五

「…ここがタワーの中か?」

そうこうしている内に俺たちは無傷でパレンシアタワーに潜入(せんにゅう)することができた。通路で感じた違和感(いわかん)がウソのようにスンナリと。

「牢屋(ろうや)は地下って言ってたよな?」

「うん、情報が間違ってなかったらね。」

地下通路から潜入してるから俺たちは今、必然的(ひつぜんてき)にタワーの地下にいるはずだ。この優位性(アドバンテージ)はデカい。

だけど――――、

「…エルク、向こうから誰か来るよ。」

ポコは前方の扉を指(さ)してヒソヒソと言った。

…ようやくおいでなすった。

「いったん退(ひ)くぞ。」

「え?」

「…勘違(かんちが)いすんな。通路の暗闇を利用して身を隠そうってだけだ。」

「ああ、なるほど。エルクって賢(かしこ)いね。」

「……」

「ああダメだよ、エルク。反対側からも来るよ!」

ポコは通路の方を指してわかりやすく慌(あわ)てふためいた。

「ビビんな。予(あらかじ)め言っておいただろ。言った通りにやれよ。」

「う、うん。」

 

やっぱり行き止まりのどれかに細工(さいく)がしてあったんだ。

挟(はさ)まれるタイミングといい、おそらく俺たちの動きも粗方(あらかた)読まれてるんだろうと思う。

それでもまだ、完全にアウトって訳じゃないはずだ。今からでも、連中の目を誤魔化(ごまか)せばなんとかなる。

「前と後ろ、何人ずつ来てるか分かるか?」

「え?えーっと、前からは四人、後ろからは二人、だと思うよ。」

「よし、なら後ろを殺(や)る。お前はここで静かにしてろ。」

「え?ヤルって、エルク…、」

ポコは腰(こし)の剣に手を当て、不安げに俺を見詰(みつ)めた。

「心配すんな。二人くらいなら俺一人でなんとかなる。」

俺はアルディコ連邦(れんぽう)一(いち)の「暗殺者」に育てられたガキだぜ?暴(あば)れるだけが能(のう)のバカじゃねえってことを思い知らせてやるよ。

 

 

―――死は、そこに居(あ)る―――

 

「!?」

行動を起こそうと身を乗り出したその時だった。

「エルク、ダメだ!アイツがいる!」

 

―――死は、隣人(りんじん)に非(あら)ず―――

 

唐突(とうとつ)に襲(おそ)われる悪寒(おかん)。肺が急速に冷えて縮(ちぢ)んでいく。足に送られる血が滞(とどこお)って痺(しび)れる。

吸(す)っちゃいけない毒が漂(ただ)っているのかもしれないと反射的(はんしゃてき)に口を押えた。

俺の、しょうもない傲(おご)りが、ポコの言う「アイツ」への警戒(けいかい)を緩(ゆる)めてしまっていた。

まさか、こんなしょうもない場所にまで出張(でば)ってくるなんて…。

 

「フン、どんな卑(いや)しいネズミが潜(もぐ)り込(こ)んできたかと思えば、キサマは我がスメリア軍が誇(ほこ)る精鋭(せいえい)部隊のポコ・ア・メルヴィル殿(どの)ではないか。」

「アンデル!」

萌葱色(もえぎいろ)の冠(かんむり)を被(かぶ)り、高価(こうか)な扇子(せんす)を厭味(いやみ)ったらしくあおぐ中年の男。

過剰(かじょう)に糊付(のりづ)けされた装束(しょうぞく)は鎧(よろい)のように余計(よけい)な皺(しわ)がない。

そんな装束と一体化したかのようにピンと伸(の)びた背筋(せすじ)。血管(けっかん)が神経質に手(て)の甲(こう)を走っている。

顎(あご)を引き、見下(みくだ)す黒い瞳には油が浮かんでいるかのようにギラギラと嫌な光を漂(ただよ)わせている。

それがアンデル・ヴィト・スキア。

それがポコたちの仇敵(きゅうてき)だった。

「喚(わめ)くな、不快(ふかい)だ。それと、ドブネズミよ。その汚(きな)らしい口で私の名を呼んでくれるな。」

「村の人を、トウヴィルの人たちを返せ!」

「…この状況(じょうきょう)でよくもそんなセリフが吐けたものだな。」

まったくだ。胆(きも)が据(す)わってるっていうか。単(たん)に何も考えてないのか。

何にしても、コイツは想像以上にヤバい。何をしても勝てる気がしねえし、逃げられる気もしねえ。

だってのに、ポコはそんな絶体絶命の局面(きょくめん)も理解せずに一方的に火に油を注(そそ)ぎ続ける。

 

「コイツらを牢(ろう)に入れておけ。」

『炎』が出ない。ビビってるってのもあるけど、間違いなくあの男に『妨害(ぼうがい)』されてる。

「喜ぶといい。数日後にはキサマらにも新世界で生きるための資格(からだ)を与(あた)えてやる。」

「待って、アンデル!逃げるつもりなの!?」

「おい、ポコ!」

「……」

男は口を閉(と)ざしたまま、振り返った。

閉(と)じた口の両端(りょうたん)から、閉(し)まり切らないガス管のように黒い吐息(きり)が零(こぼ)れ出(で)ていた。

 

―――死は、其(そ)の二つ名――――

 

「グッ!」

途端(とたん)に、男の瞳が色褪(いろあ)せていく。次の瞬間(しゅんかん)にはそこに「男がいる」ことすら分からなくなった。

「音」も「光」も、何もかもが黒い吐息(きり)に包(つつ)まれ抗(あらが)いようもなく死に絶(た)えていく。

…いいや、違う。あの黒い吐息(きり)は「音」や「光」の内側から湧(わ)いてるんだ。

そして、俺の内側からも……、

 

――――止(や)まぬ吐息(といき)、病(や)める吐息――――

 

「アァッ!!」

首が絞(し)まり、内蔵(ないぞう)が、心臓が石みたく硬(かた)く、重くなっていく。

爪の鋭(するど)く伸びた手が、一つ一つを握(にぎ)り潰(つぶ)しにかかる。目が霞(かす)んで、今にも落ちてしまいそうだ。

「エルク、大丈夫!?」

ポコ…?何でテメエは平気なんだよ。

「…鈍感(どんかん)な奴め。」

「避(よ)けろっ!」

アンデルがユラリとこちらへ手を突き出すと、手の平から暴(あば)れ馬のような閃光(せんこう)が襲(おそ)い掛(か)かってきた。

「ひぇ…、」

壁(かべ)を焼き、抉(えぐ)り取(と)るヤツの『雷(いかずち)』を見て、ポコは言葉も出せず蒼褪(あおざ)めている。

「エルクか。ガルアーノが目をかけているだけのことはあるな。」

「…ク、ソッ……!」

ダメだ、もうほとんど空気の味がしねえ。喉(のど)の奥から、溢(あふ)れ返(かえ)る血の味が脳みその隅々(すみずみ)まで埋(う)め尽(つ)くしていく。頭が…、何も…見えなく、なっていく…。

 

大臣が指示(しじ)をすると、前後で待機(たいき)していた兵士が身動きの取れないエルクに近付いてくる。

「…ダメだ。エルクは、やらせない!」

吠(ほ)えると同時に、楽士はコートのポケットに隠し持っていた「リーフの珠(たま)」を取り出した。

それは「どうしようもなくなった時」のために二人で打ち合わせしておいた段取(だんど)りだった。

「フン。」

けれども、萌葱色の男は昊(そら)を割る魔王のごとき尋常(じんじょう)でない『力』で二人を抑(おさ)えつける。

…ところが、

「…ホウ。」

リーフの珠の、若緑の光に包まれ、エルクの姿が景色(けしき)に溶(と)けていく。

「ドブネズミとはいえ聖櫃(せいひつ)の選んだ使徒(しと)に変わりはないということか。忌々(いまいま)しい限りだな。」

大臣は眉間(みけん)に皺(しわ)を彫(ほ)り、厳(いか)めしい面(つら)で楽士を睨(にら)む。

「エルク、ごめんね。僕、やるだけやってみるから。」

「待…っ、ポ――、」

ポコはアンデルの『力』を押(お)し退(の)け、「珠」の力を開放して炎の青年だけを飛ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――また、俺だけが、逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、どうするつもりだ?まさか、キサマ一人で私を討(う)ち取(と)るとでも?」

萌葱色の男は、その「愛らしい仔豚」の非力(ひりき)さを知っていた。知っているからこそ、その意味のない行動を蔑(さげす)み、嘲笑(あざわら)った。

「そうだね。それができればいいんだけどね。」

小太りの楽士(がくし)は恐る恐る懐(ふところ)に手を差(さ)し込(こ)み、狙(ねら)いの物を手にすると彼なりに不敵(ふてき)に笑ってみせる。

反応したのは彼を挟む5人の兵士たちで、いつでも取り押さえられるよう身構(みがま)えた。

「その笑みがもたらす代価(だいか)は高いぞ。キサマの首一つではまるで話にならん程(ほど)にな。」

蔑み、嘲笑った。

「まあ、良い。やってみるがいい。それをキサマらの救世主(きゅうせいしゅ)への手土産にしてやろう。」

「あんまり僕をバカにしない方がいいよ―――」

言いながら、草臥(くたび)れたシャコー帽(ぼう)を被(かぶ)った仔豚が素早く懐から取り出したものは…、銃でもなければ使い込まれた金管でもなかった。

それは、小さな小さな笛(ホイッスル)だった。

「あ…、」

けれども次の瞬間、小笛(ふえ)を咥(くわ)え反撃の狼煙(のろし)を上げようと意気込んだ仔豚は、壁を抉り落とした『雷』が残留(ざんりゅう)していることにも気付かず、無防備(むぼうび)に射抜(いぬ)かれ、成(な)す術(すべ)もなくその場に崩(くず)れ落(お)ちた。

「人もネズミも、使徒も救世主も、私の目には同じ肉の塊(かたまり)だ。生意気(なまいき)にも口を利(き)く、王の供物(くもつ)でしかない。」

5人の兵士は手際(てぎわ)よく仔豚を拘束(こうそく)した。

 

「餌(えさ)は手に入れた。穴は塞(ふさ)いでおけ。もし次に私の手を煩(わずら)わせるようなことがあれば、キサマらの命がその代償(だいしょう)になると思え―――。」

そう部下に命令したかしないかの内に、萌葱色の男は想定外(そうていがい)の「餌」の気配(けはい)を捉(とら)えた。

ソレは男たちの遣(や)り取(と)りをバカにするかのように、地下通路から彼ら目掛けて猪(いのしし)のように駆(か)けてくる。

気配が、タワーの照明(しょうめい)で暴(あば)かれる手前で鳴り止むと、僅(わず)かな間(ま)を置いて地下通路の暗闇(はらわた)からゲリラ豪雨(ごうう)さながらの銃弾(じゅうだん)が彼らに降(ふ)り注(そそ)いだ。

「最強のワシが、遅レて登場ダゾ!」

5人の兵士を翻弄(ほんろう)する銃弾を従(したが)え暗闇(はらわた)より躍(おど)り出(で)たのは、手足の生(は)えた家庭用ボイラーだった。

 

「…ヂークベック、」

無数に降り注ぐ凶弾(あまつぶ)は5人の動きを抑えることに成功したものの、ただの一発も萌葱色の男の体を捉(とら)えることはなかった。

萌葱色の男の体は、口から漏(も)れ出る黒い霧(きり)のように霞み、凶弾(それら)はただただ空(むな)しく男の体をすり抜けていく。

そして黒い霧(きり)は、

「オ?」

凶弾(きょうだん)がもたらす死(もの)の、本当の主(あるじ)が誰であるのかを最強のボイラーに見せつける。

黒い霧(きり)は濁流(だくりゅう)のように畝(うね)り、襲いくる弾を呑(の)み込(こ)みながらボイラーの目の前にまで迫(せ)り詰(つ)めた。

そうして霧から姿を現した死の主(おとこ)は手をかざし、最強の人形は浴(あ)びた『雷』でガシャガシャと安っぽい音を立て、沈黙(ちんもく)した。

「これが…、ヂークベック?」

転がるボロ人形を見下しながら、萌葱色の男はかつて自分たちの「死に神」であったモノを憐(あわれ)んだ。

「老いたな。キサマも、私も。」

 

 

 

 

 

――――トウヴィル村、ククルの神殿

 

そこに、ククルの姿があった。松明(たいまつ)の白々(しらじら)しい光で満たされる世界があった。

「お、俺は!?」

治療(ちりょう)する彼女の手を押しのけ、飛び起きる。……そこに、敵は一人もいない。内臓(うちがわ)から「死」を呼び起こす悪魔はどこにもいなかった。

「落ち着いて。まずは状況を説明してくれない?」

「そんなこと言ってる場合じゃねえ!」

…どうしてなんだっ……!

「ポコがアンデルに捕(つか)まった!」

どうして俺はいつも…、

「アイツら、すぐにでもポコを化け物に造(つく)り変える気だぞ!?」

どうして俺はいつも護られてばかりなんだ!?チクショウ!チクショウ!チクショウッ!!

 

パンッ!

 

その音は、彼女の平手(ひらて)を目で追うよりも早く聞こえた。

「起きたことは変えられない。だからアナタはそれに報(むく)いる努力をするべき。そうでしょう?」

「……」

理解するよりも早く、右頬(みぎほお)がじんわりと熱くなっていく。

「私は今、ここから動くことができない。仲間一人のために世界を犠牲(ぎせい)にできない。私たちはそういう残酷(ざんこく)な闘いをしているの。だから今、頼(たよ)れるのはアナタしか…、いないの。」

顔色は少しも褪(あ)せず、声も震えてない。目尻(めじり)だって乾(かわ)いてる。

「だからお願い。」

だけど――――、

「私の仲間を助けて。」

肩を掴(つか)むその手の平から、彼女の言(・)葉(・)で(・)き(・)な(・)い(・)不(・)安(・)が俺の中に押し寄せてきた。俺のちっぽけな怒りや焦(あせ)りなんか一瞬で掻(か)き消(け)してしまうくらいに。

 

俺はここに飛ばされてから2時間ほど気絶(きぜつ)していたらしい。

その間、彼女はずっと俺の中の「死(どく)」を浄化(じょうか)し、ただただ俺が目覚めるのを待っていた。

彼女は冷静(れいせい)さを取り戻した俺から順序立(じゅんじょだ)てて状況を聞きだすと、少し待つように言って部屋から出ていった。

「仲間に連絡(れんらく)を取りました。もう一度、パレンシアに向かって。アナタを訪(たず)ねてくる人が現れるから、その人を頼って。」

戻ってきた彼女は事もなげに言った。

さすが世界を股(また)にかける犯罪者と呼ばれるだけのことはある。こんな不利(ふり)な問題にも恐ろしい速さで対処(たいしょ)してくる。

「そいつの名前は?」

「…ごめんなさい。私もその人のことは知らないの。」

「は?仲間じゃねえのかよ。」

「正確(せいかく)にいうなら、仲間が雇(やと)った運び屋よ。彼は今、私たちのせいでとても危険な立場にいるらしいの。だから、頼んでいる身なのに申し訳ないのだけれど、アナタにも身元(みもと)は明(あ)かせない。」

…ようやく「アーク一味」以外の人間のご登場か。

「後(うし)ろ盾(だて)」って感じじゃねえみたいだけど、それでも「アーク」の敵が危険視(きけんし)するくらいだから、その筋(すじ)に関してはかなりの腕(うで)があるんだと思う。

「わかった。だけどせめて”合言葉”くらいはねえのかよ?いくら緊急事態っつっても俺の名前を知ってるってだけで信用なんかできねえぜ?」

「…ごめんなさい。」

…まあ、そんな気はしてたけど。

「ハア、わかった。その辺は俺なりに対処してみるよ。だけど、あと一つ。今からだとパレンシアまでどんなに頑張(がんば)ったって丸二日はかかると思うんだ。それはどうすればいい?」

「…こっちに来て。」

 

そこには彼らが犯罪をおかしながら世界各地で集めてきただろう、見たことのないアイテムが無造作(むぞうさ)に保管(ほかん)されていた。

「エルクは生身(なまみ)で空を飛んだ経験(けいけん)はある?」

…そこにある妙(みょう)な羽根(はね)飾(かざ)りが目に留(と)まって、なんだか大体の予想がついた気がする。俺は覚悟を決めて頷(うなず)いた。

「実際(じっさい)に空を飛べるようになるような道具じゃないけれど、体にはそれに近い負荷(ふか)がかかるわ。かなり身体能力が強化されるはず。もちろん、移動にだけじゃなく戦闘にも有効(ゆうこう)よ。」

…鷲(わし)の羽根か?赤に紫、緑の石が数珠(じゅず)つなぎになった首飾(くびかざ)りにボロボロの、だけどやけに色艶(いろつや)のいい羽根が一枚だけ付いてる。

言われるがままそれを首に掛けてみると、妙な感じがした。

左手の指輪の時と同じように、昔から持ってたかのような懐(なつ)かしさがそこにある気がした。

それに―――、

「どう?気分が悪くなったりはしてない?」

「…問題ねえよ。これならいける。」

脈(みゃく)は正常(せいじょう)だけど、まるでドーピングしたかのような昂揚感(こうようかん)がある。体が軽くなっていく気がする。

ククルの言うように、これなら普段(ふだん)の倍以上は無理が利(き)くはずだ。

 

出発直前、門前(もんぜん)で彼女は俺を抱き寄せると、耳元で声にならない嗚咽(おえつ)を漏(も)らした。

「今から向かっても間に合わないかもしれない。ただただアナタを危険に晒(さら)すだけになるかもしれない。巻き込んだのは私たちなのに、ごめんなさい…。でも、お願い。それでも、最善(さいぜん)を尽(つ)くすと約束して。」

 

―――彼(・)女(・)た(・)ち(・)に(・)付(・)い(・)て(・)い(・)こ(・)う(・)。

 

彼女のその言葉が、俺の中でずっと燻(くすぶ)っていた疑問が殻(から)を破(やぶ)っていく音に聞こえた。

 

「…ああ、あとは任(まか)せろよ。」

世界が、澄(す)んで見えた。今まで俺を苦しめてきた『悪夢(なやみ)』が軽く感じられるくらい。

鮮(あざ)やかな空が、そこにあった。

「必ず皆を連れて帰る。今度こそな。」

俺は彼女の下から巣立つ小鳥のように、仲(・)間(・)の下(もと)へと羽(は)ばたいた。




※其(そ)
一般的には「其の人」「其奴(そやつ)」「其の男」のように「(其)+(人を表す言葉→人、奴、者など)」みたいな使い方をしますが、
今回は「其」一文字で「お前」「聞き手」を指すような意味があることにしました。
こんな用法が実際にあったような気がしたんですよね。

※黒い吐息(黒い霧)
アンデルの死に神としての『力』の形。媒体のようなものだと思ってください。
(『黒い霧』が『力』の発動条件みたいな)

※昊(そら)
燦然(さんぜん)と輝く太陽のある大空の意味。
なので、「昊を割る」は「太陽を割る」みたいな意味で書きました。

※勇者の翼
原作にもあるエルク専用のアイテムの一つです。
装備すると(強化なしで)攻撃力と魔力が+8、敏捷度が+4、さらに移動力も+1上がる。
アイテム鑑定による説明は
「伝説の勇者が邪悪な力を監視するために神よりさずかった翼。人間の潜在能力を引き出す。」
となっています。

原作のアイテム欄では鷲の石像のような表記になっていますが、原作イラストでエルクが身に付けてる羽根の首飾りを参考にしています。

(ネタバレ注意)
本来ならアララトス遺跡ダンジョン地下49階で手に入るアイテムなのですが、無駄に「ククルのテレポート禁止」という縛り設定をしてしまったので、その解決方法として止むを得ず使いました。
前回(ポコの専用アイテム「太陽のぼうし」の時)もそうしたように、ちょこイベント回収のため、アークたちはすでに地下50階まで行ってることにします。
ただ、このアイテムは「アークⅡ」から追加されたアイテムなので、実際に「アークⅠ」で地下49階まで行ってもこのアイテムは手に入りません。
そこは大(・)人(・)の(・)事(・)情(・)ということで……m(__)m

※原作との相違点
原作では、炎の精霊が現れる「バイオ研究所」というところで「エルク」は「ポコとヂーク」と別れます。
「ポコとヂーク」はパレンシアタワーで鉢合(はちあ)わせたアンデルに捕まり、
リーフの珠でククルの神殿に戻った「エルク」はそんなことになっているとは知らず、純粋に「村人救出」を目的にパレンシアタワーに向かいます。
タワーに到着して初めてポコが捕まっていることを知ります。
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