聖櫃に抱かれた子どもたち   作:佐伯寿和2

256 / 282
砂は水を飲む その四

 拠点の一つとして現在も利用しているからか。「石棺(ピラミッド)」の内部はどこも松明が()かれていた。代わりに、どこもかしこも土色の石で隙間なく埋め尽くされている。それはまるで逃げ場のない砂丘の中を歩くようで本能的恐怖を(あお)った。

確かな硬さがあり、歩いているという感覚があるにもかかわらず、変わらない景色が「進んでいる」という行為を否定しているようだった。

「アーク、ボク、なんだか恐いよ……」

果たして彼らは侵入しているのか。それともすでに棺の中で眠りに就いているのか。そんな錯覚にさえ陥る。

怯え、息を荒くすれば漂う砂が鼻や喉に張りつき、乾きを与える。

「情けない声を出すなよ、ポコ。こんなの、ククルの癇癪(かんしゃく)に比べればよっぽどかわいいもんだろ」

冗談を並べ、気を紛らわせようとする青年の心も少しずつ、少しずつ乾いていく。

「でもよ、確かに変な感じはするな」

エルクは周囲の環境の変化を敏感に感じ取り、警告した。しかしその変化は微細で「いったい何が?」とアークに聞かれても「さあな」としか答えることができない。

どんなに優秀なハンターでさえ不安を覚えずにはいられない。それが呪いを生み出した王の寝床、ピラミッドという現世から隔絶された棺の力だった。

 

「ナム、お前は平気か?」

「問題ありません。腐っても水の精霊の加護を受けた砂の民。これしきで私を呪い殺すことはできません」

アークたちとは違い、精霊の寝床を守る彼らは精霊の加護のお陰で「乾き」には自然と耐性があった。

そう主張して強気に進むナムの前にエルクが立ちはだかる。

「あんまり調子に乗ってっと思わねえところでカプッとイカれちまうぜ?」

エルクは狩人の目でもって遥か先に待ち構える石像の群れを指した。

「あれは…、ライオンか?」 

確かにそれは獅子の胴を持つ。しかし頭部には人間の顔が付いている。

「ただのとんでも奇妙な石像じゃないみたいだぜ。多分、あれもゴーレムだ」

「スフィンクスじゃな。バルバラード王の代弁者とも言われておる。王の寝所を守るために呪術師が生み出した石の怪物じゃよ。ゴーレムと違うところと言えば、奴らは訪問者に問いかける。答えが正しければ襲ってはこん」

「も、もし間違えちゃったら?」

「間違えたら?ほっほっほ、そんなもん聞くまでもなかろう。……あの大きな爪で引き裂かれ、喰われてしまうのよ」

意地の悪い老人は気弱なポコに顔を近づけ、わざとおどろおどろしい間と声で彼の悲鳴を誘った。

「はっ、だからなんだってんだ。俺たちが今までブチ殺してきた怪物とどう違うってんだよ。何も変わりゃあしねえ。今まで通りやりゃあいいんだよ」

「猿よ、猿。それは悪手も悪手。お前さんのせいで要らぬ犠牲を出すつもりか?」

先陣を切って刀を抜くトッシュを引き止めるでもなく、ゴーゲンは彼の前に一枚のコインを放ってみせた。

「ほれ、よく見てみい」

すると、床は硬い岩盤であるはずなのにじわり、じわりとコインは沈んでいくのだ。それを見てアークは頷いた。

「なるほど。風もないのに砂が舞ってる理由はそういうことか」

「わからねえな。地面が多少柔らかいこととあの化け物どもの厄介さとなんの関係があるってんだよ」

「違う、柔らかいんじゃない。沈んでるんだよ。それもおそらくここに限った話じゃない。ピラミッド全体がゆっくりと()()してるんだ」

見た目にはなんの変哲もない石材だがその実、流砂のように少しずつ、少しずつ侵入者を地底へと呑み込んでいた。そうして底に行き着いた砂は外壁を伝って上り、新たな層となってまたゆっくりと沈んでいくのだ。川が海へ流れ、雲となるように。

そして、目前に控える石像たちもしかり。

「奴らに死の概念はないだろう。このピラミッドが崩壊でもしない限り、無限に湧いてくるんだろう」

「対して王は知恵のある者には寛容じゃ。不死への欲求はいまだ消えておらんからな」

「はっ、だったら俺の出番はねえな」

短気な侍はやる気を無くし、酒を呷り始めた。適材適所、それはそれで良いチームワークと言えるかもしれない。

「かの代弁者の前では無駄口も解とみなされかねん。ナムや、ここはお前さんに任せようと思う」

「わ、私がですか?そんな、ゴーゲン殿を差し置いて私ごときが……」

ナムは勇者たちの命を預かる責任の重さに思わず身を引いたが、本心では一行の先頭に立ちたくて仕方がなかった。「王と同じ砂の民だから」と言うゴーゲンの後押しも、アークの同意も責任に対する言い訳の材料でしかない。

「わかりました。サリュ族の長として、これ以上惨めな姿はお見せしないと誓います」

 

 ナムの足は震えていた。あの憎き将軍と裏切り者の王にナイフを突きつけたい気持ちとは裏腹に、不死の怪物と対峙するという現実に彼の体は怯えていた。

そんな彼に代弁者は「造られしモノ」として機械的に問いかける。

「ここは王の寝所なり。訪問者よ、先に進みたくば我が問いに答えよ」

人をかたどった頭部は当然のように流暢な人語を利き、獅子の前足は縄張りを侵す外敵をいついつでも引き裂ける鋭さで威圧している。

()は四つ足の怪物、しかし二つ足の悪夢、そして三つ足の砂。答えよ、其は何者なりや」

「……私は、人だ」

産まれたての赤ん坊は星々と言葉を交わす賢人にも、盗みを働き人を殺す賊にもなりうる変幻自在の怪物。しかし時を重ね、富や名声を知った彼らは欲望と現実の差異に(さいな)む。そうして杖を突くことでしか前へ進めなくなった彼らは皆、一握の砂となって母なる砂漠へと還る。

それは生前のバルバラード王が唱えていた死生観だった。

「理解者よ、ゆめ不遜(ふそん)なきよう進まれよ」

答えたナムは唾を飲み身構える一方で、半人半獣の群れは敬意を表すように、しかし警告を発しながら両脇に下がって道を譲るとボロボロと崩れ、砂となって床に溶けて消えた。

「これだけか?王の守り番という割にはあまりにも聞き分けがよすぎるんじゃないか?」

胸を撫で下ろすポコを尻目にグルガは「もし」に備えた拳の行き場に困ったといった声で言い、ナムは首を振って油断は禁物だと返した。

「バルバラードには『六つの問いで人を暴く』という尋問の習わしがあります。少なくともあと五回はあれらの姿を拝むことになるかと」と。

 

 ナムの言う通り、その後もスフィンクスは彼らの前に現れ、幅広い問いを投げかけた。善悪の基準、金欲、世界の構造、さらには純粋な謎かけまでも……。その間にもピラミッドは音もなく循環する砂の仕掛けでもってアークたちの行く先を翻弄する。

上を目指していたはずが気づけば二度、三度と同じ場所へ落とされ、同じように侵入を試みた先人たちの成れの果てが不死の奴隷となって彼らに襲いかかる。

「あれは、まさか……」

果敢にも自らもまたミイラに挑む中、ナムはその中の一体が付けるスフィンクスに似た仮面に思わず言葉を詰まらせた。「どうした?」アークが尋ねるとナムは震えながら答える。

「あれは、バルバラード王家が祭礼の時に付ける仮面です。……もしもあれが本物だとしたら……」

「バルバラード王はすでに奴らの手にかかったということか」

ミイラが持つ剣もまた、光の精霊の加護を受けた由緒ある祭儀用の剣。彼らの憶測はもはや真相に近いものがあった。ナムの母親しかり、カサドールの中の「人質」という概念は「人形」のように(もろ)い。

エルクの炎でもろとも焼き払われた仮面のミイラを見下ろし、ナムは言い知れない恐怖を覚えた。もしもアークたちが、ラタが行動に移してくれていなかったら……

ナムは持ち主の手から離れた剣を拾い、震える顎を抑えつけるように奥歯をギリリと鳴らす。

「仇討ちでもするつもりか?仮にもそいつはお前を騙した人間の一人だろう?」

「……そうですね。私も一族の長としてそんなケジメの付かないことはしません。ですからこれは単に使い勝手のいい武器を手に入れた、それだけのことです」

言いながら、ナムの奥歯は鳴り続けていた。彼は祭儀用の剣を持ち、六度目の問いに迎えられる。

 

 土色の石像は機械的に、しかし最後の問いに相応しい息苦しさを覚える声を響かせた。

「バルバラード、不死にとり憑かれし砂の王が唯一(こうべ)を垂れ、焦がれた神の名は?」

ナムは知っていた。かの王が、その神の姿に究極の「不死」を見ていたことを。人間である彼が永遠にたどり着くことのできないその姿が「呪い」の始まりとなり、そうして生まれた砂漠が海を渡って彼の故郷に積もっていることを。

「……神の名は鳥。自由と太陽の化身だ」

「……」

半人半獣の石像たちはしばし沈黙し、改めてナムを値踏みする。

そうしてやはり数歩下がって道をあけると(うやうや)しく(かしず)き「王の願いを叶えよ。さもなくばその身は深淵に堕ちん」崩れることなくそこに固まった。

 忠実で獰猛な番犬たちの一方的な言い分にナムは怒った。感情に任せて振り下ろした剣は一匹のスフィンクスの、一人の代弁者の首を刎ね飛ばした。

「王の願い?俺がキサマの不死を叶えろとでも言いたいのか?ふざけるな!キサマを生き永らえさせてなんの意味がある!?キサマに泣き止まない赤ん坊をあやすことができるのか!?この砂漠に森を呼び戻すことができるのか!?人を呪うばかりで、受け継がれる命の意味すら知ろうともしないくせに!」

それは「不遜」ではないのか。代弁者たちはナムの暴言や破壊行為を(とが)める様子はない。

「…はあ、はあ。いいだろう、その望み、叶えてやる。その歪んだ呪いを俺が解いてやる。キサマの首と引き換えにな!」

故郷を追われ、家族を亡くした男の叫びが通路に響くと、どこからともなく高飛車で鼻につく拍手が聞こえてきた。代弁者たちの居並ぶ先にある壁が、砂となって崩れ落ちた。

「なんとも頼もしい言葉じゃないか。だが知っての通り、現バルバラード王は不在だ。代わりに俺が聞いてやろう」

赤い絨毯が真っすぐに伸び、黒い狼の頭を持つ衛兵を両脇に従え、漆黒の玉座に頬杖をつく不遜な男がいた。

「キサマの言う、一人の支配者よりも無数の愚民、無数の雑草の方が優れている根拠をな」

漆黒の玉座につく男が一本指を立てると二人の狼頭の衛兵が天秤を掲げた。その皿の上にはいくつもの乾いた肉の塊がある。かと思いきや肉は次第に瑞々しさを取り戻し、脈打ち始めた。

その鼓動が耳に届くほどに激しくなると、部屋の両脇にある同じ数の長方形の石棺から命の宿る音が鳴る。蓋がけたたましい音を立てて倒れると、これまで以上に屈強な不死者たちが声なき声を上げて現れた。

「見ろ。今や俺はこんなにも自在に不死を操ることができる。この軍勢に誰が勝てると言うのだ」

男はバルバラードという国の本質を完全に支配していた。

「爆撃機を発明し、テロリストに手を貸そうとする一族を焼き払った。勇者はそれを止められたか?」

男はアリバーシャという国の軍事力で彼らを(もてあそ)んだ。

「そして俺はとうとうかの四将軍の一人に届こうとしている!……ああ、失敬。今は()()()だったな」

男は笑い、立ち上がるとアークたちの背後の壁が復元され、退路を断った。さらには玉座を砂に変えて身にまとった。

洗練されてはいない。しかしそれは血の臭いをふんだんに漂わせる鎧と剣になり、肌に溶けて血の色までも黒く染めた。そして、かの仮面が男の頭を覆った。

「これがバルバラードだ!これこそが俺の力だ!」

漆黒の王の号令がミイラたちを進軍させ、黒狼の掲げる杖が彼らの体をより強靭にした。

「なめんなよ!」

エルクたちも負けじと吠えたが、刀も拳もミイラの体を破壊できなかった。黒狼は漂う砂に「乾き」を与え、精霊も(ラマダ)も弱体化させた。

ミイラの波は彼らを瞬く間に壁際へと押しやり、漆黒の大剣がアークとナムを薙ぎ払った。

「どうした勇者ども。その程度で我ら将軍を討ち取れると?それとも今までの将軍がカスばかりだったか?」

王は高らかに笑い、不死の軍勢をおおいに楽しんだ。

 

 しかしそこへ一人の老魔導士が意味深な言葉を投げかける。

「借り物の不死を謳う将軍よ。ならばなぜキサマは自らこの壁を壊した?」

七勇者唯一の生き残り、この老いぼれはまともに戦うことをしないと知っていた。だからこそカサドールは老いぼれの考えを察し、それをさせまいとミイラたちをけしかけたが、バルバラードに並ぶ(よわい)を持つ三つ足の魔導士に四つ足のミイラの手足が届くはずもない。たかだか二つ足になったばかりの黒狼の呪いが彼の賢さを鈍らせるはずもない。

老いぼれは蜃気楼のようにすべてをのらりくらり躱し、彼らが入ってきた壁に触れると卑しい笑みを浮かべ、男を(あざけ)った。

「キサマに詐欺師は向かん。それとも今までキサマが騙してきたのは赤子か犬猫だったか?」

壁の向こうへと姿を消し、戻ってきたその手には用途の知れない三角錐の水晶があった。彼はそれをナムの手に置くと今度は彼に問いかけた。

「ナム、水の精霊の加護を受けし一族の長よ。貴様の知識と経験はなんのためにある」

カサドールは明らかな焦りを見せ自ら突進したが、そこへブラキアの英雄が番人のごとく静かに立ちはだかった。

「どけ、木偶の坊!蛮族風情が俺様の覇道の邪魔をするな!」

一撃、二撃……バルバラードの歴史をまとうカサドール王の怪力はグルガのそれを上回っていた。振り下ろすほどにグルガは態勢を崩され、鋼すらも打ち砕く彼の拳は王をたじろがせることすらできない。それでもグルガは退かない。

「家族を無事に連れ帰る。ある男との約束だ」

ただただ耐え続けた。

ブラキアの光すらも斬り刻まれ、動きが鈍くなっていく姿を横目に、ナムは七つ目の問いに悩まされていた。

「貴様は悲劇の中からそれを変える術を知ったのではないのか?貴様は首を刎ねずとも不死を傅かせる術をすでに知っているのではないのか?」

……違う。老魔導士は目の前のサリュ族の長に問いているようでその実、別の誰かに問いかけていた。そして、それに応えるように三角錐が彼の手の中で脈打った。

 

『忠実なる肉と魂よ、我が声を聞け!我こそがバルバラード!不死を成し者なり!そこにあるはただの逆賊なりや!』

 

それははたしてナムの声だっただろうか。その口調と威圧感は他の何者かを連想させた。その違和感に最も如実に反応したのは「バルバラード王」を(かた)る漆黒の男だった。

「ヨクモ……、ヨクモナッテクレタナ!!」

彼は岩をも砕かんばかりに歯軋りし、大剣を握り直した。グルガではなく「彼ら」と睨み合わなければならなくなった状況に怒り狂っていた。

 アークたちを防戦一方に追いやっていたミイラたちが静かに(きびす)を返した。薄汚れた包帯の下に隠れる(まなこ)が、赤く濡れていた。

「これがキサマら略奪者の(もろ)さよな。奪い返された途端に窮地に陥る。なんともマヌケなことよ」

ぎりり、ぎりり……、男はもはや老いぼれの言葉に耳を貸してすらない。歯軋りする隙間から泡を吹くほどに怒りに満ち満ちている。

男は理解してしまった。自らの幕引きを。(さげす)んできた者たちと同じ場所へ送られる瞬間を。

 たちまち男はミイラに覆われ、鎧を剥がされた。(はらわた)を引きずり出され、心臓を抜き取られた。悲鳴も、怒号も、もはや彼らには届かない。

黒狼は呪文を唱え、(したた)る心臓を受け取ると、何も乗っていない天秤の片方へ乗せた。すると、皿の上で魚のごとく暴れ狂う心臓は滝のように血を吐き出し始めた。床に落ちたそれは赤く染める間もなく乾いていく。心臓の方へ傾いていた天秤は徐々に、徐々に空の皿の方へと傾いていく。

男の体は亜麻(あま)布でぐるぐる、ぐるぐると拷問のごとく巻かれ、戦車のごとき石の棺に納められると太陽との永遠の別れを告げた。

「数千年の時はキサマが思うほど軽くない。不死がいかに恐ろしいものか、そこでじっくりと味わうがいいさ」

 

 一連の刑を執行した彼らはナムに頭を垂れて壁際に下がり、沈黙を約束した。

「結局、その水晶はなんなんだよ」

極限にまで澄み切った水晶は目を凝らさなければ輪郭さえつかめない。しかしそれは確かにナムの手の上でいまだ脈打っている。

「不死を求め、行き着いたものの成れの果てよ。鳥になれず、あげく生命であることすら捨てた憐れな男のな」

ゴーゲンはナムが首を落とした番人(スフィンクス)の腹の中からそれを抜き取ってきた。

「まあ、この大仰なピラミッド(ひつぎ)の制御装置のようなものよ」

「……装置っていやあ、俺たち洗脳装置をぶっ壊しに来たんだよな?」

本命の装置もまた同じ部屋にあった。それは部屋の最奥に据えられたバルバラード王の石像、その内側に組み込まれていた。

しかしその像もまたピラミッドの中枢。この複雑な内部構造、砂の循環を促す「呪い」の源。これを破壊すればピラミッドもまた崩壊する。さらに、ピラミッドはバルバラードの象徴。その破壊は宣戦布告以外のなにものでもない。

「ナムよ、お前さんが決めるんじゃ」

「え!?」

突然の名指しにナムも驚いたが、それ以上に驚いたのはポコだった。

「どうして?どうしてなのゴーゲン!そのために、誰も悪者にしないためにボクたちが闘ってるんじゃないの!?」

憎まれ役も汚名も山ほど被ってきた。それでもまだ足りないとでも言うように、老いぼれは淡々と仲間たちを(さと)した。

「わしらは魔物どもを殺すことはできる。しかし世界を平和にすることはできんからよ」

その言葉で何人の身内が納得しただろうか。しかし、納得しようがしまいが全員の視線がサリュ族の長に集まった。

「考える時間は十分にあったはずじゃ」

「そんな。これ以上ナムたちが酷い目に遭うなんて、ボク嫌だよ……」

老魔導士はせっつき、ポコは逃げ道を用意し、ブラキアの英雄は静かに見守った。

「……」

ナムは彼らの目を一通り見渡し、そして青年の目を見た。

「……」

ナムは石像の前に立ち、祭儀の剣でもって破壊した。




※黒犬の衛兵→原作のアヌビスのことです。
私たちの世界でのアヌビス(エジプトの神の一人)は、死者の眠りや来世を守護神であり、ミイラづくりの職人でもあるそうです。ちなみにこのアヌビスの頭は狼で黒いのは死者の闇を映しているからだそうです。

※漆黒の王(カサドール)→原作での彼のグラフィックは「ブラックナイト」。
ステータスはそこそこに高く、特殊能力に「チャージ(力溜め)」や「プロテクション(防御力アップ)」があったのでそれっぽく書いてみました。

※六つ目の問いの答え「鳥」
スフィンクスたちの問題と答えはなるべく原作をなぞって書いています。その中でもこの答えはなんとなくですが、太陽神ラー(ハヤブサの頭を持つエジプトの最高神?)を指しているように感じました。

※バルバラード王家が祭礼の時に付ける仮面、光の精霊の加護を受けた由緒ある祭儀用の剣
「仮面」は原作のアイテム、アビューザー(ゴースト系モンスターが装備するマスク、武器)。ピラミッド内の「流れる砂」に乗って落下した先にあるフロアアイテムです。
ゲーム内のアイテム鑑定では「古くから祭礼につかわれてきた双面の仮面」とあります。

「剣」は同じく原作の武器、ライトセイバー、アビューザーの隣の宝箱から入手できるフロアアイテムです。
鑑定では「光の精霊の加護を受けた伝説の剣。戦い疲れていても、この剣を振るうと力がわいてくる」。

なんとなく意味ありげだったので無理やり書いてみました(笑)

※三角錐の水晶
原作の防具、デルタガードのことです。アイテム鑑定は「伝説の鍛冶屋が80年の月日をかけてあみ出した防具。敵の攻撃を特殊な角度で受け止めることにより防御時の振動をそのまま相手に跳ね返す。腕が痺れた相手は反撃が困難になる」とあり、本編とはまったく関係ない内容ですが、
「デルタ」→「三角形」がどうしてもピラミッドに引っかかって、これも無理やり使いました。
入手方法は、カサドール戦に突入時、ゴーゲンの「テレポート」で隔離された部屋に移動する方法のみ。

ちなみに、その隣にあるアイテム「ヘルクラッシャー」はどうやって書けばいいか最後までわからず、没にしました(;^_^A
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。