しかしパッチェさんがセーブされてる気がしない。
うちのパチュリーさんは、もしかしたら作中最強になるかも……?
───二人の戦いは、一方的な物であった。
現役の天才ルーン魔術師と、力を制限させられた魔女。
どちらが優勢か、など言うまでもないであろう。
──そう。圧倒的に
それもそうであろう。
そもそも、炎が水に勝てるわけがないのだ。
それに、いくら制限させられているとは言っても、未だ聖人並みの魔力を誇り、さらに膨大な知識まであるのだ。
その知識は、魔法に関してなら、禁書目録にもおよぶとも考えられるほどだ。
しかもまだ彼女は本気を出していない。
彼女の真骨頂は、七曜の魔術の組み合わせにこそある。
水だけを極めているわけではないのだ。
そんなこととは考えてもいないステイルは、パチュリーを焼き斬ろうと何度も炎の双剣を振るうが、すべて水に阻まれる。
「くっ…」
いくら自信家で、魔法名に《最強》とか入れちゃってる人間でも、力の差はわかる。
だから彼は、切り札を切ることにした。
ステイルは一度パチュリーから距離をとる。
「…ここまでやるとは思ってなかったよ。」
「それは貴方もよ。その年でここまでルーン魔術を使いこなすとは、驚いたわ。まさに天才ね。」
「そうか。」
そう言うとステイルはニヤリと笑い。
「じゃあ、もっと驚いてもらおうかな。」
と、2本の炎剣を消して、
「──世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ──」
ステイルが詠唱を始めた途端、周囲の温度が上がり始めた。
「──それは生命を育む恵みの光にして、邪悪を罰する裁きの光なり──」
ステイルの周りに、高密度の魔力が終結してきた。
「──それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり──」
歴戦の魔女であるパチュリーも、予想してないないほどの魔力に身構える。
「──その名は炎、その役は剣──」
ステイルの目の前に、炎がうねり始めた。
「──顕現せよ、我が身を喰らいて力と為せ───
───
そうステイルが叫ぶと、ステイルの前の炎が人の形をとり始めた。
炎が人の形になるにつれて、密度も上昇していく。
──そして、巨大な人の形になったときには、全体がマグマのようにドロドロとしたものになっていた。
「これが僕の切り札、《魔女狩りの王》。意味は、『必ず殺す』。この炎は摂氏3000℃を越えるから、迂闊に触れると、火傷じゃすまないからね。」
「ご忠告ありがとう。でも、心配には及ばないわ。」
そういってパチュリーは《魔女狩りの王》に向かって、水を放つ。
「そんな程度じゃ無駄だよ。」
そのステイルの宣言通り、パチュリーが放った水はあっけなく蒸発させられた。
「…本当に素晴らしい魔術ね。素直に感心するわ。」
「ありがとう。君も、見た目は発育のいい十代といった所なのに、すごい技術だね。」
その言葉にパチュリーは多少苦い顔をして、
「……誉め言葉として受け取っておくわ。」
と答える。そして少し考えるようにすると、
「……そうね。切り札をきってくれたのだから、こちらももう少し手の内を見せてもいいわね。」
「え?君は水のエレメントを操る魔術師じゃないのかい?」
「合ってるけど、100点ではないわね。私が使う魔法は、東洋の五大元素をもとにしたものが多いわ。つまり水だけではないということよ。」
「なん……だと………それでそこまで強いのか!?」
「一つ一つを疎かにしているわけではないわよ。そういうわけで、驚かせてくれたお礼に、驚かし返しててあげるわ。」
そう言うとパチュリーは、ポケットからとても細い糸のような物を取り出した。
「これは本当は私の専門じゃないんだけどね。」
と言いながら、糸の片側を右手の中指にくくりつけ、また周囲に水を漂わせ始めた。
「さっきと同じ水じゃ、この《魔女狩りの王》は倒せないよ?」
「大丈夫。正面から倒すつもりはないから。」
そういったパチュリーは水を糸に纏わせた。
「さて、いくわよ。」
パチュリーは水を纏わせた糸を巧みに操り、《魔女狩りの王》を攻撃する。
「だからそんなの効かないってば。」
そんなステイルの忠告も無視して、糸は《魔女狩りの王》に向かって真っ直ぐ進んでいく。
そして、見事命中した。
「ほら言わんこっちゃない。すぐに溶けてしまっただろう…………なっ!?」
──《魔女狩りの王》に当たった糸は燃えることなく、溶けることもなく、《魔女狩りの王》から離れることもない。
ぴったりとくっついている。
そして、
「チェックメイトよ。」
パチュリーがそう言った瞬間、糸が青白く輝き始め──
───《魔女狩りの王》は溶けて消えた。
私思ったんですよ。
パチュリーって実はもう魔神なんじゃないかって。
実際図書館にある本はほとんど読んだでしょうし、その本も魔道書が大量にあったはずです。
言うなれば、魔力のある禁書目録に近いものと考えられます。
さらに、種族が魔法使いとなったことで、魔力も常識外のものとなっています。
これは魔神と同等なのではないでしょうか。
なにか意見や反論があれば、コメントしてくれたら嬉しいです。(露骨なコメ稼ぎ)
それでは、また今度とか!