本日は日曜日。
本来ならば遊びの予定を友達と過ごすはずだったのだけれど、件の彼はクラスメイトの女子と仲良くデートだとかいう話を聞いた。
リア充は爆発すればいい、というのはその話を聞いた少年の高校生の兄の台詞。よくわからないけれど、なんとなく言いたいこともわかった気がした。
しかもその女子というのが、聖祥では三大美少女の一人と数えられている高町なのは。これを妬まずして何を妬めと。
「はーぁあ、どうするかなー」
今からサッカーでもやりにグラウンドへ行くのも違う気がした。
クラスの男子はそろっているかも知れないけれど、女子がいないのが窺える。
そもそも女子にそれなりの人気をもっているのが件の友達。たまにサッカーの試合で助っ人を頼まれるときなんかは客席にそれなりの応援が集まるから、それに便乗して少年も参加したりする。
そいつはそれを知ってか知らずか、彼が入ったほうがパスも良く通る、と言って少年の参加を拒まないので優遇されるから、サッカーをやるならばそのほうがイイ。
遊びより、女の子。
女好きで何が悪い。
ちなみにその友達は同年代には興味がない、と言っていたので今までは特別敵視もしなかったのだが。
「……高町さんとデートしてるじゃねえか」
思わず口から愚痴が出る。
少年は改めて、イケメン爆発しろ、と彼の兄もよく口にしていた台詞を呟いた。
意味は、なんとなくわかる。
☆ ★ ☆ ★ ☆
やることもなく街中をブラブラ。銀ブラならぬ町ブラ。意味は実際その成り立ちも違うものであるのだが、少年にとっては然程の違いもない。そもそもその単語自体を知らないであろうからこういう表現自体に意味がなかったりするのだがそこはまあ愛嬌ということで。
そんなことをやっている散歩なうの少年が、ふと道端に光る何かを目に付かせた。
一見宝石。青色。紛うことなくジュエルシードであるのだが、少年はそんな事情知るはずもない。
「きれいな石だなー、なんだろ?」
ひょいと持ち上げて、こういうのをプレゼントしたら女の子にモテるかも? などと脳裏に浮かぶ少年。
短絡的に女好き。
将来ハニートラップを仕掛ける鬼娘的な宇宙人との地球を賭けた鬼ごっこなどに巻き込まれないか、若干斜め上の心配が浮かびそうではある。
『力が――、欲しいか――』
「――は?」
なんか妙な声が少年の耳に響いた。
『能力が――、欲しいか――』
「誰?」
若干のニュアンスが違う気がする台詞が再び響く。
辺りを見回しても誰もいない。
少し怖くなってきた少年は、もうこの場からとっとと逃げようと逃走姿勢に入ろうと身を竦ませ――、
『女の子にモテるかも知れない――、そんな能力が欲しいか――』
「ください」
――自分の欲望にピンポイントな誘惑を受けて、一も二もなく飛びついた。誰とも知れぬ相手に、少年は土下座で懇願する。
道の真ん中で中空に向かって土下座をする少年。
シュールではある。
『力が欲しければ、くれてやる――!』
「よっしゃあばっちこいやあああ!」
声に合わせてテンションを上げたその瞬間、手にしていた宝石が激しく輝いた。
りりかるりすぺくと
中途半端に終了します