「そういえば、クラス代表をまだ決めていなかったな」
翌日、授業開始と同時にそう発言したのは織斑先生。なんでも学級委員長兼クラス最強を務める役目だとか。
クラスごとの対抗戦というものがあるらしい。まるで軍学校のようだが、あながち間違っていないのだから困る。
「せっかくだから今決を取るぞ、自薦他薦は問わない。誰がいい?」
なんだか投げやりに聞こえる。実質誰でもいいのかも知れない。教師側からすれば生徒の実力なんてものは十派一絡毛、差異なんぞ微々たる程もないのだろうし。
「はーい、織斑君がいいと思いまーす」
何?
「織斑先生の弟様ならきっと強いだろうしね」
「うんうん、男子のIS操縦者っていうブランドはしっかりと活用しないとね」
おい。兵器を扱わせるのにブランドも何もないだろう。そして姉弟だからといって強さは関係ない。少なくとも自分がISに関わったのは直接的な要因はない。……はずだ。
あと男子が物珍しかったら明石崎の奴を指名してやれ。そわそわと指名されるのを待っているようにしか見えないのが、見ていて物悲しい。
「(クラス代表になれば雑用と称して呼び出すことも容易だし、担任である私と共にいる時間も増えるな。よし)他にいないのなら決定するぞ」
織斑先生も早々に決めようとしないで頂きたいのだが。その一瞬の間にいったい何を思考したのか、内容は知らないが是非とも聞かせて欲しいのだが。
「お待ちください! 納得いきませんわよ!」
と、怒鳴り声を上げたのはクラスメイト且つイギリスの代表候補生でもあるセシリア=オルコットさん。そういえば此処にちょうど良さそうな人材がいたのではないか。自分よりも彼女のほうが相応しかろう。
「そうだな、では自分はオルコット嬢を推薦しようか」
手を上げ言った、途端にオルコットさんはこっちを向いて目を見開き、クラス中もざわっと騒然とした。何故。
「自薦他薦は問わないのなら、代表候補生であるオルコット嬢のほうが自分以上の適任だと思う」
理由も添える。だから拗ねるような顔で唇を尖らせないで欲しいのだが、二十半ばの姉のする表情ではないだろうに。何がそんなに不満なのだ。
ちなみにオルコットさんは褒められるとは思っていなかったらしい。自分に何を言うべきかわからないのか、あうあうとうろたえている。
正直、昨日はすまなかった。
「それともう一人、男子が珍しいというのなら明石崎も推薦しておこう」
これで準備は万端。もしクラス代表が学級委員みたいに『副』も決めなくてはならないのならばこれで二人だ。自分が関わる必要性は無くなるはずである。
……驚きながらも嬉しそうな顔をしている明石崎には悪いが……。
「そういうわけで、自分は辞退しよう。候補が二人いれば事足りるだろう」
「辞退は認めん。推薦されたのだからその票には応えるべきだ(あ、危なかった……。咄嗟にこの言い訳が出てきて良かった。……このまま押し切られて一夏を候補外にすることは許さんぞ!)」
なんだか織斑先生が公私を混同している気配がするのだが……。
しかしそういう考え方もあるのは事実。押し切って逃げ切る手段は潰されてしまったか。ならばどうするべきか……。
「どうやって決めようか。いい案はあるのですか?」
「簡単だ。ここは何の学校だと思っている?」
なるほど。と頷くと同時にオルコットさんも復帰した。
「決闘ですわ!」
「承知した。じゃあさっさと決めてしまおう」
本日はここまで
続きは思いついた方が書いてください