ロリっ子とマイペースも異世界から来るそうですよ?   作:bliz

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 はい、どうもblizです。
 もうすぐもう一作の最終投稿から一月なのに違う話を書いてました。あっちは一月経つまでに投稿できるようにします。
 この作品は、なんか吹雪のいない三人称だと玲華が主人公っぽいな→いっそのことあの姉妹主人公でやってみるか。こういう流れで出来上がりました。

それでは、本編をどうぞ!


プロローグ

 ある雪の日のこと、四人の少年少女が歩いていた。彼らの服装は学生服で学校帰りであることが伺える。少し普通とは違う点を上げるならば髪の色だろう。その色は少年二人が銀色とオレンジ色、少女二人が水色と緑色だ。

 

「今日のおやつは何食べよっかなー」

 

「いや、お前昼飯のときかなり食ったしデザートとか言ってお菓子も食ってただろ」

 

「お菓子は別腹だもん!」

 

 そう言ってカバンからお菓子を取り出したのが水色髪の少女、黄咲玲華(きさきれいか)で、玲華に突っ込みを入れたのが銀髪の少年白銀吹雪(しろがねふぶき)だ。

 ちなみに、玲華の容姿と感性は高校生とは思えないほど子どもだ。

 

「こんだけ甘いものくってても太らないから不思議だよな。まあ、成長する気配もないんだけどな」

 

「うるさいわね!!ちゃんと成長してるわよ!」

 

 怒った玲華に突き飛ばされ近くにあった雪の山につっこみかけているのがオレンジ色の髪の少年蒼海陽炎(あおみかげろう)だ。雪の山に突っ込むのを回避しようとバランスを取ろうとしている陽炎に吹雪が近づき足払いをする。それによって陽炎のバランスは完全に崩れ、結局雪の山に突っ込んだ。

 

「大丈夫ぅ?」

 

 陽炎のことを心配している変わったしゃべり方なのが緑髪の少女黄咲楓(きさきかえで)だ。名前からわかる通り、楓と玲華は姉妹だ。四人の年齢としては吹雪、陽炎、玲華が同い年で楓がその一つ下だ。

 

「吹雪!何しやがる!」

 

「お前、普通に考えてみろよ。バランス崩して雪に突っ込みそうな奴がいて、体勢を立て直しそうなら足払いするだろ?」

 

「そこは助けないにしてもほっとくぐらいが普通だろ。お前ぐらいだ、そこで事態を悪化させようとするのは」

 

「あんたたち、その辺にしときなさいよ」

 

「「そもそもの原因はお前だろ!!」」

 

 ヒートアップしていく三人をボーっと眺める楓、そしてその四人を眺める学生たち。吹雪達のことをよく知る人達からはなんだ、またあいつらか程度に流されている。

 

「はぁ……なんか疲れた」

 

「だな。無駄に体力を使った気がするぜ」

 

「ほんとにね。あんたたちのせいだからね」

 

「「だからお前のせいだって言ってんだろ!」」

 

「ループしてるよ~」

 

 一人だけ状況を把握している楓は三人の会話が無限ループに陥る前にそれを止める。

 

「ほら、楓がこう言ってるんだからやめるわよ」

 

「お前な……もういい、突っ込んだらホントにループする気がしてきた」

 

「だな。流石にずっとこんなことしてたら体力がもたねーよ」

 

「お姉ちゃん~、今日何食べたい~?」

 

「えっとね……ハンバーグ!」

 

「それじゃあ買い物しないとね~」

 

 スーパーが近くなり楓が今日の夜ご飯のメニューを尋ねると玲華が答える。こういう風に尋ねて返ってくる答えが子供が好きなメニューなのはいつものことである。

 

「んじゃ、俺は帰るわ」

 

「吹雪、何か用でもあるのか?」

 

「……お前、明日提出の課題は?」

 

「…………やべ、手つけてない。吹雪、見せてくれ!」

 

「はぁ…………だと思った。一緒にやってやるからとっとと帰って必要なものと食材持ってこい」

 

「流石!じゃあ楓と玲華はまた明日な」

 

「じゃあね~」

 

「ほら、そんなこと言ってないで早く帰りなさいよ」

 

 陽炎は玲華と楓の言葉を聞くと、一目散に走りだし数秒後には姿が見えなくなる。

 

「それじゃあ俺も帰るか。玲華、調子に乗ってお菓子関連のもの買いすぎるなよ?」

 

「そんなことしないわよ!」

 

「またね~」

 

 吹雪が帰ると、二人はスーパーに入った。そこでハンバーグを作るのに必要な食材、既製品のお菓子、そしてお菓子を作るのに必要な材料やジュースを買う。……買った物のほとんがお菓子関連なのは言うまでもないが。

 

「ねえねえ、楓。お菓子何食べたい?」

 

「えっとね~、今日はクッキーかな~」

 

「それじゃあ帰って準備して……しばらく寝かせて……ご飯食べ終わる前に焼いて食後に食べよっか」

 

「そうだね~」

 

「早く帰って一緒に作るよ!」

 

「は~い」

 

 方針が決まり、二人は家に向かって早足で帰る。今の二人の状態は一つずつお菓子などが入った軽い袋を持ち、食材が入った重い袋を二人で持っている。

 しばらく歩き、二人は家に帰ってくる。

 

「よーし、早く作っちゃお」

 

「お姉ちゃん~、手紙とか色々来てるよ~」

 

「クッキー食べてからまとめて見るから置いといて!楓、早く作るよ!」

 

「は~い」

 

 荷物を置いて着替えると、準備が終わった二人は料理を始める。ハンバーグの担当は楓、クッキーの担当が玲華だ。

 まず楓がみじん切りにした玉ねぎとにんにくを炒め、その横では玲華が材料を量ってボウルに入れてかき混ぜ始める。炒めるのが終わった楓は玉ねぎとにんにくを冷ましている間にサラダを作る。

 それも終わり、楓は具材を入れた肉をこね始めた

 

「何の味にしょっかなー♪」

 

 そう言う上機嫌な玲華は棚や冷蔵庫など色々なところを見て、クッキーの味に悩んでいる。

 

「普通のと……これとこれかな」

 

 玲華が取り出したのはチョコチップと苺のフリーズドライパウダー。味付けは苺とチョコに決まったようだ。

 

「楓、今何してる?」

 

「お肉こねてるよ~」

 

「じゃあまだ間に合うね。せっかくだからチーズ入れようよ」

 

「いいよ~。それじゃあ出しといてね~」

 

「そう言ってくれると思ったからもう置いてあるよ。それじゃあこっちを終わらせちゃおっと」

 

 玲華はさっき作った生地を三等分して別々のボウルに分けると、一つには苺を、別の一つにチョコチップを入れて混ぜ合わせる。

 それが終わる頃には楓の方の作業も一段落していて、後は焼くだけとなっていた。

 

「生地をラップで包んで冷蔵庫に入れて……よし、こっちは終わった!」

 

「こっちも準備できたよ~」

 

「それじゃあ楓は焼いといてくれる?あたしがお皿とか準備しちゃうから」

 

「は~い」

 

 楓がハンバーグを焼き始めると、玲華は皿を取り出し出来上がっていたサラダを盛り付ける。それが終わり玲華が椅子に座って待っているといい具合に焼けた肉の匂いが漂い出す。

 

「うぅ……余計にお腹すいてきちゃった。お菓子つまもうかな……」

 

「ダメだよ~。もうちょっとだから待っててね~」

 

「……はーい」

 

 お菓子を食べるのを楓に止められた玲華は渋々といった様子で出来上がりを待つ。しかし、その表情はハンバーグが出来上がるのが待ち遠しくて仕方がないと言っている。

 

 それから数分後。

 

「お待たせ~。できたよ~」

 

「やった!早く食べよ!」

 

 楓が焼き上がったハンバーグを皿に乗せて運んでくると、玲華は椅子から飛び上がりそうな勢いで喜ぶ。

 

「それじゃあ、いただきます!」

 

「いただきますぅ」

 

 楓も椅子に座り、二人はハンバーグを食べ始める。ハンバーグに切れ目を入れるとそこから肉汁とチーズが溢れ出す。その組み合わせが良かったのか、玲華は口の中のものがなくなる前に次のハンバーグを口に入れていく。

 

「ゆっくり食べなきゃダメだよ~」

 

「そうだった。クッキー待ってる間になくなっちゃダメだもんね」

 

 明らかに楓が注意した理由と玲華がゆっくり食べるようにした理由が噛み合っていない気がするが、今この場には二人しかいないためどちらもそれには触れない。……そのことがわかっているのは楓だけだが。

 料理を始めたときから一時間ほど経過し、二人の皿に残っているハンバーグも少なくなってきた頃、玲華が立ち上がりキッチンに向かう。

 

「楓ー、クッキー仕上げるからこっちおいで~」

 

「今行くよ~」

 

 楓がキッチンに着くとそこには既に伸ばした生地とクッキーの型が山のように置いてあり、玲華はオーブンを弄っていた。

 

「楓、これが終わったらあたしもやるから先に型で抜くの始めといて」

 

「は~い」

 

 そう言われた楓は型を使い苺味の生地をくりぬいていく。楓は二回ほど同じ型を使うと違う型に変えているがそれでも型の山は一向に減る気配を見せない。

 

「オーブンの準備完了!あたしもやろうっと」

 

 楓の隣に並んだ玲華はチョコ味の生地を目の前に用意すると、両手で型を持ち一回くりぬいたら次の型を持つを繰り返す。

 そんなことをしているうちにくりぬく生地もなくなり、その頃には型の山もなくなっていた。

 

「後はこれをオーブンに入れて……できた♪後はお菓子袋用の小袋用意して……」

 

 お菓子袋はいつも玲華が持ち歩いている物で、その中にはクッキーやチョコレート、飴やグミなど様々なお菓子が入っている。中にはそれなりの量が入っているのだが、毎日少なくとも半分はなくなってしまう。

 

「ここに出しといたよ~」

 

「ありがとね。それじゃあ残り食べちゃおっか」

 

「そうだね~」

 

 楓の気配りによってやることが終わり、二人はハンバーグを食べるのを再開する。

 

「クッキーまだかなー」

 

「もうちょっとかかるよ~」

 

 玲華の意識はハンバーグを食べながらもほとんどがクッキーに向いていて、そわそわとしながら焼き上がるのを待っている。

 それから少し時間が経ち、オーブンから焼き上がりを告げる音が聞こえると、玲華は一目散に駆け出す。

 

「クッキー♪クッキー♪……んー、美味しい!」

 

 玲華はクッキーをオーブンから取り出すと、すぐにつまみ食いをする。焼きたてなのでかなり熱いはずなのだが、美味しさの前には無力なようだ。

 テキパキとクッキーを小袋に分けた玲華は残りを皿に盛り楓の待つテーブルに持っていく。

 

「楓ー、できたよー」

 

「ありがとうぅ。お姉ちゃん~」

 

「クッキーも入れ終わったし、食べながら手紙とか見ちゃおっか」

 

「そうだね~」

 

 いくつか来ていた手紙や広告を見るものとどうでもいいものに仕分けし始めた二人は、二通の真っ黒な手紙を見つける。それの表には『黄咲玲華殿』『黄咲楓殿』と書かれてるが差出人の名前や住所は書かれていない。

 

「楓、心当たりある?」

 

「ないよ~」

 

「流石に吹雪と陽炎のイタズラってこともなさそうだし……とりあえずクッキー食べ終わってから考えよっと」

 

 手紙のことを棚上げし、クッキーを食べることに集中する玲華。食べ終わる前に次々とクッキーを口の中に入れていっているので木の実を頬張るリスのようになってしまっている。

 皿に盛られていたクッキーはすぐになくなり、後は玲華の口に入っている分だけとなる。

 

「…………んっ。あー、おいしかった!それじゃあ手紙開けてみよっか」

 

「そうだね~」

 

 クッキーを食べ終わり、今日の食事に満足した玲華と楓は手紙を手に取りそれを開ける。

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能(ギフト)を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を世界の全てを捨て、我らの"箱庭"に来られたし』

 

 中に入っていた手紙にはそう書かれていた。

 

「何だか招待状みたいだね~」

 

「……何これ?そもそも箱庭ってどこ?来られたしって言われてもどうやって行けっていうのよ」

 

 玲華が手紙に対する疑問を言ってすぐ、手紙が光に包まれ始める。それが何を意味するのかを理解した玲華は即座に楓に指示を出す。

 

「開けたら召喚ってことね。これじゃあ選択権はないじゃない。やらなきゃいけないことは……楓!杖持って!」

 

「は~い」

 

「あたしは本持って……あ、お菓子袋も!」

 

 楓が絵本や小説の魔法使いが持っているような杖を、玲華が表紙がボロボロになっている本とお菓子袋を持ってすぐに手紙の放つ光がより一層強くなり、それが収まると二人の姿は消えていた。




はい、プロローグなのに半分ぐらい料理して食べてるだけという謎の始まり方をしたこの作品ですが、もう一作を書いてるときの気分転換に書いていくので更新間隔がかなり空くと思います。

それでは、読んでいただきありがとうございました。
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