孤独色   作:名も無き呟き

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遂に明かされた正体。紫はその情報をもとに対策を練るが、博麗の巫女である霊夢に凶刃が襲いかかる…!


~最終決戦その1~博麗の巫女の力

あれは、大量の札に霊力を込めたものだな。しかも広範囲に攻撃をする。しかし、俺の技に耐えられるほどの強度はないはずだ。

「夢想封印が押されてる、か。なかなかやるのね。」

「本気を出してその程度か?」

「そんなわけないでしょ!」

札が一際輝いて弾幕をすり抜けようとする。

「無駄だ。」

確かに強く込められるとはいえ、所詮は紙だ。簡単に砕け散る。

「っ!」

「脆いものだな。」

「ならこれでどうかしら!霊符・夢想封印・烈!」

「邪符・狂イ咲キシ華ヲ散ラス!」

7本の大剣に変化させた札を拡散弾で爆破していく。あっとういうまに壊れて粉々になっていく。

「この技でも…!」

「その程度の力しかないのか?落ちぶれたものだな。」

「…!!うるさい!」

無数に残る弾を当てる。しかし

「霊符・二重結界!」

「ちっ。」

吸い込まれて消えていく。甘い。この威力をなめているな。あの程度ならそのうち消える。

「けっ、結界が…?ぐっ!?」

軽く被弾したものの軽傷か。ふむ、2割くらいの力で十分だと思ったのだがな。

「よくも…!そんなに私をなめてるなら後悔させてあげるわ!霊符・夢想天生!」

「邪符・神々より堕とされし邪神!」

あの陰陽球で攻撃してくるのか。神力と霊力の塊であるあれをぶつけられたらこちらのダメージも大きくなりそうだな。まあ、当然破壊できるが。

「はあ!」

不規則に動いて此方に向かってくる。

「ふん。」

衝撃波を飛ばして方向を逸らす。近くの妖怪共に当たって悲鳴をあげる間も無く消し去られ、跡形もなくなっていた。

「っ!」

「…。」

確かに巨剣(これ)を使えば簡単に壊せるが、最近気づいたこの能力の方が無難かもしれないな。やってみるか。

「くらいなさい!」

目の前に猛烈な光が迫ってくる。だが…

「消え…た?」

呆然とする巫女の前で煙が晴れ、真実を知った瞬間言葉を失う。

「私が…もう一人…ですって?」

くっ…。そうだ。似ているようで似てない自分が目の前にいるのが信じられないようだ。実際、お前の中の影を具現化かしたものだがな。

「あはは、こんにちは。もう一人の霊夢(わたし)。貴女が全然必要としてくれないから、私、力を蓄えて必要とされようとしたんだけど、それはもういいかな。今は…貴女と戦うのが楽しみよ!」

「ふ、ふざけないで!なんであんたが私なのよ!」

「そんなこといって。気づいてるくせに♪」

「違う!そんなことない!あんたが私な訳ない!」

「ふーん。意地でも認めない、か。なら、教えてあげるよ。私は霊夢、貴女の心の闇から生まれたんだ。怒りとか、憎しみとかその辺。そうだな~貴女が光なら私は影と言ったところ。これならわかりやすいでしょ?」

「…だとしても何故実体を持ってるのよ?」

「えー?それすらもわかんないのー?そっか、わかってるけど認めたくないんだ。わかってると思うけど、そこのカッコいいお兄さんのお陰だよ?」

「…まさか…!二つの能力を有しているというわけ?」

「さあ?それは直接聞いてよ。ま、私の正体がわかったところでぇ…バトル再開!霊符・夢想封印!」

「うそ…!?霊符・夢想封印!」

2つの夢想封印がぶつかって光を放つ。そして互いに消しあって消えた。互角と言ったところか。

「強いなーやっぱり。流石は私だね!でも、まだまだいけるよね?新!霊符・夢想封印・烈!」

「!?霊符・夢想封印・烈!」

「私のは特別だよ♪ほら、ね。」

剣ではなく、弓のような物に変化し矢を放つ。しかし、凪ぎ払われて剣が一本だけ突き刺さ…らないか。逆に力を込めた矢を一本放ち、命中させようとする。

「霊符・二重結界!」

「結界なんて甘い!それで防げると思ってるの?答えは…無理に決まってるよ!」

「くっ…!」

矢は止まったが、しばらくすると結界を突き破って当たろうとする。

「…!」

初めてあいつが絶望的な表情を浮かべて矢を見つめる。所詮その程度なんだよ。人間ごときが。

「あれれ?もう終わりなの?弱いもんだねー、もう一人の私って。えへへ。楽に殺してあげるよ♪」

唸りをあげて迫る矢になすすべのない巫女。が、次の瞬間消えた。矢は、後ろの木々に当たって辺り一帯を消し去った。

「…!!!」

「ふー、危ない危ない。霊夢、大丈夫か?」

「魔理沙!?なんでここにいるの!?」

「爆発音が聞こえるから何があったのかと思ったらお前が殺されかけてるのが見えて急いで駆け付けたのぜ!」

「んー。もうちょっとだったのにな~。」

「うお!?霊夢がもう一人!?ど、どっちが本物なんだ??」

「バカ!私に決まってるでしょ!服装をみなさい!」

「あ、ほ、本当だ。すまん、霊夢。」

「中々面白いね~。ところで、お姉さんだぁれ?」

「私?私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだぜ!」

「ふぅん。魔理沙か~。私のオリジナルより強そうだね!霊符・夢想天翔!」

1つにまとまった陰陽球を放つ。が…

「霊夢が放つやつにそっくりだけど、威力が全然違うな。これくらいだったら余裕だぜ!恋符・マスタースパーク!」

「…!嘘でしょ…?」

極太の光線は陰陽球を突き破り、厄霊夢に迫る。

「…ちょっと、油断しちゃったか。」

目を閉じて腕を広げ、自らの運命を受け入れる。

「ドカン!!!」

激しい衝撃音と共に消え去る。…使えないな。まだまだ制御しきれていないというわけか。

「ふ~。よし!次はお前だな!具現化妖怪!」

「やけに自信満々の奴だな。」

「当たり前だろ?今まで私に勝てた奴はいないんだぜ!選ばせてやるぜ。今すぐ異変を起こすのをやめて私に倒されるか、私に倒されてから異変をやめ…うおっ!?」

「俺の前にいて殺されるか、殺されてから俺の前にいるか、選べ人間。邪符・漆黒の飢狼!」




なんと、殺意を操るだけでなく影を具現化することもできるクレイ。それをみた霊夢は幻想郷でも稀有な存在である二つの能力を持った妖怪だと悟る。程なくして魔理沙との戦闘に入るクレイだが…?
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