「っ!」
秋人は腹から出ている手を掴んでその場で一回転する。
「!」
要は地面に叩きつけられるが秋人の腹から手を抜き、距離をとる。
「大丈夫か!?」
甲が心配そうに秋人に声をかける。
「この程度、なんともねえよ」
秋人は言いながら刀を抜く。
「甲、全力でぶっ飛ばすぞ」
「もしかしたら操られている可能性も」
「それはない」
秋人が断定する。
「触った感触で分かる。あいつは偽物だ」
「触った感触って」
甲が秋人に突っ込むと、突然、要(?)が笑いだした。
「はは、はははははははは!」
「よくわかったねえ!あの一瞬触っただけで判断するなんて!」
「そりゃどうも」
「そこにいる地球の理とは会話するのは二回目だねえ!」
「二回目…どういうことだ!」
甲には記憶がなかった。
「それはねえ…こういうこと」
突然要(?)の姿がぶれると春日部 耀の姿になっていた。
「あの時あなたと会話したのは私」
「あの時か…!」
甲は本拠での出来事を思い出す。
「でもならなんでマナも…」
「おっと、会話はここまで。じゃあやろっか♪」
またまた姿がぶれると今度は黒いタキシードにシルクハット、そしてステッキを持った姿になる。
「とりあえず、無双流 一角“極”!」
秋人が攻撃をしかけるが
「えい♪」
相手はステッキで全くの同じフォーム、威力で相殺した。
「なっ!」
「驚いている暇はないよん」
続けてステッキで攻撃しようとするが
「バーニング・フィスト!」
甲が後ろから攻撃をしかける。
「じゃあ、こっちもバーニング・フィスト♪」
また、相殺される。
「ちっ!」
甲は舌打ちをしながら距離を離す。しかし
「甘いあま〜い!」
「なっ!」
いつの間にか後ろに回られていてステッキで殴り飛ばされる。
秋人が甲のそばに行き、
「さて、どうする?あいつはこっちの能力とか技、コピーしてるみたいだぜ」
「とりあえず一旦ここを離れよう。お前の傷、やばいだろ」
「…ばれたか」
秋人は刀を構える。
「ん〜?作戦会議終わった?」
「ああ、とりあえず前進だ!」
秋人はそう言いながら相手とは別方向に走って行った。甲もそれについて行っている。
「前進してないじゃん!」
「後ろに向かって前進だああああ!」
秋人は叫びながらも走る足を止めない。
「でも、甘いよ♪」
突然秋人の前に現れる。しかし、
「お前もな!」
甲が横から殴りかかる。
「読んでたよん」
しかしそれは躱される。
「なめんな!」
秋人が頭突きを食らわせる。
「ぐっ!」
少しだけだがダメージを与えられたようだ。
「今のうちだ!」
「おう!」
一瞬の隙をついて秋人と甲は逃げ出した。
「ありゃりゃ。ま、終わらないんだけどね☆」
「はあ、はあとりあえずは撒いたか」
「だな。さてと。これからどうする?」
「当初の予定通り“ノーネーム”にいこう」
「りょーかい」
秋人と甲は“ノーネーム”へ行くことを決めた。
「なあ、秋人。あいつ…なんだと思う?」
移動しながらさっきまで戦っていた相手のことを考える。
「さあな。でも変身能力といい世界を渡る力といい、強いことは確実だな」
秋人は言いながら懐から二本の串を出す。
「とりあえず食っときな」
そのうちの一本を甲に渡す。
「ありがとよ、ってこれなんだ?」
甲はもらった串を見て言う。ついていたのは
「ムカデの甘露煮」
秋人は食いながら答える。
「…そうか」
甲はそっと懐に隠すのだった…。
そんなこんなで“ノーネーム”目前まで来た秋人と甲。
突然秋人が歩みを止める。
「やれやれ、そう上手くはいかないってことか」
秋人は刀を構える。甲も気配を感じ取ったのか構える。
「そうだね〜そう簡単にはいかないよ」
上から刀を振り下ろしてくる。
秋人と甲はそれを躱して
「無双流 衝波“天”!」
「残念☆」
しかし秋人の攻撃は躱され、地面に当たり大地を大きく揺らがす。
「バーニング・フィスト!」
甲が下から上へと突き上げる。
「おっと」
これも相手に躱されてしまい、炎が天高く登る。
「ほいさ☆」
「がっ!」
相手は攻撃をし終わった後の甲にかかと落としを喰らわせる。
「えい♪」
そしてそのまま横払いで蹴りを決め、甲は大きく吹き飛ばされる。
「甲!」
「他人の心配してる場合じゃないよ」
秋人に刀で突きを喰らわせようとする。しかし
「はっ、なめんな!」
秋人はその攻撃をわざと左手に突き刺さらせる。
「え?」
「油断大敵ってな!」
秋人はそのまま根元まで刺し込み相手から刀を奪う。
「無双流 衝波“天”!」
「きゃっ!もーお、ひどいなあ」
当たりはしたが対してダメージは入っていないようだ。
「けどさ〜、忘れてない?その刀私の一部なんだよん☆」
ドォォーン!
秋人が奪った刀が突如、爆発する。
「アハハハハ、どうなった〜♪」
「こうなった!」
あの爆発のほぼほぼ中心部にいたからまともに動けるはずがない、と判断して近づいていったが驚くことに秋人は動くどころか攻撃を仕掛けてきた。
「無双流 衝波“天”!」
「わっ!」
しかしダメージは受けているのか威力はだいぶ落ちているため、躱されてしまった。そして地面に当たり大地を揺らがす。
「もう〜さっきから同じ攻撃ばっかだよ〜」
穴が空いている秋人の腹を蹴飛ばす。
「がっ!」
秋人は吹き飛ばされ、木にもたれかかる。
「でもさっきの爆発、どうやって耐えたのかな?かなかな?」
「へへっ。今だ、やれ、甲!」
「ッ!」
秋人の叫びに後ろを振り向くが誰もいなかった。
「誰もいないじゃ「そんなことはないぜ?」ッ!」
言葉の途中で甲が先ほど確認した方からやってくる。そして瞬く間に懐に入り、
「イデオンソード!」
腕から出てくる炎が剣へと化す。
「くっ!」
相手はその攻撃を防ごうとするが
「させるァ!」
秋人が腕を斬りとばす。それにより甲の炎剣を防ぐことが出来ず、当たってしまう。
そして秋人と甲は燃え盛る炎から距離をとる。
「さて、どうなったかね」
「気を抜くなよ」
「そうだねえ」
「「っ!」」
秋人と甲の背後から声がした。そして背後を見るとそこには無傷で先ほどまで戦っていた相手がいた。
「斬った腕が再生してやがる」
「ああ、ちょっとやばいかもな」
「う〜ん、でもそこそこ持った方だと思うよ。でも、おしまい☆」
手にエネルギーが溜まっているのが目に見える。
「バイバイ♪」
そしてそのエネルギーが放たれる、その瞬間——
「させませんよ」
白銀の髪をした少女が相手を蹴飛ばした。
その少女はある意味この世界に来てから最初に出会った…
「今度は本物だといいなあ」
「本物って私の偽物がいるの?」
安倍 要だった。
うーん、もう少し書いた方が良かったかな?とりあえずここで。次回に続く。