暗殺教室 ~バーニング・デイズ~   作:ロナード

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この小説はあらすじにも書きましたが『暗殺教室』と『家庭教師ヒットマンREBORN!』のクロスオーバー作品ですが、私が投稿してる小説である『ボンゴレ十代目のSAO』と一部の設定に話がリンクしてるので、『ソードアート・オンライン』の設定が一部有りますので予めご了承下さい。

今回は原作の第一話の部分ですが、展開が一部変わります。いや、見方によっては大分変わるのかな・・・


標的1 暗殺教室来る!

僕の名前は潮田渚。僕は椚ヶ丘中学校の生徒なのだが、椚ヶ丘中学校は進学校であるのだが授業に付いてこれず、成績が低い生徒は三年生になった時にE組という落ちこぼれの集まりであるクラスに入れられ、山の上に有る隔離校舎にまで通わせられる事になる上に、本校舎の生徒や教師からはまるでゴミを見るかの様な扱いを受けるのだ。僕はそんなE組に入れられた生徒の一人だった。だけど、そんなE組に突然転機が訪れるとは僕を含めたE組の生徒は知らなかった。

 

 

E組として三年生の学校生活が始まろうとした日、E組に防衛省から烏間という男の人がやって来た。それと同時に謎の生物が教卓の前に現れた。その生物は人と同じ大きさの黄色いタコの様な感じの生物というか、はっきり言うと怪物だ。何故なら、この怪物はニュースで騒がれた突然、月が7割蒸発した事件の犯人だと怪物が自ら告白したからだ。それと来年の三月に地球を破壊すると宣言した上に、自分達E組のクラスの担任をやると言ったし・・・

 

「ヌルフフフ・・・皆さん、宜しくお願いします。」

 

「簡単に纏めて話すと、君達にこの怪物を殺してほしい。つまり、暗殺だ!」

 

烏間さんはこの怪物を僕を含めたE組の皆に殺してほしいと言う。つまり、この怪物を暗殺しろという事だが・・・この怪物は最高マッハ20のスピードで動く為、まず攻撃したところで当たる保証は無いので、クラスの皆は無理だと思い断ろうとも考えていたが・・・烏間さんが言った言葉でクラスの反応が変わった。この怪物を殺せば賞金として百億円が送られると言ったのだ。それでE組のクラスの皆は烏間さんから頼まれた怪物の暗殺を引き受ける事にした。クラスの皆に人間には無害な対怪物専用の武器が支給された。具体的にはゴムの様なナイフとBB弾を発射する銃と対怪物用のBB弾だ。本当にこんな物が効くのか半信半疑だったが、どうやら本当らしい。

 

烏間さんは最後にこの怪物を倒す為の特訓と怪物が僕らに危害を加えない為に僕らE組に特別講師を呼んだと言う。

 

「それでは君達にこの怪物が危害を加えないか見張りをすると同時に君達を鍛えるべく呼んだのが彼だ。紹介しよう、特別講師として防衛省がイタリア最強のマフィアであるボンゴレファミリーと交渉した結果、配属される事になった最強の殺し屋リボーンだ!」

 

「リボーン?どんな人なんだ・・・」

 

「もしかしたら、世紀末にいそうな人かも・・・」

 

「いや、それよりも・・・何だよ、イタリア最強のマフィアって・・・」

 

「しかも、名前がボンゴレファミリーだぞ・・・イタリア語でアサリ貝の事なんだが・・・何故に?」

 

皆はリボーンという殺し屋がどんな人なのか気になる人もいれば、ボンゴレファミリーという名前にイタリア最強とかの方が気になる人もいる。そんな空気のE組の教室にリボーンという殺し屋が入ってきた。そのリボーンの姿を見てE組の皆は驚いた。何故なら、そのリボーンは・・・

 

「ちゃおっス。俺がリボーンだ。」

 

『あ、赤ん坊じゃねえか!!?』

 

クラスの皆がリボーンの姿を見て、そう言わざるを得なかった・・・皆は自分達が予想したリボーンの姿とは全くかけ離れた事に戸惑っていたが、戸惑っているクラスの中で発言したのがガキ大将の様な体格をした寺坂竜馬こと、寺坂君だ。

 

「何だよ!!リボーンだか、何だか知らねえが只の赤ん坊じゃねえか!!ふざけてるのか!!こんな赤ん坊に何を教われ・・・」

 

「おい!先生に向かって何だ、その口の聞き方は?反省しろ!ゴリラ野郎!」

 

寺坂君がリボーンから教わる事は無いとでも言おうとした様だが、リボーンが寺坂君に向かってジャンプすると寺坂君のこめかみに向かって連続蹴りを喰らわせた!!?

 

「イッデェエエ!!?」

 

「以後、俺に向ける口を気をつけろよ。」

 

寺坂君はリボーンがその小さな身体からは想像出来ない身体能力で放った蹴りの威力でダメージを受けて悲鳴を挙げたので、それを見た僕を含めたクラスの皆が戦慄した・・・その様子を見ていた烏間さんは僕らに告げる。

 

「言っただろ。彼は最強の殺し屋だと。リボーンは見た目こそは赤ん坊だが、その実体は最強の殺し屋だ。今見て解っただろ。彼は本当に殺し屋だ。そして、君達を鍛える特別講師だ。それとこの怪物が君達に危害を加えないか見張る役目も有る。以後、リボーンを侮るな。もし、今の彼の様にリボーンを侮れば・・・待っているのは地獄だと言っておこう・・・」

 

烏間さんの言う通り、僕らは絶対にリボーンを侮る事だけはしないと誓った。今ので怪物もリボーンの実力を目の当たりにしたからなのか、怪物が話し出した。

 

「烏間さんの言う通りですよ、皆さん。私も知ってますよ。リボーンの事は。最強の殺し屋で優れた射撃の腕を持っている実力の持ち主です。まあ、リボーンの指導を受けたとしても私を殺せるとは思えませんけどね。」

 

「ほう・・・いい度胸してるじゃねえか、タコ!!」

 

リボーンは自分の指導を受けたとしても殺されないと言う怪物の言葉にイラついたのか銃を怪物に向けて発砲するが、怪物は持ち前のスピードで簡単に避ける。

 

「ヌルフフフ・・・甘い甘い!例え、最強の射撃制度を誇るリボーンでも私に弾一発すら当てる事など不可・・・」

 

怪物は多分、自分に弾が一発も当たるのは不可能だとリボーンに言おうとしたのだろうが・・・怪物の頬を銃弾がかすると怪物は余りにも想定外の為か動きが止まった。

 

「ええと、何故当たったんでしょうか・・・マッハ20を誇るスピードで動く私に頬にかする程度だったとは言えど銃弾が・・・」

 

「簡単だ。お前の移動する箇所を先読みして銃を撃っただけだ。」

 

『いやいや、普通無理だろ!!?』

 

皆がそう思い口に出した。マッハ20で動く怪物が移動する箇所を先読みして銃を撃つって・・・それが出来たら、リボーン一人だけに暗殺を任せた方が早いのではと思うし・・・まあ、かすっただけだし、リボーン一人で暗殺出来る相手ではないのは確かだけど・・・それを口に出せば、リボーンに半殺しされると思うので、誰もが口を閉ざしてる。

 

「とりあえず、君達にこの怪物の暗殺を任せたい。怪物を殺す為の特訓やアドバイスはリボーンがしてくれる。もう解ったと思うが一応、言っておこう。リボーンの機嫌を悪くしない様に注意しろ。これで防衛省からの話は終えたので、俺は防衛省に戻る。それでは、君達の健闘を祈る。後、もう一つ言っておこう。リボーンの無茶苦茶な指導が有ると思うが死ぬなよ・・・」

 

烏間さんは最後にそう言った後に防衛省に戻っていたが・・・最後の部分が気になる。死ぬなよって・・・まさか、烏間さんはリボーンの指導を受けた事が有るんじゃ・・・

 

「烏間の話した通り、俺がお前らをソコのタコを殺せる程の立派な腕を持った暗殺者に鍛えてやる。その為には、少し位の無茶が有った方がいい。例えば、昔の話だが烏間が防衛省に配属される前に空挺団にいたんだが、その時の烏間を見た俺が烏間の才能に気付いたから軽く鍛えてやったんだ。ロシア軍の戦車十機を相手に銃とサバイバルナイフ一本だけを手持ちに持たせて一人で向かわせたりしてな!」

 

『本当に無茶苦茶だ!!?』

 

本当に烏間さんはリボーンに鍛えられたのか・・・ってか、本当に無茶苦茶だ!!?クラスの全員がそう思った。それよりも烏間さん、よく生きて帰ってこれたな・・・ロシア軍の戦車を十機も相手にして、よく平気だったな・・・

 

「ええと、リボーン先生?」

 

「お前は名簿を見ると確か名前は茅野カエデか。いや、普通にリボーンって呼んでいいぞ。女子はちゃん付けしても許してやるぞ。男子の場合、俺をちゃん付けして呼んだら頭蓋骨をむしり取るがな!」

 

リボーンは先生って付けないで呼び捨てで言い様だがこれ、絶対に男女差別有るな・・・女子はリボーンの事をちゃん付けしても許すみたいだが、男子がちゃん付けした場合は頭蓋骨をむしり取るって・・・やっぱり怖いよ、この赤ん坊!!?いや、それよりも本当に赤ん坊なのか!?そんな疑問をE組の皆が持った中で、自分達の担任になった怪物を暗殺する為の日常とリボーンによる怪物を暗殺する為の訓練が始まったのだ。

 

 

 

 

あの怪物が先生となり、リボーンもE組にやって来て早くも数日が経過した日の朝の号令の時間がやって来る。怪物・・・いや、先生が教室に入って来ると教卓の前に着くと朝の号令を始める。。

 

「それでは朝の号令を始めます。出席も取りますので、係の者は号令を。」

 

先生が号令を勧めたので係である僕は号令を始めた。

 

「起立!気を付け!礼!」

 

僕が言うと同時に皆は席から立つと、気を付けの合図で対怪物用のBB団が内臓された銃を先生に向け、礼の合図と共にクラスの全員が発砲を開始する。

 

「それでは出席を取りますので、発砲したままで結構ですので返事を返して下さい。まずは・・・」

 

先生が出席を取りながら、僕達が撃つBB弾を全てマッハ20のスピードで避ける。先生がクラスの皆の出席を取ると、クラスの皆はBB弾を休まず発砲していたが一発も当たらずに疲れてしまっただけなのに対して、先生は余裕そうな表情で息を挙げてすらいなかった。

 

「ヌルフフフ。今日も命中弾は0ですね。ですが、皆さんの射撃制度は僅かな時間で確実に大きく上がっています。」

 

「当たり前だタコ。誰が鍛えてると思ってるんだ?」

 

「ヌルフフフ。知ってますよ、リボーン。勿論あなたの教えですね。昨日とは違い、実は今日はかすりそうな弾が数発とは言え有りました。その弾を撃ったのは千葉君と速水さんです。これもあなたの特訓で皆さんの暗殺の腕が上がっているという証拠ですね。」

 

「だろ。俺は千葉と速水の二人には狙撃の才能が有ると確信したからな。昨日はこの二人を鍛えたんだ。」

 

「お陰で俺と速水は何度か危機に陥れられたけどな・・・」

 

「本当にそうよ・・・昨日、帰ろうと思ったら、いきなりリボーンに引き摺られて山の奥にまで連れて来られると、まずは簡単な風船を撃つだけの訓練だったけど・・・風船の次がリボーンが自分だけ防護服に着替えた状態で私と千葉に向けてスズメバチの大群を・・・」

 

「そ、それは災難でしたね・・・ダメでしょ!!リボーン。生徒の暗殺の腕を上げる為とは言え、生徒をいきなりそんな危険な目に合わせちゃ・・・」

 

千葉君と速水さんが昨日のリボーンからやらされた訓練で窮地に陥れられたと聞くと、先生がリボーンに注意を呼び掛けるが・・・

 

「うるせえ!始めは簡単な内容で少し自信や余裕を持たせ、次に徹底的に厳しく難易度を上げる。これが俺のやり方だ!」

 

『何って奴だ!!?』

 

クラス中、リボーンの指導方針を聞いてそう思った。そんな空気の中で、前原君が先生にこう言った。

 

「リボーンの指導が危険極まりないのは既に知ってるけど、これって只のBB弾だよな。本当は当たってるのに我慢してるだけじゃないのか?」

 

「前原君。銃を貸してみなさい。言ったでしょ。この弾は君達には無害なBB弾同然ですが、これは国が開発した対先生用の特殊弾です。この様に私に当たれば、私の細胞を豆腐の様に破壊出来ます。豆腐とは言っても絹ごし豆腐ですよ。木綿は少し固めですしね。」

 

豆腐の固さなんてどうでもいい・・・そんなツッコミは置いといて、先生は前原君から銃を借りると自分の触手に向けて撃つと撃たれた触手が簡単に消し飛んだが・・・

 

「まあ、この程度なら数秒も有れば直ぐに再生しますがね!」

 

直ぐに消し飛んだ筈の触手が再生した。先生は余裕の表情、つまり舐めきった顔になると黄色い顔が黄色い線が引かれた緑色になるのだ。今の先生の顔が正にその表情だ。

 

「ヌルフフフ。殺せるといいですね。来年の3月までに・・・って、ちょっと!!?リボーン、発砲しないで下さい!?今、カッコつけたい所でしたのに・・・」

 

「お前の都合なんて知らねえ。お前に隙が出来たら、俺が真っ先に殺しに掛かるからな!」

 

先生が少し余裕の表情になれば、今の様に直ぐにリボーンが銃を先生に向けて発砲するので先生は余裕の表情をしない方がいいのではないかと思う。

 

 

朝礼が終わり、一時間目の授業を終えると先生とリボーンが教室を出ていくと、クラスの皆が話し出す。その中で少しフワッとしたオレンジ色の髪が特徴の倉橋さんがこの間のテストの成績が良かったと話していた。あの見た目が怪物の先生は意外にも教え方が良く授業の内容が解りやすいので、クラスの皆の成績が少しはよくなっただろうが、このE組にいる皆は誰もがこう思っている。『所詮は僕達はエンドのE組だと・・・』

 

 

早くも時間は進んでいき、昼休みになると寺坂君に呼び出されると寺坂君からある物が入った巾着袋を手渡された。僕は寺坂君と村松君に吉田君の三人から先生が最も油断した時に合図となる様に対先生用ナイフで刺しにいく様に言われた。寺坂君は僕を含めたE組に百億という大金を稼ぐチャンスを二度と無いと言った。僕は寺坂君の言葉は正しく思えてしまった。このE組は進学校である椚ヶ丘中学校の授業に着いてこれずに成績が伸びなかった者をこの山の上に立てられた旧校舎に隔離し、本校舎の生徒や教師からはゴミの様なぞんざいな扱いを受けるからだ。例え、卒業してもE組だったという理由で社会での立場も低くされるに違いない・・・そう思えたからだ。その様に思いふけていると、先生が空から僕の前の地面に着地した。ミサイルを腕に抱えながら・・・僕は先生に寺坂君から渡された巾着袋が見えない様に隠しながら、ミサイルを持っている理由を尋ねた。

 

「お帰り先生。どうしたの、そのミサイル・・・」

 

「これは自衛隊の戦闘機が私に向けて撃ったミサイルですが、簡単にキャッチしました。その後にミサイルを撃ってきた戦闘機をワックスを塗って綺麗にピカピカにしてやりました。」

 

何故、手入れをするんだ・・・まあ、この怪物同然の先生に言ったところで意味は無いか。

 

「大変ですね、命を狙われているから色々と不便ですよね・・・」

 

「いえいえ、狙われているという事は力を持つ者であるという証ですから。さあ、昼休みはもうすぐで終わりですよ。渚君も早く教室に戻って五時間目の授業の準備をしなさい。」

 

「は、はい・・・」

 

先生はそう言ってE組の校舎に入っていく。やっぱり、解らないよね。あの先生には・・・命を狙われているという事は皆から実力を認められているという事だ。そんな相手に期待も警戒も認識すらされず、ぞんざいな扱いを受ける人の気持ちなんて解る筈が無いよね・・・

 

「どうした渚。早く教室に戻れ!」

 

「リボーン!?」

 

僕が先生からも見えてないと思っていると、リボーンから声を掛けられた。この赤ん坊ももしかすると、あの怪物と同じ様に僕の存在など見えてないのかもと思っていると・・・

 

「何だ?お前、もしかして俺がお前の存在なんて眼中に無いとでも思っていやがるのか?」

 

「えっ!!?な、何で考えている事が解ったの!!?」

 

「解るに決まっているだろ!お前の顔を見れば解るぞ!お前はあのタコと俺がお前を含めたE組の生徒が見えてないと思っている様だが、それはお前がE組に落ちたから本校舎の者から見下される様になったから、そんな自分を低く評価した事による誤解だぞ。お前は、いや、お前を含めたE組の奴らは決して落ちこぼれじゃねえ。諦めない限り、無限に広がる可能性を持った人間の集まりだ。だが、E組の皆は今のお前の様に自分の事を低く評価したから自信を無くした奴らが多いだけだ。だからこそ言うぞ、渚。死ぬ気で頑張れ!」

 

「死ぬ気で頑張れって・・・そんな事を簡単に言われても・・・」

 

「確かにな。だが、俺は知ってる。お前らE組の生徒よりかなりダメダメでスポーツで負けたら自分のせいにされ、その責任を押し付けられ、その上に友達がいなかった奴をな。まあ、お前らE組の特別講師としてやって来る前の俺の生徒の事だけどな。」

 

「それで、その生徒はどうした訳?」

 

「その生徒は最初こそ今言った様なダメダメ野郎だった訳だが、俺はその生徒に死ぬ気になれば何でも出来ると教えてやった。最初こそは俺の教えを嫌がっていたが、徐々に俺の指導を受け入れて成長していった。すると、最初は誰もがダメダメな奴だと思っていたその生徒の評価を改める奴らが多くなったし、その生徒の周りには気付けば沢山の友人が出来ていた。ソイツは俺と出会い、ソコから様々な試練を乗り越えて着実に成長したんだ。今では立派とまではいかないが、最初の頃の超ダメっぷりが嘘の様に思えるぐらいに成長したぞ。まあ、まだまだダメダメな所も多いけどな。」

 

「ははっ・・・その生徒の事は認めてはいるんだけど厳しいんだね・・・」

 

「当たり前だ。アイツはまだまだ俺が付いていないとダメだしな。」

 

「そこまで言うなら、何でその生徒から離れて僕らE組の特別講師なんかになったの?」

 

「ああ。実はな、今言った生徒は意識が無いんだ。」

 

「意識が無いって!?一体、どうして?」

 

「去年の11月、起きたあの事件に巻き込まれたんだ。あのデスゲームと化し世間を騒がせた『ソードアート・オンライン』、通称SAOに閉じ込められたんだ。」

 

SAO事件。それは去年の11月に起きた今でも続いている事件の事だ。SAOはナーブギアというヘッドギア型のゲーム機に対応したオンラインゲームの筈だった。ナーブギアは頭に装着して五感を遮断して意識をゲームの世界に送る事で注目されたゲーム機だったのだが、今言ったSAO事件が原因で販売中止となり、ナーブギアの販売元である会社は責任追及で倒産した。SAOは突然、ナーブギアの開発者で有り、SAOのゲームマスターである茅場昌彦によってSAOでHPが0になったプレイヤーはナーブギアから高出力の電磁マイクロウェーブで脳を焼かれ現実でも死ぬデスゲームと化し、それが原因で先ほどの様に販売元の会社が責任を問われ倒産したのだ。元凶である茅場昌彦は行方を眩ましており、SAOをクリアしない限りSAOに閉じ込められた人達は戻ってこれない。SAOに閉じ込められた人は一万人。その内の1500人近くが既に死んでしまっている。そんなゲームにリボーンの生徒が閉じ込められたのか・・・

 

「リボーンはその生徒が心配じゃないの?」

 

「一応、ちょっぴり心配はしてる。だが、無駄な心配だ。」

 

「無駄な心配って・・・それはいくら何でも・・・」

 

「勘違いするなよ渚。俺が無駄な心配だと言ったのは、その生徒には一緒に戦ってくれる仲間達がいると知ってるからだ。アイツは仲間と一緒に戦う事で強くなるんだ。仲間を守りたい、仲間はアイツの事を守りたいと。アイツと仲間が守りあっているからこそ、俺は大丈夫だと思ったからこそ、お前らE組の特別講師として来たんだ。だから、心配するな。アイツは簡単には死なねえ。殺しても簡単に死ぬ奴じゃないと俺が一番解っておるからな。」

 

「そうなんだ。本当にその生徒の事を信じているんだね。」

 

「ああ。前の生徒の話はここまでにするとして、お前らE組の生徒の事を俺とあのタコはちゃんと見ているし、導いていこうと思っているさ。だから、お前が隠している寺坂から渡されたその巾着袋の中身で何をする気か解っている。そんな方法であのタコを暗殺しようとしても何の意味も無い。只、自分が傷付くだけだぞ。俺は死ぬ気でやれとは言ったが、それは自分を犠牲にしろという意味では無い。それは解ってくれよ。死ぬ気ってのは、自分の意志で何事も諦めずに食らい付く事だ。」

 

「死ぬ気は自分の意志で何事も諦めずに食らい付く事・・・」

 

「もし、俺かあのタコ、あるいは俺とタコ両方を信頼出来ないってなら仕方無いが、俺とあのタコはお前らE組の生徒をちゃんと見ているからな。今の言葉を信じてくれるなら、その巾着袋の中身は捨てろ。自分の身を犠牲にしていい暗殺は俺もあのタコも認めないからな。自分の身と他人の身を省みない奴に暗殺する資格は無いからな。それだけは覚えていてくれよ。」

 

リボーンは僕にそう伝えると、銃を地面に向けて放った。リボーンが撃った弾は対先生用のBB弾だから、僕に当たっても少し痛いぐらいだから平気だ。今のは、リボーンが教えてくれたんだろう。リボーンはその行動の真意を確かめられない様にE組の校舎に入っていた。自分の身と他人の身を省みない奴に暗殺する資格は無いか・・・リボーンの言いたい事は解った。なら、僕は・・・

 

 

 

僕はE組の教室に戻ると五時間目の授業である国語の時間が始まった。授業が進んでいき、授業が終わりに近付くと先生はこんな課題を出してくる。

 

「触手なりけり、この七文字で終わる短歌を書いて下さい。採点は正しい文法で書けたかどうかと触手の美しさを上手に表現出来たかどうかで決めます。出来た人から今日は帰って宜しいです。」

 

先生は触手なりけり、この七文字で終わる短歌を書く様に言う。僕は触手なりけりの七文字で終わる短歌を書き終えると、短歌を書いた紙を持ち先生に近付いていく。ナイフを紙の後ろに隠した状態でね。僕の様子を見てクラスの皆は僕が先生を暗殺する気だと解っただろう。それと同時に寺坂君はチャンスが来たと思っている様だ。ゴメン、寺坂君。君の計画とは違う方法で僕はこの先生を暗殺する!

 

「渚君。それでは君が書いた短歌を見させてもらいま・・・」

 

先生が僕が書いた短歌に気を取られている間に僕は先生に隠していた対先生用ナイフを刺しに掛かるが・・・

 

「ヌルフフフ。渚君、甘いですよ。もっと工夫をしないと・・・」

 

先生がナイフを持った僕の手を止めると、寺坂君が持っていたスイッチを押した。

 

「今だ!」

 

寺坂君がスイッチを押すと、この校舎の外から爆発音が響いた。寺坂君は自分が考えた計画と違う事に納得しないだろうが、今ので先生の視線は爆発音が響いた外に向いた。僕はナイフを持った手とは逆の手を使い、対先生用BB弾が入った銃を教室の床に向けて撃つ。

 

「おや?渚君、私の注意が外に向いたのに床に向けて対先生用特殊弾を床に撃つとはテンパりましたか?」

 

「いえ、これでいいんです。」

 

僕が床に向けて撃った弾は反射し先生の頬をかすった程度だが命中し、弾がかすった先生の頬の部分が少し溶けた。今のは先ほどリボーンが見せてくれた技だ。リボーンはあの時に僕に技を伝授してくれたんだろう。多分だけど・・・

 

「これはこれは・・・やられましたね。渚君、君は最初に短歌を書き終えると隠していた対先生用ナイフで私を刺そうとしましたが、私はとっさにナイフを持った君の手を取り抑えましたが、ソコで寺坂君が持っていたスイッチを起動させて校舎の外に仕掛けた爆竹か何かを爆発させ、その音で私の注意を外に向けさせた。その瞬間を君は逃さず、更に隠していた銃で私を撃とうとした様ですが床に撃ったと思わせて、私を油断させた。だが、その床に撃った弾こそが本当の刃だった。床に撃った弾はバウンドするかの様に反射し、かすった程度とは言え、私の頬に当てました。見事です。まあ、それでもこの程度のダメージなら直ぐに回復しますがね。」

 

先生の言う通り、先生の頬は直ぐに再生し、元の状態に戻った。だけど、先生はそんな僕を称賛するかの様に触手で僕の頭を撫でた。

 

「渚君、今日は君に一杯食わされましたね。でも、だからこそ先生は嬉しいのです。変わってると思われるかもしれませんが、私は君達に殺される日を楽しみに待っています。渚君、君の自然な表情の運びからの暗殺の腕は素晴らしい。今の技はリボーンから教わったのでしょう。」

 

「ふっ。さあな?」

 

「今の渚君みたいに君達全員が私を殺せるかもしれない可能性を持った暗殺者なのです。だから、心掛けてほしいです。人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。それが標的である先生からのアドバイスです。と同時に寺坂君と村松君に吉田君の三人はどうも渚君に無茶な方法で私の暗殺をさせようとした様ですね。リボーンから聞きましたよ。リボーン、その三人の指導はあなたに任せたいのですが、宜しいでしょうか?」

 

「ああ、別に構わないぞ。ソコの三バカは後で俺がネッチョリと指導するからな。」

 

「ね、ネッチョリ・・・」

 

「な、何をされるんだ俺達・・・」

 

「くそ、渚・・・裏切りやがって・・・」

 

「反省の色0か。お前らマジでネッチョリ中のネッチョリ漬けで後で指導するからな。三日間続けてな!」

 

ネッチョリ漬け・・・一体、どんな事をやらされるんだ、この三人は・・・リボーンにはあの巾着袋の中に入った物が解っていたって事か。それよりもネッチョリという言葉を聞いて、千葉君と速水さんが互いに『ネッチョリ嫌だ・・・』と呟きながら震えだしている。本当に昨日はリボーンから無茶苦茶な訓練をやらされ死にかけたんだろう・・・それがネッチョリという事なのかも。しかも、今の千葉君と速水さんを見るからにトラウマになるレベルの訓練だろう。スズメバチ以外にも何をやらされたんだろう、この二人は・・・

 

 

E組の皆が短歌を書き終えた後、茅野が先生を呼ぶ名前を思いついた様で、口に出した。

 

「先生の名前なんだけど、殺せないせんせーだから、『殺せんせー』っていうのはどう?」

 

茅野によって先生の呼び名が殺せんせーに決まった後、寺坂君と村松君に吉田君の三人はリボーンに何処かへ連行された。特に寺坂君はリボーンに会った日に直ぐにリボーンの恐ろしさを知ってるからなのか涙目になっていた。他の二人もだけど・・・あの三人が無事でいる事を祈るしかない。三人がリボーンに連れていかれた後、殺せんせーは僕らにこう告げる。

 

「まあ、あの三人は渚君に危険な方法での暗殺を引き受けさせた様ですが、渚君は寺坂君達の方法での暗殺を止めました。でも、今回はたまたまそうなっただけでしょう。だから言っておきます。絶対に自分の身を、他人の身を大切にしない方法での暗殺は禁じます。寺坂君達には後で伝えておきますが、皆さんは先ほども言いましたが皆に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう。それでは帰っていいですよ。そうそう、もし今の約束を破った場合は政府との約束で皆さんには手を出しませんが、皆さんの親族や友人を、君達以外の全てを地球ごと消す程に先生は怒るかもしれないので絶対に今の約束を破ったりしないで下さいね。それでは今度こそ、帰っていいですよ。」

 

殺せんせーの言葉を聞いた後、僕らは下校した。こうして、怪物であるが僕らE組の担任となった教師である殺せんせー、それと見た目は赤ん坊の最強の殺し屋である特別講師リボーンとの学校生活が本格的に始まったのだ。

 

 

 

 

E組の皆が帰った後、寺坂達をネッチョリと指導をし終えたリボーンは殺せんせーに合流して互いに話し出す。

 

「リボーン、寺坂達達は?」

 

「もう帰したぞ。ネッチョリとしごいてやったぞ。あの三人に野生の熊と戦わせたりしてな。」

 

「熊!!?しかも、野生の熊と戦わせたりしたんですか!!?寺坂達達は本当に平気なんですか!!?」

 

「平気だ。死ぬギリギリのところで助けたからな。全く、三人がかりだってのに熊一匹との相撲ぐらい勝てよ。」

 

「相撲・・・金太郎じゃないんだから・・・それよりも熊と言っても種類が有るでしょ。日本ですし、月の輪熊でしょうか?」

 

「いや、グリズリーだ。」

 

「グリズリー!!?何で、そんなのがこんな辺鄙な日本の山にいるんですか!!?」

 

「俺が野生のグリズリーの生息する国の地域から適当に捕まえてきた野生のグリズリーをこの山に適当に放ったんだ。」

 

殺せんせーは心の中で思った。この赤ん坊の姿をした悪魔は自分以上に規格外な常識はずれな者だと・・・

 

「それでグリズリーは何匹放ったんですか?さすがに一匹ですよね・・・」

 

「一匹じゃ、寂しいだろ。十匹だ。」

 

「にゅやああぁぁっ!!?い、今すぐグリズリーを元の生息地に戻さねば!」

 

殺せんせーはマッハ20のスピードを使い、山を探し回りグリズリーを見つけると、グリズリーを生息地である国まで運んだ。十分が経つと殺せんせーは全てのグリズリーを元の生息地に運び終えたのか疲れた様子だった。

 

「や、やっと終わりました。グリズリー重すぎます・・・さすがに疲れましたよ・・・」

 

「じゃあ、今すぐに楽にしてやる。死ね!」

 

リボーンは殺せんせーに対殺せんせー用の弾を撃ったが、殺せんせーはマッハ20のスピードで全てのリボーンが撃った弾を避けると同時にリボーンの帽子の手入れをした。

 

「甘いですよ。例え、私が疲れた状態だとしても簡単には殺されませんよ。」

 

「チッ。本当に厄介なスピードだな。余裕たっぷりに避けられた上に俺の帽子を綺麗にピカピカに手入れしやがるとは・・・やるじゃねえか、殺せんせー!」

 

「あなたもですよ、リボーン先生。教師としての履歴はあなたの方が上ですし、私に教師としてのアドバイスとかお願いしますね。」

 

殺せんせーとリボーンは今のやり取りで互いの実力を認識し、仲を深めたらしい。

 

「まあ、気が向いたら考えてやる。」

 

「そうですか。では、これからよろしくお願いします、リボーン先生。」

 

「おう、よろしくな殺せんせー。」

 

互いに規格外同士の教師は気が合う教師仲間となるので合った。ただし、殺せんせーが隙だらけならリボーンは殺しに掛かるが・・・




今回は原作の第一話の部分でした。リボーンが特別講師としてやって来たので展開が変わりましたが、一応現時点では原作の物語通りに進んでいきます。尚、ダイジェストにしてカットする話も有りますのでご了承下さい。

次回は杉野の話はダイジェストにして送りますので、烏間さんが先生となる話と赤羽業の登場ですかね。
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