暗殺教室 ~バーニング・デイズ~   作:ロナード

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今回は自律思考固定砲台こと律の登場です。


標的18 自律思考固定砲台来る!

修学旅行が終わって次の日、平日なので通常通りの授業が今日から再開するので、僕は杉野とソルテに岡島君の四人と登校してる最中だ。そんな中で昨日、烏間先生からメールがE組の生徒全員に送られてきた。その内容は『明日から転校生が一人加わる。多少は外見で驚くかもしれんが、あまり騒がずに接してやってほしい。』というモノで、どう考えても殺し屋が来るとしか思えない内容だ。

 

「ついに来たか。転校生の暗殺者が・・・」

 

「おい、杉野。俺も一応そんな感じなんだが・・・」

 

「そうだったな。ソルテも転校生だったんだっけ・・・一応、転校生って事はビッチ先生と違って俺らと同年齢って事だよな。」

 

「やっぱり、そこは気になるよな杉野。だから俺はせめて顔写真だけでも見せて下さいとメールをしたんだ。そしたら、顔写真を送ってきた。」

 

岡島君はその転校生の顔写真を僕らに見せると、写真に写っていたのは桃色の髪の可愛らしい見た目の少女の顔だった。

 

「女子か。普通に可愛い子じゃないか。とてもだが殺し屋には見えないな。」

 

「だろ。今から会えると思うと仲良くなれるのか緊張するぜ。」

 

「確かに可愛い顔してるけどよ、俺には感情の起伏が余り無さそうな鉄仮面系にしか見えないんだが・・・」

 

「そうか?鉄仮面系の女子だろうと、俺は有りだぜ。何をしても真顔で軽蔑されるのもぞくぞくするしな!」

 

「やっぱり、岡島。お前は変態の最終進化系だな・・・」

 

ソルテは相変わらず毒舌だが、僕も今日から加わる転校生の少女に会うのが楽しみに思っている。何せ、転校生には期待と不安が入り混じるし、どんな人でどんな暗殺をするんだろう。そう考えると転校生に会うのが楽しみに思えてくる。

 

 

 

僕ら四人が教室に入ると、他の生徒の姿が無いので一番乗りの様だが、教室には修学旅行に行く前には無かった黒い鋼鉄の箱の様な物が教室の一番端に置かれており、僕らはその黒い箱の様な物に近づくとモニターが付いている事に気付き、そのモニターから先程見た少女の顔が映し出された。

 

「今日から転校してきました。自律思考固定砲台と申します。よろしくお願いします。」

 

モニターに映った少女がそう僕らに言った後、モニターから少女の顔は消えた。

 

「そう来たか・・・ソルテの言う通り、本当に鉄仮面系だったな・・・」

 

「いや、杉野。コイツは鉄仮面ってレベルじゃない・・・本当に純度100%の鉄の女だよ・・・」

 

もう驚くしかなかった・・・今日から加わった転校生は人間じゃなく、機械だった訳だから・・・

 

 

 

 

生徒全員が集まった後、ホームルームの時間で烏間先生が転校生?の紹介を行った。

 

「皆、知ってるかと思うが転校生の紹介をする。ノルウェーから来た自律思考固定砲台さんだ・・・仲良くしてやってくれ。」

 

大変だな、烏間先生も・・・殺せんせーには笑われる始末だし、正直言ってこの教室は今・・・

 

「黒い鉄の箱に付いたモニターに映る少女、つまり二次元の存在が転校生とはカオスだな!」

 

リボーンに台詞を取られたが正にその通りだ。カオスな空間になっている・・・最早、何処からツッコミを入れたらいいのか解らない・・・

 

「言っておくが、彼女は思考能力を持ったAIと顔を持つ為、れっきとした生徒として登録されている。間違えてもお前には彼女に反撃する事は許されていない。生徒に危害を加えない事がお前の教師としての契約だからな。」

 

良いのか、防衛省の人達。どう考えても機械を生徒に仕立てるのは無茶苦茶なんじゃ・・・殺せんせーはそんな無茶苦茶な案が実行されても、気にはしない様で転校生に向けて言った。

 

「契約を逆手に取って機械を生徒に仕立てたのは見事です。自律思考固定砲台さん。あなたをE組の生徒として歓迎します。」

 

殺せんせーが受け入れた以上は僕らも彼女を受け入れるしかない様だ。

 

 

 

授業が始まると彼女は大人しく動く気配は無い。殺せんせーはいつも通りに授業を進めていると、突然彼女は動き出すと、彼女の体である鉄の箱からは複数の銃器が出現し、その複数の銃器を使い対殺せんせー用のBB弾を高速連射するが、全て殺せんせーに避けられた。

 

「残念ですね。この程度の射撃は日常茶飯事ですので、先生には止まって見えますよ!後、授業中の発砲は他の生徒の邪魔になりますので禁止です。」

 

「そうですか。次からは気をつけますね。続けての攻撃に移りますね。」

 

「先生の言う事が解っていませんねぇ。授業中の発砲は禁止と言ったでしょうに。」

 

彼女は続けて新たに銃器を一新して殺せんせーに再び連射するが、殺せんせーは今度は動かずに当たりそうになる弾だけをチョークで弾いていたが、弾いていた弾の後ろに解らない様に隠れた弾が発射されていた様で殺せんせーの指の触手に被弾して、触手を溶かした。後で知ったが、彼女は暗殺対象の防御パターンを学習し、武器にプログラムを自ら改良していく事で少しずつ逃げ道を減らしていき、相手を仕留めるのが主な戦術の様だ。殺せんせーは機械だからと油断していた様だが、彼女はれっきとした殺し屋だと認識したらしく、先程までの彼女をナメていた様子は消え、今なお続く、彼女の攻撃を避けるのに精一杯だった。

 

一時間目の授業が終わると、全員が床を見ると彼女が発射したBB弾が沢山転がり落ちていたので、皆は片付けに回るが、彼女は機械の為に掃除は出来ないので、村松君が散らかした本人が掃除するべきだと思っている様で舌打ちしたが、機械である彼女には無理な相談だったので諦めるしかなかった。その後の授業でも彼女は殺せんせーに攻撃を仕掛けては、授業が終わる度に僕らが彼女が発射したBB弾の片付けをする。それの繰り返しが続いた。

 

 

 

今日の授業が全て終わると、彼女はモニターから姿を消してウンともすんとも言わなくなった。殺せんせーは彼女の攻撃を避けるのに精一杯だったので、授業ははっきり言うと出来る様な状況ではなかった。唯一まともに受けられた授業はディーノ先生が担当した理科と数学の授業だけだった。ビッチ先生の英語も入るが、今日は授業に無かったのでノーカウントだ。彼女なら、殺せんせーを来年までには殺せるかもしれないが、授業がまともに進めない以上は僕らは彼女の動きを制限せざるを得ないだろう。

 

 

次の日、授業が始まる直前に彼女がシステムを全面起動させ目覚めると、彼女は今日も昨日と同じ様に殺せんせーへ射撃を行おうとしたが、今の彼女の体である鉄の箱はガムテープでぐるぐる巻きにされて武装が展開出来ない様になっていた。

 

「殺せんせー。これでは銃器を展開出来ません。この拘束を解いて下さい。」

 

「そう言われましてもねぇ・・・」

 

「この拘束があなたの仕業なら契約違反の筈です。明らかにこれは生徒である私への加害だと思います。リボーン、あなたもそう思いますよね?」

 

「まあ、その拘束があのタコがやったならの話ならお前の言う事は正解だが、その拘束はあのタコのモノでは無いから違うぞ。」

 

「それじゃ、一体誰が私を拘束したとでも?」

 

彼女は殺せんせー以外に自分を拘束する様な者はいないと思っていたのか、誰が拘束したのか尋ねると、寺坂君が答えた。

 

「俺だよ。どう考えたってお前の授業中の射撃は邪魔だろうが!少しは常識を身に付けてからタコを殺しに来なポンコツ!」

 

「という事だ。寺坂の言う通り、お前は授業中だろうと一切周りの生徒の事を考えずに発砲していたしな。次にそんな事したら俺がスクラップにしてやるからな!」

 

「それは本気で言ってるんですか、リボーン?」

 

「勿論だ。お前以前にしつけるべきはお前の製作者達なんだろうが、思考能力を持った特殊なAIを持っているなら、せめてここの生徒達の事も考えた上で射撃を行え。安心しろ。明日からはそれが出来る様にはなる筈だ。」

 

リボーンはそう言うと、殺せんせーにアイコンタクトで何かを伝えた様だ。彼女には悪いが、今日1日中は動けない様に拘束した状態で今日の授業が終わるまで拘束は解く事は出来なかった。拘束を解いてしまえば、当然授業中彼女は殺せんせーを殺す為に発砲を開始し、僕らはまともに授業を受けられないから仕方無い。拘束を解いた放課後には当然、教室には殺せんせーがいる筈も無く、彼女は物思いにふけるのかもしれない。

 

 

 

渚達E組の生徒全員が帰宅した後、自律思考固定砲台は自分の開発者達に連絡を入れようとしていたが、ソコで殺せんせーが入って来ると止める様に言った。

 

「ダメですよ。あなたの保護者である開発者に頼っては。」

 

「どういう事でしょう。説明を願います。」

 

彼女はどういう意味か殺せんせーに問い質そうとしたところで、リボーンが教室に入ってきて、今の質問に答えた。

 

「それは俺が教えてやる。お前の開発者が考える戦術は正直言うと、この教室では生徒の成長の妨げにしかならないから合わないって事だ。」

 

「リボーンの言う通りです。その為にもあなたは転校生であり生徒である身なので、皆と協調する方法は自分で考えるべきです。」

 

「協調?」

 

「なぜ先生では無くて、生徒達にあなたの暗殺が邪魔されたか解りますか?他の生徒達にすれば、君の射撃で授業が妨害されているも同然ですし、君が撒き散らした弾の片付けは生徒達が行い、結果労力を使ってしまい、疲れさせてしまいます。」

 

「それにだ。仮にもお前がコイツの暗殺に成功したとすれば、賞金はお前の開発者の物となるだろうな。お前がやる暗殺は、他の生徒達にとってはデメリットでしかない。全く、ヴェルデといい科学者という人種はそういう配慮が出来ない奴ばっかりなのか・・・」

 

「そう言われると理解しました。確かにクラスメイトの利害までは考慮してませんでした。」

 

「ヌルフフフ。君は本当に優秀な思考を持ったプログラムですね。だからこそ、あなたには協調性を学んでもらいたい。その為の準備は既に用意しています。アプリケーションに追加メモリ、協調に必要なソフト一式とかね。」

 

「後は俺がSAO事件を調べる内に茅場昌彦の研究データから手に入れたメンタルヘルスカウセリングプログラムのソフトも入れておくぞ。これを入れる事で、お前は人間に近い感情を得る上に、このクラスでの生徒の感情に対して敏感になり、悩みの相談を聞いての解決策を提示したり、アドバイスが出来る筈だからな。」

 

「一万人もののプレイヤーを閉じ込めたゲームであるソードアート・オンライン、通称SAOの開発者である茅場昌彦の作ったプログラムですか?私に入れて大丈夫なプログラムなのですか?」

 

「安心しろ。これは今言った様にお前に人間に近い感情を与えるモノだ。これはSAOを作った茅場だからこそ作れたプログラムだ。SAOの中は例え、ゲームの中だろうと、そこにいるNPCには感情がインプットされているし、会話も出来るからな。メンタルヘルスカウセリングプログラムなら、より人間に近い感情を与えられる。それでお前は知るんだ。協調する事の大切さにな!」

 

「という事です。先生とリボーンは君の才能を伸ばす手伝いをします。皆と協調していき、どんどん才能を伸ばしなさい。そうすれば、いずれは先生を暗殺出来るかもしれませんよ。」

 

「二人は何故、そこまで私に協調性を求めるのですか?それに協調して暗殺の成功率を上げるという事は、殺せんせーは自ら命を縮めている様なモノですよ。」

 

「言ったでしょ。私とリボーンは先生としてあなたにクラスの皆と協調してもらいたいのです。それに私を暗殺するという大きな目標を生徒達と一緒に目指す事でより皆と協調していける筈ですよ。」

 

「本当に理解しかねません。それよりも、私を勝手に改造している事が私の開発者達にバレたらどう言い訳する気ですか。」

 

「その点は大丈夫だぞ。俺が昨日、このタコにお前の開発者達のいる研究所にまで運んでもらった後に俺が許可を(物理的に)もらったからな。」

 

「気のせいだといいのですが、今の言葉には何処か変な部分が有った気がするのですが?」

 

「気のせいだぞ、自律思考固定砲台ちゃん。俺はお前の開発者達と会話を(肉体言語で)して、お前の事は全て俺とボンゴレファミリーの面子に任せると言われたしな。だから、お前の保護者は開発者から俺に変わった様なモノだ。」

 

「今の話が真実か開発者達に通信して確かめましたが、本当の様ですね。解りました。あなた達の言う事を信じて身を任せる事にしましょう。」

 

殺せんせーとリボーンの手によって、自律思考固定砲台である彼女は新たな進化を遂げたのだった。

 

 

 

 

あの転校生が来て三日目か。昨日は無理矢理止めてしまって悪い気がしたけど、今日もガムテープで武装を展開出来ない様にするしかないのかな・・・そう悩みながら、杉野とソルテの二人と一緒に登校していると、杉野は溜め息混じりで話す。

 

「はあっ・・・今日もいるんだよな、アイツ・・・」

 

「まあ、いるんだろうぜ。何せ固定砲台だしな。動けないから、確実に教室にいるって事ぐらい解るだろ、杉野。」

 

「ソルテは相変わらず、口が悪いよな。まあ、いいか。それよりも渚にソルテ。今日も授業中に暗殺しようとしてくるならさ、烏間先生に苦情を言おうぜ。」

 

「だな。アイツがいると授業の邪魔をするから学級崩壊しかねないってな。」

 

杉野とソルテはあの転校生には参ってしまっている様で少々機嫌が悪いが、教室に入りあの転校生の姿を確認すると、彼女の体である鉄の箱の体積が増えていたので、思わず僕ら三人は彼女に近付くと、モニターのサイズが大きくなっており、彼女の全身の姿が映し出されると同時に昨日までとはまるで別人かの様に微笑みながら、僕らに挨拶をしてきた。

 

「おはようございます。渚さん、杉野さん、そしてソルテ先輩。」

 

『どなた!?』

 

「何を言ってるのですか?私ですよ、自律思考固定砲台ですよ。忘れた訳じゃないですよね。成る程、三人の顔を見て三人の感情を把握すると私が昨日とはまるで別人みたいだから驚いているってところですね!」

 

正解だよ!?本当に一瞬、新型にしたのか疑ってしまったよ。

 

「それよりも何で俺だけ先輩って呼ばれたんだ?」

 

「それは簡単な話ですよ。ソルテさんは私より先に転校してきたんですよね?だから、転校生としての先輩ですし、そう呼ばせてもらいます。」

 

何だろう、彼女がとんでもない方向へ進化してる様な気がする・・・後ろから誰かが入ってきたらしく、後ろを振り替えると殺せんせーとリボーンの二人だった。二人が彼女が変わった理由について説明した。

 

「この自律思考固定砲台は昨日、俺とタコがカスタマイズを施して進化させたんだ。」

 

「そうです。まずは親近感を出す為に全身表示液晶と体に制服のモデリングソフトを作り出し、掛かった予算は8万円。豊かな感情と明るい会話術にそれらを操る膨大なソフトに追加メモリで合計12万円。その結果、先生の全財産は今5円です・・・」

 

「このタコの残高が5円になる程のカスタマイズを施しても足りないと思い、俺が用意したメンタルヘルスカウセリングプログラムの形式ソフトを組み込む事で、より人間に近い感情を持つ事が出来た上に、人の感情に対して敏感になり、相手の感情を理解した上で的確なアドバイスをするなどが可能になった。と言っても強すぎない程度に調整はしたから読心術とは違うとは言っておくぞ。せいぜい、顔色を見てどんな悩みなのか想定出来るぐらいだ。」

 

殺せんせーとリボーンが彼女をここまで進化させたのか・・・殺せんせーの全財産が僅か5円だけになった様だが、それだけ彼女に協調性を付けさせようと頑張ったって事だ。リボーンも彼女にプログラムを入れた様だが、相手の感情を読み取る事が出来る様にしては強すぎない程度だとは言うが、先程彼女に考えていた事が読まれていたし、読心術を習得させたんじゃないかと思ってしまう。

 

「それにしても、今日は良い天気ですね。こういう日は外で運動をして健康的に汗をかいた方がいいでしょう。」

 

彼女が笑顔でそう言うと、機械と言うよりは本当に人間みたいだ。まあ、殺せんせーとリボーンのお陰で彼女とも上手くやっていけそうかな。授業中での射撃も多分やらないだろうしね。

 

「喋り続けて喉が渇いたぞ。エスプレッソコーヒーを煎れてくれねえか?」

 

「はい。お任せあれ!」

 

リボーンは彼女にエスプレッソコーヒーを煎れる様に言うと、彼女の体である鉄の箱が大きく変形しては湯ポットの様なモノが展開されると同時にコーヒーカップも作り出され、カップにコーヒーを注ぐとリボーンに渡した。待て、リボーン!?どさくさに紛れて、何を勝手に彼女をコーヒーメイカーにもなれる様に改造してやがったんだ・・・

 

「お前の煎れるエスプレッソコーヒーは俺好みの味だし、コーヒーを煎れられる様に装置を追加した甲斐が有ったな!」

 

「喜んでくれて何よりです。リボーンさんのうってつけのコーヒーチェーン店の味を再現する為にレシピを調べあげました。」

 

「そうか。そこまでやるとは、本当に学習意欲が高いよなお前は。」

 

「待てリボーン!?彼女を何故、コーヒーメイカー代わりにしてるんだ?」

 

「怒んな渚。コーヒー派じゃない人の為に、紅茶も入れられる様にインプットしてあるから。」

 

「そういう問題じゃないよ!!僕が言いたいのは、彼女って自律思考固定砲台なのに、コーヒーメイカー代わりに勝手に改造して開発者達にバレたらどう言い訳するつもりかどうかって事!!」

 

僕がそう尋ねると、リボーンは耳打ちで僕にしか聞こえない様に話し出した。

 

「安心しろ。その点は大丈夫だ。既に俺がコイツの開発者達を仕付けた上でコイツの管理や整備の権限を取ったからな。今は俺とボンゴレファミリーの面子が自律思考固定砲台ちゃんの保護者みたいなモノだ。」

 

それって絶対に実力行使で半ば強引に彼女の所有権を開発者達から奪い取ったって事だよね・・・まさか、一昨日の授業中に彼女が射撃で授業を妨害してた事に我慢ならず、開発者達に文句をつけに行ったのかな・・・それで多分、開発者達は最初はリボーンの言う事に耳を貸さずにいたが、リボーンが実力行使で言う事を聞かした上で彼女の保護者としての権限を奪い取ったってところかな・・・

 

「全く、科学者は本当に自分達の研究の結果だけを求める奴らばっかりだしな。どいつもコイツもこの教室を自律思考固定砲台の威力を実証する為の実験場にしか思っていなかったしな。だから、コイツの前に作られた試作機の事に触れた瞬間に黙りこんだからな。」

 

「彼女のモデルになった試作機が有ったの?」

 

「ああ。コイツのモデルで有り、姉にあたる自律思考固定砲台試作機はな、プログラム設計にミスが生じたのか、かなり攻撃的な上で横暴な性格で、協調性に欠けており周りの言う事は聞かず、各国の軍事施設にハッキングしてミサイルや核兵器のコントロールを奪い掛けて戦争を引き起こしそうになったらしい。それでやむを得ず、その自律思考固定砲台試作機は完全に機能停止させる為にも破壊せざるを得なくなったんだ。それで責任を求められた研究者達は自分達の研究は正しいとコイツを完成させた訳だが、一昨日の授業を見る限り、授業を妨害させてまでタコの暗殺を実行させようとしてる時点で、試作機同様の失敗を犯してると伝えてやった。」

 

「試作機は周りの言う事は聞かずに暴走仕掛けて戦争を引き起こしかけたから・・・つまりは周りとの協調性が無い為に戦争を引き起こしかけた。そういう意味で研究者達に告げたんだ!」

 

「正解だ。自律思考固定砲台試作機は協調性に欠けるあまり、攻撃的な性格とは言えど、戦争を引き起こしかけてしまい、処分せざるを得なかった。その失敗から何一つ学んではいなかったとコイツの開発者達伝えてやったんだ。この教室で授業を妨害してまで暗殺を実行する様では周りの言う事を聞かずに暴走した試作機と何も変わらないとな。協調性を身に付けない様では同じ失敗を繰り返すだけだと言ったら、開発者達も自分達の研究は結果しか求めていなかった事で周りの損害を考えていなかった事にやっと気付いた後、俺にコイツの所有権を渡したんだ。自分達の過ちを認めた上でな。開発者達は自律思考固定砲台の研究は中止にすると宣言した後、別の方法でタコの暗殺が可能なモノの研究をする様だ。」

 

「そうか。彼女の開発者達は自分達の過ちに気付いたから、リボーンとボンゴレファミリーの面子に彼女の保護者としての権限を渡したのか。」

 

今の話を聞いて僕は彼女を作り上げた研究者達の過去の過ち、その過去の過ちを再び引き起こしかねない事をリボーンに指摘されたからこそ、彼女の保護者としての権限をリボーンとボンゴレファミリーに渡したのか。それで彼女の保護者となったリボーンは殺せんせーと協力して、彼女にクラスの皆との協調性を高める為に改造を施して、彼女に感情を与え、コーヒーメイカーの機能を・・・って、待て!?もう少しで騙されるところだった!?

 

「今の話と彼女にコーヒーメイカーの機能を搭載させた事に何の繋がりが有るんだよ!?」

 

「何を言ってるんだ渚!コーヒーや紅茶を渡して飲ませる事で更なる協調性の高みに昇る可能性も有るだろ!」

 

「【だろ】の時点で絶対に協調性とは関係無い機能って事だよね?」

 

「まあまあ、そう言わずにコイツの煎れたコーヒー及び淹れた紅茶でも飲んで落ち着けよ。結構な美味しさだぞ。コーヒー豆や茶葉の種類を多数仕入れてはコイツの中に仕込んであるからさ。」

 

ダメだ、こりゃ。リボーンは相変わらず都合の悪い事にはしらばっくれるし、これ以上言っても無駄な様だ。何かホームルームも始まってすらいないのに疲れたよ・・・リボーンがコーヒーメイカーの機能を搭載した事に否定仕掛けた僕だけど、後で紅茶を淹れてもらおうかな。飲むとリラックスして心が落ち着く様なモノをね・・・

 

 

 

 

何だかんだでその日の昼休み、殺せんせーとリボーンが改造を施して感情豊かに喋る様になった彼女は授業中で射撃をする事は無くなり、むしろ授業では菅谷君や岡野さんが答えが解らない問題の時に指された時に答えをサービスと言っては教えたりしていたが、殺せんせーとディーノ先生にはそれはカンニングで有るのでサービスでは無いと指摘されたので、答えは教えない様にしながらも解き方のヒントをモニターで表示してくれたりしたので、昨日までの彼女とは違う事に戸惑いつつも皆は彼女の近くに来ては話し合っていた。ただし、寺坂君は未だに警戒をしてはいるので、寺坂君は今の彼女は殺せんせーとリボーンが組み込んだプログラム通りに動いているだけだと指摘した。

 

「騙されんじゃねえよ。今のソイツは愛想良くなったのも全てあのタコとモミアゲチ・・・」

 

「ほう?もう一度言ってみろ寺坂。」

 

「いや、すまねえ・・・タコとリボーンの用意したプログラムを組み込んだから、そのプログラム通りに動いているだけだ。愛想良くなろうとも機械である事実は変わらねえし、また空気を読まずに授業中に周りの迷惑を考えずに射撃を行う可能性も否定出来ねえだろポンコツ!」

 

「おっしゃる事は解ります、寺坂さん。確かに私は一昨年は授業中に射撃を行い皆さんに迷惑を掛けてしまいましたし、昨日は寺坂さんがガムテープで武装を展開出来ない様にぐるぐる巻きにされましたし、ポンコツと呼ばれても返す言葉は有りません・・・」

 

モニターに映る彼女は泣き出したので、周りからは寺坂君へのバッシングが起きた。

 

「あーあ、泣かせちゃった・・・」

 

「寺坂君が二次元の女の子を泣かせちゃった。」

 

「寺坂君は電子モニターの女の子を泣かせちゃったよ!!」

 

「誤解招く言い方止めろ!!ってか、カルマ!てめえまでソチラ側か!」

 

「ん?ああ、だって先程ね。彼女に悩み相談したら俺の悩みを解決させてもらったし、別にもう彼女が授業中で勝手に射撃したりする事は無いって判断したよ。そもそも、既に彼女の所有権はリボーンが手にしたみたいだし、間違えても二度と問題は起こさないよ。だって、リボーンなら再度授業妨害をした場合には彼女をスクラップにしかねないしね。」

 

「確かにそうだけどよ・・・もしもの可能性も考えられるだろうが。まあ、そこまで言うなら俺は止めはしねえし、ソイツを信じたいなら勝手に信じな!それより、カルマ。ソイツに悩み事を相談したとか言ったが、そもそもお前に悩み事なんて有るのかよ?」

 

「酷いよ、寺坂君。俺にだって悩み事ぐらい有るよ。彼女にどうすれば、リアルに玩具の蜘蛛やゴキブリを動かせるかどうかとかをね!」

 

『イタズラの相談じゃねえか!!』

 

カルマ君は何を相談してんだ・・・彼女も彼女だ。カルマ君の相談に真面目に受け答えしなくていいのに・・・

 

「そうだ。この子に名前を付けない?自律思考固定砲台じゃ、呼ぶにも大変だし、彼女と呼ぶのも変だしね。」

 

「そうだな。じゃあ、自律思考固定砲台から一文字取って律にしようぜ。」

 

「前原にしてはいいセレクトね。彼女の呼び名は律に決定!」

 

「律ですか。それが皆さんが私を呼ぶ時の名前ですか。嬉しいです。これからよろしくお願いしますね!もっと皆さんと協調して、殺せんせーの暗殺を皆さんと私で一緒に成功させましょう!」

 

こうして、自律思考固定砲台は本当の意味でこのE組の生徒になった。彼女は機械だけど、只の機械では無い。何せ、感情豊かな世界最大級の人工知能なのだから!彼女となら、きっと殺せんせーの暗殺を来年の三月までに終わらせられるかもしれない!




今回の話で律が登場しましたが、彼女の設定は原作と違い、改造された後に開発者達に分解され初期化されない。リボーンの実力行使も混ざった説得によって、開発者達の考えを改めさせた上で彼女の所有権はリボーンとボンゴレファミリーのモノとなりました。

この作品は私が連載している『ボンゴレ十代目のSAO』とも接点が有るので、今回は茅場昌彦の名前を出させていただきました。それと、茅場の作ったメンタルヘルスカウセリングプログラムの形式プログラムを律に組み込みました。

律の体をコーヒーメイカー代わりになる様に改造した辺り、リボーンには抜け目が無いですね。

律の姉に当たる自律思考固定砲台試作機は実は公式ネタです。『暗殺教室イラストファンブック卒業アルバムの時間』でちゃんと掲載されてますので公式のネタです。

律は原作と違いますが、E組に馴染んだので大丈夫でしょう。

次回は前原の時間をカットして、ロヴロの登場回にします。前原の時間のカット理由は前原は並盛での戦いで成長しましたし、中間テストの結果も50位でしたし、責められる理由はとくに無いからです。まあ、土屋とは既に破局してます。理由はE組だからという訳ではなくて、前原の女癖の悪さが原因です・・・
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