暗殺教室 ~バーニング・デイズ~   作:ロナード

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今回はオリジナルの話でゴールデンウィーク編と言えばいいのかな。渚達が並盛に行く話となっています。

ついでにサブタイトルは最後にリボーン流に『来る!』で終わらせるか、今回の様に暗殺教室流に『~の時間』(続き及び引用する場合は『時間 ○時間目』と書きます)と記入するかのどちらかにします。


標的4 並盛の時間

リボーンに誘われた並盛観光に参加しようと決めた僕のスマホにリボーンからのメールが来た。メールの内容は『並盛に行きたいならゴールデンウィーク初日に椚ヶ丘駅の前に10時までに集まる様にな。後、ゴールデンウィーク中は並盛にいるので着替えとかも持参する様にしとけよ。』との事なので、僕は着替えや私物をカバンやスーツケースに収納して準備を済ませた。

 

ゴールデンウィークが始まり、僕は荷物を持って椚ヶ丘駅の前に来た。僕の他に並盛に行く事にしたメンバーは見る限り、男子は杉野とカルマくんに前原君、それと千葉君に菅谷君、岡島君、三村君。そして僕を含めて男子は8人。女子は茅野に奥田さん、片岡さんに速水さん、倉橋さんに中村さんと岡野さん、そして不破さんと女子も8人か。計16人が並盛に行く事にした訳か。

 

「ちゃおっス。行きたい奴らは全員来た様だな。」

 

リボーンが急に姿を見せると並盛に行くメンバーを確認した。

 

「この場にいない奴は参加しないって事でいいな。一応、連絡出来る奴に来れない理由を聞いたぞ。磯貝は母親が体調を崩したから自分が母親と弟に妹の面倒を見ないといけないから来れないらしい。矢田は弟の病状が悪くなったから看病するので来れないと聞いた。原は以前から参加予約していたグルメツアーに行くらしいし、竹林は自分がファンであるアイドルグループのライブツアーに行った。寺坂グループは来ない事は解りきっていたから別に気にならない。後の面子の事情は知らん。とりあえず、このメンバーで並盛に行くって事でいいな?」

 

「リボーンちゃん。烏間先生にビッチ先生、それに殺せんせーは?」

 

「倉橋、先生であるあの三人までが来る理由は特に無いだろ。烏間はゴールデンウィーク中は防衛省に戻っているし、ビッチはお前らの為に解りやすい英語の授業を考えているみてえだぞ。あのタコは連れて行かなくても、自力で来れるだろうし、いてもいなくても関係無いな。」

 

確かに殺せんせーなら、いつでも好きな時に何処にでも行けるしね・・・それとリボーン。ビッチ先生を呼び捨てにしないであげて。せめて先生ぐらい付けてあげようよ・・・

 

「よし、そんじゃ並盛に行くぞ。俺がグリーン席の切符を用意しておいたぞ。有り難く受け取れよ。」

 

「おおっ!グリーン席なんて乗った事が無いし、切符代も奢ってくれるなんてリボーン様様だな!」

 

岡島君がリボーンがグリーン席の切符を用意してくれた事に意気揚々としているが、僕はどうもリボーンがそんな簡単に切符代を奢ってくれた事に、裏が有りそうな気がするので後で何かされるかもと思ってしまう。とにかく、リボーンから渡された切符を手にした僕らは電車に乗り並盛に向かう事となった。

 

「やっぱりグリーン席は普通の車両とは違って快適だな。座席を倒せるし、ドリンクも置けるし快適だな。」

 

杉野を筆頭にグリーン席の快適さを知った僕らは本当にリボーンに感謝だなと思った。後で何かされるにしても、グリーン席に乗せてくれたので文句は言えないし、相当の代価だからいいかな。僕の席の隣にカルマ君が座っている。並盛に着くまで暇だし、カルマ君と話をする。

 

「カルマ君は何で今回並盛に行こうと?」

 

「渚君、簡単な話だよ。暇だからだよ。ゴールデンウィーク中は学校は休みだから、殺せんせーの暗殺は出来ないし、本当に暇だからリボーンから誘われた事だし並盛に行く事にしたんだ。それに並盛って結構、血の気が多い奴らが集まるみたいだし、そんな奴らをぶっ飛ばしに回ろうかと思っているんだ!」

 

相変わらずだな、カルマ君は・・・要は喧嘩相手を探したいだけって事だよね・・・後ろの席には茅野と倉橋さんがいたな。この二人にも何で並盛に行く事にしたのか聞いてみるか。

 

「茅野に倉橋さんは何で並盛に行こうと思ったの?」

 

「渚、並盛にはラ・ナミモリーヌというスイーツ専門店が有るの。ソコのプリンは雑誌に載る程の絶品。並盛に行く機会はそんなに無いし、今回がそのチャンスかと思って行こうと思ったの!」

 

「私も茅野ちゃんと同じかな。私はプリンだけじゃなくて、ケーキとか食べたいんだよね。」

 

この二人はスイーツ目的か。この事を殺せんせーに教えてあげたら、来ていたかな?前の席には岡島君と前原君がいるから、この二人にも聞いてみようかな。

 

「岡島君と前原君は何で今回のリボーンの誘いを聞いて並盛に行く気になったの?」

 

「渚、俺は並盛に有るエロ本廃棄スポットを探しに行くんだ。それが俺の生き様だからだ!」

 

「俺は並盛の女性がどんな感じなのか見たい。気になった女性に声を掛けて、友達になろうかと思ったのさ!」

 

「お前ら二人だけ帰れ!」

 

岡島君と前原君が並盛に行く気になった理由を聞いたリボーンは二人に帰れと言った。うん、今のはさすがに引く・・・二人供、もう少しまともな理由で行こうと思ってくれ・・・

 

 

 

電車の中で皆と喋りながら過ごすと、椚ヶ丘駅を出発して約三時間後に並盛駅に着いた。僕らは電車を降りて並盛駅の外に出る。

 

「ここが並盛か。見た感じはそんなに特別な場所って感じじゃないし、何というか平凡そうな町だな。」

 

杉野が言う様に並盛の町を見る限り、至って平凡ではっきり言えば普通の町だ。まあ、カルマ君が血の気が多い奴らが集まるみたいだとか言ってたし、個性的な人が意外と多いのかもしれないけど・・・

 

「ここが並盛だぞ。俺の前の生徒が住んでいる町だ。と言っても、今その生徒はSAOにいるがな。」

 

「SAOって、あの物騒なデスゲームの事よね?」

 

「そうだぞ岡野。まあ、アイツは俺の一番の生徒だし、簡単にはくたばらねえから平気だろ。そんじゃ、まずは荷物を置きに宿泊先に行くぞ。」

 

リボーンの案内で僕らは並盛にいる間の宿泊先である場所に向かう事になった。

 

「着いたぞ。ここが宿泊場所だ。」

 

僕らはリボーンに連れて行かれた場所は並盛の町から少し外れた森の中だった。

 

「おい、まさか野宿しろとか言わないよな・・・」

 

「野宿しろなんて言わねえぞ三村。ちょっと待ってろ、確かこの辺りに・・・」

 

リボーンは森の中に有る木の内一本に触れると、その木の樹皮が捲れるとソコには何かしらのスイッチが有った。リボーンはそのスイッチを動かすと地面が揺れ、僕らが立っている地面が下に移動していく。

 

「よし、このままこのリフトで移動するぞ。カモフラージュしていて解りづらいだろうが、あの木型リフト制御装置にこの地面に見せたリフトが動くスイッチが有る。まあ、俺がいない時は自分達で動かせって事だ。」

 

「ええと、リボーン。ここって一体・・・」

 

「ああ、片岡。お前の質問に答えると、ここはボンゴレファミリーの日本支部のアジトだ。と言ってもまだ製作途中だけどな。」

 

『マフィアのアジトに泊まれってのかよ!!?』

 

まさか、宿泊先がマフィアのアジトだとは思ってもいなかった。僕らは旅館かホテルに泊まるかと思っていたんだけど・・・マフィアのアジトに泊まる事になるなんて予想外にも程が有るんだけど・・・僕らの戸惑いなど構わず、リフトは進んでいく。リフトが止まると、僕らはボンゴレアジトの中に入った。ボンゴレアジトは思ったより、落ち着けそうな場所で地下に有る施設なので広さもかなりのものだった。

 

「到着だ。見ろ、まだ二割しか出来ていないが、ここがボンゴレファミリーの日本支部のアジトだ。寝室は勿論の事だが、巨大スクリーンでテレビや映画を見れるモニタールームにアーケードゲームを楽しめるゲームセンター、ビリヤードにトランプと言ったテーブルゲームを楽しめるアミューズメント部屋に食堂も有るしお前らが泊まる場所としては困らない筈だぞ。他にも設備は有るが、泊まる場所としては良い方だと思うぞ。」

 

「これで二割なのか!?どこまで大きく作る気なんだ・・・」

 

「千葉の言う通りだな・・・それよりもマフィアのアジトにゲームセンターが有るのが驚きなんだが・・・」

 

「まあまあ、普通に楽に過ごせそうだから良いじゃないか菅谷。施設が充実してるからホテルと遜色ないしな。」

 

三村君の言う通りかな。ボンゴレアジトが思ったより落ち着いた作りだし、ゲームセンターとか遊べる場所も有るから本当にホテルと遜色ない。僕らはリボーンに案内され、男女毎に寝室として使う部屋に行って荷物を置いた後にアジトの中にいる人に挨拶する事になった。リボーンに連れられ、僕らは会議室と思われる部屋に入ると僕らに近い年齢と思われる男性二人とぽっちゃりした体型の男性が一人いた。

 

「よっし、お前らに紹介するぞ。今のところ、このアジトで仕事をしてるのはメカニックであるこの三人だけだ。まずはお前からな正一。」

 

「あっ、はい。僕の名前は入江正一。正しくはボンゴレのメンバーでは無いけど一応、このアジトの製作や管理を任されている立場かな。科学専門の高校に通いながらこのアジトに足を運ぶのはさすがに大変だけどね・・・まあ、君達とはそんなに離れた歳じゃないし、気さくに接してほしい。」

 

眼鏡を掛けた茶髪の少年は入江正一さんか。正一さんは高校生ながら、このアジトの製作や管理を任されている立場であるのは凄いと思うと同時に大変そうなので同情する・・・でも、普通に優しそうな人で良かった。

 

「正一の次はスパナだな。」

 

「ウチはスパナという。正一とは親友で、正一と同じようにこのアジトの製作や管理を任されている。それとウチはジャポーネが好きだ。緑茶に富士山、時代劇とジャポーネの文化は本当に好きだ。ウチも正一同様に気さくに接してくれればいい。」

 

正一さんと同じ年齢の金髪の人がスパナさんか。スパナさんは多分、イタリアの人なのかな。日本の文化が好きなのは日本人としては嬉しいかな。スパナさんも優しそうだし、仲良くやれるかな。

 

「最後にこの頭がデカイデブの名前はジャンニーニだ。」

 

「リボーンさん・・・それは酷く言い過ぎですよ・・・コホン、気を取り直します。私の名前はジャンニーニです。ボンゴレファミリーの武器職人みたいな立場だと言った方が早いですかね。私はメカニックもやっていますし、あなた達があの例の超生物の暗殺を行っていると聞きましたので私に出来る事で有れば手伝いを引き受けますので、気楽に話してきて下さいね。」

 

ジャンニーニさんか・・・見た目のインパクトが一番デカイんだけど、話して解った通り優しい人なんだろう。でも、何故だろう。彼は武器職人だと言ってるのに、彼に武器の改造を任せてはいけない気がするのは一体何故?

 

 

僕らも自己紹介をして、正一さん達との挨拶を終えた後に速水さんはスパナの後ろにいる何かについて尋ねた。

 

「スパナ、あなたの後ろに有るそのロボットは一体何?」

 

「ん?これはミニ・モスカ。ウチが作ったロボットだ。」

 

ミニ・モスカと呼ばれるそのロボットは名前の通り、僕の半分に満たない大きさの小型で人型のロボットで頭は蝿に似た感じかな。本物の蝿より可愛らしい見た目だし、別に何でモデルは蝿なのか気にはならない。ミニ・モスカは僕らに近付くと腹部が開き、ソコからスパナ型の棒キャンディを取り出したので、茅野がスパナに聞く。

 

「キャンディだ。貰っていいの?」

 

「ん。勿論だ。ウチの特性の手作りキャンディだ。いつでも舐められる様にミニ・モスカの腹部に収納している。お近づきの印で受け取ってくれるとウチも嬉しい。」

 

スパナに言われたし、有り難く受け取る事にしよう。皆がそれぞれ違う色のキャンディを取って舐める。僕のはイチゴ味の様だ。スパナさんはキャンディを手作りしているし、本当に発想が豊かな人なのかも。スパナ特性のキャンディを舐めている中で杉野だけ悶絶した表情になっているので僕は杉野に声を掛けた。

 

「どうしたの杉野?」

 

「渚・・・このキャンディ、ヤバい風味がするんだが・・・」

 

杉野が手にしているキャンディは茶色だからチョコかと思っていたんだけど違うのか?

 

「あっ、ソレ。ウチが試しに作った納豆味。」

 

「チャレンジャー過ぎるだろ!!?み、水をくれぇぇえ!!?」

 

な、納豆味・・・キャンディになった納豆の風味って、そんなにヤバいのか・・・悶絶する杉野に奥田さんが水を渡すと、杉野は凄い勢いで水を飲み干した。余程、不味かったんだ納豆味のキャンディ・・・カルマ君は今のを見て何か悪巧みを思い付いたのかスパナに言う。

 

「スパナ、納豆味もいいけど、日本と言えば魚の干物も有名だし、くさや味のキャンディとか作って杉野に与えてみたら?」

 

「くさや味か。面白そうだし、作ってみるとしよう。」

 

「待てスパナさん!!?カルマの意見を間に受けちゃダメです。そんなモノを食わされたら杉野が気絶しますから!!?」

 

カルマ君がスパナに変な味のキャンディの製作を提案してきたので片岡さんが必死でスパナにカルマ君の意見を通さない様に説得する。スパナさんは純粋なのかな。どうも自分がイタズラの手伝いをされそうになっていたのに気付いていない様だしね・・・

 

「おっと、このジャンニーニ。皆さんにプレゼントを用意しております。対超生物用の弾を高速で連射出来るガトリング砲を作りました。その性能を確かめたいので、トレーニングルームに移動して使った感想をお聞かせください。」

 

ジャンニーニさんが対殺せんせー用のガトリング砲を作ったらしいので、その性能テストをする為にジャンニーニさんの後に続いて僕らがついていくと空間が広く障害物は無く四方壁だけのトレーニングルームに着いた。トレーニングルームにジャンニーニさんが作ったと思われるガトリング砲の姿と、そして殺せんせーの姿が・・・

 

『って、何でいるんだよ殺せんせー、こんな所に!!?』

 

「おや、皆さん。遅かったですね。先生も君達と並盛観光したかったので先回りしたのですが、あまりにも暇だったのでこのボンゴレアジトを探して見つけたので寛がせてもらっていたのです。」

 

僕らと一緒に行きたかったのかよ!?それにしても、暇だったからって普通マフィアのアジトを探すか・・・本当に規格外な先生だよ・・・

 

「まさか、アジトに来ているとは思いもしなかったが、さっそく実践できるぞ。」

 

「リボーンの言う通りだね。って事で殺せんせー。このガトリング砲の性能を確かめる為にも付き合ってくれる。」

 

「ヌルフフフ。いいですよ、中村さん。そんなガトリング砲程度では私を殺すなど無理ですしね。」

 

「私が作ったガトリング砲をそんな程度・・・」

 

殺せんせーがガトリング砲を使おうが自分は殺されない自信が有るのでナメた顔になり、ジャンニーニさんは自分が作ったガトリング砲をそんな程度と言われた事に少しショックを受けている。そんな空気の中でスパナさんが口を開く。

 

「ジャンニーニの作ったガトリング砲だけでは確かに殺せんせー、アンタは殺せない。だけど、ウチが作った対アンタ用のモスカが組めば可能性が出る筈だ。」

 

その言葉と共にトレーニングルームに先程のミニ・モスカよりも大きい頭が蝿の様な人型のロボット二機が入ってきた。その大きさは2メートル半は有ると思われる。

 

「今のところ二機しか出来ていないけれど、この二機こそ対アンタ用のモスカだ。このモスカはアンタのマッハ20のスピードには及ばないが、最速マッハ6のスピードで動けるし、手に仕込まれている銃口から対アンタ用の弾が一秒間に50発撃てる様にしてある。他にも対アンタ用に調整したミサイルやチェーン等、様々な戦方が出来る様に幾多の装備も用意してある。このモスカの名はまだ決めてないけど、この二機の性能を確かめる為にも殺せんせー、アンタを相手に実践させてもらう。」

 

「マッハ6ですか。成る程、確かに今までの兵器としては早い方です。しかし、その程度のスピードではマッハ20の私は殺せませんよスパナ。」

 

「殺せんせーはスパナが作ったロボットだろうと自分を殺せないと余裕の様だけど、いいのかな?俺らも攻撃すんぜ。」

 

ガトリング砲とスパナが作ったロボットだけでは殺せんせーは殺せないが、カルマ君が言う様に僕らも一斉に攻撃する手筈だ。ジャンニーニ特性の対殺せんせー用のガトリング砲を千葉君が使う事にして、僕らも対殺せんせー用の銃を構えた。

 

「殺せんせー、私達とスパナが作ったロボットによる一斉攻撃を本当に無事で避けられるかな?」

 

「不破さん、知ってるでしょ。この先生のスピー・・・って、話してる途中に攻撃を始めないで下さい!!?」

 

油断し過ぎだろ、殺せんせー・・・話すのに夢中でうっかりして反応速度が下がってはいたが、僕らとスパナさんが作ったロボットによる一斉攻撃が始まると直ぐに攻撃を避けていく。ロボットが殺せんせーに向けてチェーンを飛ばしたり、ミサイルを放ったが殺せんせーに僅かに届かず避けられた。ロボットはエネルギーが切れたのか動きが止まってしまい、千葉君はガトリング砲でも正確な射撃をしていたが殺せんせーには全弾避けられ、ガトリング砲は弾切れになってしまい打ち止めになる。

 

「はい、残念でしたね。並盛の中でも命中弾は0でしたね。殺せるといいですね、ゴールデンウィーク中にね。」

 

「殺せんせー、それって前に言ってたセリフの引用ですよね・・・」

 

「にゅやっ!?奥田さん、それは言わない約束です!?」

 

残念、ここでも殺せんせーの暗殺は失敗か。でも、本当の期限である三月までには時間がかなり有るし、慌てずに殺せんせーの暗殺を続けよう。

 

 

 

新兵器を使っての殺せんせーの暗殺は失敗した後、ジャンニーニさんとスパナさんに正一さん達は今の暗殺の失敗を踏まえてか新たに対殺せんせー用の研究をする事にしたらしく、僕らが椚ヶ丘に帰った後でも力を貸すと約束してくれた。その後、僕らはボンゴレアジトを出てリボーンの案内で少し遅めの昼食を取る事になった。

 

 

リボーンに案内され、並盛商店街に入って竹寿司という名前の寿司屋に入ると店主であるおじさんが顔を見せる。

 

「いらっしゃい!ん?ソコにいるのは・・・リボーン君か。」

 

「ちゃおっス。久しぶりだな、親父。コイツらは椚ヶ丘から来た奴らでな・・・」

 

どうやら、リボーンとここの店主のおじさんは知り合いらしく、リボーンがおじさんに僕らの事を話すとおじさんが遠い場所から来た事とリボーンが世話になっているからという理由で僕らに特別に代金は自分の奢りにするので寿司を好きなだけ食べてくれと言った。このおじさんは懐が深い人なんだと解る。僕らはおじさんのご厚意に感謝して、好きな寿司ネタを注文する。

 

「先生はマグロ食で。」

 

『何でお前もいるんだよ!!?』

 

殺せんせーがいつの間にか、この寿司屋の中にいた上にさりげなく僕らへの奢りに便乗しようとしていた。おじさんは殺せんせーを見ると少し戸惑いを見せたが、リボーンがおじさんの耳元で囁いて殺せんせーの事を説明したのか、僕らが殺せんせーの暗殺を任された事と殺せんせーが国家機密だという事を理解してくれたらしく、この事は黙っておいとくと約束してくれた。

 

「へい、殺せんせー。マグロ一丁お待ち。」

 

「親父さん、ありがとうございます。こんな美味しいお寿司を奢りにしてくれるなんて・・・」

 

「いや、お前さんの生徒やリボーンは奢りだが、お前さんはちゃんと食った分は払ってくれよ。」

 

「にゅやああっ!!?そ、そんな・・・私の分も奢りになっているかと思ったのに・・・」

 

殺せんせー。さりげなくただ飯を食らおうと思うなよ・・・世の中そんなに甘くないという事だろう。奢りと言えど、遠慮しない人もいるけどさ・・・

 

「親父さん、俺は大トロ食べたいな。後、鮃の縁側やうにの軍艦も二つずつお願い。他には伊勢海老の握りと・・・」

 

「カルマ、それ以上頼むのは止めてやれ!!?この店が大赤字になる!!」

 

カルマ君が本当に遠慮無く高い寿司ネタばっかり頼むので、岡島君が止めに入った。だけど、おじさんは笑顔で遠慮するなと言ってくれた。

 

「いや、遠慮しないで好きなだけ食っていけ。カルマ君だっけか?この坊主みたいに好きなネタを遠慮せず食え。いつもは黒字だし、今日一日だけ大赤字でも直ぐに取り返せるさ。」

 

本当に懐が深くていい人だよ。カルマ君が本当に遠慮無く高い寿司ネタばっかり食べているのに文句を一つも言わないし、むしろどんどん食べていけと言ってくれるところが本当に懐が深い証拠だと思う。

 

 

 

おじさんの優しさで寿司を奢ってもらった後(殺せんせーだけは自分が食べた分を支払わされた)、おじさんが殺せんせーに尋ねた。

 

「殺せんせー。暗殺される側に尋ねるのは変だが、今日いる中であんたの生徒の中で一番剣の腕に優れていると思う生徒を一人でいい。並盛にいる間だけ俺に預けてもらえないか?」

 

「剣の腕ですか・・・正直、剣の腕と言われても私の暗殺に使われる刃物はナイフですので剣の腕と言うと違うかもしれませんが、ナイフさばきの腕なら今いる中では前原君が一番ですかね。」

 

「前原か。前原、俺に着いてこい!俺が特別に教えてやる。」

 

「えっ!?何を?それに俺は並盛に来たのは並盛の女性と仲良くなりた・・・」

 

「女の尻ばっかりを見ているみてえだが、俺の教えで少しはましな男にしてやらあ!」

 

「ちょっと待てくれって!?だ、誰か助けてくれ!!?このオッサン、思ったより力が・・・」

 

前原君はおじさんによって強引に引き摺られながら、何処かへ連れていかれた。

 

「リボーン、あのおじさん。剣の腕が優れている者を預けてくれと言ってたけどどういう事?」

 

「ああ。あの男、山本剛は今では寿司屋の店主だが、過去は一流の剣士だったんだ。元剣士である剛から、お前らへのエールみてえなモノだと思え。多分、前原に自分が使っていた流派を教える筈だ。だから前原だけはお前らとは別行動だな。」

 

「その方がアイツの為にもいいんじゃないの。アイツ、冗談抜きでナンパ目的で並盛に来たと思うから。これで少しは精神的に成長してくれると嬉しいな。」

 

まさか、あのおじさんが元は一流の剣士だったなんて・・・あのおじさんが短い時間の中で前原君を剣士として鍛えてくれるという事か。岡野さんは前原君の為にもその方がいいと言うが、前原君だけ僕らと別行動になったので少し寂しいのかもしれない。

 

「さて、お前ら。今から一時間は自由に過ごせ。一時間後に商店街の入り口前に集合だ。前原を除く全員が揃い次第にボンゴレアジトに帰るぞ。じゃあ、一時間好きにしろ。」

 

その言葉の後、僕らはそれぞれ並盛商店街を見て回った。茅野と倉橋さんはラ・ナミモリーヌというスイーツ専門店でスイーツを殺せんせーと一緒に食べている。僕も商店街を見て回りながら時間を潰して、集合時間になったら商店街の入り口前に行き、商店街を後にしてボンゴレアジトに戻っていたのであった。

 

 

 

 

渚達が並盛商店街を見て回った日の夜、数名の影が渚達と一緒にいた殺せんせーとリボーンの姿を確認し、ある計画を実行に移そうと動き始めようとしていた。

 

「あれが例の超生物か。あれ殺せば百億ですぜ旦那!」

 

「黙りなアタシらが狙うのはあくまでもSAO事件の影響で意識の無いボンゴレ十代目の居場所を知ってるアルコバレーノだよ。でしょ旦那!」

 

「旦那旦那ってうるさいぞ。少し違うぞ。アルコバレーノは厄介だ。ボンゴレ十代目の居場所を吐き出させる為にアルコバレーノを倒す必要は無い。アルコバレーノと超生物の連れてるガキを人質にすれば終わる簡単な仕事だ。まあ、簡単には進まねえがな。だが、ガキを人質にすれば超生物もついでに殺せるかもな。じゃあ、手筈は頼んだぜお前ら。邪魔になる守護者は雷と晴れの二人は今この町にはいない。だから邪魔な守護者は雲と霧の二人だけだ。それと同じく邪魔で面倒なシモンファミリーも守護者二人同様に別の場所に引き付けておけ。その間に俺がガキ共の中から適当に拐うからよ。」

 

話が終わると同時に数名の影が動きだしたのであった。




今回は渚達が並盛に来ましたが、殺せんせーの暗殺は舞台が変わっても行われましたが失敗に終わる。その後で竹寿司に行って、前原が強化されるフラグが立ちました。まあ、前原の性格までは変わらないでしょうがね・・・

最後の人物達はゴールデンウィーク編での敵キャラとなります。殺せんせーよりボンゴレ十代目であるあの人の暗殺が目的です。

次回は並盛での話の続きとなります。
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