暗殺教室 ~バーニング・デイズ~   作:ロナード

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今回はラフェイルと決着をつけます。渚はどう戦い、どうやって勝つのか・・・


標的9 燃え行く時間

リボーンに撃たれた小言弾という弾の効果によって、僕は死ぬ気の炎を額に灯し、ネークは僕の服の袖に入り、水晶の剣を構えた僕はラフェイルと決着をつける為に戦いを開始する。

 

「いくぞ、ラフェイル!僕はもう二度と恐怖に負けない!絶対に逃げたりしない!僕はお前を絶対に倒す!」

 

「急に強気になったな水色。ま、どうせ、直ぐに俺に瞬殺される運命だろうがな!」

 

ラフェイルが例の影を操る能力で僕の後ろから巨大な腕を作り出し、その腕が僕を握り潰そうとして襲い掛かってくるが、さすがにこのパターンは把握済みだ!僕は水晶の剣で後ろから迫ってくる巨大な腕を切り裂くと、腕は消滅し、ラフェイルは少し驚愕したのか驚いた顔を見せる。

 

「ケッ!さすがにこんなワンパターンな攻撃は無意味だったみたいだな・・・それにしても驚いた。実体化した影はダイナマイトでも傷一つ付かない程の硬度を誇っている。それで作り出した腕を簡単に切り裂くとは大した切れ味の剣だな。」

 

「そうか・・・そんなに硬いモノだとはな驚いた。だけど、やっぱり不自然だ。ラフェイル、お前の影を操る力は一体どう手に入れた?今の僕はリボーンによって得た力で戦っているから尚更、疑問に思う。お前の影を操る力は元々持っている様な力ではない筈だ!」

 

僕はラフェイルの影を操る能力が後天的に得たモノだと思い、ラフェイルに問い質す。ラフェイルは僕の問いに答える。

 

「ま、さすがに気付くよな。そうだ、俺の力は後天的に得たモノだ。こんな力を元から持っていたら、それこそあの超生物以上の怪物じゃないか!俺の影を操る能力の正体はこのリングの力さ!」

 

ラフェイルは右手の中指に填めてるリングを僕に見せつけた。ラフェイルが填めてるリングは藍色の石が付いており、不気味な悪魔の様な顔の装飾が施されていた。その上、そのリングの藍色の石の部分からは藍色の炎が灯っていた。

 

「そのリングは一体・・・それにリングから出てるその炎は僕の額に灯っている炎に似てる?」

 

「そうだ。このリングから出てる藍色の炎はお前の頭に灯っている炎と同じ死ぬ気の炎さ!俺の様に裏社会の人間には死ぬ気の炎が出るリングが流出してるのさ!それとこのリングの名前はヴィスタリングってんだ。素材はカースリングと呼ばれるリングが作られた時に余った石を一部使っている。」

 

「カースリングだと!?」

 

リボーンはラフェイルが嵌めてるリングの素材に心当たりが有る様で珍しく驚いた表情を見せていた。

 

「リボーン、カースリングって?」

 

「カースリングは機密事項だから詳しくは言えない。少し簡潔に言えば、とある男が間違いを起こして作ってしまった呪われた石を使って作り出されたリングだ。カースリングを填めた人間は性格が豹変し、邪悪なる力に魅せられてしまい強大な悪鬼に変貌してしまう。信じられないかもしれないが事実だ・・・実際にカースリングは存在し、今は製作者同様に行方知れずになっている。そんな恐ろしいリングを作った時に余った石も当然だが呪われてる。呪いはカースリングと比べれば微かなレベルなんだろうが、それでも作り出されたリングの力は強大だろう。だが、当然代償も高い筈だ。ラフェイル、悪い事は言わねえ。そのリングが本当にカースリングが作り出された時に余った呪いの石を素材にしてるなら、早く外して何処かに捨てろ!さもないと、お前に遠からず高い代償がやってくる。だから外して捨てるんだ!」

 

「何を言ってるんだ、アルコバレーノ?こんな強大な力を与えてくれるリングを捨てるなんざ勿体無くて出来ねえよ。それにだ、このヴィスタリングは7つ有る内の6つがヴィスタファミリーの中でも非常に優れた位の高い幹部が持っているんだぜ。最後の一つはヴィスタファミリーの総帥が持っているのは言うまでも無いよな?俺はヴィスタファミリーの中でも優れた幹部なんだぜ。その証で有るこのリングを手離す訳が無いっての!」

 

リボーンがラフェイルにヴィスタリングを外して捨てる事を勧めるが、ラフェイルは聞く耳を持たず、ヴィスタリングを手離す気は無い様だ。

 

「リボーン、無駄だよ。ソイツはリングを手離す気は絶対に無いし、今後もその力で自らの目的の為に周りの人達を傷付けていくだろう。だから、僕は間違った力を得てしまったソイツを倒してやる!あくまでも僕の仲間を巻き込んだ事に対しての報復だ。間違った力を得たソイツを救うのはついでにすぎない!」

 

「そうか。渚、お前に任せるぞ。呪いから救い出すとか関係無しにラフェイルを倒せ!で、間違った力に飲まれたソイツを解放してやってくれ・・・」

 

仲間を傷付けてきたラフェイルを救う気はこれっぽっちも無いが、間違った力の元凶であるヴィスタリングをどうにかすべきだな。

 

「そろそろ戦いを再開しようぜ?今度は四方八方から大量の影の腕がお前に迫ってくるぜ!」

 

ラフェイルが僕を囲むかの様に四方八方から大量の影の腕を作り出し、大量の影の腕が僕に迫ってくる。その時に服の袖に入っていたネークが僕に何か合図をするかの様に尻尾(合ってるかどうか解らないけど)で僕の腕を軽く叩いてくるので、ネークの意思を感じ取る。

 

「ネーク、そういう事か。解った、頼むぞネーク!」

 

僕は袖から出てきたネークの尻尾を掴むと、ネークは身体をゴムの様に伸ばして天井に有るパイプに噛み付くと、縮んで僕を引っ張り上げた。これによって、ラフェイルが作り出した大量の影の腕同士が勢いよくぶつかり合い、消滅した。

 

「バカな・・・俺の作り出した影の腕同士をぶつけて消滅させただと!!?それを可能にしたのが、そのゴム蛇か・・・面倒くさいのを作り出しやがって・・・」

 

「ラフェイル!例え、お前が強大な力を持っていたとしても、その力に溺れた弱虫に僕は負けたりしない!」

 

ネークがパイプから口を離すと、僕は勢いよく落下していくが、その落下スピードを生かして水晶の剣でラフェイルに攻撃を仕掛けたが、ラフェイルは影で槍を作り出すと、その槍で僕の攻撃が弾かれてしまった。僕は何とか受け身をしながら地面に着地し、落下のダメージを最小限に留めた。着地した僕は直ぐに茅野が閉じ込められた檻に向かってネークを投げると、ネークの身体が伸びていき、茅野の檻の格子の間を通っていき、ゴムのレールとなったのを確認すると僕は殺せんせーにフックを離す様に指示した。

 

「殺せんせー、もう檻を支える必要は無い。だから離してくれ!」

 

「解りましたよ渚君!茅野さんをこれで無事に地上へ降ろせます!」

 

殺せんせーが檻を支えるフックを離すと、茅野を閉じ込めた檻はレールになっているネークを通して溶けた鉄が流れていない地面に着地した。僕はネークを回収すると、茅野を閉じ込めた檻の格子を剣で斬り破壊し、茅野を檻から出す事が出来た。

 

「茅野、無事で良かった。さあ、ここは危険だから殺せんせーとリボーンと一緒にいてくれ!そして、倒れた皆を頼む!」

 

「解ったよ、渚。気を付けてよ・・・それにちょっと安心した。渚が変わったのかと思ったけど、変わっていなくてね。それじゃ、私はリボーンと殺せんせーと一緒に倒れた皆を集めて応急措置しとくね。助けてくれてありがとうね。」

 

茅野が僕の事を変わっていなくて良かったというのは、力に溺れていないという意味なのか、単に性格が変わっていないという意味なのか・・・茅野が僕に助けてくれた事に感謝した後に、リボーンと殺せんせーと一緒に皆を集めて応急措置しに向かった。今のでラフェイルは僕への評価を改めたのか、少しずつだが余裕そうだった表情が崩れており、焦りを感じた顔になっていた。

 

「どうやら俺はお前の事を侮り過ぎてた様だな・・・人質は救出されてしまったし、お前への評価は改める必要が有るな。だから、俺の最大の技で一気に葬る事にするぜ!」

 

遂に本気を出したラフェイルは僕を葬るべく、最大の技を仕掛けようとしてくる。周りの影が実体化していきラフェイルの下に集まっていき、ラフェイルの身体が実体化した影と一体化していき、徐々に巨大化していく。そして、ラフェイルは黒いボディの巨人となった。その巨体は7メートル近くも有り、正に黒い巨人だった。

 

「フッハハハ!!これこそが俺の最大の技、実体化させた影を身に纏い、影と一体化し巨大化する俺の取って置きの技よ!その名もシャドー・ゴーレム!俺自身が影と一体化し巨人となった今、俺は最強よ!この巨大化に使用した影の総合量は計り知れないからな!影で作った腕とは比べ物にならない硬度を誇っているぜ!最早、お前は俺に傷一つ付ける事すら叶わないぜ!」

 

これがラフェイルの本気・・・さっきまでとは違う威圧感だ。影を身に纏って巨大化して姿が変わったからでは無い。本気で僕を葬るべく、動いてるからこそ感じる威圧感を今のラフェイルは放っていた。だけど、僕は負ける訳にはいかない!

 

「例え、お前がどんな技を使おうとも僕は負ける訳にはいかない!本当に傷一つ付ける事すら叶わないのかどうかはまだ解らない!」

 

僕はネークを使い、ネークが天井のパイプを噛み付いて僕を引っ張り上げ、僕はその反動を利用してラフェイルに斬り掛かるが、ラフェイルの纏う影には傷一つ付く事は無く、ラフェイルにも衝撃が伝わってなかった・・・

 

「無駄だ無駄だ無駄無駄!!この影の鎧こそが最大の盾で有ると同時に最大の武器でも有るんだよ!って事で今度は俺の番だ!喰らえ、この姿でのパンチをよぉ!」

 

「グワアァァァッ!!?」

 

ラフェイルがパンチを放つと、僕はその巨体と傷一つ付かない硬度を誇っている影を纏っている事で相当の威力を持ったラフェイルのパンチを喰らってしまい、その衝撃で数メートル先まで吹き飛ばされてしまった。僕は大ダメージを受けながらも何とか堪えて立ち上がると、ラフェイルに向かっていき、剣で斬り掛かるが・・・ラフェイルにダメージが通る様子は一切無かった・・・

 

「クッ・・・本当に傷一つ付ける事すら出来ないのか・・・」

 

「だから、さっきからそう言ってるだろ。さて、次はこれよ!」

 

ラフェイルはまたもや影を集めていき、集まった影で5メートルは超えてる大きさの戦斧を作り出すと軽々と持ち上げた。

 

「巨大化した俺なら、こんな馬鹿げた大きさの斧を振り回すなんざどうって事無いからな!さあ、互いに武器を持ったんだ。どちらの武器が優れているか勝負といこうぜ!」

 

ラフェイルは一方的に高く有る力を用いて僕をいたぶるかの様に斧を構えて僕に斬り掛かってくる。僕は剣を構え、ラフェイルが降り下ろす斧を受け止め、何とか攻撃をいなす事が出来たが、今の攻撃を無理に受け止めたので僕の体力は著しく減ってしまった。

 

「ハアッ、ハアッ・・・」

 

「おいおい?随分と息遣いが激しいじゃねえか。まさか、もう虫の息って事じゃねえよな?もう少しだけ俺と遊んでくれよ!」

 

ラフェイルは僕を弄ぶかの様に斧を振り回してくるが、僕は何とか斧による攻撃は回避するが、僕の攻撃はラフェイルの纏う影によって防がれてしまうので、一方的に僕が追い詰められている。何かないのか・・・僕の攻撃力を上げる様な何かが・・・僕はラフェイルの影に対抗出来る様に攻撃力を上げる方法がないか考えていると、額を触れて気付いた。そうだ、元から攻撃力を上げる方法が既に有った事に。僕は水晶の剣を額から出る死ぬ気の炎に近付けると、刀身に炎が灯り、炎の剣となった。その炎の剣をラフェイルに向け、攻撃の動作に入る。

 

「ここからが僕の本当の覚悟の力を見せる時だ!いくぞ、ラフェイル!!」

 

「剣に死ぬ気の炎を灯したか。だが、剣に炎が付与されたぐらいで何が変わる!!」

 

ラフェイルが斧を降り下ろしてくるが、僕は炎が付いた事で攻撃力が上がった剣でラフェイルの斧を切り上げると、ラフェイルの斧が真っ二つに切れ、影で作られた斧は消滅した。

 

「まさか、斧が真っ二つに切られるとはな・・・だが、俺の身体には傷一つ付ける事は叶わないぜ!」

 

「それはやらないと解らないだろ!!」

 

僕はラフェイルに炎の剣で斬り掛かるが、ラフェイルの纏う影には傷一つ付かず、ダメージが通る事は無かった・・・

 

「これでも影の巨人となったお前に傷一つ付ける事は出来ないのか・・・」

 

「だから言っただろ。俺に傷一つ付ける事は叶わないってな!さっさと諦めな!」

 

「僕は諦めない!絶対に有る筈だ。お前の能力に何かしらの弱点が・・・」

 

「弱点?有るには有るが、教えてやってもいいが・・・今の状態ではお前にとっては絶望的だぜ。何せ、弱点は明るくて開けた場所だからな。さすがに影が出来る様なモノが無かったら、影なんざ出来ないしな!と言っても今は夜だし、全体的に俺が有利な時間帯よ!何処もかしこも影だらけよ!そんな状況の中でお前が俺に勝つなんざ不可能だ!」

 

影が出来ない状況にする?影が出来ない様にするには周りを明るくする必要が有る。それを可能にする方法は・・・一つだけ有る!だけど、その前に問題が有る。

 

「茅野、リボーン、殺せんせー。頼みが有る。」

 

僕はラフェイルに勝つ最後の手段を行う為にも三人に頼まないといけない事が有る。三人が僕の言葉に耳を傾けてくれたので僕は頼みたい内容を伝える。

 

「渚、頼みって何?」

 

「倒れた皆を連れて今すぐにこの製鉄所の外に出てくれ!後、出来れば製鉄所から少しでも遠くに離れてくれるといいかな?」

 

「渚君・・・君がやろうとしてる事は大体予想出来ます。しかし、それは大きな賭けです。例え、ラフェイルを倒せたとしても、君の身の保証も出来ません。ですが、それしか勝つ方法が無い以上は仕方ありませんね。渚君、約束です。絶対に無事に終わらせて下さい!」

 

「解った約束するよ、殺せんせー。リボーンも皆の事を頼む!」

 

「急に威張るな青二才が。いいか、絶対に無事に終わらせろよ。」

 

茅野に殺せんせー、リボーンの三人は倒れた皆を背負い(ほとんどの人数を殺せんせーが担当してるが)、製鉄所の外に出ていった。

 

「仲間を先にこの場から運び出させるとは・・・一体、どういうつもりだ?」

 

「簡単な話だラフェイル。お前を倒す為には少しぐらいの無茶が必要だ。それを実行するにはまず、仲間達を安全な場所にまで避難させる必要が有る。だから、三人に倒れた皆を連れて出ていく様に頼んだんだ。」

 

「俺を倒すだと?この影を破る方法が有る筈が・・・」

 

「いや、さっきお前が口を滑らせたからな。お陰でお前の影をどうにかする方法が解った。絶対に攻撃が効かないと安心仕切って喋った事が命取りとなったなラフェイル!」

 

「何だと!?俺の影をどうにかするには影が出来ない状況にするしか方法が・・・」

 

「そうだ。僕は今から影が出来ない状況にする。その為には、こうするしか方法がないからな!」

 

僕は炎が付いた剣を天井に向けると、剣に神経を集中させると剣に付いた炎が天井に向かって放たれる。

 

「天井に向かって炎を放つだと!!?ま、まさか・・・貴様!?」

 

「そうだ。僕はこの製鉄所に炎をぶつけて製鉄所を燃やす!この製鉄所が使われなくなった理由の一つは気化した油といった可燃物が天井にこびりついた事でいつ火事が起きてもおかしくなかったからだ!今回はそれを利用して、影が出来ない状況にする。」

 

「貴様、正気か!?確かにこの製鉄所全体が引火すれば、影が出来ない程に明るくなるだろうが・・・下手すれば俺と共倒れだぞ!!?それを解ってやっているのか・・・」

 

「勿論だ!言っただろ、お前を倒すには少しぐらいの無茶が必要だとな!」

 

「これの何処が少しの無茶だと言うんだ!?いくら何でも無茶苦茶だろうが!!?」

 

確かにそうかもな・・・でも、これぐらいの無茶をしないとラフェイルに勝つのは無理だ。僕が放った炎によって、製鉄所全体が燃えていき、僕とラフェイルの周りを炎が囲んでいき、ラフェイルの影が少しずつほころび始めていた。

 

「俺の影が・・・消えていく・・・」

 

ラフェイルの纏う大きな影が消えていき、やがてラフェイルは影の巨人から元の姿に戻り、僕の事を恨めしく睨み付けてくる。

 

「貴様・・・この俺をここまで追い詰めるとはな・・・大した奴だよ。だけどな、俺も只でやられる訳にはいかないんだよ!」

 

ラフェイルは残された自分の影だけで槍を作り出して、その槍で僕を貫こうとしてくるが、僕は剣で槍を真っ二つに切り、ラフェイルの胴体を剣で斬り付けると、ラフェイルは胸の切り口から出血を起こしてふらつき始めた。

 

「クソクソクソクソ・・・クソがぁぁっ!!?この俺が負けるだと・・・俺はヴィスタファミリーの高クラスの幹部だぞ・・・そんな俺が一般人の子供に負けるだと・・・」

 

「そうだ。最早、お前の負けは確定した。それが解ったなら、投降してほしい・・・その後に僕と一緒にこの製鉄所が燃え尽きない内に出よう。」

 

僕は最後の賭けでラフェイルに勝利し、ラフェイルに投降を勧めたが、ラフェイルはそんな僕に対して薄笑いを浮かべながら、睨み付けてくる。

 

「投降してほしいだぁ?やっぱりガキだよ、お前は!!仲間達を傷付けた俺を許さないと言い、命懸けで俺を倒しにきたかと思えば、最後には投降してほしいだと・・・ふざけた事を言うんじゃねえ!!俺は命懸けでヴィスタファミリーの総帥に忠誠を誓ってるんだよぉ!!投降してしまったら、その忠誠心を捨てろと言われているも同然なんだよ!!ここでくたばるのは貴様だけで十分だ!!格好悪くても逃げた方がヴィスタファミリーの総帥の為だ!」

 

「投降せずに逃げたなら、また人を傷付けるに決まってる。逃がしてたまるか!」

 

ラフェイルは僕の言葉を拒絶し、茅野を拐った時の様に影に潜って何処かへ逃げようとするので思わず僕はラフェイルの影を操る能力の元凶で有るヴィスタリングを狙ってラフェイルの右手の中指を剣で弾いた。すると、ヴィスタリングはラフェイルの中指から外れていき、影に潜っていたラフェイルの動きが止まった。どうやら、ヴィスタリングが外れた事で影を操る能力も消えてしまい、影に潜っていた身体が浮かび、元の状態に戻っていた。。

 

「クソがヴィスタリングを・・・外されるとはな・・・」

 

「ラフェイル、ヴィスタリングが外れた今、もう逃げられない。だから投降を・・・」

 

「だから誰が投降なんて・・・なっ!!?一体、どうなってやがるんだ!!?」

 

ラフェイルが再び投降を拒否しようとした瞬間、ラフェイルの身体がまるで霧の様になっていき消え始めていた。さすがにラフェイルもこの出来事に驚き、慌てている。

 

「まさか、これがリボーンの言っていた呪いの石の一部を素材にして作られたヴィスタリングの力を使った事による代償なのか・・・」

 

「チックショー!!?本当に力の代償が有るとはな・・・だけど、むしろよかったぜ。これで投降なぞせずに消える事が出来るんだからな・・・」

 

「ラフェイル・・・僕は何って事をしてしまったんだ・・・」

 

「やっぱりガキだよ、お前はな!!誰もが自分の命を優先にして動いてる訳じゃないんだよ!!ここでくたばるのは総帥には申し訳無いが、ヴィスタファミリーに栄光有れええぇぇっっ!!」

 

ラフェイルは最後にそう叫びながら、ヴィスタリングの力の代償によって霧となり跡形もなく消滅した・・・

 

「ラフェイル・・・お前はヴィスタリングの力を使っている内に自分自身が影の影になってたのかもしれないな・・・ラフェイル、確かに僕は甘いのかもしれない。だけど、僕が殺すべき相手は殺せんせーだけなんだ。それだけは解ってほしい・・・」

 

僕は消滅したラフェイルに届くかどうかも解らない言葉を発した後に、ラフェイルが填めていたヴィスタリングを回収した後に燃えていく製鉄所の中を駆けていき、製鉄所から脱出を試みたが・・・

 

「しまった!?まさか、炎がここまで大きくなっているなんて・・・しかも鉄骨までもが・・・」

 

製鉄所の出口にまで来たのに、炎が出口に充満してる上に鉄骨が出口を防いでおり、出口は防がれたも同然だった。

 

「いや、諦める訳にはいかない!約束したんだ、絶対に無事に戻ってくるって!」

 

僕は鉄骨を剣で斬り、鉄骨をどかしていくが・・・目の前の巨大な炎だけはどうしようも無かった・・・

 

「ここまでか・・・済まない皆・・・」

 

僕は戻れそうにないと思い、諦めかけた時だった。出口を防いでいた炎が外から消火され道が作り出されたのだ。炎を消火したのは全身が白装束の怪しげな男の姿だった。

 

「さあ、早く出るといい。出口を防いでいた炎は私が消火したからね。この炎圧20万FV(フィアンマ・ボルテージ)までの死ぬ気の炎を消火出来る特殊な消火剤でね!」

 

「お前は一体何者だ?まさかヴィスタファミリーの一員か!?」

 

「私はシロ。ヴィスタファミリーとは今のところは無関係だ。私はそうだね・・・君の担任とは少し面識が有ると言っておこう。まあ、私が一方的に知ってるだけかもしれないがね。とりあえず今はさっさと外に出て君の仲間とやらに合流するといい。」

 

「そうか。ひとまず礼を言っておく。助けてくれてありがとうシロ。」

 

「別に礼は不要だよ。私はあの超生物を殺せるかもしれない者を死なせるのが惜しいから助けてやったに過ぎないからね。」

 

「それでも構わない。それではシロ、また会おう!」

 

僕はシロという男に助けてもらったお礼を言った後に、額の死ぬ気の炎が消えた後に皆と合流する為に走ってその場を後にした。

 

 

 

 

「面白い少年だ。ヴィスタファミリーの幹部を彼にとっては不本意だろうが、倒した事で彼の強さは本物だ。彼を遠回しに育ててみる事にしよう。その為にはヴィスタファミリーを利用するまでだ。あのファミリーの総帥に匿名でラフェイルが倒されたとメッセージを伝える事にしよう。そうすれば、自分達の理想郷だとか救済だとか言う割には手段を選ばないカルト教団の様なあのファミリーにとっては自分達の名前に傷を付けた輩がいれば、ボンゴレ云々よりもまずは汚名返上として、彼と彼の関係者を狙う筈だ。そうすれば、彼の成長に繋がる上に、彼以外にも高い潜在能力を持った者が見つかるかもしれないしね・・・楽しみだよ。」

 

シロという白装束の男はそう思いながら、姿を消すのであった・・・

 

 

 

 

製鉄所から出た僕は製鉄所が完全に燃え尽きて、崩れた音が響くのが聞こえた後に茅野に殺せんせー、リボーンの姿が見えたので三人の下に駆けていった。

 

「待たせたかな?」

 

「そりゃね・・・本当に心配したよ。それで渚、ラフェイルは?」

 

「倒したよ・・・でも、ラフェイルはヴィスタリングの代償としてか霧の様に消滅しちゃったけど・・・ゴメン、リボーン。ラフェイルを呪いから助け出せなかったよ・・・」

 

「気にするな。代償として消滅したのもラフェイルが間違った力を使ってきた事によるつけが回ってきただけの事だ。お前が気にする事じゃねえ。」

 

「でも、ラフェイルが消滅したのは僕がヴィスタリングを弾いて外したからで・・・」

 

「渚君。どうやら君は自分がヴィスタリングを弾いて外したからラフェイルが消滅したのかと思っている様ですが、それは違うでしょう。遅かれ早かれラフェイルは消滅の運命が決まっていたのでしょう。それが早まっただけです。決して、君が殺した訳では無い。簡単に割り切れないのは解りますが、渚君のせいでは有りません。決してね!」

 

「そう・・・ありがとう殺せんせー。」

 

僕は三人と話ながら、倒れた皆の様子を確認しようとしたが皆の姿が見えなかった。

 

「あれ?倒れた皆は?」

 

「心配無用です。先生が責任持ってボンゴレアジトに運びました。勿論、杉野君と三村君に菅谷君もですよ。今は皆が治療を受けています。特殊な方法で治療を受けていますので、皆さんの容体も三日有れば完全に回復する様ですよ。傷口が残らない上に砕けた骨もくっ付く様ですし、一番重傷だった前原君の怪我も何とかなる様ですので安心しました。」

 

「そう・・・本当によかった。皆が無事に帰れるんだね。」

 

その代わりに残ったゴールデンウィーク中は観光とか無理だろうけど・・・僕は皆が無事に回復する事に安心した後、僕はリボーンにラフェイルが填めていたヴィスタリングを見せた。

 

「リボーン。このヴィスタリングなんだけどどうする?」

 

「そうだな。本当は隔離するか破壊したいところだが、隔離したとしても取り返される可能性や破壊した場合に何かが起きる可能性も考えられる以上は正一やスパナ達に解析してもらった方がいいかもな。」

 

「うん。僕もその方がいいと思・・う・・・」

 

僕はリボーンにヴィスタリングを手渡した後、僕はさっきまでの戦いの疲労で目の前が真っ暗になり、筋肉痛を感じながら倒れてしまった。

 

 

 

「渚!?」

 

茅野が倒れた渚の心配をするので、リボーンが説明した。

 

「安心しろ茅野。渚は只、戦いの疲労で倒れただけだ。後は小言弾で強化された状態で戦った事による反動で起きる筋肉痛も有るんだろうがな。」

 

「そうなんだ。それにしても、あの炎って何?正一さんも黄色かったけどあの様な炎を指輪から出していたよね?正一さんはその炎を倒れた皆に浴びせていたけど、火傷するどころか怪我が治っていたよね。」

 

「茅野。渚が出していたのは死ぬ気の炎だ。正一の出した炎もそうだが、死ぬ気の炎はいわゆる覚悟が炎として形となったモノだ。その炎には様々な属性が有るんだ。その属性毎に違う特性が有るんだ。まあ、今は詳しく説明する必要はないけどな。正一の炎は細胞を活性化させて傷を治すスピードを早めるんだ。そんな風に特殊な効果を持ってるのも死ぬ気の炎の力だな。」

 

茅野はリボーンの話を聞いて少し理解し難い力だなと思ったという。

 

 

 

 

 

とある場所にて、匿名での返事がヴィスタファミリーの総帥の下に送られてきた。

 

「ほう。ラフェイルが倒されたか・・・ラフェイルを倒す程の強さを持ってるのか。その椚ヶ丘中学校のE組とやらの生徒である潮田渚は。面白い!各自に伝達する。己の判断で椚ヶ丘中学校のE組の生徒に接触し、潮田渚を誘き出せ!始末するか我らのメンバーとして加入させるかは各自の判断に任せる事にする。それと、もしかすると潮田渚以外にもE組とやらには実力者がいるかもしれん。実力者を見つけたらメンバーに加入させるか始末するかも好きにするがいい!もし、邪魔者がいれば躊躇い無く消せ!」

 

『総帥の意のままに!』

 

ヴィスタファミリーの総帥はヴィスタファミリーのメンバー全員にそう指示し、不適な笑みを浮かべるのだった。




ラフェイルとの戦いに勝利した渚。しかし、ラフェイルは消滅してしまい、渚としては望まない結末だったでしょう。ラフェイルもある意味では可哀想な奴だったのかもしれませんね・・・

早めに登場し、渚を助けたシロ。まあ、彼は利用する為だけに助けただけですが・・・

倒れた皆の傷は正一が晴れの炎を使い、更にはスパナにジャンニーニと協力して作った医療装置によって三日安静にしていれば回復します。

最後にヴィスタファミリーの総帥がE組に目を着けました。シロの仕業だけど・・・面倒な事になりましたね。ヴィスタファミリーはE組の前にこれからも立ちはだかるでしょう。

次回はゴールデンウィーク編の最後の話となります。どういう内容かは秘密です。


そして、ラフェイルのデータを載せます。

名前:ラフェイル
性別:男
年齢:26歳
誕生日:6月9日
血液型:O型
出身地:アメリカ
好物:ラム肉 ワイン

ヴィスタファミリーの高クラスの幹部の一人で霧のヴィスタリングの保持者。いわゆる、ボンゴレファミリーで言う守護者の様な側近クラスの幹部という事。性格は外道、下劣、ゲスの3Gで有る。意味が余り変わらないのは気のせいだ。しかし、ヴィスタファミリーのボスである総帥と呼ばれている男への忠誠心だけは本物。霧のヴィスタリングの力で影に潜り込んだり、影に実体を持たせて操る能力を得ているが、あくまでもリングの力で有り、リングが外れるとその能力は失われる。ヴィスタリングは生きたリングとも言われているらしく、持ち主が不当な者だと判断すると自ら外れ、持ち主を見捨てるとも言われている。今回は渚によって弾かれる形で外れたのだが、どちらにしろ逃げようとした時点でリングに見捨てられてたかもしれない。リングが外れた後、代償によって跡形も無く霧の様に散りながら消滅した。こう見ると彼も可哀想な人物だったのかもしれない。
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