〜不死者は狩る〜   作:ゼノモフ

2 / 2
やっぱついてねぇ。

「ここは…」

 

2人の不死者は密林の中に倒れていた。

 

「そうだ、俺は火をついで…」

 

「ん…あう、おはようございます。」

 

「なんで普通の寝起きみたいに目覚めてくんの?慌てようよこの状況を見て。」

 

「え、この状況って…あれ!?私達火の炉にいたんじゃ!?」

 

「おせぇよ!」

 

ちょっとしたコントを繰り広げる2人

 

「で…いまはどんな状況なのですか?」

 

「全くわからん。俺も目覚めたらこの状況だ。火の炉の面影もないが…」

 

「うーん。」

 

ーバキッー

 

『は?』

 

2人のこえが重なる。当然だろう。密林の木が突如として折れ、気があった場所には、黄色と青の二色の鱗を持つ龍が首を覗かせていた。」

 

ーグラァァァァ!!ー

 

「糞っ!走れ!!」

 

「言われずとも!」

 

同時に龍と正反対の方向へ逃げ出す2人。

 

だが龍は腹を空かせているのか、ありえない走力で木をなぎ倒しながら追ってくる。

 

「このままじゃ追いつかれます!」

 

「あぁぁ!ついてねぇ!やるしかねぇよ!お前は逃げとけ!」

 

そう言ってアレックスは振り返りながらハルバードの側面で龍の顎を打ち抜いた。

 

逃げる一手だった敵に突然の反撃を食らった龍は、はガードも回避もままならず、顎に強烈な打撃を受け怯んだ。

 

「逃げるわけないじゃないですか!」

 

龍がひるんだすきに、アリスが龍の背中に飛び乗る。

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

両手のムラクモ龍の背中をズタズタに引き裂くアリス。

 

そんな様子を指をくわえて見ているアレックスでは無く、全力の突きを暴れ回る龍の喉に打ち込んだ。

 

「やったか!?」

 

「それはフラグです!!」

 

龍は背中を引き裂かれ、喉に突きを食らおうとも、空腹を癒すためだけに立ち向かってくる。

 

…だが当然衰弱はしているわけで全力の一撃が見事に的を外れ、近くの木を倒すのみにとどまった。

 

「セイッ!」

 

「ヤァッ!」

 

掛け声が揃い、上からはムラクモ、下からはハルバードが龍の首を捉える。

最早抵抗する力など無く、龍は力尽きた。

 

「はぁ…はぁ…」

 

「ふぅ…結局、なんだったんですかね?こいつは。龍であるならばこの程度で倒れはしない筈ですが…」

 

「だよな…それに鱗もある。シースのように鱗が無いせいで不死性を失ったわけでは無いだろう。」

 

「どうします?これから。」

 

「取り敢えず人を探そう。それとこいつは取引素材になるかも知れない。鱗と牙と爪を剥いでいこう。」

 

「賛成。」

 

 

「これくらいでいいですかね?」

 

「あぁ、十分だろう。」

 

「それじゃあ、人を探すとしますか。」

 

「あぁ、…いこう。」

 

 

 

歩くこと数十分、大量の龍の素材を持って歩くのなど困難だが、2人ともソウルで筋力をかなり強化しているので苦にならない。もちろん装備重量にも問題は無い。

 

「あんた…なにもんだ?」

 

青を主体とした装備に身を包んだ男に遭遇した。

 

「俺はアレックス。」

 

「で、私がアリスです。」

 

「いや…そういうことじゃ無くて。…まあいいや、俺の名はジェイクだ。ハンターをやっている。」

 

「わかった。ジェイクだな?ところでここら周辺に村や町は無いか?」

 

「この近くじゃねえが、俺がユクモ村ってところから来ている。来るなら来い。」

 

「喜んで行かせてもらうよ。ところでこの素材はどれぐらいの金になる?」

 

「任せろ、俺は目利きもできる。…そいつはティガレックスの素材だな。それも、下位と上位の中間レベルの個体だ…ちょっとそこの爪を貸してくれ。…うん、十分な強度だろう。」

 

「それじゃあ、だいたい幾らに?」

 

「聞いて驚くな…半年遊んで暮らせる。」

 

「なん…だと?」

 

「マジですか!?」

 

「あ、アリスいたのか。」

 

「ちょっとさっき戻ってきたんですよ。近くに猫がいたのでモフってました。」

 

「で、ユクモ村にくるか?」

 

「あぁ、喜んで行かせてもらうよ。」

 

「じゃあついてきな、この先に馬車が停めてある。」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。