魔法瓶   作:春の雪舞い散る

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なんちゃってに未練はないに決まってるでしょ?

 

 

 

 

 翌日調理場に行くと圧力鍋が四個 ( 鉱石搬出ミッションボーナス ) と保温調理鍋が四個 ( 鉱石出荷ミッションボーナス )を見掛け圧力鍋でご飯を炊き保温調理鍋はカレーを仕込んでから朝ご飯の仕度

 

 朝食を済ませカギ①のミッションをこなした後に、洗い物をしてるところに届けられた配達品を受け取り… 一段落着いたところで荷物を見て、思わず固まってしまった僕

 

 そんな僕を嬉しそうな顔をしながら近付いて来る太が手にしてるのは太イチオシのゴスロリ系

 

 キャプテンが注文したのはブレザータイプの制服… 勿論スカートで確かラノベのヒロイン達が着ていた物だよ

 

 最初、ブレザーって聞いて安心してたらスカート見てがっかり

 

 そんで、タイガーは一押しのお嬢様風コーデ…

 

 でも僕にはこんなの着れるかっ! って断れない理由が有るんだ

 

 未だ一般には出回ってない特別製のシューズ

 

 パーツの交換でアイススケートとインラインのローラーシューズの切り替えが出来るって物

 

 それを買って貰う条件が、皆が指定する服を着なくちゃいけないからなんだよね

 

 一班の一夜、二夜、三夜、四夜からは振り袖一式…

 「 七五三かいっ! 」

 

 って叫んだら太の奴…

 

 「 えっ?何… 氷華… 千歳飴欲しいの?」

 

 なんて抜かすから側に居たガイドの男の足を思い切り踏み抜いてからガックリうな垂れた僕を更にがっかりさせたのがシューズとプロテクターの一式で明らかにフィギュアの女性選手のコスチューム

 

 ムッとして男に詰め寄ると説明書を読んでた太から

 

 「 氷華… これ、お洒落アイテムじゃなく武器、防具、便利アイテム機能を兼ね備えたマジックアイテムなんだってさぁ~っ 」

 

って間延びした声がしたけどそれでも嫌なんだよって言いたかった

 

 「 上昇率は使用者の持つ魔力の属性、最大値、魔力の残存量により変化致しますからご注意下さい… だってさ 」

 

 男にそう言われた僕は不承不承装備する事にした

 

 デザインはともかく誂えたようにジャストフィットの着心地は悪くなく思わずスーっと滑り出した

 

 ( うん、この感じ悪くない )

 

 内心そう感じる僕はわりかし器用に流せるけどスピードが出せないから豪快な技は全くの不得手… つかジャンプひとつ決まらない

 

 皆が新しいミッションの為出掛けた後暫くは練習を続けた僕もお茶休憩の後ミッションに取り掛かった

 

 新しいミッションの為、僕達は三チームに編成し…

 

 タイガーは一夜達一班を連れて鉱山にもどり、キャプテンは十三夜、十四夜、十五夜、十七夜、十八夜、十九夜、二十夜と共に出荷の運搬班

 

 僕、太、五夜、六夜、七夜、八夜は調理場で九夜、十夜、十一夜、十二夜は建物の補修に別れてミッションをこなす事にしたんだ

 

 僕達はまず皆の朝食の余ったご飯でお握りを作り、大急ぎで圧力鍋で追加の飯を炊く

 

 塩鮭の切り身と卵焼きに具沢山の豚汁にお新香の朝定を仕上がったのからどんどんベルトコンベアに流す

 

 予定の三百食を作り終え太に休憩してもらい余ったご飯でチキンライスを作る僕

 

 これは太のお昼ご飯用でオムライスを食べて貰う予

 昼食メニューはカツ丼、天丼、親子丼、すき焼き丼にカレーライスだから豚カツ、車海老の天婦羅に細切れの鶏肉を自解凍しながら牛すき焼きを温め直す

 

 味噌汁はちょっと手抜きでインスタントを用意しお新香も刻んで注文を待ち構えつつ、炊き上がった飯をお櫃に移しひとつは手抜きで釜飯の素を入れかき混ぜながらオーダーを待つ

 

 タブレットにオーダーが入り、カツ丼四人前すき焼き丼三人前に親子丼五人前をご飯に盛り付けるだけのすき焼丼は太に任せ

 

 カツ丼、親子丼の順番に仕上げベルトコンベアに流す僕達

 

 第二陣の注文はすき焼き丼八人前だから太に任せ、僕は多少冷めてきた釜飯でお握りを作りラッピングしていく

 

 そして晩ごはんは牛肉メインでにニンジン馬鈴薯がゴロゴロな肉じゃがを用意した

 

 たっぷり用意したにも関わらずに、追加も余すこと無く売れた肉じゃがはなんとか太の分だけは残ってくれたから食べてもらって帰還の遅いキャプテン達には鍋を用意しながら翌日の支度をしていた

 

 間も無く日付が変わろうとする頃帰ってきた

 

 主に力仕事ばかりをしてくれた太は既に自室で寝ている

 

 キャプテンが鍋を、二夜はお櫃を、三夜は丼と箸

 一夜は熱燗が用意してある小鍋を運んでくれたから出前でオードブルセット五~六人前十個頼んで僕も席について各々にお酒を注ぎ

 

 「 お疲れ様… 」

 

 と、そう声を掛けた

 

 色々気にはなる事は有るけど一切聞かないで様子を見てたら

 

 「 氷華、今夜はもう寝なさい… 明日、は兄者達も戻ってくるだろうから兄者の帰還次第今後の事を話し合うつもりだ 」

 

 そう言われて頷いて僕も自室で内職のハンカチ作りをすることにした

 

 

 一夜が明け、昨日の今日で大した変化は無いと思っていたのは大間違いで日替わりの朝定とモーニングの注文が既に相当数入ってる

 

 本日の運搬班の振り分けは昨日と同じと言うかタイガーと一班は今日、鉱山に着くんだから未だ帰ってくるわけがない

 

 急遽、茹で麺を使い味噌汁とうどんを選択してもらい… ご飯の消費量を押さえこちらの余裕を作る努力をした

 

 その甲斐あってか、徐々にうどんとお握りをセットで買う人が増え… そっちは太に任せることができた

 

 朝食のピークが終わり、ベーコンエッグと味噌うどんにツナサラダのご飯を太達

に出して食べてもらう事に

 

 その間に僕はランチ用のクリームシチューの支度に野菜の皮剥きを始めた

 

 すっかり遅くなり、食欲の無い僕は昼食のカップ蕎麦を啜りながら

 

 「 今夜は何にしよう? 」

 

 そう頭を悩ませたけど、正直食べる人の顔や反応が見れないこのシステムにはかなり問題があるんじゃない?

 

 正直言って何を作ればいいのか、さっぱりわからないんだけどね… と、そんな事を考えているとキャプテン達が帰ってきて風呂に入ってもらい

 

 そのちょっとだらけ気味に、料理の支度をしてる僕らを見て溜め息を吐いた五夜が

 

 「 疲労の度合いの大きい太は暫く休みなさい、風呂上がりの九夜に変わってもらうから心配無用… 」

 

 と、太に話し掛け

 

 「 五夜と六夜に代わって十夜十一夜に厨房の手伝いをさせますから氷華様はタブレットを六夜に渡して下さい、代わりにこれを氷華様と五夜に… 」」

 

 いきなり現れたガイドの男がそう言って、色違いのスマホ擬きを2台渡してくれたんだ

 

 だから僕はそれを受け取り五夜にはシルバーのスマホ擬き僕のはこのパールピンクなんだよな? そう思いつつ

 

 「 はい、これ 」

 

 そう言ってタブレットを六夜に手渡し

 

 「 で、扱い方はタブレットと同じで良いわけ? 」

 

 そうガイドの男に聞いたら

 

 「 呪文の様に音声で反応しますから普段はホルダーに入れたままで良いかと 」

 

  氷華様は私達が風呂から上がる迄頑張ってください

 そ

 

 「 今から私が作るリストの品物を発注し六夜は漬物を浸けてくれ

 

 私がリスト作る間にお茶の支度を頼みますが宜しいですか? 」

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