魔法瓶   作:春の雪舞い散る

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テレビ初出演、しかも生放送ですがいいとも意識してます


会いたくなかった奴

「お買い物終わったらカフェでお茶…って雰囲気じゃないみたいだね…」

そう言って肩を落とすボクに

「帰り道にどっかのドライブスルーで何か買ってやるからそれて我慢しな…」

そう言ってレジを済ませ車に荷物を積み込み二人を待ち戻って来た二人の荷物を積み込むと車を走らせる沙羅さん

途中見付けたドライブスルーでココナッツミルクのスムージーと三人のコーヒーを買って近くの無料パーキングで降りて休憩する事になり

「アノ馬鹿は全く…明日の予定はどうなってるんだ?」

そう沙羅さんに聞かれ月花さんは

「午前中に記者会見、お昼のバラエティーに写真集のPRにゲスト出演

となってますけど?」

そう答えるのを聞いて

「記者会見…にテレビの生出演…騒ぎにならねば良いが…」

そう言われて

「カフェの予定を止めたのも?」

そう問い掛ける月花さんに

「そうじゃないかと言った視線を集めていたからのんびりカフェでお茶していたらどうなっていた事やら…

あの男に文句を言って対策を立てておかねばまず大騒ぎになりそうだぞ?」

そう言って溜め息を吐くと月花さんもそれにつられて溜め息を吐いたんだ

 

翌日は11人分のお弁当を持って会見場に行きドレスアップさせられたボクは指示通り質問には笑顔で相づちをうち滞りなく終わらせ…

お昼の食事の招待はその後直ぐにテレビ出演が決まっていたから丁重なお断りを入れ局に向かいプロデューサーだのディレクター等の偉いさんに挨拶に行き次に番組にメインパーソナリティー、レギュラーの出演者に挨拶周りして最後の部屋で見知った顔に出会したんだ

「あ、れっ…ゲン…?」

昔馴染みのウザいヤツが居たんだよ

「何でゲンがここに居るのさ?」

ボクが訝しげに聞いたら」

「ゲン君はゲンキーズのメンバーで今日のレギュラーメンバーだからですよ」

月花さんにそう言われ

「ふーん、本当にアイドルだったんだ…でも残念だったね、ボクの方も本当に男の子だったんだからさ

そう言ったらオラオラ系イケメンが馴れ馴れしくボクの肩を抱くからその手を払いつつ

「まぁボクは実体験型の新型ゲームに移行して冒険中だから店を再開する予定はないけどねっ♪」

そうはっきりと言ってやったら

「ならせめてお前の店だけでも女の子として会えないのか?」

情けない顔でそう言われたから

「戦闘キャラじゃないボクのイベントって少ないってゆーか殆ど無いから飽きちゃってね…」

そう皮肉たっぷりに答えたら

「あららげんちゃん、完全にフラれちゃったね?」

なんて王子様タイプのイケメンが面白そうに言って笑っていると

「ふーん、本当に面白い娘だね?氷華ちゃんって…社長、この後の氷華ちゃんの予定はどうなってるんだい?」

そう言ってゲン達の控え室に入ってきたのは番組のメインパーソナリティでお笑い会の重鎮とも言われてる?(聞き齧りの豆知識だから)盛屋氏でそれに気付いた一同(勿論ボクも)が慌てて頭を下げると

「イヤ、そーゆーのは良いからそれより正体不明系の謎の美少女、氷華ちゃんの出番の後の予定を教えてもらえないかな?」

そう聞かれた月花さんが

「氷華ちゃんの手作り弁当を食べながら撮影クルー達と軽く打ち合わせをする予定ですが?」

そう答えると

「ほう、氷華ちゃんの手作り弁当を…ゲン、氷華ちゃんって有名な薬膳の料理人なんだろ?」

盛屋氏の問い掛けにゲンが

「伝説の薬師、薬膳老師とも謳われる方の愛弟子で高名な薬膳料理の店でも腕を振るっていた料理人でも有り生きた伝説とも言われてる薬師なんですよ」

そう笑って答えるゲンに

「あのね、ゲン…ボクは未々薬食道源の境地には程遠い未熟者なんですけど?」

そう言って余り期待を持たれないよーに気を付けながらゲンを威嚇したらにやにやにたにた笑いながら

「そこ、スルーしてあげるのが友情じゃないのかな?まぁボクはそんなお友達居ないから友情ごっこなんか知らないんだけどさっ♪」

そう言って僕の肩を抱く手を鬱陶しそうに払い除けていたら

「ふ~んっ…噂通りに随分と面白い娘なんだね?」

いきなりそう言ってきたのはメインパーソナリティーの杜屋さん

「別に何もありませんよ?今撮影中のスタッフさん達とお弁当食べて軽く打ち合わせをした後に必要な小物の買い物して帰るくらいです…

因みに11人分のお弁当は氷華の手作りですけど…」

そう言って沙羅さんがバッグからお弁当箱を出したら勝手に蓋開けてるよ…って思ってたら

「お前達、今日予定のアレ準備不足だってな?耳を貸せ、社長さんも…」

そう言ってボクは置いてきぼりで緊急ミーティング

内容は良くわからないけど打ち合わせはは終わりゲンキーズのメンバーと月花さんが深々と頭を下げて

「どうかよろしくお願いいたします」

そう言って頭を下げたらボクの頭を撫でてくれて

「本番期待してるよ」

そう言ってくれたけどボクの何が期待されてるのかさっぱりわからないんですけども?

用意された控え室で本番を待つ事になり番組が始まりボクもスタンバイする

オープニングが終わりCM明けの最新の話題ってコーナーのゲストで呼ばれたボクはコーナー担当であるゲンキーズのメンバーに色々聞かれ

その他のレギュラーさんにも色々突っ込みをいれられたけどまぁまぁ悪い印象は持たれてない?

写真集のセールスを無事に終えて出番終わりで退場かな?って思ってたら

「事務所の社長さんに聞いたんだけど氷華ちゃんって料理が上手なんだって?この間のロケも11人分の料理一人で用意してたんだってね」

打ち合わせに無かった台詞に戸惑いながら

「上手って程じゃないけど好きだしもっと上手になりたいですから良く食事当番してますけど?」

杜屋さんの意図が読めないから取り敢えず無難に答えると月花さんがワゴンを押してきてボクの前に止めると

「今日は俺達のコーナーの予定を変更、実はちょっとした手違いで予定してたのが今週に間に合わなくて困ってたら…」

「本日のレギュラーの皆様に美味しい問題です

皆様にご試食して頂きこの中にある氷華ちゃんの手作り弁当はどれか当ててもらいます」

そう言って弁当箱の蓋は一斉にオープン

 

 

①パンダのキャラ弁

 

②フルーツと野菜サラダの一口サンド卵焼きとプチトマト添え

 

③一口おむすびとタコさんウィンナにだし巻き玉子、こふきいも

 

④牛焼き弁当

 

⑤鮭弁

 

⑥高菜弁当

 

⑦鳥釜飯、野菜炒めと塩鮭別添え

⑧そぼろ弁当と野菜炒め

 

⑨オムライスとローストビーフのマリネ

⑩助六と牛肉たっぷりの野菜炒め

 

⑪チラシ寿司とローストビーフ

 

⑫ローストビーフがメインの弁当と出され

「⑫は明らかに局弁やんかっ!①②③のどれなんやろ?」

「オムライスも悪くないんだけ明らかにあの子が食べる量じゃねえよね?」

「まぁ①②③以外はみんな量がね…」

そう言って迷った結果五人のレギュラーメンバーの答えは①三人②一人③一人で

「正解は氷華ちゃんご本人からどうぞっ!」

そう言われて何故か取り敢えず謝った方が良い気がしたから

「ごめんなさい、私が食べるのは①だけど⑫以外はスタッフの皆さんに作ったお弁当なんです…」

そう言ったら皆さん驚いてたけど

「そう言われたらみんな基本的な味付けは共通する気がしたな…」

「うわっ、めっちゃうまいやん?うちの劇団の寮にお持ち帰りして食事当番してほしいわっ!」

そう手放しで誉められてゲンキーズのメンバーでハーフのイケメンさんに生放送オンエア中にほっぺにキスされてびっくりしちゃって…

ポンっ!と弾けて又女の子になっちゃったよ…

まさに放送事故?

そのお陰?で瞬間視聴率は凄い事になり番組は勿論局も問合せや対応で一時大騒ぎになっちゃってね…

レギュラーの要請まで来てて月花さんの事務所はてんやわんやの大騒ぎ

月花さんはあくまでモデルの事務所のつもりでしかない為正直戸惑い気味

ボクだってこの先の事なんかわかりゃしないんだし不可解なのが女の子のボクは明らかに成長を続けてるんだ

今日姿を現した女の子のボクは明らかにハイティーンの少女だったんだからさ…

色んな人の思惑が絡まり厄介な方向に転がり始めた運命…

うん、面倒な事は全て忘れよう…ボクが悩んだ所でどうにもなりゃしないんだからケセラセラだよ

翌日からつての在る資産家のプライベートビーチを借りきっての撮影が始まったんだ

前回は女の子に変わる特異体質?を隠して撮影続行したから薬師…森の魔女をイメージした衣装が多かったけど今回は…

段々の子に変わりやすくなった体質?のせいで女の子を全面に押し出した演出に沿った衣装を着せられてるだけに恥ずかしい…

いや別に変に露出度が高いとかじゃないよ?

ただ…う~ん…ただボクの個人的な感想を言ったら

「こんなの可愛い女の子に着せろっ!」

の一言なんだよね

だから真っ赤になりながら撮影に挑んだんだけど撮影現場に現れた五人の人影が現れてそのイミフな状況に…

「ゲン、何でお前達がここに居るのさ?」

部外が立ち入れないはずのプライベートビーチに現れた五人に悲鳴(ボク的には怒鳴って威嚇したつもり)を上げると

「君みたいに不思議な子が気にならない訳ないでしょ?」

「弄り甲斐もあるしね」

「ゲンにはモッタイナイネ」

「……」

「こっそりと会いに来るはずだったんだがな…」

そう好き勝手な事言って取り囲まれたボクは

「ふみゃっ♪」

そう声を上げるとポンっ!と破裂音がして益々成長したボクが姿を現したんだ

ブラウスの胸のボタンを弾き跳ばして月花さんを慌てさせてね…

「だから何でお前達五人がここに居るのさっ!って聞いたんだけど?」

月花さんにカーディガンを羽織らされたボクが苛立ち気味にもう一度聞いたら

「このビーチはゲンの実家が所有するビーチなんだよ」

そう言われて

「へーえっ、ゲンってマジに御曹司…お坊ちゃんだったんだねぇ~っ?ボクの事なんかからかってる暇あったらちゃんと将来の事考えてさっさとお見合いでもした方が良いんじゃないの?少なくとも日に日に人類のカテゴリーから離れてってる化け物…

ぁーっ、そーかだからボクをからかうのが面白いんでしょ?アンタらも…月花さん…気分悪い、今日の撮影は休ませて」

そう言ってその場を離れようとするボクの手首を掴んだゲンが

「別に家なんか関係無いだろ?」

そう言われて

「確かにね、男なのか女なのか…もしかしたら人間ですら無いかもしんないボクには関係無い話しだし…

撮影が終わったら冒険と仲間が待ってるボクには所詮縁の無い世界だからね」

そう自嘲気味に笑いながら言うボクにゲンの奴は

「何でさ?」

そう聞かずにはいられない位にムキになっちゃって

「アンタ等もゲンのお友達なら化け物に惑わされそうなお友達の目を覚ましてあげなよ?」

そう言ってやったら

「化け物ね…天然系小悪魔なら確かに居るが化け物は見当たらないけど?」

そう言われて

「っ…天然系小悪魔って何だよ?そんな訳のわかんない事を言って誤魔化さないでくれる?私が馬鹿だと思ってさっ!」

ボクがそう言ったら

「まぁ確かに賢いには程遠そうだけど無自覚の馬鹿よりはずっとマシ」

「無知の知って奴だね?」

等と訳のわかんない事をくっちゃべってるんだよ、ホント嫌味な連中だよねっ!

そう思っほて無視して撮影に入ったボクは誰かさん達のお陰で予定外の女の子からの撮影になって良い迷惑なんどけど?

そう思ってたら着てる服を脱ぎ捨て海に飛び込みボクを呼んでるけど行くわけ無いカナヅチのボクが足が届きそうに無い深場に入るなんてほぼ自殺行為

だからイヤと答える代わりにベーっと舌を出して見せたんだ

(ばっかじゃないの?)

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