遊戯王GX~ただ純粋に決闘を楽しんでたら無理矢理トリップ?転生?されました~ 作:シヒイシレアサ
即興で思いついたのでなんか変な感じになってしまいました…
数日後…
「…」
安莉は女子のオベリスクブルーの制服を身に纏い、
まるで魂が抜けたような状態で前にいる操縦者以外誰もいないヘリの中でちょこんと座ってデュエルアカデミアに向かっていた。
―――
遡ること1日前…
「安莉~!貴女宛に荷物が届いたわよ~!」
「は~い!」
実技試験の後、今か今かと待ち続けてやっと届いた自分宛の大きな箱を母からお礼を言って受け取り、
自分の部屋に持って行ってその箱の中身をマナとマハードと開けて見て目を丸くした。
「え…」
何故なら中には手紙とアカデミアで支給される決闘盤の他に
『これは…』
力なく呟くマハードに安莉はまさかと思い、制服の上にあった手紙を急いで開けて読んでみた。
「…手紙にはオベリスクブルーって書いてあるのに何でオシリスレッドの制服が入ってるの?」
『…まさかまた間違われた…とか?』
『しかもよく見てみると中等部の制服に似てる気がしますね…』
そう、送られてきた制服は以前ネットやパンフレットで見た中等部の方-のちに早乙女レイが3期に着る-の制服とよく似ていた。
「また高校生に見られなかったのかな…?
やっぱり私って年相応の見た目じゃないよね…
当時のお兄ちゃんと同じ、いやそれより背が小さいから…
胸は重いケド…」
『げ、元気だしてよ安莉!
確かに背は小さいけど胸大きいしスタイルいいじゃん!!』
『それに人は外見ではなく中身ですよ』
体育座りで落ち込む安莉に対しマナとマハードは慌ててフォローするも…
「有難う2人共、嘘でも嬉しいよ」
『『(いや、嘘じゃないけど/ではないのですが…)』』
2人の言葉で余計に落ち込んだ。
そんな時…
「安莉~!電話よ~!」
再び母に呼ばれて急いで部屋を後にして電話を受け取った。
「はい、お電話かわりました。
……………………………………はい!?」
電話の後安莉はすぐさまとある場所に向かい、目の前にある如何にも重そうな扉を近くの黒いスーツの男性がノックした。
「失礼します、武藤安莉をお連れしました」
「入れ」
中にいる人の許可を得た男性は扉を開けて安莉を中に入らせた。
部屋に入った彼女の視線の先には机にゲンドウポーズをしている肩が尖っている白のコートのような服を着て厳つい表情を浮かべている茶髪の男性と、
その隣に白スーツを着こなしてる黒に近い紺色の少々はねてる髪の少々幼い顔立ちの青年が立っていた。
「お、お久しぶりです…海馬さん、モクバさん」
「ふぅん、遅かったな」
「いきなりのことだったので…」
「やっぱり車を前に出しておいた方が良かったか?」
「い、いえ!そんなことをしたら…!」
「まぁいい、貴様は今回ここに呼んだ理由はわかっているな?」
「…兄がどこにいるか、ですか?」
「察しがいいな」
「…お言葉ですが、私なんかに聞かなくても兄に電話したらいかがかと思いますが」
「…」
「…応答しても出てくれなかったんですか。
ご存じかと思いますが兄は私がデュエルアカデミアの実技試験を受けた次の日には旅に出て、正直なところ私も連絡ができませんし、勿論どこに行くのかも私は知りません。本当です」
「そうか…」
「と、ところでさ安莉!デュエルアカデミアで思い出したんだけどさ、結果は勿論オベリスクブルーだったろ?」
海馬の機嫌を察知したモクバは慌ててアカデミアについての話に無理矢理振ってきた。
「あ、はい。ブルーはブルーだったんですが…」
「何だ?訳を言え」
安莉は今朝の出来事を話した。
「手紙にはブルーなのに制服は中等部のレッドか~。
100%向こうのミスだぜぃこりゃ」
「私ってやっぱり年相応には見えませんよね…」
「ふぅん、確かに貴様と同じ年の頃の遊戯より背が低いから後ろから見れば下手すると小学生に見えるな」
「兄様!」
「だがデュエルアカデミアのミスはこちらのミスだ。
ブルーの制服はこちらで調達する、感謝するんだな」
「え、あ、有難うございます!
じゃあレッドの制服は返却しなきゃいけませんね」
「あれは貴様のサイズになっているから貴様にやる。
適当にアレンジして私服にでも使っておけ」
「あ、はい」
「そうすると制服は当日ギリギリでできると思うから飛行機や船の便は間に合わないかもしれないぜ兄様?」
「磯野」
「はっ」
海馬が磯野を呼ぶと磯野が部屋に入ってきた。
「至急こいつのオベリスクブルーの制服を用意、それができ次第ヘリの用意、
そしてこいつが制服を着たらヘリに乗せてデュエルアカデミアに向かえ。
あと向こうには適当に理由をつけて式典は欠席すると伝えておけ」
「畏まりました」
「あ、有難うございます!海馬さん、モクバさん、磯野さん!!」
「その代わり…
武藤安莉、制服ができるまでの間、
遊戯の代理としてこの俺と決闘しろ!
勿論
最近新しく構築した俺のデッキの実験台になれ!!」
「え!?
ま、まさかそれが呼び出した本当の理由ですか!?
だから電話で部下の人が{構築し終えてる全てのデッキを持って来るように}って言ってたんですね!?」
「ようやく気づいたか!恨みたければ貴様の兄を恨め!
モクバ、デュエルフィールドの準備とそいつを連れてけ!!」
「了解だぜぃ!行くぜぃ安莉!!」
「え、ちょ、うわぁ~ん!」
モクバはノリノリで彼女の腕を引っ張って海馬と共にデュエルフィールドに連行した。
この時彼女は決闘できるわずかな嬉しさと「あ、私タヒんだ」、「制服が届く前に荷造りし終えててよかった」と同時に思った。
こうして彼女はオベリスクブルーの制服ができるまでの間、というより制服が出来上がっても持っているデッキを全て交代しながら使い回して海馬が満足するまで、その結果島に着いても入学式に間に合わない時間になるまで決闘をし続けた。
ちなみに荷物は海馬が部下を使ってアカデミアまで届けさせ、保護者に当日まで彼女を保護・送り届ける事を伝えてた。
――――
「着きました、安莉様」
いつの間にかアカデミアのヘリポートに着地して磯野に声をかけられ、安莉はハッと先程のボーッとした状態から抜け出した。
「あ、はい!有難うございました磯野さん!」
「良き学園生活を!」
磯野は安莉を降ろすとすぐさまヘリを離陸して飛び去った。
「…さて!校長室に行きますか!」
『そうですね』
『うわぁ~!見て下さいよ安莉!!お師匠サマ!!
火山がありますよ火山!しかも活火山!!』
『わかってるから行くぞ』
活火山を指さしてはしゃぐマナの首根っこを掴みながらマハードは安莉と一緒に校長室に向かった。
「ここかな」
校長室らしき場所に着いた安莉は一歩前に進むと自動ドアが開き、前方の大きめの席に坊主に髭の生えた見た目からして50代ぐらいの男性が鎮座していた。
「おや?君は?」
「突然の入室失礼します。
先程この島に到着しました武藤安莉です」
「あぁ君が武藤君か。実技試験の件は見事だったよ。
制服の件はオーナーから聞いたよ、実技試験に続いて本当に申し訳なかったね。
私は校長の鮫島だ」
鮫島と名乗る男性の言葉にやや顔を引き攣らせて「慣れてますから平気です」と言った安莉。
「今さっき入学式が終わったから他の生徒達は各自の寮に行ったから君も行くといい。これから歓迎会があるからね。
ブルー寮の場所は分かるかい?」
鮫島の質問に彼女ははい、と頷きながら答えた。
「私からは以上だ、良き学園生活を」
彼女は失礼しましたと一礼して校長室を後にした。
『最後は磯野さんとほぼ同じ台詞を言ってたね~あの校長先生』
「(そうだね~。
あ、そうだ!これからデュエルフィールドを見に行ってもいい?
彼がいるかもしれないし、歓迎会までまだ時間があるからさ)」
『賛せ~い!いいでしょお師匠サマ?』
『お二人とも…
…ハァ、仕方ありませんね』
『「やった~!!」』
マナと喜んだ安莉はデュエルフィールドにやや駆け足で向かった。
デュエルフィールドに着いた安莉(とマナとマハード)の目に映ったのは…
『あれ?先客?』
『しかもこれから揉めそうに見えますね』
「(え~!………そうだ!)」
―――
「上を見ろ!オベリスクの紋章が見えないのか?」
オシリスレッドの制服を着た茶髪の少年-遊城十代-と同様のを着ている彼より小さい水色の髪の弱々しい少年-丸藤翔-の2人がデュエルフィールドを使おうとしてたが、
既にいたオベリスクブルーの制服を着た2人の生徒が頭上のオベリスクの紋章を見せつけて使用を阻んだ。
「あ、ごめん、知らなかったんだ。
寮に帰ろうアニキ?」
「んあぁ~、何かしっくりこないな…」
それを見た翔は彼らに謝り、十代に寮に戻るよう言ったが、
彼は受け入れられずに困り顔で頬を軽く掻いて呟くと…
「…じゃあ、私と勝負する?それならいいでしょ?」
出入り口の方から声が聞こえた4人が一斉にその方向を向くと…
変わった髪型と色でオベリスクブルーの女子制服を着た、背が翔とほぼ同じくらいの少女が笑顔で立っていた。
「か、可愛いッス…」
彼女の容姿に十代以外の3人は顔をやや赤らめた。
そんな3人を気にせずに彼女は顔の高さまで右手を上げて軽く振ってから十代に近づいた。
「あ!俺の後にクロノス先生と決闘した奴!」
「数日振りだね。約束を果たし?に来たよ」
「え、アニキあの子と知り合いなんッスか!?
しかも約束ってどういうことッスか!?」
「あぁ、俺が会場に来た時にな。
今度俺と決闘をしようぜって約束を…ってそうだ!
お前はオベリスクブルーみてぇだからここが使えるのか!」
「そういうこと。
それに学生証に書いてある校則には確か“当校の生徒なら誰でも全ての施設の利用はできる”って書いてあったはずだよ?」
「それ本当ッスか!?」
「うん、この島に着く前にヘリの中で緊張を解す為に読んでたから。
まぁあまり解せなかったけど」
「ん?…おいおい、誰かと思えば!」
「万丈目さーん!クロノス教諭に勝った110番とクロノス教諭にある意味ワンターンジャストキルして勝った40番ですよ!!」
3人の会話に対してブルーの男子生徒の一人が横を向いて大きな声で言うと、客席から彼らと同じブルーの制服を着た一人の男子生徒が眉間に皺を寄せながら現れた。
「あ、俺遊城十代よろしく!
んで、彼奴は?」
「お前万丈目さんを知らないのか!?
同じ1年でも中等部からの生え抜き、超エリートクラスのナンバーワン!」
「未来の決闘王との呼び声が高い、万丈目準様だ!」
「おっかしいな…」
「何が?」
「だって決闘王って一番ってことだろ?
この学園の一番は俺だからさ!」
「「「…」」」
「「…ップハハハハハハハハ!」」
「…;」
十代の言葉にブルーの2人は爆笑し、
安莉はただ引き攣った笑いをするしかなかった。
「ドロップアウトボーイのオシリスレッドが身の程知らずな!?」
「Be quiet!諸君、はしゃぐな」
「万丈目さん!」
万丈目と呼ばれた生徒が立ち上がり、客席から十代達を見下ろす。
『うわ何この人英語で言って上から見下ろしちゃって気取ってる~。安莉より弱そうなのに』
「(そう言わないであげてマナ)」
「そいつと彼女、お前達よりやる。
入学試験デュエルで手抜きしたとはいえ、一応あのクロノス教諭を破った男とクロノス教諭を相手に無傷である種のワンターンジャストキルをした女だ」
「実力さ!」
「私はただ運が良かっただけだよ」
『んもぅ謙虚なんだから安莉は!』
『運も実力の一つですよ安莉様』
「その実力、ここで見せてほしいものだな」
「いいぜ!」
十代と万丈目が睨み合ってると…
「貴方達、何しているの?」
横から金髪のロングに灰色の眼をした背の高い女子生徒が割り込んできた。
「うわ~綺麗な人~!」
「天上院君!やぁ、この新入り達があまりにも世間知らずなんでね、
この学園の厳しさを少々教えてさしあげようと思ってね」
「その世間知らずな新入りって私も入ってるんだよね…」
「君は例外だ」
「そろそろ寮で歓迎会が始まる時間よ」
「っ!引き上げるぞ!」
女子生徒の言葉で万丈目はそそくさと2人を連れて行った。
「貴方達、万丈目君達の挑発に乗らないことね。
彼奴等、ろくでもない連中なんだから」
「助けくれて有難うございます。
「そうなのか!?」
「ここに来る前に確かめたから」
「…別に貴方達を助けたくて嘘を言ってないわ。
ただ万丈目君が面倒なことを私の目の前でするのが気に入らない、ただそれだけよ。
貴女新入生ね?行きましょう、寮まで案内するわ」
「心遣い有難うございます。
ですがこれから大事な用事があるので先に行っててください。場所はわかりますので」
「そう、歓迎会に遅れないようにね」
女子生徒は踵を返してその場から離れようと歩き出した。
「そうだ!お前名前は!?」
十代が名前を尋ねると彼女は立ち止まって振り返る。
「…天上院明日香」
「俺、遊城十代!よろしくな!」
十代の名前を聞くと女子生徒-明日香-は再び向き直してその場からいなくなった。
「…さ!やろっか!」
「そういえば用事って何なんッスか?」
「決まってるじゃない、決闘だよ。
さっき言った通り歓迎会までまだ時間があるからさ」
彼女は言い終えると近くのデュエルフィールドに上がった。
「そうだった!じゃあやろうぜ!」
十代は気づいて嬉しげに彼女に続けて上がって彼女のいる所の反対側に立った。
「そういや聞きそびれたけどさ、お前の名前は?」
「…安莉、武藤安莉だよ。2人は?」
「俺は遊城十代!」
「丸藤翔ッス」
「よろしくね、それじゃあ…」
「「決闘!」」
更新遅れ&何か変な感じになってしまってすみませんorz
次は皆さんお待ちかね(?)のデュエル回です!