神の不注意によりチートな2ndライフ始めました。 作:じじぃ♀
今回はサボとの馴れ初め(笑)です。いつもより字数が倍程に膨れ上がっているのは欲を出した所為。
アレンくんはいつもは脳内お花畑なブラコンですがたまに性格の悪さが顔を出します。
そしてエースひどい。
そんな感じの第6話です!どうぞ
「じゃあ、サボ。今朝俺の義弟のこと付け回したんだって?」
身構えるサボに至極穏やかな笑みを向け、柔らかく聞いた。
………つもりだ。ちょっと威嚇的になっちゃった?
ま、いっか。
「付け回し……?俺はただソイツと友達に」
「………。」
うん?エース?この子すごい良い子だよ?
にっこり微笑んだままエースを見れば、彼はバッと顔をそらした。
「エース?」
絶対に顔を合わせない。
覗き込もうが回り込もうが、エースは顔を合わせてくれない。
「1個聞くぞ。サボの話聞いてやったのか?」
エースは顔をそらしたままで首を振った。もちろん、横に。
「…。」
まじかよ。いや、ね。そうかなーとは思ったよ?
話聞いてる限りエースは付け回されたって言ってたし、正面切って話してないんだろーなぁ、とは。
聞くことすらなかったのか。
ぐるりとサボに向き直り、頭を下げた。
「まじごめんな、サボ。俺の弟、すげぇ警戒心強いんだわ。それにたぶん、俺たちと同じくらいの子どもをここで見たのも初めてだったろうし。悪気はないんだ、許してやってくれ」
サボはすごく微妙な苦笑いだ。
「俺は別にいいんだけど…」
「ほら、エース。せめて謝りなよ。結構良い奴なんだし」
そう言ってエースの背中を叩いた。
ほんの少し強めに叩いたことは言わないでおこう。
だってサボすげぇ良い奴だし、可愛いし。
「わ、悪かった……」
耳まで真っ赤にしながら、エースは俯いた。
よし。可愛いから許そう。まぁ許すの俺じゃないんだけど。
「どーも……?」
「んじゃ!仲直り(?)したことだし、俺たちん家来る?あんたが良いなら、晩飯ご馳走するよ」
そんなことを言いながら半ば強引に二人の手を取った。
初対面のサボはともかく、何故かエースにも拒否されかけたが俺は筋力的にもエースよりかなり強いため手を振り解かれることもなく、ずるずると引き摺るように3人で仲良く(笑)手を引いて帰った。
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「さて!」
パンッと両手を打ち合わせ、微笑んだ。
「そういえばメインディッシュがなかった。エース、サボ、食料調達手伝って?」
またも苦笑いのサボはともかく、明らかに呆れた様子のエースには少し悲しくなる。
お前いつの間にそんなに大人になっちまったんだ?
「さっき牛があるって言ってたろ?」
「ダメだ。あれは明日の晩飯!今日の晩飯はあっさり目にしたいんだ!」
きっぱりと宣言すれば、エースは更に呆れた顔で溜息を吐いた。
「別にどっちでもいいだろ?」
「なんだと?!俺は今日はあっさりな口になってるんだ!今更変えれるか!!」
「変えろよ!!」
「だがしかし!!変えられないんだな!!!」
「バカだろ!」
「なんだと?!!」
完全に置いてけぼりのサボである。流石に可哀想なので話題を振る。
「サボはどっちなんだ?!めっちゃ魚食いたいときに肉料理出てきたらガッカリするだろ?!!」
「そういう問題じゃねぇ!!!」
いきなり飛んできた話題に反応する間もなく、またもサボはエースによって置いてけぼりにされた。
そしてついでに言うとエースは俺に蹴りを入れようとしたので軽く躱し、後ろ手に固めた。
「っ!!離せよ!アレン!!!」
「バーカ。誰が離すか、兄貴に蹴り入れようとする奴なんかよ!」
俺は完全にしてやったり顔だ。
一方サボは……なんだかものすごく微妙な顔だ。
あれ?サボってこんな微妙な顔する子だったっけ??
「仲良さそうだな…?」
「「なんで疑問形なんだ?」」
見事にハモる。
これのどこに仲良さそうに見えない要素があるんだ?どこからどう見ても仲良さげじゃないか。疑問形になる意味がわからない。
「いや……。やっぱちょっとお前らよくわかんねぇよ」
サボは諦めたように笑った。それに思わずエースを見れば、エースも首をひねって俺を見ていた。びっくりしたようだ。
「笑っ…!?普通に笑えるのか!?」
「なっ…!?失礼だな!」
「いやだってお前、ずっとすげぇ微妙な顔か苦笑いしかしてなかったじゃんか。笑えないと思うだろ普通」
「いや思わねぇよ普通」
だって、なぁ?俺たちは今まで俺たち2人以外の子どもは見たことがないわけだ。
つまりは大人がどういうものかは知っているが子どもは知らない、ということであり、初めて会った子どもであるサボが笑わなければ、俺たち以外の子どもは笑えないのかも知れないという仮説に至るわけで。
まぁこれは俺の勝手な想像だから普通にサボが笑わないから笑わない人間だと思った、とそれくらいだろう。
「知らないんだからしょうがないだろ。ってことでサボ、教えろよこの国のこと。この世界のこと」
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はい、どーも皆さん。お久です。
俺が無理矢理サボを専属家庭教師(笑)にしてから早5年。
え?早いって?当たり前だ。割愛なんだから。まぁそれは置いといて。結論から言おう。
サボは素晴らしい!!
何故ならその博識さ。それを使う場所。そしてそれを教える腕!すんばらしい!!!
何を言いたいのかと言うと。
サボが5年で教えてくれたのは大きく分けて3つ。
1つはこの国のこと。俺の言葉通りだ。この国の成り立ち、歴史、貴族の思考から庶民の意見まで、手に入る情報全て。
2つめはこの世界のこと。これも言葉通り。この世界の人種のことから世界史、そして現在の海の3大勢力等、色々な情勢。海のことに関しては、俺とエースで頼み込んで教えてもらった。あまりよくは知らなかったみたいだが最低限のことは知っていた。流石は貴族。腐っても貴族。英才教育だ。
そして最後、3つめには航海術。天気の予想から簡単な操船法、海図の読み方。これは主に俺からの頼みだ。
そんな感じであれやこれやの無茶振りを続けても尚、サボはそれに答えてくれた!
その代わりと言っちゃあ何だが、俺たちは2人でサボにこのコルボ山で生きていく上で必要な戦い方(鉄パイプ)をきっちり教えた。
ちなみにサボの家はグレイターミナルではなくコルボ山(同居中)だ。
結果!!俺たちはすごく仲が良くなった!ついでに言うとサボはダダンたちとも仲良くやっている!
そりゃね、ダダンたちもはじめは嫌がったよ。はじめは。だってどこの誰とも知らない子どもがいつの間にか家に上がりこんで飯たかってるんだよ。しかも寝床まで用意してる。
普通の家でもちょっと嫌じゃん。それなのにこの家ときたら、山賊の家だわ海賊王の息子匿ってるわ(これはまだ俺も知らないはずの情報だが)。
気が気じゃなかったはずだがサボがすごく良い子なのに加え、気が利いて賢い子と来ればもうすぐに打ち解けた。
そして今はすごく仲が良い。そりゃあもう本当の家族みたいに喧嘩するくらいには。
そして現在も、読書中の俺を挟んで喧嘩中である。内容は……
「だから俺は洗濯もんは畳まねぇ!関係ねぇだろ俺は!!」
ダダンが日頃飯を食わせて寝床を貸してやってる代わりに働け、というのだ。
飯食わせてるのは俺なんだけどね。配膳も調理も食材調達も。調達に関してはサボも一緒なのでそれでいいと思うのだが(エースはそれで良しとされている)。
「まぁまぁ、ダダンもサボも落ち着けよ。…でないと今夜の晩飯ミミズにすんぞ」
前半は笑顔で、後半は低い声で2人を睨み付けながら言い放った。何故ミミズかと言うと、釣りの餌用に大量に捕まえたのがまだ玄関先に残っているからだ。
そろそろ捨てないと臭い。
ただ、まぁこれは脅し文句としてかなり効果があるので何かあったときには極稀に使っている。今回も良い結果が出たようだ。
2人して青い顔で黙り込み、すっと一歩下がった。
「それでよし。…で?ダダンはなんでサボを働かせたいの。寝床は別にいいでしょ、あんたの場所は減ってないんだし、何よりサボはそんなに場所取らないんだ。それに飯出してんのも作ってんのも、食材集めてんのも俺だよ?食材に関してはサボも一緒に集めてる。だろ?」
2人の同意を求めれば、2人は同じように激しく頷いた。
「さらにあんたはエースには仕事として食材調達をやってもらってて、それを一緒にやってくれてるサボにもその上にプラス?どういう神経してんのかな?まぁ一番過労なのは俺だけどさ、サボまでそれは可哀想なんじゃない?やめてくれるかな?サボもだよ。いつもみたいにちゃんと筋道立てて反論してもらわないと、聞いてるこっちからすれば馬鹿2人の馬鹿喧嘩だね。よろしく頼むよ?」
終始にっこりと穏やかな笑みを浮かべ、再び2人に同意を求める。
「「ワカリマシタ」」
青い顔でコクコクと首を縦に振る2人に満足して、俺は元の位置に戻って読んでいた本の続きに意識を向ける。
決して、俺は現在の過労が不満であることを述べたかったわけではない………はずだ。偏りがあることは事実だが。
はぁ、疲れた。読書も飽きたし、晩飯の準備でもしよっかな…。
そう思って立ち上がった瞬間、外に何やらデカい気配を感じた。
この頃、俺の見聞色(笑)は進歩して少し遠くの気配や強さも感じられるようになったので間違いない。この気配の持ち主はかなり強い。
「…何か来たぞ。サボ、ここにいろよ」
近くに置いていた鉄パイプを手に、玄関に走る。もちろんサボは俺のいうことを聞いてはくれなかった。
なんでだよ…聞けよ、それくらい。エースじゃないんだし…。
「おーい、誰かおらんのか?アレン!」
はい来ましたガープだ……。現在俺は11歳、エースは10歳。そうだよな、そろそろかなとは思ってたんだけどな……。
外にいた強い気配の持ち主はやはりガープで、その隣には麦わら帽子がトレードマークのよく伸びる子が行儀悪く俺たちを見ていた。
俺たちというのは俺とサボなんだが…サボは珍しく空気を読めていない。
「アレン?誰だあのいかついジーさん」
「俺のじいちゃん」
「は?」
「だから、俺のじいちゃん。ジジィ、祖父、グランドファザー。ガープっていうんだけど、海兵なんだ」
ガープ、とその名前を出した途端、サボは目を丸くした。
「ガープ!?伝説の海兵って呼ばれてるあのガープ?!」
ちゃっかり呼び捨てにしているが、ガープ本人は気にしていないらしい。小指で鼻くそをほじっている。
「なんじゃ、アレン話しておらんかったのか?」
「あーゴメン、じいちゃんスゲーユーメーナヒトダカラ話しちゃびっくりちゃうかなぁと思ってさ」
嘘である。びっくりするのはびっくりするだろうが、それはきっと単純にその強さに対してだけではないだろう。
例えばその馬鹿っぽさとか。
「そーじゃったか!よしよし、アレンが海兵になる時には優遇してやろう!」
「いや、職権乱用だから止めてね」
冷たくあしらえば、ガープはいつぞやの如く置いてけぼりを食らっているサボに気が付いた。
「ん?誰じゃその子は」
てかさっきあれほど大騒ぎしてたのに疑問に思わなかったのか。逆にすげぇな。
「サボだよ、5年前に知り合ったんだ━━━━」
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そんな感じで色々語り合うこと10分程……はい。帰って来ました我が家の末っ子エース(サボは居候なのでまだカウントしていない)。
ガープを見つけた時の怒気がものすごかった。
エースは何も言わずに怒りだけを露わにして、ルフィの顔に唾を浴びせかけた。
「うわっ!ツバ!!きったねぇ!」
うん、やり過ぎだね。流石にルフィが可哀想だ。
「エース」
エースは大胆にも俺を無視し、尚も不機嫌そうに押し黙ったまま牛を引き摺り家の裏に行こうとしたが、そこはガープによって止められた。何か一言二言言われたようだが、よく聞き取れなかった。
「ルフィ、お前より3つ年上のエースと4つ年上のアレンじゃ。今日からこいつらと暮らすんじゃ、仲良くせい」
「決定ですか!?」
思わずツッコむダダン。哀れなり。残念ながらガープに話は通じない。一方通行だ。
「わしにも都合がある!それとも何じゃ、一生を豚小屋で終えたいのか?」
普段馬鹿そうなのに中々ドぎつい脅しだなーと他人事に思いながらエースの後ろついてその場を離れた。ついでにサボもついて来る。
「おいエース、あれはやりすぎだろ?会って早々ツバはひどいぞ」
批難がましくそう言えば、エースは一層不機嫌に俯き黙り込む。
深くため息を吐いた。
「サボにさえそんなことはしなかったのに、なぁ?サボ」
「ああ、全力で逃げられはしたけどな」
サボがニヤリと笑う。俺もそれにつられて笑みを浮かべた。
「ほらエース、新人くんと仲良くしてやれよ。それとも仲良くできねぇ理由があるってのか?」
…ふぅ。いつも以上に変な切れ方。
疲れました。ので正確な次回予告はしませんが恐らくエースによるルフィいじめになりそうです。