それはともかく、ある感想でウィルがダンブルドアっぽく見えてきた。
ホッホッホ。今回もリーナ視点から始まると思った?残念!ウィル爺じゃよ!
メタい話は置いといて、さっきまでリーナを案内していたんじゃが、リーナ、可愛いのう……。……はっ、ワッ、ワシは断じてロリコンでは無い!ただ、ワシに孫がいたらこんな感じなのかと思っていただけじゃ!
ホッホ。リーナは少なくとも十年はここにいるのじゃし、ホグワーツに行っても、夏には帰ってくる。……アズカバンでの楽しみが増えてしまったのう……。……決めたぞ。絶対に、リーナにおじいちゃんと呼んでもらおう!
〔なにあれ〕
〔色々暴走してるだけでしょ〕
☆
一年後
私はあの時ウィルが宣言してたように、彼を祖父的な立場として好いていた。まあ、ウィル爺が面白くて落とされたんだけど。ウィル爺は爺馬鹿状態。
私は、あれから多くの事を学んだ。薬草学、魔法薬学、妖精の呪文。守護霊の呪文を除く、聖属性の魔法はまだ使えない。
そして、世間でも多くの事があった。いや、大きな事か。
1981年10月31日、ポッター夫妻の殺害。そして、『例のあの人』が消えた事実。少しずつ、物語は始まってゆく。
☆
〔リーナ、少しいいかね?〕
〔なんだい?ウィル爺〕
私はアズカバン監獄の看守としての仕事も初めていた。色々な記憶や感情を吸い取れたよ。恋の記憶は甘酸っぱいし、トラウマの味もおつな物だ。
〔魔法使いによるマグルの大量殺人事件の犯人ーーーシリウス・ブラックの護送をしてほしいんじゃ〕
〔私じゃなくても平気だと思うけど?〕
〔ブラックは、自分は犯人では無く、ピーター・ペティグリューが犯人で、『例のあの人』をポッター家に連れて行ったのもペティグリューじゃと言っておってのう。リーナの能力なら、真偽が分かるじゃろう?〕
〔はいはい、行ってくるよ。愛しいおじいちゃんの頼みだしね。ブラックが無罪だったら、私の独断で色々決めていいかい?〕
〔もちろん!〕
〔じゃ、行ってくる〕
☆
「私はやっていないし、秘密の守り人でも無かった!両方ピーターだ!」
「ふん。しらばっくれるな。貴様は裁判無しでアズカバン行きだと決まっている!さあ、もうすぐアズカバンだ。観念するんだな」
監獄塔近く。高そうな服を着た男数名と、少しやつれているが、顔立ちの良い男が言い争っていた。はあ、早く仕事しないと。
「む、来たか。さあ、この男ーーブラックを其方に引き渡す。くれぐれも、脱獄なんかさせてくれるなよ」
「くっ……」
ブラックの手をとり、監獄塔へ連れて行く。が、その前に、記憶を見させてもらおう。
……これだね。ブラックが、ポッター夫妻に秘密の守り人をピーターに変えた方が良いと進言してる記憶がある。ポッター夫妻も了承している。記憶を改竄されてたら、何かしらの違和感があるけど、この記憶には無いね。
次はこれか。ブラックがペティグリューを追い詰めている。あ、ペティグリューの杖から魔法がって、爆発魔法!?……たしかに、遺体が残らないのなら爆発魔法だよね。魔法省は考えなかったのかな。なぜ、即死のアバタケタブラじゃなく、爆発呪文を使ったのか。都合よく親指だけ残るものなのか。はぁ……。
ブラックの記憶だと、両方の件でブラックは無罪だね。さて、と。
「私をどうするつもりだ?まあ、決して貴様らに屈する事は無いがな!」
ブラックを引っ張って、ウィル爺のとこに連れて行く。
〔おう。どうじゃった?〕
〔無罪だね。約束通り、私の好きにするけど良いよね?〕
〔もちろん〕
「……私を牢屋に連れて行くんじゃ無いのか?」
ヒュルンッ
「!?な、吸魂鬼が人間に!?」
「よーし、君には吸魂鬼の事を後でみっちり教えるとして、だ。ブラック、君は無罪だ」
「……なぜ、そう思う」
「吸魂鬼ってさ、時々、視覚に関係する能力を持ってるんだよ。で、君の記憶を覗いたら、君の供述との差異も、違和感もなかったしね。証明完了」
「私をどうする気だ?」
「お父さんになって?」
「〔は?〕」
「いや、家族やおじいちゃんはいても、親となる人がいないからね。少し寂しいんだよ」
「ワッ、ワシでは不満じゃったか!?」
「ウィル爺に不満なんてないよ。他のみんなにも。ただ、お父さんがいたらどんな感じかなってね」
「……うん、もう驚かないはずだ。うん」
「まあ、リーナの好きにしていいと言ったのはワシじゃ。皆に伝えてこよう」
「お願い。さて、ブラック」
「なんだ」
「さ、お勉強の時間だよ?」
その夜、リーナの社宅には、机に突っ伏した男の姿があったとさ。
シリウスがアズカバンに収容されると同時に無罪で出所。しかし、世間からは隠されます。ピーター見つかってませんし。
主人公が持ってた原作の記憶?彼女がメモしなくても平気だろうとタカをくくった結果、見事に忘れ去りました。
次回はついにあの爺さんが!?