決闘クラブ。簡単に言えば魔法使いの決闘の作法を学ぼうという、お辞儀さんが喜びそうなクラブだ。聞いた話だと、礼儀作法に厳しいらしいからね。
「でも、スリザリンの怪物に決闘作法は意味がないと思うな」
「同感。一応行ってみる?」
「そうだね。ハーマイオニーが行く気満々だし」
その晩八時、大広間。テーブルが取り除かれて、金色の舞台が出現していた。見渡してみると、かなりの数の生徒がいる。全校生徒の半分以上はいるんじゃないかな?
「ポスターだと、ロックハート先生が教えるってなってたわね。楽しみだわ」
この子は放っておこう。
少しして、歓声といくばくかのうめき声が聞こえた。ロックハートが舞台へ躍り出たのだ。うめき声をあげるぐらいなら来るなよ。私たちが言えたことじゃないけど。ロックハートの後ろにはスネイプがいる。イライラしているようだね。そりゃそうだ。
「静粛に!みなさん、集まって。さあ、集まって。みなさん、私がよく見えますか?私の声が聞こえますか?結構、結構!ダンブルドア校長先生から、私がこの小さな決闘クラブを始めるお許しをいただきました。私自身が、数えきれないほど経験してきたーー(中略)ーーでは、助手のスネイプ先生をご紹介しましょう」
面倒だったので聞き飛ばしていたら、いつのまにかスネイプが紹介されていた。
「スネイプ先生がおっしゃるには、決闘についてごくわずかご存知らしい。訓練を始めるにあたり、短い模範演技をするのに、勇敢にも、手伝ってくださるというご了承をいただきました。さてさて、お若いみなさんにご心配をおかけしたくはありません。私と彼が手合わせしたあとでも、みなさんの魔法薬の先生は、ちゃんと存在します。ご心配なさるな!」
私はスネイプよりも、ロックハートが消し飛ばないか心配してる。スネイプが「ようやくこいつを合法的に叩きのめせる」とか考えてるもん。
ロックハートとスネイプは、互いに向き合い、一礼する。そして、杖を向けあった。
「ご覧のように、私たちは作法に従って杖を構えています」
説明するロックハート。
「三つ数えて、最初の術をかけます。もちろん、どちらも相手を殺すつもりはありません」
あ、やっぱりこいつ実戦をしたことがないな。説明のためとは言え、普通敵と向き合ったら、死ぬことも覚悟しなくちゃ。不意打ちで死の呪文を使われたらどうするのさ。
「一、二、三」
二人が同時に杖を振り上げる。スネイプの方が少し早い。
「〈
紅の閃光が、スネイプの杖から放たれる。ロックハートに光が当たると、彼は思いっきり吹き飛んだ。いい気味だ。
ロックハートはなんとか立ち上がったが、まだフラフラしている。
「さあ、みんなわかったでしょうね!あれが、〈武装解除の術〉です。ご覧の通り、私は杖を失ったわけです。あぁ、ミス・ブラウン、ありがとう。スネイプ先生、確かに、生徒にあの術を見せようとしたのは、すばらしいお考えです。しかし、遠慮なく一言申し上げれば、先生が何をなさろうとしたかが、あまりにも見え透いていましたね」
なら対策しなよ。防ごうぜ。
「それを止めようと思えば、いとも簡単だったでしょう。しかし、生徒に見せた方が、教育的によいと思いましてね……」
殺気立つスネイプ。ロックハートの言ったことは、ただの負け惜しみみたいな感じだしね。
「模範演技はこれで十分!これからみなさんのところへ下りていって、二人ずつ組にします。スネイプ先生、お手伝い願えますか……」
二人は生徒の群れの中へ入り、二人組を作っていく。ネビルはジャスティン・フィンチ-フレッチリーと組まされたようだ。
「では、ウィーズリー、君はフィネガンと組みたまえ。ポッターはマルフォイ君とだ。ミス・グレンジャー、君はミス・ブルストロードと、ミス・ディメントはミス・ラブグッドとだ」
組分けで見たあの子だ。彼女を探し出し、会釈する。向こうも、会釈を返してくる。
「あたしはルーナ。ルーナ・ラブグッド。よろしく」
「私はリーナ・ディメントだ。よろしくね」
自己紹介したが、彼女はじーっと私を見続けている。
「名前、似てるね」
「似てる?」
「うん。ルーナとリーナ。一文字違い。二文字目が「i」か「u」か。面白いね」
「ふふっ。そうだね。さて、そろそろ始まるみたいだよ?」
「みたいだね。楽しみなんだモン」
ルーナと向き合い、礼をする。そして、杖を向け合う。さて、始まりだ。
やばいルーナの口調がわからない。誰か詳しく知ってる人はおられませんか?