吸魂鬼に転生してしまいました。   作:零崎妖識

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今回はネビル視点。


まね妖怪

リーナの話の後、僕たちは防衛術の教室に向かっていた。彼女が、リーナが吸魂鬼だってことが、僕の頭の中で響いていた。これまでにも、リーナは時々、とても恐ろしいことを言うことがあった。だいたいハリーに何かあった時だったけど。今なら、あの過激な発言にも納得がいく。感性が人間と違えば、発想も人間と違うんだろう。あと、リーナはサディストだと思う。

 

 

防衛術は、なぜか職員室だった。ルーピン先生曰く、タンスの中に『まね妖怪』ボガートがいるらしい。それの対策を教えてくれるそうだ。

形態模写妖怪のボガートは、僕らが一番恐ろしいナニカに変身する。つまり、複数人で囲んじゃえば問題はないけど、今回は一人ずつ。

「よーし、ネビル。君が世界一怖いものはなんだい?」

ルーピン先生に質問される。一番恐ろしいもの……スネイプ先生か、激怒しているリーナかな?

「怖いものが二つ以上あるときはどうなるんでしょう?」

「……それはわからないな。片方だけが選ばれる可能性もあるし、両方が混ざったものが出るかもしれない。ちなみに?」

「スネイプ先生と、激怒しているリーナ」

「リーナ……リーナ・ディメントかな?前に、彼女についての話を、彼女のお爺さんから聞いたけど、怒ったときはそれはそれは恐ろしいらしいね。でも、その姿を面白可笑しく変えられたら、凄いと思わないか?」

……ボガート・スネイプ先生の方はともかく、ボガート・リーナの対策は思い浮かんだ。ハリーは恥ずかしがるかもだけど。

「さて、平気かな?それでは行ってみよう。

では!いーち、にの、さん!」

先生の杖から火花が出て、タンスの取っ手に当たる。タンスの扉が勢いよく開いて、中から出てきたのはーー

「さて、ネビル。正座しなよ?」

凄く綺麗な、だけど凄く怖い笑顔のリーナだった。やっぱりか。

「ほら、早く正座しなよ。今ならまだ石にするだけで許してあげるよ?さあ、早く早く!」

「〈ばかばかしい(リディクラス)〉!」

杖をボガート・リーナに向け、呪文を唱える。パチンと音がして、ボガート・リーナは少し後ろに下がった。呪文が成功した証拠だ。リーナが後ろを見ると、僕が想像したハリーがリーナに笑いかけている。リーナは顔を赤くしていた。

「ちょ、何してるのネビル!」

ハリー(本物)が僕の後ろで叫んでいるけど気にしない。他の生徒や先生は生暖かい目をハリー(本物)に向けていた。

「こうなるとは思わなかったが、よし、パーバティ、前へ!」

パーバティが前へ出ると、今度はミイラに変わった。で、呪文と同時に解けた包帯を踏んでつんのめった。

そのまま授業は続き、ロンの時には大蜘蛛に変わった。ロンはそれを肢なしグモに変えたけど、そっちの方が怖い人もいると思うんだ。

ハリーの前に転がった蜘蛛に、先生が近づこうとする。何をしようとしていたのかはわからないけれど、その前にハリーの怖いものに変わった。それはーー

「ハァーリィー?言ったよねぇ?無茶するなってさ?お仕置き、何がいい?」

激おこリーナだった。ハリー、君が変身させるのは『例のあの人』かなと思ってたよ。でも、やっぱりかとも思うよ。周りのみんな、納得しちゃってるし。

「〈ばかばかしい(リディクラス)〉」

ハリーの呪文で、リーナが煙に包まれる。煙が晴れたところにいたのは、リーナの服を着た見知らぬお爺さんだった。

「……やらなきゃよかった」

なんで後悔してるんだいハリー?

ハーマイオニーは満点をギリギリで取れなかったテストに変わった。結果は空飛ぶ折り鶴だった。

「よし、次で最後だろう。見ているように」

ルーピン先生が前に出る。すると、折り鶴は銀白色の球体に変わった。

「〈ばかばかしい(リディクラス)〉!」

球体は真っ赤な風船に変わり、職員室の中を飛び回る。それを見て僕たちは笑ったけど、ボガートはそのままポンッと音を立てて消えてしまった。退治が完了したらしい。

 

 

みんなでボガートについて話しながら寮に戻る。ハリーはからかわれていた。そして、悲劇みたいなことが発生した。

「どうしよう!スキャバーズがいない!」

ピーター・ペティグリューの可能性があるという、ロンのネズミが消えちゃった。




ネビルの怖いものをスネイプ先生から激怒リーナに。ハリーも吸魂鬼から激怒リーナに。ハリーの方は結果的に見れば変わってないかな?ハリーが変身させたのは、ウィル爺です。女子の服を着る好々爺……変態だ。
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