俺が部屋に入った時、作業中だったのか椅子に座り顔だけこちらに向けているこの女性。
名前を更識簪と言う。
原作では彼女は自分ひとりの手で「打鉄二式」というISを作ろうとしていた人物である。彼女も原作では一夏と関わりをもち一夏ハーレムに加入したヒロインの一人である。原作や原作キャラに関わりあいたくないって決めた傍からコレかよ!?
「あ~山田先生から何か聞いてなかったかな?今日からこの部屋のルームメイトになる一二三四五六だが」
「……そういえば、そうだったかな」
半ばどうでもいい、と言わんばかりの態度で返事をされた。
「では、改めて自己紹介をしよう。俺は漢数字で一二三四五六と書いてひふみしごろって言うんだが君の名前は?」
「……更識簪」
「更識簪ね……では更識さ「苗字で呼ばないで」……では簪さん」
「なに?」
「とりあえず、これから一緒の部屋で生活する事になるから、いろいろと決めておこうと思うんだけど。シャワーの順番とか」
「……分かった」
それからしばらくの間二人で順番とか、細かい注意点を聞いたりしたりしてその日は終った。話していて分かったんだけど簪さん。何と言うか俺の話を半分ぐらいしか聞いてない気がする。と言うか簪さん、意識の殆どが他の事に向いてる気がするんだけど。まあ、原因は分かるけど。
「打鉄二式」
簪さんが打鉄をベースに改良を重ね完成させようとしている機体。とある事情から開発が凍結していたのだがそれを簪さんが一人で完成させようとしている。何故一人で新型を開発しようとしているかと言えば、簪さんの家庭事情に関係してくるのだが、まあ俺は原作や原作キャラに関わらないようにするから、放っておこう。
この時、俺は原作キャラと関わりになりたくないと、関わる気なんてないんだと、信じていた。それが盛大なフラグになっているとは知らずに……
さて、次の日になり朝日が昇り始める前に俺は起床した。理由はまだ自分の家にいた頃、食事は基本俺が自分で作っていたからだ。何故かって?
……両親が作ってくれないからだよ。俺が原因で両親の仲は離婚寸前。そんな状態で食事がちゃんと作られるわけも無く本当に簡単な食事しか作ってくれなかった。なら自分で作るしかないだろう。そんなわけで自分で言うのもなんだが俺の調理スキルはなかなかの物になっていると自負している。と言うかおいしい物を食べたかったら自分で作るしかない環境だったからな……
いつもの癖で朝日が昇る前に起きてしまったが今日から寮生活。そうそう料理を作る機会なんてないだろう。食堂もあるし。時計を見ると食堂が空くまでまだ時間があった。簪さんはまだ布団の中にもぐりこんで寝ていたので、俺も二度寝する振りをして「八卦龍」を起動させて仮想空間内に入り込み時間を潰していた。
食堂が開く時間になったのでまだ布団の中に居る簪さんに軽い挨拶をしてから食堂で朝食を取る。和食セットを選んでみたら白米に鮭の塩焼き、味噌汁、おひたし、卵焼き、納豆といういかにもな和食セットだった。味はなかなかにうまかった。
ちなみに食堂が空いた直後ぐらいに入ったので周りには殆ど、と言うか俺以外に誰も居ない。
食後、一度部屋に戻り教科書類を持って教室に向かう。簪さんはまだ寝ぼけてたのかボーっとしてた。
朝一番で教室に着いたので教科書を開いてIS関連の予習をする事にした。「八卦龍」の仮想空間内で戦闘訓練以外にもこういった知識関連の勉強もしてきたのだが、一般教養はしてきたがIS関係は殆ど手をつけていなかったから、予習しないと授業に追いついていけないからな。
予習、復習をしているうちに他のクラスメイトの人がぽつぽつ来て軽く挨拶をする。授業が始る数分前になにやら慌てた様子で、一夏と箒が入ってきてその後すぐに山田先生が入ってきて授業が始まる。授業中、こっそりと「八卦龍」による情報収集を行なっていた。何時トラブルに巻き込まれ、「八卦龍」の事がばれるか分からないのだ。
……俺は傍観者になれるのかな
以前作者があとがきを書き忘れたせいで様々な姉妹ルートが開拓されてしまった。
……つまり作者はそれを書かないといけないのか?