ただ数が多くなってきたらまとめて別枠にするかも。
では記念すべき第一回はこの人です。
「……どうしてこうなった」
そう呟く俺の隣では幸せそうな顔で俺に抱きつきながら眠る“ウサ耳”をつけた女性が一人。
俺の名前は
さて、俺の生まれは置いておいて、この世界の事を話そう。この世界は生前俺が大好きだった小説インフィニット・ストラトスの世界らしい。実際白騎士事件が起きたしIS自体も遠目からだが見たから間違いはない。ISが発表され、実際に見た時こそ俺は原作介入だとかヒロインを恋人に……などと考えていたのだが、今はそんな考えなんて持っていない。なぜなら今現在の生活環境がひどいからだ。
両親は俺の見た目の事で不仲になり、学校ではこれまた俺の見た目と名前の事でいじめが起き、世間は女尊男卑の風潮が進み、ハッキリ言ってとても居心地が悪すぎる。生前の意識が無かったら確実に引き篭もりか不良一直線だっただろう。そんな生活環境で原作が始る約15年間、原作介入だ何だと思い続けられるほど俺は辛抱強くなかった。むしろ原作のイベントを見るに今現在の俺では巻き込まれたら胃に穴が開きそうだ。ホント。
さて、そんな風に原作に関わる気力が完全になくなってしまったところで問題が一つ。それは俺が持っている「八卦龍」と言うISである。
この「八卦龍」、正確にはISではない。これは生前俺が大好きだったISの二次創作の作品の一つに出てきたオリISなのだが問題なのはこれに使われているコアだ。この「八卦龍」に使われているコアは“ISコアではない”のだ。
詳しい説明は省くが簡単に言えば量産可能、性能はISコア以上、性別による搭乗制限が無いのだ。今現在、女尊男卑のISの世界でこんな物が世間にばれてしまったら戦争が起こる。それこそ国と国では無く男と女と言う明確な終わりが分からない戦争が。
ただでさえ生活環境でストレスが酷い事になっているのにそこにこんな特大の地雷を持たされてしまったらホント欝になりかねん。てか一時期躁鬱状態になりかけた。
そんなある日、俺は町外れの閑散とした田舎道を歩いていた。何でかって?ほら、誰もいない静かな道を歩いていると、気分が落ち着くじゃない。両親の聞くに堪えない罵詈雑言や学校でのいじめ等を忘れ、自然の中を歩くってほら、何と言うか心が休まるんだよ……本当に。
そんな俺の唯一の癒しの最中、道のど真ん中にある物を発見してしまった。それは“やけにメカメカしいウサ耳”だった。
それを見た瞬間、俺の胃がキリキリと痛み出した。ご丁寧にプラカードに「引っ張ってみるといいことがあるよ」等と書かれている。しかも無駄に可愛いデフォルメされたウサ耳をつけた女性の顔つきで。
如何考えても原作内での全ての元凶、篠ノ之束の仕業である。何故、どうして俺の前に現れたのだ。俺は原作キャラに関わった事など無いし、「八卦龍」の事だって誰一人として話してない。だからどうして俺の前に現れたんだ!?
……まあどうして現れたのかわこの際どうでもいい。問題はこのメカウサ耳を如何するかだ。まあ取る手段なんて一つしかないがな。それは……
「見なかったことにしよう」
そう言って俺は横にそれてメカウサ耳の横を通りすぎようとしたら、横の茂みからタックルを受けた。
「ごふっ」
「なになにどうして無視して行こうとしてるのかな?世界が誇る大天才たるこの篠ノ之束様が道端に落ちている石以下のお前に会う為にわざわざ休日のお前の行動パターンを調べてからこの周囲に人が入らないようにして蛆のクソにも劣る脳味噌しか詰まっていないお前でも分かる目印をおいてやったのにそれを無視して行こうとするのはどういう了見なんだい?ああ、分かったよ分かってしまったよ、私自身がお前には蛆のクソ以下の脳味噌しか詰まっていないと言ったのにあんな物心付いた子供ですら分かるような目印を用意してしまったのが間違いだったね。これは私のミスだね。いや参ったよ私みたいな天才にはお前のような単細胞生物にも劣る思考回路しか持たない奴の考える事は分からなくてね、こんど同じような機会があったら単細胞生物ですら分かるような目印にしておくよ。さてお前が無駄な事をしてくれたおかげで無駄に時間だけ過ごしてしまったじゃないか。全くこれだからちーちゃんやいっくん以外のたんぱく質の塊には付き合え切れないんだよ。私の貴重な時間を浪費させるなんて世界の損失だよ、全く」
「な、何を言って……」
「うるさい、黙れ。お前に発言権なんて無いんだ。いやむしろちーちゃん達以外のたんぱく質の塊共に発言権なんて要らないんだよ。そう、私とちーちゃん達以外のたんぱく質共は何も言わずただ私にひれ伏しながら日々を細々送っていればいいんだ。まあいいや、兎にも角にもお前は何も言わずにお前が持っているその“ISモドキ”を渡せばいいんだ。ああ無駄な抵抗なんてしないでよ。すでにこの当たり一帯には私自ら手がけた世界中の愚図が作ったISなんて相手じゃない無人ISが10機待機してるからお前を殺してからそのISモドキを奪ってもいいんだけど心の優しい束様は単細胞以下の存在価値すらないお前にも生き残られるチャンスを与えてあげたんだ。さあ泣いて喜びながら頭を地面にこすり付けてそれを私に献上してくれるかな?」
此処まで1分足らず。原作内でもぶっ飛んだ性格をしていると思っていたがここまでとは思わなかった。そして俺と彼女の体制だが俺が仰向けに倒れている所に彼女が馬乗りになって顔をそれこそキスが出来るぐらいにまで近づけてさっきの話をしていたのだが、彼女の顔こそ笑顔だったがその瞳だけは違った。俺を見ているが“俺を見ていない”そう彼女の瞳はさっき言ったように俺を人としてみておらずそれこそさっき彼女が言ったように道端の石を見ているかのような瞳だった。
……フ、フフフ。この世界に転生してきてから碌な事がない。両親は俺の存在で不仲になり学校ではいじめにあい常にぼっち状態。望んでもいないのにこんな特大の地雷を持たされそして、今日の出来事だ。もう、ね。我慢の限界です。
「何を黙り込んでるのかな。さっさとそれを「黙れよ」ッ」
「さっきから黙って聞いてたら調子こきやがって。何が単細胞以下だ。だったら人の話を聞かないで一人勝手に話を進めていくテメェー何様だ!!」
そう言って彼女を跳ね除ける。
「キャ」
「この世界に生まれて早15年。今まで我慢我慢としてきたが、もう我慢ならねぇ。自重だ何だと思っていたが、
「な、何を言ってる……」
「俺は!!
「ッ!?ゴーレム!!」
彼女は俺の態度に恐れたのか自身の周りに待機させていた10機の無人ISを展開させて俺の方に突っ込ませてきた、が。
「八卦龍ゥゥゥーーーー!!」
その言葉と共に俺を包み込むように展開されたのは
そこからは一方的な展開だった。天才篠ノ之束が作ったISとは言えこの「八卦龍」はその篠ノ之束を上回る技術力を持つ組織が総力を挙げて作り出した機体である。しかも俺はこの「八卦龍」を使って10年以上戦闘訓練を行なってきたのだ。たかだか無人のIS10機程度では相手になどなるわけも無く5分とたたずに全ての機体をスクラップにした。
「そ、そんな……私が作り上げたISが一方的にやられるなんて、ありえない、ありえない!!」
「ありえなかろうが何だろうが、これが現実だよ」
「ヒッ」
自分が圧倒的な優位性を持っていると信じていたのにそれが紙を裂くように破かれ、それを行なった相手が目の前に存在する。それは今まで自分の思い通りに現実を作り上げてきた彼女にとって理解できない出来事だった。
「さ、て、と……相手の話を聞かずに一方的に力で抑え込んで自分の思い通りに動かそうとするお前にはお仕置きが必要だな」
「え、あ……」
逃げられないように彼女の頭を掴み持ち上げる。
「覚悟しろ。今の俺は頗る不機嫌だ」
「イ、イヤアアアァァァァァーーーーー」
あの後行なったお仕置きの後、ぐずぐずと涙と鼻水を流す彼女を見て冷静さを取り戻した俺は慌てて彼女を介護した。俺が行なったお仕置きが相当に応えたのか俺が介護している間は10歳にも満たないようなあどけない行動と喋り方をしていた。
それを見て俺は相当焦ってとにかく泣き止ませようと無駄に手の込んだ料理(生活環境のせいで無駄に上手くなった)を食べさせて清潔で綺麗なベットに寝かせつけようとしたら彼女は俺の手を離してくれず涙目で「……一緒に寝てよぅ」と上目目線で言われやり過ぎた罪悪感に潰されそうになり仕方が無く一緒に寝ることにした。
程なくして眠りに付いた彼女の顔はとても幼く見えた。
一話完結と思った?残念、続くんだな!!
お仕置きの内容が知りたい人は、わっふるわっふると言いながら全裸待機。