メロスの原案ができなかった…全然ちゃかせないぞメロス…恐るべし太宰治…
ということでお待たせしました。すみませんでした。
それではどうぞ本編へ…
メロスは激怒した。必ずかの邪知暴虐の王を取り除かねばならぬと決意した。
「何だよ…俺が登場する話いっつもそれかよ〜…」
うん。まあお約束だし。
王は日々人間不信に苛まれていた。
というのも先代の父王が亡くなった際に、王位継承権を信じていた二人の弟が言葉巧みに自らのものにせんと言い寄ってきたからである。
最終的に2人を処刑することで事なきを得たのだが…
「いや、そういう設定ないよ?ぶっちゃけわし妹しかおらんのじゃよ?」
いや、そういう設定でお願いします…(小声
「うむ…仕方あるまい…」
そして王は国民に自らの暗殺の容疑をかけて次々に処刑していった。
「え?え?ワシってそんな事したっけ?覚えがないんじゃが?」
しーーっ!!
そういうことになってるんです!
そして王は日々誰かを処刑する…
今日は誰か、明日を生きる国民はひっそりと息を潜めてやり過ごしていく。
「ちわっす王様、殺しに来たぜ?」
このやたらと能天気な男以外は。
「ま〜たお前さんか。あんたは何がしたいんじゃ?わしの暗殺未遂、今日で158回目じゃろう?死にたがり屋なのか?というかはっきりいってもう相手するの面倒臭いんじゃが?」
「ならサクッと殺されてくれりゃあいいじゃんかよ〜なんで毎度毎度防ぐかなぁ…」
「ワシはお前さんとは違って死にたがりではないのでな。」
ホッホッホ、と王は笑う。
何を隠そう、この2人、とても仲が良いのである。
「とはいえ罪人は処罰せねばならぬの。皆のもの、」
訂正しよう。仲が良かったのである。
「かかれぇー!」
王は常々考えていた。
メロスのような者がいるとそれに乗っかって自らを殺そうとするものが増えるのではないか、と。
そして昨晩、彼は結論を出した。
「暗殺者が増えて困るなら、殺して減らせばいいじゃない。」
中世ヨーロッパのマリー・アントワネットのような暴論とともに。
え?最初からそうすればよかった?知らないですぅ。
そんなわけでメロスは護衛隊にあっさり捕まり、磔にされた。
しかし、メロスも一筋縄で行く男ではなかった。
「いや、すいませんでしたって。ただ妹の結婚式だけ行かせてくれね?ほら、この街に住んでる親友のセリヌンティウスを人質にするからさ。大丈夫、三日で帰ってくる」
「セリヌンティウス」は、メロスの人質にされました。
「うわぁぁぁぁあ!」
とてつもない叫び声を上げながら引っ捕らえられたセリヌンティウスが、メロスと王様がいる王宮に入ってきました。
「メロス…お前って奴は…」
邪知暴虐()の王様もこの所業には呆れ顔です。
「あのな…」
すぐに王宮を飛び出そうとしたメロスに磔にされたセリヌンティウスは声を掛けます。
「本来ならここからお前の家まで10里なんだがな…」
「お、おう…」
「それじゃ余裕で帰ってこれるだろうから軽く15里にした上に途中の苦難も更に困難になってるからな?でも帰ってこいよ?」
「なん…だと…」
「帰ってこねえと、即座にお前の妹が鬼畜なR-18ルートに上で王様に処刑されるからな?」
「みんな…死ぬしか…ないじゃない…」
さあ唐突に始まったメロスの旅路(ハードモード)。一体メロスは三日で帰ってこられるのか!?そして一蓮托生のメロスとセリヌンティウスとメロスの妹の運命やいかに!?
続く…
ということで今回は前後編となります。次はメロスの往復路&帰還です。
ちなみにこの原案を思いついたのが、某中学生の方が発表した、日が沈んでいく描写と10里という本来の距離から速度を計測した結果、早歩き程度の速度でメロスが帰ってきた、という論文を思い出したからです。
気になった方は「走れよメロス」と検索してみてください。
後編もなるだけ早く投稿します。が、頑張ります(震え声)
それではまた会う日まで〜