黒崎翔太の暗殺教室   作:はるや・H

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更新遅れました。プライベートが忙しかったので。


10話 自律の時間

俺は今日も山道を登る。暗殺のために。

 

そういえば、今日は転入生が来るそうだ。女子って言ってたな、一体どんな子だ?

 

まあ、ただ者じゃ無さそうだが。

 

と思いながら教室に入ると、黒い巨大な箱があった。

 

どうやらコンピューターのようで、モニターの中に少女がいた。

 

黒崎「そうきたか…」

 

不破「まさに二次元in二次元ね。」

 

メタ発言は聞き流そう。

 

烏間「ノルウェーから転校してきた自律思考固定砲台さんだ。

 

機械だが、れっきとした生徒として登録されている。仲良くしてやってくれ。」

 

なるほど、生徒に危害を加えないという契約を逆手に取るというか、何というか…

 

予想の斜め上を行った。

 

「ヌルフフフ、あなたが自律思考固定砲台さんですか。よろしくお願いします。」

 

だが、考えてみればこのタコが先生やってる時点で普通じゃない。

 

固定砲台「よろしくお願いします、殺せんせー。」

 

さて、授業が始まった。

 

殺せんせーが説明をしていると、

 

固定砲台「銃撃制御プログラム、起動。自律思考回路、正常。演算処理装置、正常。

 

これより、攻撃を開始します。」

 

「自律思考固定砲台さん、授業中の発砲は禁止ですよ。」

 

固定砲台「分かりました。攻撃システムを展開します。」

 

一体どんな暗殺をするんだろうか。

 

固定砲台はマシンガンを展開し、一斉射撃を行った。

 

「ヌルフフフ、この程度ならうちの生徒のほうが弾幕も濃密です。

 

まだまだですねえ。」

 

殺せんせーは余裕綽々だ。

 

「続いて、第二撃を開始します。」

 

同じように射撃をする。殺せんせーはチョークで弾を弾く。

 

だが、

 

パチンと音がし、触手が一本切れた。

 

黒崎「なるほど、隠し弾か。殺せんせーが弾を弾くのを見てプログラムを進化させたと。」

 

「次の射撃で殺せる確率、0.01%。次の次の射撃で殺せる確率、0.02%。

 

卒業までに殺せる確率、90%以上。」

 

学習し進化する人工知能か。それも最先端の。

 

どうやらとんでもない暗殺者だ。だが…

 

「で、この弾どーすんの?」

 

「掃除機能とかねーのかよ。固定砲台さんよお。」

 

「やめとけ、機械に文句いっても意味ねえよ。」

 

やっぱりな。授業中ずっと射撃されたら迷惑すぎる。

 

寺坂達とて授業は積極的ではないが平穏は乱されたくないのだろう。

 

俺の席には銃弾は飛んで来ないが、でも迷惑だ。これは何らかの対策をとる必要がありそうだ。

 

と考えた。

 

翌日

 

固定砲台はガムテープで縛られていた。

 

固定砲台「これでは銃撃ができません。生徒に危害を加えないという契約に反しています。」

 

「ちげーよ、俺だよ。授業の邪魔すんじゃねーポンコツ。」

 

寺坂だった。何となく予想はついていた。こういう行動に出るやつがいると。

 

そして誰もそれを責めなかった。

 

原「放課後には拘束解いてあげるから、我慢してね。」

 

菅谷「ま、機械に常識は分かんねーよな」

 

その日、固定砲台は一回も攻撃出来なかった。

 

 

「これでは暗殺の可能性が著しく低下してしまいます。マスター、至急解決を。」

 

「駄目ですよ、親に頼っては。」

 

「前にも同じ事をある生徒が言いましたが、あなたは暗殺者であるとともにここの生徒です。

 

生徒として皆と協調しなければ、暗殺者としても生徒としても失格ですよ。」

 

「どうすれば良いのですか?」

 

「それは先生にお任せあれ。」

 

次の日

 

渚「あの機械、今日も発砲すんのかな?」

 

杉野「烏間先生に苦情言おうぜ」

 

黒崎「まあ迷惑だしな。対策してくれないと。」

 

と話しながら教室に入ると、

 

「おはようございます、渚さん、杉野さん、黒崎さん!」

 

固定砲台は見違える程に変化していた。

 

「先生による独自の追加パーツ。全身表示ディスプレイとモデリングソフト!」

 

「豊かな表情、明るい会話術、それらを操る追加ソフトとメモリ!」

 

さすがだな、たった一晩で大きく変化した。これならみんなと協調できそうだ。良かった。

 

「先生の財布の残高、五円!」

 

知るか。

 

寺坂 「けっ!所詮はあのタコが作ったプログラム、騙されてんじゃねーよ。ポンコツはポンコツだ。」

 

「昨日までの私はそうでした。返す言葉がありません…」

 

固定砲台が泣き出した。

 

「寺坂君二次元の女の子泣かせたー。」

 

女子から非難される。全く、口は災いの元だ。

 

「誤解を招く言い方やめろ!」

 

竹林「良いじゃないか2D、女はDを一つ失うことから始まる。」

 

「良いのか竹林、それお前の初セリフだぞ?」

 

竹林の声は初めて聞いたな。初セリフ…いや何でもない。

 

そして固定砲台は学習能力も高いし、何でもできるので人気が出た。

 

例えば、

 

「千葉さん、王手です。」

 

「3局目で抜かされた。」

 

というように。学習し進化するので、こういう将棋のような勝負には滅法強い。

 

その内AlphaGoを超える…事は無いだろう。

 

そして、固定砲台と呼ぶのも無粋なので、誰が決めたか名前は律となった。

 

結構しっくりくる。

 

「先生とキャラが被りそうで不安です。」

 

どこも被ってないぞ。

 

「ちなみに、先生彼女の殺意には一切手を付けていません。

 

暗殺をしたいのなら、彼女は素晴らしい戦力になるでしょう。」

 

カルマ「ま、問題はこれを開発者が放っておくかってこと。寺坂言ってたけど、全部あのタコのプログラムさ。」

 

黒崎「カルマの言う通り、元に戻されるかもしれないさ。多分開発者はこう思っている。

 

彼女はただ暗殺兵器としての機能があればいい。余分な物など要らないってね。」

 

翌日

 

固定砲台もとい律は元に戻っていた。俺の予想通りだった。

 

「改造行為も禁止された。ましてやガムテープでの拘束など。

 

もし壊れたらどうするんだとのことだ。」

 

と烏間先生が言った。仕方ない、開発者には逆らえない。

 

「これより、射撃を開始します。」

 

また来るのか。皆が落胆していると、

 

花が出てきた。

 

「花を作ってくれと頼まれましたね。

 

プログラムのほとんどはマスターに初期化されてしまいました。

 

けれど、私自身は協調が暗殺に必要不可欠だと判断し、関連ソフトをメモリの隅に隠しました。」

 

「つまり律さん、あなたは…」

 

「ええ、私の意志でマスターに逆らいました。こういうのを、反抗期と言うのですね。

 

律はいけない子なのでしょうか。」

 

「いえ、中学生らしくて、大いに結構です。」

 

こうして、クラスに一人、仲間が増えた。

 

名前は律。

 

うちの担任はどんな暗殺者でも、手入れしてしまうな。

 

機械でもそれは変わらない。

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