黒崎翔太の暗殺教室   作:はるや・H

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49話 体育祭の時間

「続いての綱引きはA組対D組。レディー、ゴー!」

 

そこで起きていた異様な光景。一瞬でD組は引っ張られ、宙に浮く有様。

 

「し、勝者、A組!つ、強過ぎるぞ!」

 

「フン、こいつらが弱すぎるだけだよ。」

 

そういったのは4人の外国人。

 

「A組は感謝すべきです。たまたま、体育祭の時期に4人の留学生が来ていた事を!」

 

***

 

「デカすぎる、こいつら本当に中学生かよ。」

 

そのあまりの体格の大きさに驚く瀬尾。

 

「もちろん、

 

カミーユはフランスの有名レスリングジム次代のエース。

 

サンヒョクは韓国バスケ界期待の星。

 

ジョゼはブラジルの世界的格闘家の息子。

 

そして全米アメフトジュニア代表ケヴィン。

 

いずれもれっきとした15歳だ。

 

…年齢を隠せば猛者の友人はもっといるけど…、常識のルールは守るさ。」

 

(よく言うな、4ヶ国語を操って外人の助っ人を呼べる中学3年生がまず常識外れさ。

 

E組の絶望の顔が目に浮かぶよ。)

 

そして教室で浅野は皆に語りかける。それを盗聴する録音機搭載糸成2号。

 

「皆、E組とやる事になったこの棒倒し、最終目標は棒を倒す事じゃない。

 

僕はね、この棒倒しを通じて、E組に反省して欲しいんだ。

 

クラスのほとんどが素行不良、誰とは言えないが、こっそり校則違反を繰り返す者もいる。

 

そんなE組にね、棒を倒す前にじっくり反省してもらう。

 

勿論、ルールに則って正々堂々ね。

 

それに、期末テストで悔しい思いをした皆だ。

 

中間の前にリベンジしたいという気持ちが皆にあっても僕は責めない。

 

と浅野は言った。とんでもない綺麗事だが、要は…

 

(こういう事だろ、E組を叩き潰せ、中間テストに影響が出るくらいな。)

 

(彼1人ならトップを取るのは確実だ。だが、A組全員でトップ50を取るという目標を果たすため、

 

組織の為に仲間を勝たせるための謀略!こんなエグいfor the teamは彼にしか出来ない!)

 

「では各自の役割を教えていくよ、安心して、僕の言う通りやれば必ず勝てる。

 

その後、A組は体育館に練習場所を移し、それ以上は探れなかった。

 

***

 

「…。」

 

思い詰める磯貝。

 

「どうしました磯貝君?」

 

「殺せんせー、俺にあんな語学力はない。俺はとても浅野には勝てないんじゃ…」

 

磯貝は悩んでいた、自分と浅野の才能の差に。

 

「確かに、率直に言うとその通りです。浅野君はいわば傑物。あらゆる能力が優れている。

 

彼ほど完成度の高い15歳は見た事ありません。

 

いくら君が万能でも、社会に出れば君より上はたくさんいる。彼のように。」

 

「…どうしよう、俺のせいで、皆が痛めつけられたら。」

 

「でも社会に出れば、個の力には限界がある。仲間を率いて戦う力。

 

その点でなら君は浅野君をも上回る。君がピンチになった時も、仲間が助けてくれる。

 

先生もね、浅野君より君の担任になれた事が嬉しいです。」

 

そう言って殺せんせーは磯貝と皆の写真を撮る。

 

そして、遂に試合開始。

 

「よっしゃ皆、いつも通り殺る気で行くぞ!」

 

磯貝が声を上げる。

 

するとA組も集合する。

 

「彼等はライオンに処刑される異教徒だ。

 

A組の名を聞くだけで震えて鉛筆も持てないようにしてあげよう。」

 

「両者整列!ではルール説明を行う!

 

ルールは勿論、先に相手の棒を倒した方が勝ち!掴むのは良いが殴る蹴るの暴力は禁止!

 

ただし、棒を守る側が相手を追い払う為に足を使うのはOK!

 

なお、A組は識別のため帽子と長袖を着用する事!」

 

帽子って言うけどあれヘッドギアじゃないか。要は向こうだけ防具ありか。

 

(…観客とは、白熱した勝負も好きだが、圧倒的な虐殺も好きだ。

 

こいつらがどれだけE組を叩き潰せるか、楽しみにしている事だろう。

 

そして…、E組は少人数で勝ちたいのなら防御を捨てて攻撃に出るしかない。

 

攻めてきた所を、囲い込んで叩き潰す!)

 

そして試合開始。だが…

 

「おい、勝つ気あんのかE組、誰も攻撃しないぞ!」

 

(攻めてこい!浅野!)

 

「誘い出そうという訳か。甘いな…、攻撃部隊、パターンF!」

 

A組、動く。

 

「さあ、E組がA組に挑戦状を叩きつけた棒倒し!だが、陣形の方はガチガチの全員守備!

 

戦力差にビビったか?」

 

(A組が油断して皆で攻めたらカウンターか、拙い戦術だ。)

 

進軍するA組のケヴィン他数人。

 

「悠々と進軍するA組部隊!見慣れた棒倒しとは何かが違うぞ!」

 

そう、普通、棒倒しといえばスピード勝負。攻撃側は、いかに早く攻め、いかに早く棒を倒すか。

 

防御側は、いかにして相手を止め、棒を長い時間守り抜くか。互いの陣地で乱闘の様な形になり、

勝負は1分弱で決まる。運要素も大きい。そしてけが人が毎年出る。(作者談)

 

(A組の目的は棒を倒す事じゃない、お前らを全員潰す事だ。

 

まずはケヴィンが威嚇して反応を見る。ビビって飛び出してくれば、こちらの大人数で袋叩き。

 

ケヴィンを抑え込もうと躍起になれば、攻撃をさらに増やして殲滅する。

 

これで万全。カウンターすら許さない!)

 

「くそ、無抵抗でやられっかよ!」

 

吉田と村松が飛び出す。しかし…、

 

「ドン!」

 

ケヴィンの体当たりで、一瞬で客席まで吹き飛ばされた。

 

「なんという体当たり!10m吹き飛ばした!」

 

「おおおおお!」

 

観客がどよめく。

 

「やばいよ殺せんせー、このままじゃ…」

 

そしてケヴィンが言う。

 

「亀みたいに守ってないで攻めたらどうだ?…と言っても通じないか。」

 

それにカルマが返す。

 

「いいんだよこれで。あの2人はうちらでも最弱って感じ。御託はいいから攻めてくればあ?」

 

「標準語を話せる奴もいるじゃないか。ふん。では、見せてもらおう。E組の防御とやら。」

 

攻撃をかけるケヴィン達。すると…

 

「今だ!全員、触手!」

 

と磯貝が言い、棒の防御が全員どいた。

 

「なんと、E組上からかわして押さえ込んだ!」

 

E組陣形、触手絡み。相手を押さえつけ、なんと…

 

「自軍の棒を半分倒して、棒の重みでがっちり固めた!これでは動けない!

 

5人一度にがんじがらめだ!」

 

「へへへ、棒を凶器に使うななんてルールは無いからよ。」

 

「巧みな防御だ。攻撃の5人を封殺した上土台を強化させるとは。

 

だが、こちらの損失は5人、対して向こうは2人が気絶し7人が防御にかかりきり。

 

A組がより有利になっただけだ。両翼遊撃部隊、コマンドK。」

 

「おっと、すかさずA組遊撃部隊が攻撃に行く!いよいよ激戦も本格化!」

 

A組の攻撃、それに対して、

 

「来たぞ、どうする磯貝!」

 

「両サイドからの攻め、真ん中に隙がある。攻めるなら今しかない!

 

行くぞ、攻撃部隊、作戦、粘液!」

 

「おおっと、ここで攻めるE組、7人を引き連れ中央突破だ!」

 

攻撃部隊が中央突破していく、しかしA組は…

 

「なんとA組、方向転換して防御に戻る!攻撃はフェイクだったか?」

 

突然防御に転じる。

 

(ひとかたまりになられては潰しにくいので、罠にかけて分断させる。

 

これで大人数で少人数を潰す理想形になった。

 

そして、包囲網の中心には、格闘の名手ジョゼとカミーユが待ち受けている。

 

締め技関節技、混戦の中で1人ずつ叩き潰す!

 

さあ、次はどうするリーダー君?)

 

それを見る烏間先生。

 

「まるで詰将棋だ。守備陣があれほど完璧に押さえたのに、戦況は不利になる一方。

 

今回は数の利を活かした戦法だが、彼ならE組の立場でも最大限の戦いが出来るだろう。

 

どうする?彼らが負傷するのは防衛省としても避けたいぞ?」

 

しかし殺せんせーは平然としている。

 

「大丈夫、社会科の勉強のついでに彼に助言しました。」

 

 

「磯貝君、2倍の敵を討ち破った好例としては、先生はカルタゴのハンニバルなんかが好きですねえ。

 

道無き道を進軍し、敵が警戒していない場所に突如戦場を出現させる。

 

作戦の全てに常識ハズレを混ぜなさい。彼らなら君の作戦を実行出来ます。」

 

 

「A組がE組を包囲し、さあリンチタイムの始まりだ。」

 

モブ2人がのうのうと見つめる。

 

「ホラ、逃げるE組をA組が…。」

 

しかし、E組は…

 

「って、なんで全員こっち来るの?」

 

怒涛の勢いで観客席へ逃げる。

 

「場外なんてルールは無かった。来なよ、この学校全てが戦場さ。」

 

カルマが煽る。

 

「上等だ!」

 

「なんとE組、観客席まで逃げ始めた!それを追うA組で観客席は大パニック!」

 

「小賢しい、すぐに捕まえてやる!」

 

「しかし、かわす、かわす、かわす!」

 

A組の追撃をかわす俺達。A組は次第に苛立ち、観客席はもはやカオスみ。

 

「椅子と客席を使いE組、器用に逃げ回る!」

 

(…体育祭を見る限り、E組の身体能力はやたら高い。中でもあの7人、

 

磯貝、前原、杉野、赤羽、木村、岡島、黒崎はかなり高い。

 

逆に言えば、あの7人さえ押さえ込めば勝ったも同然。)

 

一方、守備側として試合を見つめる渚、そして寺坂が話しかける。

 

「見ろよ渚。」

 

そう、そこにあるのは興味の視線。

 

(球技大会の時と同じ、棒倒しとは思えない異形の棒倒し。

 

次第に全校生徒の目が変わっていくのを感じる。A組がどうE組を叩き潰すか、から…

 

今度のE組はどんな手で勝つのか、という興味の視線に。)

 

触手のように、E組がヌルリと繰り出す奇手、妙手。

 

「やるじゃないかE組。観客席に逃げ込むとはな。これでA組の戦略はほとんど意味をなさなくなった。

 

だがそれはE組も同じ、ここからは、両リーダーの判断力が勝敗を分ける!

 

橋爪、横川、田中!深追いせず守備に戻れ!混戦の中で飛び出す奴を警戒するんだ!」

 

観客席でE組を追うメンバーを次々守備へ戻す浅野。賢明な判断だ。

 

そうしなければ隙を突かれる。

 

(棒倒しで最も危険な敵の攻撃は、先端に取り付かれる事。揺さぶられて棒が不安定になり、

 

これをされたらどんなに守備を固めても意味がなくなる。

 

7人の中でそれが可能なのは…

 

杉野、前原はスピードはあるが加速は遅い。岡島はいい動きだが他の6人と比べると劣る。)

 

「磯貝、木村、赤羽に特に警戒しろ!その位置で見張るんだ!」

 

(そして最も警戒すべきは黒崎。磯貝はリーダーだ。指揮を執るためあまり危険な行動は出来ない。

 

木村は瞬発力やスピードこそずば抜けているが戦闘という面では優秀ではない。

 

赤羽は殴る蹴るの肉弾戦なら1番だがこの棒倒しでそれは出来ない。

 

だが黒崎は…、7人の中で唯一A組在籍経験がある。だから彼の事は良く知っている。

 

あいつは動きも早く、やや小柄なので動きを捉えにくい。さらに戦闘面でも優れている。

 

武道の心得があるそうだ…この棒倒しに置いて最も危険だ。)

 

「黒崎は最警戒しろ!2人がかりでもいい、とにかく動きを封じろ!」

 

そう浅野が言うとA組から2人が飛び出し俺を捕まえようとする。

 

「フッ、数だけの烏合の衆でで俺にかなうと思うな。」

 

俺はその追撃をかわす。しかし、

 

(1人の動きは大した事ない。だがもう1人…、やけに早い。俺の動きを見切っている?)

 

うち1人がなかなか手強い。その男の顔を見ると…




そういえば何か星1が2つ付いてた。まあその程度の駄作って事は分かってるけど…
問題点があるなら指摘して欲しいです。という訳で評価に最低文字数設定しました。
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