問題児たちが異世界から来るそうですよ!〜女侍なんて今時いないって〜   作:煌酒ロード

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新しいの書き始めました!
駄文なのは変わりませんので生暖かく見守ってください


手紙と刀

「・・・・・・退屈ね」

 

この世界は退屈だ。普通に過ごしていれば普通に生きれる。ある日突然死ぬなんて事は病気でもなければ無いし、ましてや後ろから刺されるなんてこともない。毎日の脅威と言ったら電車で尻を触ってくる変態(おっさん)位だ。そんな平和な国で私は日々を退屈に過ごす。本当にこの世界は平和だ。だからこそつまらない。

 

「帰るか」

 

私は足元に置いてあった鞄を持ち上げ、帰路につく。帰ってもいるのは、剣道バカの父親と柔道バカの弟と宗教バカの母親。家庭の温かみなんて知らない。冷めた家に帰る。台所には三つの紙とご飯が置かれてあり、それも見慣れた光景だ。どうせ紙には道場にいる。何かあったら来なさいという父親からのメッセージと同じく道場に泊まるという弟からの置き手紙とご飯は作っておいたから食べる前に神に祈りなさいという母親からのメッセージのみだろう。私はそれら全てを無視して冷蔵庫にある冷凍食品のパックを取り、電子レンジに突っ込む。自分で作ってもいいが、誰が食べる訳でもない、自分一人のためだけに料理を作るなんて馬鹿馬鹿しい。そして温め終わった冷凍食品を食べようとテーブルの方を振り返った時

 

テーブルの手紙が四つになっていた

 

 

「・・・・・・はぁ!?」

 

さっきまで三つだった手紙が四つになっている。それは当然見間違えでもなく。

 

「また今日は不思議な日ね、隕石でもふってくんのかな」

 

私は少しワクワクしていた。退屈な日常にもしかしたらピリオドが打たれるかもしてない。その時

 

「涼刀」

 

「・・・珍しいね、じっちゃん」

 

後ろにたっていたのは私のおじいちゃんで、この世界では有名な侍・刀耶。滅多に出てこないが、たまにフラっと出てくる時がある。

 

「お前に渡したい物がある」

 

おじいちゃんのと一緒に部屋に来て、一振りの刀を渡される。

 

「この刀をお前に渡そう」

 

私は黙って刀を抜く。刀身は美しく、丁寧に手入れされた、素晴らしい刀だった。

 

「・・・・・・なんで私に?」

 

「この刀は代々我が家に受け継がれてきたものだ。何万本という刀を溶かし、刀匠がその一本の刀に仕上げた。故にその刀には幾万の魂が、名が秘めれられている。そしてその刀を次に受け継ぐのはお前だ」

 

「・・・・・・なんで父さんじゃ無いの」

 

「あやつにはそれを受け継ぐだけの器量など無い。お前でなければ駄目だ」

 

「私の剣は無茶苦茶だ、それでもいいの?」

 

「構わん」

 

「わかった。貰うよ、この刀」

 

おじいちゃんは微笑んで、そして、俯いたまま何も喋らなくなった。

 

「・・・・・・おじいちゃん?」

 

その体は冷たくなっていた。近くにはカルテがあり、死んでもおかしくない状況だったことが書かれていた。

 

父親に連絡した。

放っておけと言われた

 

母親に連絡した。

神に祈らなければと言って切られた

 

弟に連絡した。

知らねえよほっとけと言っていた

 

 

おじいちゃんを布団に寝かせ、私は横で静かに泣いた。おじいちゃんは私には優しかった。たくさんの想い出がある。そしてこの刀。

 

「バイバイ」

 

そう言って私は立ち上がって手紙を開けた。もうこの世界に用はない。どうなっても構わないから。

 

手紙にはこう書かれていた。

 

 

『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

その才能を試すことを望むのならば、

己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、

我らの〝箱庭〟に来られたし』

 

 

その文面を見た途端。私ははるか上空に放り出されていた。横には同じように落下してくる少年少女達。

 

「この世界は、最高だ!」

 

私は感動に震えながら湖に落ちた。




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