KP.ミカゲ
PL.イノリ、シキ、リヒト、ソウセイ
シナリオ『不条理な部屋(海からのシ者さま)』を微改変。演出やルール、ダイスロールの箇所に若干の変化があります。
セッションログ
【探索者紹介】
ミカゲ「クトゥルフTRPG始めるぞー。それじゃあ、紹介頼む」
イノリ「了解! 私は今回も継続探索者だよ」
名前:来栖 いのり 性別:女性 年齢:26歳
職業:院内セラピスト
STR:9 CON:9 POW:13 DEX:13
APP:12 SIZ:13 INT:14 EDU:19
SAN値:68 幸運:65 アイディア:70 知識:95
耐久:11 MP:13 ダメージボーナス:0
年収:800万 財産:4000万
【技能】
目星:65 聞き耳:60 図書館:60 心理学:85 精神分析:85
言いくるめ:41 芸術/アロマ:60 信用:50 説得:60 英語:50
応急手当:56 博物学/植物学:67 回避:50
<特性>
・2-10⇒前職、あるいは幼少期に得難い体験をしている。57ポイントを割り振れる。
・2-4⇒愛書家。図書館に+20、且つ自宅で図書館ロールが可能
<職業補正>
患者に対して説得+20
<簡単な背景>
・都内の精神科病院に勤務するカウンセラー。花やアロマ、ハーブティーを使ったセラピーを用いる。また、花言葉にも興味がある模様。
・とても仲の良かった友人がいたが、その人物がいじめを苦にして自殺してしまった。今でも「相手のためにできることがあったのでは?」と悔いており、それがカウンセラーを志すきっかけになった。
・祖母が花が大好きで、いのりに花のことを教えてくれた。
・人に寄り添いながら治療することを信条としており、患者からの信頼は厚い。半面、人を言いくるめることは不得手である。
<持ち物>
財布、スマートフォン、ハンカチ、ティッシュ、家の鍵、車の鍵、オーディコロン(自分で調合したもの)、筆記用具、水筒;ハーブティー(精神分析+10)
<AF>
大事なキーホルダー(合計10pのダメージを肩代わりする)
ミカゲ「シキたちはどうする?」
シキ「新規探索者で行くわよ。勿論、今回生き残ったら、継続探索者としても使っていくつもり」
ソウセイ「俺も新規だな。一応、俺もシキと同じようにするつもりでキャラメイクしたぞ」
リヒト「僕も新規探索者でプレイします」
ミカゲ「じゃあ、まずはシキからだ」
シキ「ええ!」
名前:宝条 志貴(ほうじょう しき)
職業:警察官
STR:16 CON:11 POW:13 DEX:11 APP:10
SIZ:11 INT:17 EDU:16
年収:350万円
財産:1750万円
SAN:65 幸運:65 アイディア:85
知識:80 耐久:11 MP:13
ダメージボーナス:+1D4
【技能】
言いくるめ:75 聞き耳:75 心理学:71 追跡:50 目星:85 武道:35
こぶし:75(1D3+DB) 組み付き:75 説得:64 信用:61 回避:55
<特性>
6-7:不屈の精神力。気絶後、次のラウンドでCON×2ロールに成功すると自力で目覚める。
3-7:俊敏。回避の初期値が55になる。
<職業特性>
制服および警察手帳で信用と説得に+20追加。但し、警察への敵対者には効果なし。
<簡単な背景>
・地域課所属のお巡りさん。道場で子どもたちに武道を教えるボランティアを行っている。身のこなしが早い。
・勢いやマシンガントーク等で相手を言いくるめるのが得意。
・正義感が強く、市民の安全を守るために奮戦中。
<持ち物>
財布、スマートフォン、ハンカチ、ティッシュ、家の鍵、車の鍵、警察手帳、時計、筆記用具、テーピング用のテープ(手に使用することで、こぶし技能時に+1のDBが発生)
ミカゲ「完全な前衛攻撃型だな。サブで対人技能も搭載……」
ソウセイ「武道が30以上あると実用的だと聞いたな。完全な攻撃役じゃないか」
リヒト「【いのり】との役割分担はばっちりですね!」
シキ「その代わり、情報収集能力は壊滅的だけどね」
イノリ「一緒に探索することになったら、前線は任せるからね! 後方支援は頑張るから!」
リヒト「次は僕です」
名前:神宮寺 利人 性別:男性 年齢:26歳
職業:ディレッタント
STR:9 CON:11 POW:14 DEX:15
APP:14 SIZ:13 INT:15 EDU(教養):16
財産:2000万
年収:1億円
SAN:70 幸運:70 アイディア:70 知識:80
耐久力:11 MP:14 ダメージボーナス:0
【技能】
自動車運転:50 芸術(絵画):60 信用:85 図書館:63 英語:50 ラテン語:40
写真術:60 武道:20 目星:50 聞き耳:50 杖:55 心理学:75
<特性>
1-5:天才。INT+1。
3-10:親の七光り。信用に+20
<職業特性>
・信用に+10。様々なコネクションを有している。
【持ち物】
財布やカード、携帯電話、手帳、筆記用具、自分の名刺、特殊警棒・木製(1D6+DB/耐久16)
<簡単な背景>
・神宮寺財閥の御曹司。方々にコネクションがあり、顔が広い。
・以前誘拐されかけたことがあったため、護身術として特殊警棒の使い方を学んだ。
ミカゲ「人脈と信用の暴力……継続探索者になった場合、導入が楽になりそうだ」(遠い目)
ソウセイ「この数値だと、神宮寺財閥の力の強さが伺えるな。大半の人間が知る有名どころじゃないか」
リヒト「信用と権力ってイコールで結べますよね」
ミカゲ「恐ろしいなお前。しかも、自衛手段としての杖技能と特殊警棒の理由がヤバいぞ」
イノリ「ラテン語って、魔道書を解読するつもり満々じゃあ……」
シキ「何だろう。絵面的に違和感がない」
ミカゲ「魔道書解読しつつ、いざというときは戦えるか。文字通り文武両道って感じだな」
ソウセイ「じゃあ、最後は俺だな」
名前:風見 創成 性別:男性 年齢:26歳
職業:エンジニア
STR:13 CON:13 POW:11 DEX:14
APP:11 SIZ:17 INT:13 EDU:16
財産:500万円
年収:2500万円
SAN:55 幸運:55 アイディア:65
知識:80 MP:11 耐久:11 ダメージボーナス:+1D4
【技能】
機械修理:55 コンピューター:70 電気修理:65 物理学:40 英語:50 電子工学:65
目星:50 聞き耳:60 キック:70 組み付き:50 頭突き:50 武道:28 回避:50(28+22)
<特性>
3-6.格闘センスの持ち主:キック、組み付き、頭突きの基本成功率が50になる
6-4.実は生きていた:死からの生存のチャンスが5ターン以内に増加
<職業特性>
得意分野の構造物や設計図なら、歴史上の古いものでも遺構・遺物・図面等から設計思想を理解することが可能。
【持ち物】
財布、スマートフォン、小型PC、特別な補助ツールプログラム(コンピューター技能に+15のボーナス)
・神宮寺財閥の技術部に所属するエンジニアで、次期技術部主任。コンピューターや電子工学に詳しい模様。
・利人の護衛役を兼任しており、護身術を学ぶ。創成もまた、利人の誘拐に巻き込まれた1人である。
・技術は人を幸福にするために使われるべきだと思っている。
ミカゲ「文字通りの戦う技術者じゃねーか。某石村に行っても帰ってきそうな戦闘力と技術力だな」(困惑)
ソウセイ「SANがやや柔らかいのが難点だろう。幸運も低めだしな」
イノリ「戦闘役が3人いるのは心強いね。発狂したら即座に地獄絵図になりそうだけど」
シキ「それ、何かのフラグかしら?」
リヒト「ちょ、やめてくださいよ縁起が悪い!!」
ミカゲ「ところで、4人の関係はどうするんだ?」
PL一同「小学校の頃からの幼馴染で、家族ぐるみの付き合いがある」
ミカゲ「よし。それじゃあ、『不条理な部屋』スタートだ」
PL一同「いあいあー!」
【導入の前に】
ミカゲ「まず、全員に幸運ロールを振ってもらう。AF持ちは2回、AFなしは1回だ」
イノリ「もしかして、持ち物の有無?」
ミカゲ「正解。2回成功すればAFと持ち物が、1回成功だと持ち物の持ち込み可能になるぞ。頑張れ」
PL一同「はーい!」
幸運(1D100<LUC)
いのり:65 1回目:94⇒失敗 2回目:84⇒失敗
志貴:65 69⇒失敗
利人:70 77⇒失敗
創成:55 68⇒失敗
一同「これはひどいwwwwwwwwwwwwwwwwww」
イノリ「誰も何も持ち込めてないよ!」
シキ「己の肉体だけが頼りなのね! 燃えてきたわ……!!」
ソウセイ「全体的に出目が高いな……」
リヒト「幸先悪いですよねこれ」
ミカゲ「では、このシナリオにおける特別ルールだ」
【特別ルール】
・イベントが発生するたび、POW*5を振ってもらう。失敗すると探索者が耐え切れずに噴き出してしまう。
・探索者が吹き出すと、派手な効果音と共に、様々な経路(天井、床、壁、引き出しの中等々)から仕置き人が現れ、噴き出した探索者の真後ろに立ち、吹き出した探索者のお尻に、見事なフォームで蹴りを入れる。
・蹴りのダメージは1で固定。スパァン、という良い音が鳴り響いた後、仕置き人はどこかへと消えていく。探索者の耐久が尽きそうになったり、発狂して手が付けられなくなると、仕置き人は応急処置や医学で傷を癒してくれるし、精神分析(場合によっては物理もあり)を使ってくれる。
・尚、SANチェックが発生するイベントでは、SANチェックに失敗した探索者はPOW*5のロールは免除される。逆に、CON*5のロールに失敗した後にSANチェックが発生した場合、SANチェックは免除される。
リヒト「笑ってはいけないヤツですね」
ソウセイ「常にタイキックというヤツか。ケツバットとどちらがマシか……」
イノリ「でも、回復させてくれるあたり良心的だと思うなあ」
シキ「これなら死なずに済むかも」
ミカゲ「まあ、死人は出したくない派なんでな。適宜救済していくから安心しろ。それじゃあ、本格的に始めるぞー」
【導入】
ある日の夜のこと。【いのり】、【志貴】、【利人】、【創成】は、大きなベットの上で目を覚ました。天井にはでかでかと『笑ってはいけない探索者』と、ショッキングピンクのペンキで文字が書かれている。
身を起こし、周囲を確認すると、正面に赤い扉と黒い扉が並んでいた。右側の壁際には戸棚が1つ有り、左側には銀色の全身タイツを着たおっさんが3人居て、無言でスクワットを繰り返している姿が目に入る。
―――
ミカゲ「『目が覚めたらいきなり訳の分からない光景が広がっていた。しかも、碌でもないことに巻き込まれた予感がする』という、意味不明な状況に陥った4人、SANチェックだ。成功で0、失敗で1」
イノリ「開幕SANチェックはクローズドのお約束だもんね」
シキ「幸先悪かったからなあ。どうだろう」
ソウセイ「全体的に出目が高いし、心配だな……」
リヒト「女神さまのおぼしめしに任せるしかないでしょう」
SANチェック(1D100<SAN)
いのり:68 33⇒成功 SAN:68
志貴:65 54⇒成功 SAN:65
利人:70 86⇒失敗 SAN:70-1⇒69
創成:55 53⇒成功 SAN:55
リヒト「【利人】以外の出目が好調で羨ましい限りです」
シキ「CoCに置いて、7割は仕事しないって言われてるものね……」
ソウセイ「技能99でもファンブルするらしいからな。“とあるPLがノリノリで『俺はゼロ、奇跡を起こす男だ』ってダイスロールして、ファンブルした”話が有名だぞ」
イノリ「【いのり】だって、演出上の要所要所で悉く失敗するもの。しかも、棚を調べてファンブルになったし」(遠い目)
ソウセイ「だが、これでPON*5ロールからは解放されるな」
リヒト「SANかHPか、好きな方を捧げろってことですね。耐久は応急手当で回復可能ですから、回復量の少ないSANよりは優先低いと思うんですけど」
ミカゲ「さて、目の前ではタイツを着たおっさんが無言のままスクワットを繰り返してるぞ。SANチェックに失敗した【利人】以外の腹筋はどうだろうな?」
噴き出した?(1D100<POW*5)
いのり:65 65⇒成功
志貴:65 26⇒成功
創成:55 62⇒失敗
―――
あまりの光景に、【創成】は思わず吹き出してしまう。次の瞬間、『デデーン』と派手な音楽が鳴り響く。次の瞬間、【創成】が寝ていたベッドの下から、人影が飛び出してきた。いつの間に、そんな場所に潜んでいたのか。
現れたのは、褐色の肌をしている筋骨隆々の男性だ。だが、彼が身に纏っているのはミニスカのメイド服である。突如現れた男の正体を確かめるよりも先に、男は【創成】の背後に回りこみ、一発蹴りを叩きこんだ!!
【創成】は蹴られた場所を抑えてうずくまる。派手に蹴られた割には、痛みは予想より少ない。だが、やっぱり、痛いものは痛かった。
―――
創成
耐久:11-1⇒10
ソウセイ「CON低いから不安だったが、見事に回収されたな」
シキ「本当にね」
イノリ「ど、どんまい! 危なくなったら応急手当するから……!」
ミカゲ「仕置き人も治してくれるから安心しろよ」
ミカゲ「さて、これからどうするんだ?」
イノリ「目星を使わない範囲で情報が欲しいな。他にはどんな光景が広がってるの?」
ミカゲ「了解。目星を使わない程度で、部屋の中を描写するぞ」
―――
正面に赤い扉と黒い扉が並んでいた。右側の壁際には戸棚が1つ有り、左側には銀色の全身タイツを着たおっさんが3人居て、無言でスクワットを繰り返している姿が目に入る。おっさんたちの動きに、疲労の色は一切伺えない。文字通り、一心不乱にスクワットを続けている。
背後を振り返ると、くすんだクリーム色の壁が広がっていた。次の瞬間、床を何かが猛スピードで転がっていった。寝転がって寝返りを繰り返すことで、部屋の床を往復しているようだ。
転がっていたのは、ゴシック調のドレスを着ている女性だ。見た感じ、30代後半だろうか? 彼女の目には光がなく、酷く澱んでいる。彼女の移動に合わせて反復横飛びをしているのは、パンダのなり損ないだ。
その正体は人間である。頭にはファンシーなパンダの帽子を被り、パンダ柄の前身タイツを着ていた。奴の右手にはちくわが、左手には笹かまぼこが握られており、時折どちらかを齧るような動作も見られた。
―――
ミカゲ「さて、POW*5ロールいくぞ」
噴き出した?(1D100<POW*5)
いのり:65 11⇒成功
志貴:65 58⇒成功
利人:70 07⇒成功
創成:55 99⇒ファンブル
リヒト・シキ「wwwwwwwwwwwwwww」(腹を抱えて大笑い)
ミカゲ・イノリ「あー……」
ソウセイ「【創成】、可哀想にwwwwwwwwwww」(めっちゃ笑ってる)
ミカゲ「それじゃあ、こうしよう。ソウセイ、RP頼むわ」
ソウセイ「ああ、分かった」
―――
【創成】は思わず噴き出してしまった。次の瞬間、【創成】の背後の床から突然仕置き人が飛び出してきた。筋肉隆々のメイド男は、勢いよく【創成】の尻に蹴りを入れる。しかし、仕置き人は力加減を誤ってしまったようだ。
【創成】の身体は思いっきり吹っ飛ばされた。丁度【創成】の眼前には、赤い扉がある。固い衝撃を覚悟して目を閉じた【創成】だが、次の瞬間、強い反発を感じた。それはまるで柔らかなゴムのように心地がいい。
恐る恐る【創成】が目を開ければ、赤い扉はゲルのようにプルプルとしていた。【創成】は驚いて手を伸ばす。しかし、赤い扉はもう弾力性を失っていた。手に伝わるのは、ひやりとした鉄の感触である。
「なんだ、これは」
【創成】は恐る恐る呟いて、扉を叩く。やはり、鉄の感触がした。
固いはずの扉なのに、先程の弾力性は何だ? いきなり柔らかくなったということなのか?
もしかして、この扉は、無理矢理こじ開けようとすると弾力性を帯びる性質があるとでもいうのか。
(こんな性質を持つ扉なんて、今まで目にしたことがない!)
【創成】はぞっとした。そして、同時に理解する。
―――
創成
耐久:10-1⇒9
SAN:55-1⇒54
ミカゲ「という訳で、情報開示ついでに【創成】のSANから-1だな」
ソウセイ「文字通りの踏んだり蹴ったりだな」
イノリ「とりあえず、【いのり】は扉の方にいる【創成】くんに駆け寄るよ」
シキ「【志貴】も【いのり】の後を追うわよ」
リヒト「【利人】もそれに続きます」
ソウセイ「じゃあ、【創成】はこの扉の情報を他の奴らと共有するぞ」
―――
「【創成】くん、大丈夫!?」
【いのり】は思わず【創成】の元へ駆け寄った。【志貴】と【利人】も【いのり】の後に続く。
【創成】は青い顔のまま、赤い扉を凝視していた。【いのり】たちに声をかけられた【創成】は顔を上げて、赤い扉を指さす。
「この扉は、外部から強い衝撃を受けると攻撃を弾き返す。……おそらく、
―――
ミカゲ「さて、調べられる場所と技能は以下の通りだ」
・ベッド周辺/目星
・スクワットを続けるおっさん/目星
・戸棚/目星
イノリ「それじゃあ、【いのり】はベッド周辺に目星するよ」
シキ「【志貴】は戸棚に目星を振るよ」
ソウセイ「【創成】はおっさんに目星する」
リヒト「【利人】も、【創成】と一緒に目星をします」
目星(1D100<目星)
いのり/ベッド周辺:65 78⇒失敗
志貴/戸棚:85 79⇒成功
利人/おっさん:50 61⇒失敗
創成/おっさん:50 46⇒成功
イノリ「ああっ、出目が高い!!」
リヒト「失敗したところは、後でもう1回調べ直してみましょう」
シキ「ミカゲさん、これって時間制限あり?」
ミカゲ「なしだから、ゆっくり探索していいぞ。それじゃあ情報開示だ」
―――
【いのり】はベッドの周りを確認してみたが、なにも見つけることはできなかった。
【志貴】は戸棚を調べてみた。すると、2つの戸を発見した。上の戸はすりガラスの扉で、中に何か入っているようだが姿が見えない。下の戸は木でできており、外側からは中身を確認することはできなかった。
【利人】と【創成】はスクワットを続けるおっさんの様子を確認してみた。【利人】は何も見つけられなかったが、【創成】は気づく。3人のおっさんの中で、真ん中のおっさんだけが鼻眼鏡を付けていないのだ。
―――
ソウセイ「【利人】と情報を共有したい」
リヒト「【創成】からそれを聞いて、もう1度おっさんを観察します」
ミカゲ「了解。それなら自動成功だ」
―――
「なあ【利人】。スクワットしている真ん中のおっさんだけ鼻眼鏡してないぞ」
【創成】の言葉に、【利人】はまじまじとおっさんを観察してみた。
左右橋のおっさんは鼻眼鏡をしているのに、真ん中のおっさんだけ何もつけていない。
「本当ですね。どうしたんでしょう?」
―――
リヒト「ミカゲさん、アイディア振りたいんですけど」
ソウセイ「俺も」
ミカゲ「おう、OKだ」
何かに気づいたかな? (アイディア)
利人:70 84⇒失敗
創成:65 92⇒失敗
リヒト「絶不調もいいところですね」(遠い目)
ソウセイ「リアルアイディアでは思いついたんだが、PCには反映できないか……」
ミカゲ「何かを見つけるまでは思いつかないだろうな」
シキ「どうしよう。PL的には絶対上の戸開けたくない。でも、PCだったら開けちゃうかも」
ミカゲ「開けてもいいぞ」
シキ「聞き耳! 上の戸に聞き耳振るわ」
聞き耳(1D100<75)
志貴:26⇒成功!
―――
【志貴】はすりガラスの扉に耳を傾けた。
ハアハアハア……と、荒い息遣いが聞こえる。心なしか、薄らと汗臭い。確実に何かが潜んでいる。
―――
ミカゲ「さて、開けるか?」
シキ「開けない。絶対開けない。絶対ヤバイもの。上の戸を放置して、下の戸を開けるわ。その前に聞き耳ね」
聞き耳(1D100<75)
志貴:32⇒成功
―――
悍ましい気配を察知した【志貴】は、上の戸から即座に離れた。そして、木製である下の戸に耳を傾ける。物音1つしなかった。
―――
ミカゲ「さて、開けるか?」
シキ「開けてみる」
―――
【志貴】は下の戸を開けてみた。中には、可愛らしいクマのぬいぐるみとナイフが入っている。
―――
ミカゲ「どうする?」
シキ「ぬいぐるみに触ってみるわ」
―――
【志貴】はぬいぐるみに触ってみた。腹部に何か違和感を覚える。綿の中に、何かが入っているようだ。
―――
シキ「成程ね。ミカゲさん、ぬいぐるみの腹をナイフで裂くわ」
ミカゲ「了解だ」
―――
ぬいぐるみの中に何かが入っていると分かった【志貴】は、手元に合ったナイフに視線を向けた。このナイフなら、ぬいぐるみの腹を裂いて中身を取り出すことができそうだ。
【志貴】は躊躇うことなくぬいぐるみの腹をナイフで裂いた。果たして【志貴】の予想通り、ぬいぐるみの綿の中には真っ赤な鍵が入っていたのだ。
しかし、【志貴】が鍵の入手を喜ぶより、異変が起こる方が早かった。突如、ぬいぐるみの中に入っていた綿が真っ赤に染まったのだ。
(な、なにこれ!?)
【志貴】が驚いたとき、ぬいぐるみの首が動いた。つぶらな瞳が【志貴】を見つめる。
「痛いよ……どうしてこんなことするの? 痛いよぅ……」
クマのぬいぐるみは悲痛な声を上げて、腹を抑えてぱたりと倒れこむ。それきり、ぬいぐるみは動くことはなかった。
―――
ミカゲ「じゃあ、【志貴】のSANチェックだ」
イノリ「何という必要経費系トラップ……」
シキ「ざ、罪悪感が……」
SANチェック(1D100<65)
志貴:65 17⇒成功
SAN:65
シキ「メンタル固い」
イノリ「この警察官は強い」
シキ「とりあえず、みんなに鍵の発見を知らせるわ」
―――
「みんな、ちょっと来てくれる? 鍵を見つけたの」
【志貴】の言葉を聞いた3人は、彼女の元へと駆け寄った。【志貴】の手には、真っ赤な鍵が握られていた。
この色からして、恐らくは赤い扉の鍵であろう。これで先に進めそうだ。
―――
イノリ「先に進む前に、ベッドの周辺をもう1回調べておきたいんだけど……」
ミカゲ「それじゃあ、RP頼む」
―――
「ねえ、待って。もう少しだけ、ベッドの周辺を調べてみたいの」
先へ進もうかと勇む3人を引き留め、【いのり】は提案した。
「もしかしたら、まだ重要なものがあるかもしれない。不用意に先に進んでしまったら、この部屋に戻って来れなくなる可能性もあるし」
―――
ミカゲ「さて、他の3人はどうする?」
シキ「【いのり】の意見に賛成するわ。調べ尽くすのはTRPGの基本でしょう?」
リヒト「そうですね。失敗したのはベッド周辺だけですし、調べてから行きましょう」
ソウセイ「もしかしたら、おっさんのことでまたアイディアを振れるかもしれない」
ミカゲ「了解。それじゃあ、ベッド周辺に目星だ」
目星
いのり:65 70⇒失敗
志貴:85 69⇒成功
利人:50 64⇒失敗
創成:50 42⇒成功
ミカゲ「(2人成功、且つ数字はこうだから……)よし、結果だ」
―――
3人は【いのり】の提案に同意して、ベッド周辺をくまなく調べてみる。
ふと、【志貴】と【創成】はベッドの下に目を留めた。ベッドの下に小指程の大きさの小さなおっさんが立っている。おっさんは関節をフルに使い、人体の構造を利用した芸術とまで言えるポーズをとっていた。
小さなおっさんは2人の存在に気づくと、異様な速さで走り寄り、【創成】のポケットの中に滑り込んだ。
―――
噴き出した?(1D100<PON*5)
志貴:65 19⇒成功
創成:55 41⇒成功
ソウセイ「耐えた……【創成】が耐えたぞ!」
シキ「おめでとう!」
ミカゲ「まだまだ続くぞ。SANチェックだ」
ソウセイ「上げて落とされた!」(大歓喜)
SANチェック
志貴:65 08⇒成功
SAN:65
創成:54 08⇒成功
SAN:54
イノリ「凄い凄い! 2人とも同じ数字で成功したよ!!」
リヒト「奇跡ですねぇ」
ソウセイ「こっちも耐えたぞ!」(大歓喜)
シキ「どっちに転んでも喜ぶのね」
ミカゲ「それじゃあ、次の部屋へ行くんだな?」
一同「はい!」
―――
一同は【志貴】の持っていた鍵で赤い扉を開けた。
扉の色と同じく、部屋の壁一面が真っ赤になっている。壁には絵画がかかっていて、机と本棚が壁に隣接するように置いてあった。
部屋の真ん中では、赤いドレスを着て鼻眼鏡を付けた美しい女性が佇んでいた。彼女は普通に佇んでいるのではない。真顔で片手を天井に突き上げ、肩幅に足を広げたポーズを取っていた。
―――
噴き出した?(1D100<PON*5)
いのり:65 25⇒成功
志貴:65 45⇒成功
利人:70 81⇒失敗
創成:55 38⇒成功
リヒト「うわあああああああwwwwwww」(大爆笑)
ソウセイ「【利人】ォォォォォ!」(大爆笑)
ミカゲ「じゃあ、RPな」
―――
【利人】は思わず噴き出してしまった。次の瞬間、【利人】の背後の天井から突然仕置き人が飛び出してきた。逃れようとした【利人】だが、仕置き人は【利人】を拘束する。
仕置き人は【利人】の尻を壁方向に向けさせた。刹那、別の仕置き人が壁を突き破って【利人】の尻に蹴りを入れる。【利人】は思い切り床に叩き付けられた。
【利人】に蹴りを入れたのは、真っ赤なチャイナ服に身を包んだ、筋肉隆々で褐色の肌の男であった。チャイナ服の仕置き人はメイド服の仕置き人とハイタッチを交わし、そのままどこかへと走り去ってしまった。
「……なんですかアレ。完全に大みそかの某番組じゃないですか」
尻の痛みを堪えながら、【利人】はぼやいた。
―――
利人
耐久:11-1⇒10
ミカゲ「そして、【利人】と【創成】はもう1回アイディアロールだ」
リヒト「待ってました!」
何かに気づいたかな? (アイディア)
利人:70 49⇒成功!
創成:65 60⇒成功!
―――
女性がしている鼻眼鏡を見て、【利人】と【創成】は思い至る。先程の部屋でスクワットをしていたおっさん3人組のうち、真ん中のおっさんだけが鼻眼鏡を付けていなかった。
……もしかしたら、この女性がつけている鼻眼鏡を、先程の部屋にいるおっさんにつけてやればいいのではないだろうか?
―――
ソウセイ「ミカゲさん。この情報を共有したい」
ミカゲ「おう。RPどーぞ」
―――
「「そうか、そういうことか(ですね)!」」
【利人】と【創成】は、ぽんと手を叩いた。何かを思いついた様子の2人に、【いのり】と【志貴】は目を見張る。
「2人とも、どうしたの?」
【いのり】の問いに、【利人】と【創成】は口を開いた。
「さっきの部屋のことを思い出していただけますか?」
「ほら、おっさんが3人並んでスクワットしてただろ」
【いのり】と【志貴】は頷く。【創成】は言葉を続ける。
「あそこにいたおっさんの中で、1人だけ鼻眼鏡を付けていなかったんだ。両隣のおっさんは付けていたのに。……もしかしたら、あの鼻眼鏡を付けてやればいいのではないかと思ったんだ」
「成程ね。ってことは、あの女性から鼻眼鏡を譲り受けるということでいいのかしら?」
【創成】の言葉を聞いた【志貴】は、女性に視線を向けた。
女性は相変わらず、真顔で片手を天井に突き上げ、肩幅に足を広げたポーズを取ったまま微動だにしない。
―――
ミカゲ「調べられる場所は以下の通りだ」
・女性/目星
・机の上/目星
・絵画/目星、芸術(絵画)
・本棚/図書館
イノリ「それじゃあ、【いのり】は本棚に図書館を使うよ」
シキ「それじゃあ、【志貴】は絵画を調べるわ」
ソウセイ「【創成】は女性に目星だな」
リヒト「【利人】は絵画に芸術を振りますね」
目星
志貴/絵画:85 10⇒成功!
創成/女性:50 34⇒成功!
図書館
いのり:65 82⇒失敗
芸術(絵画)
利人/絵画:60 40⇒成功!
イノリ「ああっ!? 私だけ失敗した!!」
ミカゲ「あー……(参ったな。図書館には謎ときに必要な情報が入ってるんだけど)。情報開示するぞ。RP頼む」
―――
【いのり】は本棚を調べていたが、なにも見つけることができなかった。
【利人】と【志貴】は絵画を調べてみた。左から順に竜、虎、兎、蛇が描いてある。【利人】は、それが素晴らしい水墨画であることを瞬時に理解した。おそらく、コレクターの間ではかなりの値段で取引されるであろう。
【利人】が感心している横で、【志貴】は絵画で隠れていた壁に穴が開いていることに気づいた。気になって絵画を外すと、そこにはショッキングピンクの全身タイツを着た爽やか系のイケメンがすっぽり収まっている。
【創成】はドレスを着た女性を調べてみた。女性の放漫な胸元に、小さなおっさんが挟まっている。小さなおっさんは【創成】に気づくと、異様な速さで走り寄り、【創成】のポケットの中へと滑り込んだ。
―――
噴き出した?(1D100<POW*5)
志貴:65 01⇒クリティカル!
利人:70 50⇒成功!
創成:55 95⇒失敗
シキ「こんなときにクリティカルだなんて! これ、処理どうするの?」
ミカゲ「そうだな。次のPOW*5ロールが自動成功になる」
シキ「やった! ラッキー!!」
ソウセイ「ファンブルにならないだけでもマシな状態だな。奇跡は2度も続かないか」
リヒト「ど、どんまいです」
イノリ「こういうこともあるよね」(遠い目)
―――
【創成】は思わず噴き出してしまった。次の瞬間、【創成】の真横から、突然仕置き人が飛び出してきた。筋肉隆々のアオザイ男は、勢いよく【創成】の尻に蹴りを入れる。【創成】はそのまま床に叩き付けられた。
―――
創成
耐久:9-1⇒8
イノリ「【創成】くんに応急手当したいんだけど、大丈夫かな?」
ミカゲ「許可しよう」
応急手当(1D100<56)
19⇒成功
回復量
1D3⇒2
創成
耐久:8+2⇒10
―――
「【創成】くん、大丈夫?」
【いのり】は慌てて【創成】の元へ駆け寄った。この場で出来得る限りの応急処置を行う。【創成】の傷は、それなりに回復したようだ。【創成】は【いのり】へ礼を述べた。
―――
ミカゲ「成功していないのは本棚、調べていないのは机の上だな。どうする?」
イノリ「もう一度、本棚に図書館を使うよ」
リヒト「【利人】も【いのり】を手伝います」
シキ「なら、【志貴】は机を目星するわ」
ソウセイ「俺も、【志貴】と同じく机を目星するぞ」
図書館
いのり:65 76⇒失敗
利人:63 71⇒失敗
目星/机
志貴:85 95⇒失敗
創成:50 92⇒失敗
ミカゲ「…………」(無言のまま頭を抱える)
PL一同「(気まずい)」
ミカゲ「もう1回やってみて」
図書館
いのり:65 81⇒失敗
利人:63 81⇒失敗
目星/机
志貴:85 16⇒成功
創成:50 10⇒成功
イノリ・リヒト「(気まずい)」
ミカゲ「図書館……(頭を抱える) ! そうだ、リヒト。水墨画を見ただろ。アイディア振れ」
リヒト「は、はい」
アイディア(1D100<70)
利人:74⇒失敗
ミカゲ「(椅子から崩れ落ちる)」
リヒト「(気まずい)あ、あの。絵の情報をみんなと共有します」
ミカゲ「……了解。処理に映るぞ。RP頼む」
―――
【いのり】と【利人】は本棚をくまなく調べてみたが、何も見つけられなかった。【利人】は先程の水墨画のことを思い返す。しかし、何も浮かばなかった。2人は顔を見合わせて唸る。
【志貴】と【創成】は机の上をくまなく調べてみたところ、蓄音機を発見した。スイッチを入れた途端、女性が突如フラメンコを踊り始めた。踊りの衝撃で鼻眼鏡が吹き飛び、床に叩き付けられた。【志貴】は鼻眼鏡を拾い上げた。
「これで、あのおっさんは仲間外れにされなくて済むな」
「そうね。鍵らしきものは見当たらなかったし、これが何かのヒントになればいいのだけれど」
鼻眼鏡を入手したことを報告しようとした【志貴】と【創成】が振り返ると、お手上げと言わんばかりに難しい顔をした【いのり】と【利人】の姿があった。
2人の様子からただならぬ気配を察知し、【志貴】と【創成】は【いのり】たちの方へ駆け寄った。
「2人とも、どうしたんだ?」
「何かに使えそうな情報が見つからなくて困ってるの」
【創成】の問いに、【いのり】は深々とため息をついた。【利人】も頷く。
「実は僕、先程見かけた水墨画が引っかかるんです。けど、何も浮かばなくて」
「水墨画?」
「はい。【志貴】さんも見ましたよね? 左から順に竜、虎、兎、蛇が描いてある水墨画なんですけど……」
―――
ミカゲ「ここで全員がアイディアだ」
何か思い付いた?(アイディア)
いのり:65 79⇒失敗
志貴:85 73⇒成功
利人:70 57⇒成功
創成:55 51⇒成功
ミカゲ「成功者3人、知識で振れ」
何か思い出した?(知識)
志貴:80 66⇒成功
利人:80 36⇒成功
創成:80 35⇒成功
ミカゲ「よし!(ガッツポーズ) 情報開示だ」(嬉しそう)
PL一同「(苦笑)」
―――
【利人】、【創成】、【志貴】は、水墨画に描かれていた動物たちを見て気づく。竜、虎、兎、蛇には、十二支という共通点があった。そして、十二支は嘗て時刻を示す役目もあったのだ。
子の刻…時刻としては00時、時間帯としては23時~01時
丑の刻…時刻としては02時、時間帯としては01時~03時
寅の刻…時刻としては04時、時間帯としては03時~05時
卯の刻…時刻としては06時、時間帯としては05時~07時
辰の刻…時刻としては08時、時間帯としては07時~09時
巳の刻…時刻としては10時、時間帯としては09時~11時
午の刻…時刻としては12時、時間帯としては11時~13時
未の刻…時刻としては14時、時間帯としては13時~15時
申の刻…時刻としては16時、時間帯としては15時~17時
酉の刻…時刻としては18時、時間帯としては17時~19時
戌の刻…時刻としては20時、時間帯としては19時~21時
亥の刻…時刻としては22時、時間帯としては21時~23時
―――
ミカゲ「前半がアイディア、後半が知識で出せる情報だ」
シキ「もしかして、これが後で謎解きのヒントになるってこと?」
イノリ「ああ、だから必死だったんだね」
ソウセイ「これをみんなと共有したい」
ミカゲ「了解」
―――
「そうだ、干支だ! この動物たちは、十二支なんだ!」
「言われて見ればそうですね。干支は嘗て、時刻や日時を現すのに使われていたと聞きます」
【利人】と【創成】は、水墨画に描かれていた動物たちの共通点を【いのり】に伝えた。
「これが、何かのヒントになるのかしら」
「一応覚えておこう。何かに使えるかもしれないよ」
首を傾げた【志貴】を見て、【いのり】はそれを記憶に留めておくことにした。
―――
イノリ「それじゃあ、一番最初の部屋に戻るよ」
ソウセイ「真ん中のおっさんに鼻眼鏡をかけるぞ」
ミカゲ「オーケイ。それじゃあ行くぞ。RP頼む」
―――
【いのり】たちは最初の部屋に戻ってきた。おっさんたちは相変わらずスクワットを続けている。
【創成】は真ん中にいるおっさんに近づき、鼻眼鏡をかけてやった。すると、おっさんはスクワットをやめ、無言で黒い扉を開けて出て行った。追いかけて黒い扉を確認すると、鍵が開いているではないか。
「……まさか、おっさんに鼻眼鏡をかけることが条件だとはな」
鍵が開いた扉をまじまじと観察し、【創成】はため息をついた。
「本当ね。こんな方法で扉を開けるだなんて、誰が予想したかしら」
「バラエティ番組みたいな状況ですから、あり得るだろうなとは思いましたけど……」
【志貴】と【利人】も苦笑した。
「それじゃあ、先に進もう」
【いのり】の音頭に従い、4人は黒い部屋へと足を踏み入れた。
―――
ミカゲ「それじゃあ、黒い部屋の描写を始めるぞ」
―――
その部屋は、壁一面が真っ黒だった。中へ足を踏み入れると、そこには異様な光景が広がっていた。
一言で言うなれば、“化け物が鼻眼鏡をかけたおっさんに腹パンを繰りかえしている”という表現が適切であろう。
化け物の肌は灰色がかった白色だ。大きな油っぽい体をしている。よく見れば、そいつには目がない。曖昧な形の鼻面の先には、ピンク色の触手が固まって生えていた。
―――
ミカゲ「ムーンビーストを見た探索者は、0/1D8のSANチェックだ」
イノリ「うわあ、来た……!」
ソウセイ「発狂不定ワンチャン有りだな」
ミカゲ「(さーて、仕置き人の精神分析が火を吹くかなー?)」
SANチェック
いのり:68 13⇒成功!
SAN:68
志貴:65 36⇒成功!
SAN:65
利人:70 08⇒成功!
SAN:70
創成:54 11⇒成功!
SAN:54
シキ「図書館と目星のアレは一体何だったんだってレベルの固さね」
ミカゲ「本当にな。それじゃあ、POW*5ロールやるぞ。ああ、【志貴】は自動成功な」
噴き出した?(1D100<POW*5)
いのり:65 55⇒成功!
志貴:前回クリティカル補正により自動成功
利人:70 27⇒成功!
創成:55 02⇒クリティカル!
ソウセイ「こんなときにか」
ミカゲ「了解。次のPOW*5は自動成功だ」
ソウセイ「SANチェック免除の方がいいんだが……いや、何でもない」
ミカゲ「それじゃあ、描写を続ける」
―――
化け物が陣取っている奥には、白い扉が見える。化け物が邪魔で進めそうにないが、奴は今、おっさんを腹パンするのに夢中になっているようだ。この状況で襲い掛かれば、不意打ち扱いになるかもしれない。
―――
リヒト「襲い掛かれたらいいのですが、僕の戦闘技能は特殊警棒ありきのものですからね。ムーンビーストをMAキックとこぶしを持つ2人だけで倒すとなると、火力不足が否めません……」
ミカゲ「じゃあ、【利人】は幸運と目星を、他3人はアイディアを振ってくれ」
何か見つからないかな?(幸運&目星)
利人
幸運:70 50⇒成功!
目星:50 34⇒成功!
何か思い付くかな?(アイディア)
いのり:70 12⇒成功!
志貴:85 71⇒成功!
創成:65 13⇒成功!
ミカゲ「それじゃあ、描写に入る」
―――
棍棒や杖があれば、自分もあの化け物と戦えるのに。【利人】がそんなことを思ったとき、幸運にも、足元に棍棒が転がっているのを発見した。大きさも重さも、【利人】が持ち歩いている特殊警棒とほぼ同じである。強度はやや劣るが、無いよりはマシだろう。
―――
利人
持ち物⇒棍棒(1D6+DB/耐久:10)が追加
―――
【いのり】、【志貴】、【創成】は思いつく。
自分たちが噴き出した時にやって来る仕置き人の蹴りは、手加減されていてもかなり痛い。もし、彼らの助力を得られれば、あの化け物を退けることができるのではないか?
―――
ミカゲ「さて、どうする?」
イノリ「おじいちゃん。仕置き人って、助けを求めれば来てくれるのかな?」
ミカゲ「ルール通りにやってればすぐに飛んでくるんじゃないか?」
シキ「ってことは、手っ取り早い方法は……」
ミカゲ「(お?)」
シキ「ムーンビーストを噴き出させればいいってことね!」
ミカゲ「( )」
リヒト「成程。噴き出した相手に蹴りを放つなら、ムーンビーストを噴き出させれば、奴が仕置き人の攻撃を喰らいますよね!」
ミカゲ「――理論は間違ってないが、神話生物に笑いのツボがあると思うか?」
ソウセイ「設定されてないのか?」
ミカゲ「想定外も想定外だよ! ……ああもう、なら、この2択から好きな方を選べ。1つは不意打ち自動成功で1ターン一方的に攻撃可能、もう1つは先制攻撃として1ターン消費する代わりにPOW*3ロール失敗でムーンビーストを噴き出させるだ。どっちがいい!?」
一同「後者で」
ミカゲ「……その心意気やよし。行くぞ」
―――
仕置き人の蹴りは強烈だ。それは、蹴られた者たちはよく知っているし、それを目の当たりにした者たちも察している。
なら、どうやって仕置き人を呼び出すか。――あの化け物を噴き出させれば、仕置き人は罰を喰らわせるために現れるだろう。そして、噴き出したものに蹴りを叩きこむのだ。
4人は顔を見合わせる。彼や彼女たちは頷き合い、大よそ言葉にできない奇行に走った。
―――
ムーンビーストは噴き出した?
??⇒?? 失敗
ミカゲ「……了解。描写するぞ」
―――
4人の奇行を目の当たりにした化け物は、混乱のあまり噴き出してしまったようだ。次の瞬間、化け物の周辺の床板が吹き飛び、仕置き人が現れる。セーラー服を身に纏った褐色の男は、悍ましい笑みを浮かべて化け物の尻を思い切り蹴っ飛ばした。しかも、その蹴りは、明らかに本気である。
―――
仕置き人
キック・MA自動成功
2D6⇒5、2
1D6⇒2
合計:9
ムーンビースト
耐久:??-9⇒??
―――
仕置き人に蹴倒された化け物は、派手に地面に叩き付けられた。化け物はよろよろと体を起こす。気のせいか、奴は仕置き人に対して酷く怯えている様子だ。
「なかなか面白いもの見ちゃったからなー。うぷぷ。折角だし、協力してあげるよ~☆」
仕置き人はやる気満々で化け物と対峙している。理不尽の権化は、今このときばかりは最高の戦力になったのだ。
―――
ミカゲ「じゃあ、戦闘開始だ。DEX順に並べると、仕置き人⇒利人⇒創成⇒いのり⇒志貴⇒ムーンビーストの順番だ」
イノリ「まずは仕置き人からだね。どうなるんだろう」
仕置き人
キック
??⇒成功
MA
??⇒失敗
1D6⇒2
1D6⇒5
計:7
ムーンビースト
耐久:??-7⇒?
―――
仕置き人の蹴りが叩きこまれた。化け物は床に叩き付けられる。
「あれ、ちょっと掠めただけみたいだ。惜しいなー」
仕置き人の言葉通り、化け物はふらつきながらも体を起こした。掠っただけだと仕置き人は言うが、化け物はもう死に体である。
―――
リヒト「仕置き人が強いのか、ムーンビーストが弱いのか……どっちなんでしょうね」
ミカゲ「ノーコメントで」
リヒト「それじゃあ、次は【利人】の番ですね」
利人
杖(1D100<55)
46⇒成功
MA(1D100<20)
93⇒失敗
1D6⇒6
ムーンビースト
耐久:??-6⇒オーバーキル
―――
「せえい!」
【利人】は棍棒を振りかぶり、化け物に叩き付けた。それは致命傷だったようで、化け物は潰れた風船のように破裂した。それきり、もう動かない。
―――
ミカゲ「はーい、戦闘終了ー」
リヒト「最大値が出ましたからね」
シキ「あっという間だったわ。折角準備してたのに」
イノリ「まあまあ。全員無事なんだからラッキーでしょ?」
ソウセイ「そうだな。神話生物とまともに戦って勝てる可能性は低いんだし」
ミカゲ「それじゃあ、描写するぞ」
―――
化け物の体は砂と化し、何も残さず消えてしまった。仕置き人はニコニコ笑いながら何処かへと去って行く。
その背中を見送った後で振り返れば、化け物に殴られていたおっさんはどこにもいなかった。
代わりに、おっさんがいた足元の位置に、小さなおっさんがいつの間にか佇んでいる。彼は近くにいた【いのり】のポケットへと飛び込んだ。
―――
ミカゲ「それじゃあ、どうする?」
イノリ「白い扉を調べてみる」
シキ「【志貴】は部屋全体に目星をしてみようかしら」
リヒト「じゃあ、【利人】も部屋全体に目星をします」
ソウセイ「【創成】は扉を調べるぞ」
ミカゲ「じゃあ、まずは目星の方だ」
目星
志貴:85 12⇒成功
利人:50 18⇒成功
―――
【志貴】と【利人】は、部屋全体をくまなく調べてみた。部屋の隅に、小さな黒いボタンがある。何かのスイッチのようだ。
―――
ミカゲ「押す? 押さない?」
リヒト「押すとしたら僕ですよね。SAN値の盾的な意味で」
シキ「でも、一番最初のSANチェックで失敗してたわよね?」
リヒト「それは……ですが、SANはシキより上ですよ。あの失敗以降、【利人】のSANチェックは安定してますから、何とかなります。多分」
ミカゲ「じゃあ、【利人】が押すんだな。了解」
―――
【利人】は黒いボタンを押してみた。刹那、【利人】の足元の床が抜け、【利人】は真っ逆さまに落ちていく。
真っ暗な縦穴を落ちていく中、突然、落下していく感覚がなくなった。むしろ、浮いているような感覚に包まれる。【利人】は思わず周囲を見渡した。
赤い、巨大な火の玉が目につく。それが太陽だ、と【利人】が気が付いた瞬間、周囲の景色は宇宙空間へと変貌した。星々の間を、虹色の全身タイツのおっさんが平泳ぎで移動している。1人、2人、3人……おっさんの人数は数え切れない。
―――
ミカゲ「強制目星だ」
リヒト「トラップですかね?」
目星(1D100<50)
利人:83⇒失敗
―――
おっさんたちの泳ぐ様子を見た【利人】は気づく。自分は今、何も無い真空に生身で放り出されているのだ。哀れな【利人】にできることは、只息を吐き喘ぐことのみ。
―――
ミカゲ「襲い来る生々しい死の恐怖に1d3/1d10のSANチェックだ。頑張れよー」
リヒト「げぇ! 発狂待ったなしじゃないですか!!」
ミカゲ「ついでに、強制的に聞き耳も振ってもらうぞ」
SANチェック(1D100<69)
82⇒失敗
1D10⇒6
SAN値:63
アイディア(1D100<70)
74⇒失敗
聞き耳(1D100<50)
13⇒成功
ミカゲ「おおおおおおお!? アイディア不発によって一時発狂は逃れたな!」
リヒト「不定の狂気はまだ大丈夫。まだ大丈夫……!」
シキ「ダイス目が高かったのがラッキーだったわね」
イノリ「合流したら精神分析するからね!」
ミカゲ「よし、描写の処理をするぞ。シキ、リヒト、RP頼む。合流だからな」
―――
【利人】は思わず目を閉じた。凄まじい恐怖に、思考回路が理解することを放棄する。意識が途切れる直前、真空中にも関わらず鳴り響く不気味な旋律が聴こえた気がした。
穴に落ちた【利人】を助けようとした【志貴】だが、その手が届くよりも先に床が閉まる方が早かった。その数秒後、【志貴】の真後ろで凄まじい音が響いた。
何事かと振り返れば、先程穴に落ちたはずの【利人】が落下してきた。彼の顔は真っ青で、呻いている。気を失っているようだ。その隣に、小さいおっさんが転がっている。
小さいおっさんは体を起こすと、いきなり走り出し、【志貴】のポケットに飛び込んだ。
―――
ミカゲ「さて、少し時間を巻き戻すぞ。扉の処理だ」
―――
【いのり】と【創成】は、白い扉を調べてみた。白い扉には短針しか付いていない時計がくっ付いている。
―――
イノリ「これ、さっきの水墨画と、昔使われていた方角や時刻の表現だよね?」
ソウセイ「だろうな。RPで共有していたから、【創成】たちはすぐに思い出せるだろう」
ミカゲ「じゃあ、謎解きだ。頑張ってくれよ」
イノリ「あの水墨画に描かれていたのは、左側の順から竜、虎、兎、蛇だったよね?」
ソウセイ「竜は辰、虎は虎、兎は卯、蛇は巳。それらを時刻に当てはめれば……」
イノリ・ソウセイ「8時、4時、6時、10時!」
イノリ「よし! その順番に針を動かすよ」
ミカゲ「了解。処理するぞ。全員合流につき、RP頼む」
―――
【いのり】が時計の針を動かす。8時、4時、6時、10時……次の瞬間、がちゃりと扉が開く音がした。
次の瞬間、床が抜けるような音が響いた。何ごとかと振り返れば、【志貴】の後ろに何かが落下してきた。慌てて駆け寄ってみると、真っ青な顔をして気を失っている【利人】の姿があった。
暫し呻いていた【利人】は目を開ける。彼は慌てて周囲を見渡し、己が呼吸しているという事実を確認した途端、大きく息を吐いた。
「よかった……僕、生きてます……! 宇宙空間に生身で飛び出してたなんて、そんなの夢だったんだ……!」
「穴に落ちて天井から落ちてくるまでの数秒間に何があったのよ……?」
【利人】の発言を聞いて、【志貴】は思わず表情を引きつらせる。【いのり】は【利人】を落ち着かせようと声をかけた。
「何があったかは分からないけど、とりあえず落ち着こう? 【利人】くん」
―――
精神分析(1D100<85)
16⇒成功
1D3⇒1
利人
SAN:64
イノリ「しょっぱい……。リヒトくん、ごめんね! 本当にごめんね!!」
リヒト「あはは。大丈夫ですよ。では、先へ進みましょう」
ソウセイ「だな。扉は開いたわけだし」
シキ「次の扉には何が待っているのかしらね……」
ミカゲ「よし、次へ進むぞ」
―――
「……大丈夫です。落ち着きました」
【利人】はそう言って微笑んだ。彼の顔色は悪いままだが、先程よりは幾分かマシになったであろう。4人は顔を見合わせた後、白い扉へ視線を向ける。
【いのり】と【創成】が謎を解いたおかげで、白い扉の鍵は開いている。4人は恐る恐る近づき、扉を開けて踏み出した。
真っ白な部屋の真ん中に、黒い人型の怪物が立っている。床を踏みしめる足は3本有り、両腕は一対のカギ爪を備えていた。顔が有るべき所には、かわりだとでもいうように血のように赤く長大な触手が伸び、天井まで届いている。
本来ならば、絶大的な恐怖を感じさせるであろうその姿は、人間代の大きさにデフォルメされている。本来の恐怖は感じないが、それでも、4人をぞっとさせるには充分であった。
―――
ミカゲ「じゃ、1/1D10のSANチェックだ。頑張れ」
一同「(ごくり)」
SANチェック
いのり:68 41⇒成功
SAN値:67
志貴:65 41⇒成功
SAN値:64
利人:64 29⇒成功
SAN値:63
創成:54 12⇒成功
SAN値:53
ミカゲ「固い! 全員きっちり成功したじゃないか!!」
リヒト「でも、【利人】のSAN値は、回復した分が無くなってしまいましたね……」(遠い目)
ソウセイ「SANは投げ捨てるもの、SANは投げ捨てるもの」(ぶつぶつ)
シキ「意外と【創成】固いわよね。4人の中で1番低SAN値だったのに」
リヒト「【利人】のメンタルは柔らかいんでしょうね。あと、女性陣は安定してるように思います」
ミカゲ「ダイスの女神さまが守ってくれてるんだろうよ。全員守ってほしいとは思うんだけどな」
ミカゲ「それじゃあ、先に進むぞ。RP頼む」
―――
怪物は、4人の存在に気づいた。奴はどこから発生しているかは分からないが、大きな声で話し始めた。
「にゃるるるるるるるる~んん☆ ぼ~↑↑く~↓↓だ~↑↑よ~↑↓↓←→」
怪物はそう言うなり、派手にステップを踏み始める。3本足はスピーディー、且つ、リズミカルに動いていた。あまりにも凄まじすぎて、残像しか見えない。
「やぁ下等種族のみんな!息してるぅ~↑~↑~↓~↓~?」
……奴は飲酒でもしたのだろうか。酔っ払いのように、しつこく4人に絡んできた。【いのり】は思わず、怪物に問いかける。
「……もしかしって、酔ってる?」
「えっ。真顔でそんなこと訊いちゃうの? 僕超素面なんだけどぉ」
「……貴方、周りから、面倒くさい奴だって言われるタイプ?」
「あ~うん。周りの連中がよく言ってくるね~☆ ま、僕自身は、ぜ~んっぜん気にしてないんだけど~↑」
「……もしかして、友達いない?」
【いのり】の問いに、怪物は一瞬びくりと肩をすくめる。
ほんの一瞬の沈黙の後で、怪物はぷんすこと怒りの声を上げた。
「失礼な! 僕ぼっちじゃない~! 友達いーっぱいいるもん!! その証拠に、全員この場に呼んじゃおうか~?」
「やめろ。お前のような奴がこの場にひしめくなんて、考えるだけで頭が痛くなる」
【創成】は深々とため息をついた。しつこく絡んでくる化け物が増えるだなんてお断りだ。
それを聞いた怪物はげらげらと笑った。
「冗談~↑↑激おこだけど~↓↓くだらない下等種族にそんな労力かけたくな~い~~↑↑←→ あいつら、呼び出すのた~いへ~んなんだも~ん↓↓」
呪文がーと言いながら、怪物はドスドスと足音を響かせた。そうして、【利人】のポケットに触手を突っ込む。ポケットの中から出てきたのは、1枚の紙切れだ。
「こいつに書かれている呪文を使えば、す~ぐ呼び出せるよ~☆ そこのキミ、試してみる~?」
「い、いや、僕は――」
「ほらほら! 遠慮しな~い!!」
そう言って、化け物は【利人】に無理矢理メモを読ませた。異国の言葉がかかれており、おおよそ【利人】が理解できるような文章ではない。
だが、次の瞬間、分かるはずのない冒涜的な知識が頭の中に流れ込んでくる。【利人】はぞっとして身を震わせた。
―――
ミカゲ「すまんな。リヒト、SANチェック」
リヒト「理不尽!」(大歓喜)
SANチェック(1D100<63)
24⇒成功
SAN:62
クトゥルフ神話技能:1
最大正気度:98
呪文習得
外なる神の従者との接触
MP14と1D3のSAN値をコストがかかる。幸運に成功すると、外なる神の従者と接触可能。ただし、失敗すると外なる神の従者がその場におらず、コストは無駄なものとなる。
呪文の使い手は星が見えていなければならない。その上で、呪文の使い手は「アザトースの言い知れぬ心臓」を思い浮かべる必要がある。
従者は1D6+4ラウンド以内に現れて血の生贄を求めてくる。指定された生贄が不適当なものだった場合、従者は呪文の使い手を貪り喰ってしまう。生贄を受け取った場合は、従者は呪文の使い手のためにちょっとした仕事を1つ手伝ってくれる。
値切りに成功すると、アザトースに関する敬意を持った質問になら1つだけ答えてくれる。答えてもらえた当事者は1D3の神話技能が追加されるが、その場に居合わせただけのものにとっては無意味で、神話技能の上昇はない。
場合によっては呪文を教えてもらえることもあるが、習得した場合は1D8のSAN値と1D10ラウンドの間、精神が混乱状態に陥る。場合によっては、奉仕が終わった後も居残り、笛の演奏をする可能性がある。
その笛の音を聞いた者は1/1D4のSANを失う。その後、従者が奏でた笛の音が、傍にいるすべての歌手あるいは楽器演奏者にとりつく。とりつかれた者はこの世の音階に興味を失い、次第に宇宙の音階で歌うようになる。(ルールブックを独自に要約)
ミカゲ「おお。意外と固い」
リヒト「普通の感性を持つ人間から見ると、これ、凄く使い辛いですよね。おそらく、僕も【利人】も、これを使うことはないと思います」
ミカゲ「その方がKPとしても楽だな。描写とRPを続けるぞ」
―――
「あれれ~? 想定した以上に驚かないぞ~?? 意外と玩具として使えそうかな~???」
「やめなさい」
【利人】を見た怪物は、ニヤニヤと笑う。【志貴】は【利人】と怪物の間に割って立った。それを見た怪物は、余計に笑みを深くした。
それを見た【いのり】と【創成】も、仲間たちを庇うようにして立つ。【利人】もまた、怪物を睨み返した。それをみた怪物は、楽しそうにくすくす笑う。
「おや~。この場に持ち込むことができなかったっぽいけど、持ち物ちゃ~んと書いてるね~。でも十徳ナイフが無い~↓↓折角だから、キミの持ち物の中に入れておいてあげるぅ~↑↑←→」
そう言うなり、怪物はどこからともなく十特ナイフを取り出した。近くにいた【創成】にそれを握らせる。
刃先は美しい銀色だが、何でできているのか見当がつかない。しかも、何やら不思議な力が宿っているように思う。
【創成】は思わず怪物を見返す。怪物はニヤニヤ笑いながら、他の3人を見返した。
「他のみんなにも、素敵なアイテムをプレゼント・フォー・ユーしちゃおう~↑↑←→。ついでに呪文もあげるよ~↑↑僕の眷属を噴き出させたご褒美、奮発~☆」
怪物がそう言った刹那、【いのり】、【志貴】、【利人】の掌の上には、いつの間にか物が置かれていた。
【いのり】にはフローライトで作られた小さめの香水瓶が、【志貴】には真っ赤なバーベナの花を象ったネックレスが、【利人】にはルリビタキが描かれ/刻まれたループタイが、掌の上に鎮座している。3人はおずおずとそれを受け取った。
その直後、突然、【いのり】、【志貴】、【創成】の頭の中に、異国の言葉が流れ込む。理解できないはずの冒涜的な知識が、3人の脳内に直接刻み込まれたのだ。
「近々、必ず面白いことになるはずだから~☆ 頑張って~~↑↑←→」
―――
ミカゲ「さて、呪文を頭に叩きこまれた3人はクトゥルフ神話技能に+1してくれ」
リヒト「全員仲良く最大SAN値が減りましたね」
イノリ「喜んでいいのやら、悲しんでいいのやらって感じ……」
シキ「それを人は有難迷惑と言うのよね」
ミカゲ「そんで、それぞれの習得呪文は以下の通りだ」
呪文習得および入手AF
いのり
・さまよう魂
呪文の使い手が眠っているとき、MPを1だけ残し、1D4の正気度をコストにすることで発動。自分の魂を別の場所に送り込み、相手の様子を探ることができる。目覚めるのは呪文を使った12時間後。(ルールブックを独自に要約)
・「フローライトの香水瓶」
精神を安定させる効果を持つパワーストーン・フローライトで作られた小さめの香水瓶。色は無色透明。不思議な力を宿しており、最大で2ポイントのMPをストックすることが可能。貯蔵されたMPを使いきった場合、月光浴等で浄化することで、1日1ポイントずつ貯蔵できる。
他にも、芸術(アロマ)に成功し、作った香水を子の瓶に入れて持ち歩くことができる。これを使用すると、精神分析と芸術(アロマ)の複合ロールにチャレンジ可能。成功で2D3のSAN回復が可能。片方失敗で片方成功時は普通の精神分析と同じ効果で、両方失敗すると失敗扱いとなる。最初の1回目は中に香水が入っているので、すぐ使える。
志貴
・ナーク・ティトの障壁の創造
物理的および魔術的障壁を創り出すことができる。呪文の参加者は1D10の正気度と任意のMPをコストとして支払う。呪文を知っていれば、誰でも参加することが可能。提供されるMP1ポイントにつき1D6のSTRを与える。壁を破壊するためには、壁とのSTR対抗に勝つ必要がある。近接攻撃の場合はSTR、飛び道具の場合はダメージで対抗する。(ルールブックを独自に要約)
・「バーベナのネックレス」
バーベナの花がモチーフになっているネックレス。花弁の色は赤。不思議な力を宿しており、身に着けている間だけAPPに+1、対人交渉技能、かばう技能に+10のボーナスが入る。但し、警察官の制服を身に纏ってるときは、このAFを身に着けることはできない。
利人
・「ルリビタキのループタイ」
ソーダライトという天然石にルリビタキを象った模様が刻まれたループタイ。不思議な力を宿しており、身に着けている間だけ目星と聞き耳に+15のボーナスが入る。他にも、シナリオクリア時にこのアイテムを身に着けていると、シナリオクリア報酬によるSAN回復量が+1される。
創成
・生命の察知
家一軒分の地域で、そこにいる生命体の種族を探知できる。但し、察知できるのは種族だけであり、特定の個体を察知することはできない。MP1と正気度1をコストにして発動。(ルールブックを独自に要約)
イノリ「うわ、大盤振る舞いだね。こんなに出して大丈夫なの?」
ミカゲ「ほら、アレだよ。ムーンビーストを吹かせたから、ニャルさまもご満悦だったんじゃねーの? まあ、今後何かあったら使えって感じだな」
ソウセイ「継続探索者前提だからな。助かるっちゃあ助かるが、何とも言えない気持ちになる」
リヒト「じゃあ、【利人】は早速ルリビタキのループタイを装備します」
シキ「【志貴】も、バーベナのネックレスを装備してみるわ」
イノリ「それじゃあ、私も早速香水瓶を使って【利人】くんに精神分析をやってみる」
芸術(アロマ)(1D100<60)
46⇒成功!
精神分析(1D100<85)
70⇒成功
2D3⇒4
利人
SAN:62+4⇒66
―――
「【利人】くん。この香水、心を落ち着ける効果があるみたいだよ」
【いのり】は【利人】の袖口に香水を吹きかける。先程酷く青い顔をしていたので、正直彼のことが心配だった。不思議な加護の力か、【利人】は飛躍的に落ち着いたようだ。
「ありがとうございます。かなり楽になりましたよ」
心地よい香りによって、状況はかなりマシになったらしい。【利人】は穏やかに微笑んだ。
【志貴】と【利人】は貰ったものを身に着けてみた。不思議な力による加護を感じる。それを見た怪物は、どこか嬉しそうに体を揺らした。
―――
ミカゲ「ひと段落したところで、先に進めるぞ。……と言っても、もうEDだけどな」
イノリ「嘘。まだ続くかと思ってた」
ミカゲ「これで終わりなんだよ。ラスト、ちゃちゃっと描写するぞー」
―――
「いやぁ、君達の反応、面白かったよ。わけのわからない状況で下等種族が行う行動、愉快で愉快でもう顔がにやけちゃったね。帰り道はあっちだから、もう行っていいよ」
怪物は満足げに頷くと、部屋の奥の方を指さした。そこには、先程まで存在していなかった木の扉が現れていた。4人は恐る恐る木の扉へ近づいてみる。
扉の前まで来たとき、4人のポケットに滑り込んでいた小さなおっさんたちが、突然ポケットから飛び出した。奴らは綺麗に整列し、戦隊ものを連想させるかのような決めポーズを取って、散り散りに走り去っていった。
そんなおっさんたちを見送った後、【いのり】は木製の扉のドアノブを回した。がちゃり、という音と共に、扉が開かれる。――次の瞬間、抗えない程強力な睡魔に襲われた。
目が覚める。最悪な目覚めだった。
体中はびっしょり汗をかいているし、強い倦怠感に絡みつかれたような気分である。
今までの光景は夢だったのだろうか――そう思った【彼】または【彼女】は、ふと気づくだろう。
【志貴】と【利人】は、自分が夢の中で身に着けたアクセサリーを、現実でも身に着けている。【いのり】と【創成】は、夢でもらったものがベッドサイドに置かれている。
それぞれが何とも言えない表情を浮かべた後で、悪夢を振り払うようにかぶりを振る。そして、身支度を終えた4人は日常へと飛び出していくのであった。
―――
ミカゲ「『不条理な部屋』クリアだ。さて、報酬といこう。SAN回復値に見つけたおっさんの数を加算して、と」
SAN回復
1D3+4
いのり:3+4⇒7
SAN:67+7⇒74
志貴:2+4⇒6
SAN:64+6⇒70
利人:1+4⇒5 AFの効果で+1
SAN:68+5+1⇒73
創成:2+4⇒6
SAN:53+6⇒59
ソウセイ「全員黒字だぞ」
ミカゲ「その分、他のセッションでガンガン削れると思うぜ」
リヒト「典型的なアメとムチですよね」
ミカゲ「PCが劇的な死を迎えるまで、使ってやってほしいというKPの親切心さな」
イノリ「死なせたくないってのも本心だけどね」
シキ「成長ロールはナシか。残念だわ」
ミカゲ「幕間ロールは後でするけどな」
ミカゲ「では、これにてセッション終了だ。お疲れ様でした」
PL一同「お疲れ様でした!」
【参考および参照】
『パワーストーン、ストーンアクセサリの総合ショップ、トライアングル』(https://triangle.nu/zencart/)より、『フローライトの香水瓶』
『パワーストーン意味事典・効果一覧』(http://kaiun-navi.jp/navi/powerstone/namelist.html)より、『フローライトの意味・効果・浄化方法』
『花言葉-由来「由来も知りたい!」誕生花,画像など花情報満載』(http://hananokotoba.com/)より、『バーベナ(花言葉:魅力)』
『365日の誕生鳥一覧表』(http://www.oiwai-item.com/bird)より、『ルリビタキ』
『パワーストーンの意味・効果を色から探す 天の根』(http://tennnone.com/color/)より、『ソーダライト』
《リザルト》
名前:来栖 いのり 性別:女性 年齢:26歳
職業:院内セラピスト
STR:9 CON:9 POW:13 DEX:13 APP:12 SIZ:13 INT:14 EDU:19
SAN:74 幸運:65 アイディア:70 知識:95 耐久:11 MP:13 ダメージボーナス:0
年収:800万 財産:4000万
【技能】
目星:65 聞き耳:60 図書館:60 心理学:85 精神分析:85 言いくるめ:41 芸術/アロマ:60 信用:50 説得:60 英語:50
応急手当:56 博物学/植物学:67 回避:50 クトゥルフ神話:1
<特性>
・2-10⇒前職、あるいは幼少期に得難い体験をしている。57ポイントを割り振れる。
・2-4⇒愛書家。図書館に+20、且つ自宅で図書館ロールが可能
<職業補正>
患者に対して説得+20
<AF>
「大事なキーホルダー」、「フローライトの香水瓶」
<呪文>
さまよう魂
<遭遇した神話生物>
ムーンビースト、ニャルラトホテプ(デフォルメ)
名前:宝条 志貴(ほうじょう しき)
職業:警察官
STR:16 CON:11 POW:13 DEX:11 APP:10 SIZ:11 INT:17 EDU:16
SAN:70 幸運:65 アイディア:85 知識:80 耐久:11 MP:13
年収:350万円 財産:1750万円 ダメージボーナス:+1D4
【技能】
言いくるめ:75 聞き耳:75 心理学:71 追跡:50 目星:85 武道:35 こぶし:75(1D3+DB) 組み付き:75
説得:64 信用:61 回避:55 クトゥルフ神話技能:1
<特性>
6-7:不屈の精神力。気絶後、次のラウンドでCON×2ロールに成功すると自力で目覚める。
3-7:俊敏。回避の初期値が55になる。
<職業特性>
制服および警察手帳で信用と説得に+20追加。但し、警察への敵対者には効果なし。
<AF>
「バーベナのネックレス」
<呪文>
ナーク・ティトの障壁の創造
<遭遇した神話生物>
ムーンビースト、ニャルラトホテプ(デフォルメ)
名前:神宮寺 利人 性別:男性 年齢:26歳
職業:ディレッタント
STR:9 CON:11 POW:14 DEX:15 APP:14 SIZ:13 INT:15 EDU:16
SAN:73 幸運:70 アイディア:70 知識:80 耐久力:11 MP:14
ダメージボーナス:0 財産:2000万 年収:1億円
【技能】
自動車運転:50 芸術(絵画):60 信用:85 図書館:63 英語:50 ラテン語:40 写真術:60 武道:20
目星:50 聞き耳:50 杖:55 心理学:75 クトゥルフ神話技能:1
<特性>
1-5:天才。INT+1。
3-10:親の七光り。信用に+20
<職業特性>
・信用に+10。様々なコネクションを有している。
<AF>
「ルリビタキのループタイ」
<呪文>
外なる神の従者との接触
<遭遇した神話生物>
ムーンビースト、ニャルラトホテプ(デフォルメ)
名前:風見 創成 性別:男性 年齢:26歳
職業:エンジニア
STR:13 CON:13 POW:11 DEX:14 APP:11 SIZ:17 INT:13 EDU:16
SAN:59 幸運:55 アイディア:65 知識:80 MP:11 耐久:11
財産:500万円 年収:2500万円 ダメージボーナス:+1D4
【技能】
機械修理:55 コンピューター:70 電気修理:65 物理学:40 英語:50 電子工学:65 目星:50 聞き耳:60
キック:70 組み付き:50 頭突き:50 武道:28 回避:50 クトゥルフ神話技能:1
<特性>
3-6.格闘センスの持ち主:キック、組み付き、頭突きの基本成功率が50になる
6-4.実は生きていた:死からの生存のチャンスが5ターン以内に増加
<職業特性>
得意分野の構造物や設計図なら、歴史上の古いものでも遺構・遺物・図面等から設計思想を理解することが可能。
<AF>
「十特ナイフ」
<呪文>
生命の察知
<遭遇した神話生物>
ムーンビースト、ニャルラトホテプ(デフォルメ)